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第1回(2006年) 受賞受賞作: Gate of the Sun
エリアス・フーリーの長編で、1948年のナクバ以降のパレスチナ人の追放と記憶を、多数の語り手による断片的な語りで編み上げる大河的作品。個人史と集団史を交錯させつつディアスポラ、喪失、帰還の希求を描く。
パレスチナの難民記憶と歴史ディアスポラアイデンティティ -
第5回(2010年) 受賞受賞作: Yalo
エリアス・フーリーの『Yalo』は、都市と村落、個人と歴史が交差する物語で、パレスチナのある地域とそこに生きる人々の記憶を通じて喪失と帰還の問題を描く作品。
パレスチナの記憶地域史喪失と帰還 -
第5回(2010年) 候補受賞作: Sunset Oasis
バハー・ターヘルの『Sunset Oasis』は、個人の運命と社会の変化を背景にした物語で、家族や過去の影響を通じてアイデンティティや移動の問題を探る作品。
個人史と社会変化家族移住 -
第7回(2012年) 候補受賞作: I Was Born There, I Was Born Here
ムリード・バルグーティの回想的随想で、故郷とディアスポラ、記憶の問題を綴る作品。個人的体験を通じて政治・歴史的背景を語る回想録的テクストの英訳。
ディアスポラ記憶と故郷回想録 -
第17回(2022年) 受賞受賞作: The Men Who Swallowed the Sun
エジプトの庶民や労働者の生活を背景に、人間の尊厳や喪失、希望を象徴的に描く作品。日常の細部と社会的文脈を通じて、個人の強さと脆さを問う短編集的な要素を持つ。
労働と貧困社会的疎外希望と喪失庶民の視点
ハンフリー・T・デイヴィス
ハンフリー・T・デイヴィス
Hanfurī T. Deivizu
プロフィール
- 性別
- 男性
- 生誕
- 1947-04-06 (ロンドン、イングランド)
- 死没
- 2021-11-12 (ロンドン、イングランド) 74歳
- 国籍
- イギリス
- 言語
- 英語, アラビア語(翻訳対象)
- 居住地歴
- ロンドン(出生) → カイロ(長年居住)
経歴
- 職業
- 翻訳者, NGO職員
- 活動期間
- 1960年〜2021年
- 所属
- セーブ・ザ・チルドレン(パレスチナ勤務), フォード財団(スーダン勤務)
学歴
| 学校 | 学部 | 学科 | 学位 | 期間 | 国 |
|---|---|---|---|---|---|
| ケンブリッジ大学 | — | アラビア語 | — | 1960年代(学部) | イギリス |
| アメリカン・ユニバーシティ・イン・カイロ(CASA) | — | アラビア語研究 | — | 1960年代(研修) | エジプト |
| カリフォルニア大学バークレー校 | — | アラビア語 | PhD | ~1981 | アメリカ合衆国 |
ケンブリッジ大学
アラビア語
期間:
1960年代(学部)
国:
イギリス
学部でアラビア語を専攻
アメリカン・ユニバーシティ・イン・カイロ(CASA)
アラビア語研究
期間:
1960年代(研修)
国:
エジプト
Centre for Arabic Studies Abroad(CASA)で学ぶ
カリフォルニア大学バークレー校
アラビア語
学位:
PhD
期間:
~1981
卒業年:
1981
国:
アメリカ合衆国
1981年にアラビア語の博士号を取得
受賞歴
| 年 | 賞名 | 対象作品 | 部門 | 主催 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2006 | バニパル賞(アラビア文学翻訳) | 『太陽の門』(エリアス・フーリー作) | — | Banipal(Banipal誌) | winner |
| 2006 | English PEN 「翻訳作家」賞 | 『太陽の門』(エリアス・フーリー作) | — | English PEN | winner |
| 2010 | バニパル賞(アラビア文学翻訳) | 『ヤロ』(エリアス・フーリー作) | — | Banipal(Banipal誌) | winner |
| 2010 | バニパル賞(アラビア文学翻訳) | 『夕暮れのオアシス』(バハー・ターヒール作) | — | Banipal(Banipal誌) | runner-up |
| 2010 | インディペンデント外国文学賞(ロングリスト) | 『ヤロ』(エリアス・フーリー作) | — | Independent(Independent) | longlisted |
| 2012 | バニパル賞(アラビア文学翻訳) | 『そこに生まれ、ここに生まれた』(ムーリド・バルグーティ作) | — | Banipal(Banipal誌) | runner-up |
