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第28回(1975年) 受賞受賞作: Terra Nostra(テラ・ノストラ)
『Terra Nostra(テラ・ノストラ)』は、スペイン帝国の歴史とラテンアメリカの文化記憶を壮麗に編むカルロス・フエンテスの大作。歴史、神話、宗教、家族史が交錯する複合的な語りで時間と空間を横断し、文明の起源と暴力、言語の権力を問う野心的な巨編である。
歴史帝国神話文化メタフィクション
カルロス・フエンテス(カルロス・フエンテス・マシアス)
カルロス・フエンテス
Carlos Fuentes
プロフィール
- 性別
- 男性
- 生誕
- 1928-11-11 (パナマシティ(パナマ))
- 死没
- 2012-05-15 (メキシコシティ(メキシコ)) 83歳
- 国籍
- メキシコ
- 言語
- スペイン語, 英語
- 居住地歴
- ワシントンD.C.(アメリカ合衆国) → サンティアゴ(チリ) → ハバナ(キューバ) → メキシコシティ(メキシコ) → パリ(フランス)
経歴
- 職業
- 小説家, エッセイスト, 外交官, 大学教授, 脚本家, 劇作家, 短編作家, コラムニスト
- 活動期間
- 1954年〜2012年
- 所属
- エル・コレヒオ・ナシオナル(メキシコ), メキシコ語学アカデミー(名誉会員), メキシコ外務省(文化担当)
- 所属団体
- エル・コレヒオ・ナシオナル, メキシコ語学アカデミー(名誉会員)
- 影響を受けた人物
- ミゲル・デ・セルバンテス, ウィリアム・フォークナー, オノレ・ド・バルザック, ホルヘ・ルイス・ボルヘス, パブロ・ネルーダ, ジェイムズ・ジョイス, ヴァージニア・ウルフ, マルセル・プルースト
- 影響を与えた人物
- ラテンアメリカ・ブームの作家群および後続のメキシコ小説家, スペイン語圏現代文学の多数の作家
学歴
| 学校 | 学部 | 学科 | 学位 | 期間 | 国 |
|---|---|---|---|---|---|
| メキシコ自治大学(UNAM) | 法学部 | 法学 | — | 1944–1950 | メキシコ |
| ジュネーヴ高等国際研究学院 | — | — | — | — | スイス |
受賞歴
| 年 | 賞名 | 対象作品 | 部門 | 主催 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1967 | ビブリオテカ・ブレベ賞 | 『Cambio de piel(Cambio de piel)』 | — | 出版社/賞組織 | winner |
| 1976 | サビエル・ビジャウリシア賞(Xavier Villaurrutia Award) | 『テラ・ノストラ(Terra Nostra)』 | — | Xavier Villaurrutia 賞委員会 | winner |
| 1977 | ロムロ・ガジェゴス賞 | 『テラ・ノストラ(Terra Nostra)』 | — | Rómulo Gallegos 賞委員会 | winner |
| 1987 | ミゲル・デ・セルバンテス賞 | — | — | スペイン王立アカデミー等 | winner |
| 1994 | プリンシペ・デ・アストゥリアス賞(文学) | — | 文学 | プリンシペ・デ・アストゥリアス財団 | winner |
| 1999 | ベリサリオ・ドミンゲス名誉勲章 | — | — | メキシコ上院 | winner |
| 2011 | Prix Formentor | — | — | Prix Formentor 組織 | winner |
| 1983 | 名誉博士号(ハーバード大学) | — | 名誉学位 | ハーバード大学 | honorary degree |
受賞・候補エディション
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第3回(1977年) 受賞受賞作: Terra Nostra
スペイン帝国とラテン世界の歴史的軌跡を壮大なスケールで描く長篇。歴史的事件や文化的記憶を寓意的に重ね、時間とアイデンティティの問題を問い直す野心作。
歴史文化的記憶西洋と植民地の関係世代と時間
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第26回(1984年) 受賞受賞作: 生涯の業績
歴史や政治、個人のアイデンティティを扱う長編小説や随筆によりラテンアメリカ文学に重要な足跡を残した業績が評価され、生涯の功績として本賞が授与された。
小説歴史政治アイデンティティ
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第13回(1987年) 受賞受賞作: 生涯業績(代表作: 『アルテミオ・クルスの死』, 『Aura』)
