世界・海外・国外の文学賞

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ジョー・ウォルトン

ジョー・ウォルトン

Jo Walton

プロフィール

性別
女性
生誕
1964-01-01 (イギリス・ウェールズ、アバーダー)
国籍
カナダ, イギリス(ウェールズ出身)
言語
英語, ウェールズ語
居住地歴
アバーダー(出生地) → カーディフ(短期間在住) → ランカスター(在住) → ロンドン(在住) → スウォンジー(在住) → モントリオール(カナダ、在住)

経歴

職業
作家, 詩人, 批評家, エッセイスト, ロールプレイ作品寄稿者, 書評者
活動期間
1995年〜
所属
Tor.com(コラムニスト・書評), Cakebread & Walton(ゲーム関連での協力), NESFA Press(出版関係での協働)
影響を受けた人物
アンソニー・トロロープ, ラリー・ニーヴン, アーサー王伝説, ケルトの民話・神話, プラトン(『国家』の思想)

学歴

パーク・スクール(アバーダー)
国: イギリス
アバーダー・ガールズ・グラマー・スクール
国: イギリス
ハウエルズ・スクール(ランドフ)
国: イギリス
オスウェストリー・スクール
国: イギリス
ランカスター大学
国: イギリス
詳細な学位・卒業年は公開情報に明確に記載がない

受賞歴

ヒューゴー賞
2012
対象作品: アモング・アザーズ
部門: Best Novel
主催: ワールド・サイエンス・フィクション・ソサイエティ
結果: Won
ネビュラ賞
2012
対象作品: アモング・アザーズ
部門: Best Novel
主催: サイエンス・フィクション作家協会 (SFWA)
結果: Won
ワールド・ファンタジー賞
2004
対象作品: トゥース・アンド・クロウ
部門: Novel
主催: ワールド・ファンタジー・コンベンション
結果: Won
ミソポイエティック賞
2010
対象作品: Lifelode
部門: Adult Literature
主催: Mythopoeic Society
結果: Won
ジェームズ・ティプトリー・ジュニア賞(Otherwise Award)
2015
対象作品: My Real Children
主催: ティプトリー賞委員会
結果: Won
ジョン・W・キャンベル賞(新人賞)
2002
対象作品: Jo Walton
部門: New Writer
主催: ワールド・サイエンス・フィクション・ソサイエティ
結果: Won
プロメテウス賞
2008
対象作品: Ha'penny
部門: Novel
主催: Libertarian Futurist Society
結果: Won
ローカス賞
2015
対象作品: What Makes This Book So Great
部門: Nonfiction
主催: Locus Magazine
結果: Won
スカイラーク賞
2017
対象作品: Jo Walton
主催: NESFA(ニューイングランドSF協会)
結果: Won
ネビュラ賞(候補)
2007
対象作品: Farthing
部門: Best Novel
主催: サイエンス・フィクション作家協会 (SFWA)
結果: Nominated
ジョン・W・キャンベル記念賞(候補)
2007
対象作品: Farthing
部門: SF Novel
主催: ジョン・W・キャンベル記念賞委員会
結果: Nominated
ラムダ文学賞(候補)
2008
対象作品: Ha'penny
部門: SF, Fantasy & Horror
主催: ラムダ文学財団
結果: Nominated
プロメテウス賞(候補)
2009
対象作品: Half a Crown
部門: Novel
主催: Libertarian Futurist Society
結果: Nominated
ワールド・ファンタジー賞(候補)
2012
対象作品: アモング・アザーズ
部門: Novel
主催: ワールド・ファンタジー・コンベンション
結果: Nominated
ミソポイエティック賞
2022
対象作品: Or What You Will
主催: Mythopoeic Society
結果: Won

受賞・候補エディション

  1. 受賞作: Ha'penny

    第二次世界大戦後の歴史が分岐した英国を舞台にした代替歴史小説。元諜報員や反体制派が国家の監視と政治的圧力に抗いながら、個人の自由や倫理を巡る選択を迫られる。スパイ要素と社会批評を兼ね備えた作品。

    代替歴史スパイ政治自由
  2. 受賞作: Half a Crown

    『Ha'penny』の続編にあたり、分岐した英国社会の混乱と登場人物の運命を追う。政治的陰謀や国際関係、個人の倫理が交錯し、権力下での自由と正義を模索する展開を描く。

    代替歴史政治スパイ自由
  3. 受賞作: The Just City

    『The Just City』はプラトンの『国家』の理念を実験的に実現しようとする都市を舞台に、正義と教育、個人の自由の相克を描く思想的SF。古代哲学と現代的視点の衝突を通じて、制度が個々人の選択や幸福に与える影響を問い直す作品である。