| 2014 | Best Translated Book Award(ショートリスト) | 『足の上の足(第1巻)』(アフマド・ファリース・アル=シディヤーク作) | — | Best Translated Book Award | shortlist |
バニパル賞(アラビア文学翻訳)
2006
対象作品:
『太陽の門』(エリアス・フーリー作)
主催:
Banipal(Banipal誌)
結果:
winner
English PEN 「翻訳作家」賞
2006
対象作品:
『太陽の門』(エリアス・フーリー作)
主催:
English PEN
結果:
winner
バニパル賞(アラビア文学翻訳)
2010
対象作品:
『ヤロ』(エリアス・フーリー作)
主催:
Banipal(Banipal誌)
結果:
winner
バニパル賞(アラビア文学翻訳)
2010
対象作品:
『夕暮れのオアシス』(バハー・ターヒール作)
主催:
Banipal(Banipal誌)
結果:
runner-up
インディペンデント外国文学賞(ロングリスト)
2010
対象作品:
『ヤロ』(エリアス・フーリー作)
主催:
Independent(Independent)
結果:
longlisted
バニパル賞(アラビア文学翻訳)
2012
対象作品:
『そこに生まれ、ここに生まれた』(ムーリド・バルグーティ作)
主催:
Banipal(Banipal誌)
結果:
runner-up
Best Translated Book Award(ショートリスト)
2014
対象作品:
『足の上の足(第1巻)』(アフマド・ファリース・アル=シディヤーク作)
主催:
Best Translated Book Award
結果:
shortlist
受賞・候補エディション
作品
代表作
『ヤコウビアン・ビル』
2002年 小説エジプトの都市生活と階級・権力の相互作用を描く群像小説。ハンフリー・デイヴィスはアラビア語原作から英訳を手がけた。
都市生活権力と腐敗社会階級
映像化・舞台化
- [映画] 『ヤコウビアン・ビル』 / Marwan Hamed (2006)
『太陽の門』
小説レバノン出身エリアス・フーリーの大作で、記憶と歴史、亡命の物語を扱う。デイヴィスの英訳は高く評価され、多数の賞を受賞した。
記憶亡命歴史
『ヤロ』
小説エリアス・フーリーの小説。デイヴィスの英訳版は英国で刊行され、バニパル賞を受賞した。
記憶アイデンティティ
『夕暮れのオアシス』
小説バハー・ターヒールの歴史小説。デイヴィスの英訳はバニパル賞のランナーアップとなった。
歴史個人の運命
『ミダック通り』
1947年 小説ナギーブ・マフフーズの代表作の一つ。カイロの下町を舞台に人々の人生を描く。デイヴィスは英訳を手がけている。
日常生活社会変化
『ピラミッドの文章』
文学(短編集/翻訳)ガマル・アル=ギターニなどの作品の収録や翻訳に携わった一冊。デイヴィスは古典/近代のテキストを幅広く翻訳した。
歴史民俗
『ビーイング・アッバース・エル=アブド』
小説・短編アハメド・アライディの作品。現代エジプト文学の一端を英語話者に紹介した翻訳の一つ。
現代社会個人
全著作
- 『ヤコウビアン・ビル』 - アラー・アル=アスワニー(英訳)
- 『太陽の門』 - エリアス・フーリー(英訳)
- 『ヤロ』 - エリアス・フーリー(英訳)
- 『夕暮れのオアシス』 - バハー・ターヒール(英訳)
- 『ミダック通り』 - ナギーブ・マフフーズ(英訳)
- 『足の上の足』第1巻 - アフマド・ファリース・アル=シディヤーク(英訳)
- 『ピラミッドの文章』 - ガマル・アル=ギターニ(英訳)
- 『ビーイング・アッバース・エル=アブド』 - アハメド・アライディ(英訳)
翻案
- 『ヤコウビアン・ビル』の映画化(2006年、監督:マルワン・ハメド)
作品の翻訳
- ハンフリー・デイヴィスによる英語訳版(複数の作品)
作風・主題
- 文体
- 原文への忠実さを重視する直訳寄りのスタイル口語アラビア語の表現を尊重する翻訳手法
- 頻出モチーフ
- 記憶と亡命都市と日常生活歴史と個人の関係
健康
-
膵臓がん2021(罹患および死去)2021年に膵臓がんで死去。活動の終了につながった。
評価・遺産
ハンフリー・デイヴィスはアラビア語文学の英訳で高く評価された翻訳者で、多数の重要な作品を英訳し、バニパル賞を複数回受賞した。口語アラビア語の扱いに敬意を払い、現代アラブ文学の英語圏紹介に大きく貢献した。
引用
-
私は口語アラビア語に対する敬意を持っている。
出典: Egyptian Independent(インタビュー) (2010年)
豆知識
- バニパル賞を複数回受賞した(2006年、2010年など)。
- エル=サイード・バダウィのエジプト口語辞典の編集に協力した。
- 在世の作家の作品を翻訳する際、作者に相談することを習慣としていた。
- 2021年に膵臓がんで死去した。