歴史叙事と個人の運命を交錯させる叙述で、政治や権力の問題を文学的に検討した。実験的で多声的な語り口により、ラテンアメリカの過去と現在を批評的に再構築する作品群を発表した。
歴史と権力を多声的に問い直す、作家人生の節目。
ラテンアメリカ文学歴史政治実験的手法
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第14回(1994年) 受賞受賞作: 生涯の業績
1994年のプリンシペ・デ・アストゥリアス賞(文学)は、カルロス・フエンテス(カルロス・フエンテス・マシアス)の小説家としての業績全体を顕彰した。
単独作品ではなく、作家としての全体業績をたたえる授賞。
メキシコの歴史とアイデンティティ権力と腐敗時間と記憶
作品
代表作
『ラ・レヒオン・マス・トランスパレンテ(Where the Air Is Clear)』
1958年 現代小説メキシコシティを舞台に、個人の物語と都市の群像を交錯させる初期代表作。内的独白や多視点で都市と社会の矛盾を描く。
- 英語訳: Where the Air Is Clear
『ラ・ムエルテ・デ・アルテミオ・クルス(The Death of Artemio Cruz)』
1962年 モダン小説死の床にある主人公の回想を通じて、メキシコ革命後の権力と腐敗、個人史と国家史を交差させて描く長編。
- 英語訳: The Death of Artemio Cruz
『テラ・ノストラ(Terra Nostra)』
1975年 歴史的長編(ビザンティン的)スペイン語圏文明の歴史を包括的に描こうとした大著。16世紀から20世紀までを往復しつつ、植民・征服と文化の交錯を探る。
- 英語訳: Terra Nostra
『グリンゴ・ビエホ(The Old Gringo)』
1985年 歴史小説メキシコ革命期を舞台に、アメリカ人女性と老ジャーナリスト、革命将校の交流を通して革命の理想と現実を問う作品。
- [映画] 『オールド・グリンゴ』 / Luis Puenzo (1989)
- 英語訳: The Old Gringo
『クリストバル・ノナート(Christopher Unborn)』
1987年 風刺小説風刺的・寓話的な語りで現代メキシコ社会と政治を描く作品。作家の「時間のサイクル」構想の一部として位置づけられる。
- 英語訳: Christopher Unborn
『ラ・フロンテーラ・デ・クリスタル(The Crystal Frontier)』
1995年 短編連作米墨国境をテーマにした九つの物語で構成され、移民問題や文化的緊張を描く。
- 英語訳: The Crystal Frontier
全著作
- La región más transparente (1958)
- Las buenas conciencias (1961)
- Aura (1962)
- La muerte de Artemio Cruz (1962)
- Cambio de piel (1967)
- Terra Nostra (1975)
- Gringo viejo (1985)
- Cristóbal Nonato (1987)
- La frontera de cristal (1995)
- Los años con Laura Díaz (1999)
- Inez (2001)
- La silla del águila (2002)
- La voluntad y la fortuna (2008)
翻案
- 『オールド・グリンゴ』 - 1989年の映画(ルイス・プエンソ監督)
作風・主題
- 文体
- 映画的手法を取り入れた叙述モダニズム的・ポストモダン的要素歴史的叙述の重層化
- 頻出モチーフ
- メキシコの歴史とアイデンティティ権力と腐敗時間と記憶国境と移民
評価・遺産
カルロス・フエンテスはスペイン語圏を代表する小説家の一人であり、ラテンアメリカ・ブームの主要人物。多くの国際賞を受賞し、メキシコ国内外で強い影響力を持った。2012年にメキシコ政府により彼の名を冠した文学賞が創設された。
関連学会
- エル・コレヒオ・ナシオナル
- メキシコ語学アカデミー(名誉会員)
大衆文化への影響
- 小説『グリンゴ・ビエホ』の映画化(1989)
- Discovery Channel / BBC の番組『The Buried Mirror』の原著・番組化に関与
引用
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「スペイン語圏で最も称賛される作家の一人」
出典: The New York Times(追悼記事) (2012年) -
「言葉に他の何かが必要だろうか?」(自身の執筆姿勢)
出典: 講演・インタビュー
豆知識
- パナマシティで生まれたが父はメキシコの外交官で、幼少期を複数の中南米都市で過ごした。
- 1985年の『グリンゴ・ビエホ』はメキシコ人作家による米国での初のベストセラーの一つとなった。
- 2012年にパリのモンパルナス墓地に埋葬された。
- ノーベル文学賞の有力候補と目されながら受賞は果たせなかった。