    正義論社会実験哲学自由と制度
  1. 受賞作: Lifelode

    魔術と日常が隣り合わせにある小さな共同体で、家族や道徳、選択とその代償が繊細に描かれる幻想小説。日常性と魔術の境界を問いながら人物の内面が丁寧に掘り下げられる。

    日常の幻想家族倫理魔術
  2. 受賞作: Or What You Will

    創作と芸術、人生をめぐるメタフィクション的な長編。物語と登場人物の境界が揺らぐなかで、喪失や救済、創作行為の意味を照らし出す、知的で感情に訴える作品。

    メタフィクション創作と芸術喪失と救済
ヒューゴー賞 1回登壇
  1. 受賞作: Among Others

    SFへの深い愛情と読書の力を背景に、思春期の少女が日記形式で語る成長物語。家族の問題や魔術的要素とともに、図書やファンダムが救済と成長の手段として描かれ、読書行為そのものの価値を問いかける静謐な作品。

    成長ファンダム読書と文学魔法と現実孤独と癒し
  1. 受賞作: My Real Children

    一人の女性の人生が選択によって分岐した二つの歴史を同時に辿る長編。愛と家族、政治的選択の影響を通じてアイデンティティと記憶の在り方を問う、温かく哲学的な物語。

    並行世界選択とアイデンティティ家族ジェンダー高齢化

作品

代表作

トゥース・アンド・クロウ

2003年 歴史風ファンタジー(ヴィクトリア朝風、竜)

ヴィクトリア朝風の社会を舞台に、竜たちの家族、継承、宗教、階級を描く歴史風ファンタジー。アンソニー・トロロープ風の語り口を竜の世界に当てはめた作品。

家族継承階級宗教

アモング・アザーズ

2011年 ファンタジー、成長小説

読書とSFファンダム、魔術が絡む半自伝的な成長物語。若い主人公が喪失や困難を乗り越え、本と人間関係を通じて自己を見出していく。

読書喪失と癒し自己発見魔法

Lifelode

2009年 家庭的ファンタジー(日常と魔法の交差)

魔法が日常に溶け込んだ家と人々を描き、時間、責任、家族関係を丁寧に掘り下げる作品。

家庭時間責任魔法の倫理

My Real Children

2014年 オルタナティブ・ヒストリー(代替歴史)

一人の女性が経験する二つの並行した人生を通して、選択と後悔、家族と政治の帰結を描くオルタナティヴ・ヒストリー。

選択家族歴史の分岐

Farthing

2006年 オルタナティブ・ヒストリー、コージー・ミステリ

第二次世界大戦で英国がドイツと講和したという別歴史を背景にしたミステリ。政治の変化が日常生活と捜査に与える影響を描く。

政治正義歴史のもしも

Ha'penny

2007年 オルタナティブ・ヒストリー、ミステリ

『Farthing』の続編に当たる作品で、政治的陰謀と道徳的ジレンマに直面する登場人物たちを描く。

道徳政治的陰謀

Half a Crown

2008年 オルタナティブ・ヒストリー、ミステリ

Small Change三部作の完結編。変化した政治体制の下での人々の葛藤と抗いを描く。

抵抗政治変動

The King's Peace

2000年 ファンタジー(アーサー王物語風)

アーサー王伝説やケルト神話に影響を受けた世界を舞台にしたシリーズの第1作。正義と統治をテーマにする英雄譚的ファンタジー。

英雄譚正義王権

The Just City

2015年 SF/ファンタジー(哲学的再解釈)

ギリシアの神々と哲学者が登場し、プラトンの『国家』を再構築する試みを描く三部作の第1作。

哲学共同体倫理

Lent

2019年 歴史ファンタジー

ルネサンス期イタリアを舞台にした歴史的要素の強いファンタジー。転生や反復する人生の要素を含む実験的な物語。

宗教転生歴史

Or What You Will

2020年 メタフィクション的ファンタジー

不老と創作、芸術をめぐるメタフィクション。老年のファンタジー作家を主人公に、創造と死を巡る物語を描く。

創作不老芸術

What Makes This Book So Great

2014年 ノンフィクション(書評・エッセイ集)

Tor.com掲載の書評・エッセイをまとめた一冊。書評の技巧とSF/ファンタジー書誌に関する考察を収録。

書評文学批評SF史

全著作

  • トゥース・アンド・クロウ
  • The King's Peace(ザ・キングズ・ピース)
  • The King's Name(ザ・キングズ・ネーム)
  • The Prize in the Game(ザ・プライズ・イン・ザ・ゲーム)
  • Farthing(ファージング)
  • Ha'penny(ハペニー)
  • Half a Crown(ハーフ・ア・クラウン)
  • Lifelode(ライフロード)
  • Among Others(アモング・アザーズ)
  • My Real Children(マイ・リアル・チルドレン)
  • The Just City(ザ・ジャスト・シティ)
  • The Philosopher Kings(ザ・フィロソファー・キングス)
  • Necessity(ネセシティ)
  • Lent(レント)
  • Or What You Will(オア・ホワット・ユー・ウィル)
  • What Makes This Book So Great(ワット・メイクス・ディス・ブック・ソー・グレート)
  • Starlings(スターリングス)
  • An Informal History of the Hugos(アン・インフォーマル・ヒストリー・オブ・ザ・ヒューゴーズ)

翻案

  • Heart's Home(音声ドラマ)

作風・主題

文体
多ジャンルを横断する語り(ファンタジーとSF、代替歴史の融合)時にヴィクトリア朝風の文体や古典的語り口を取り入れるエッセイや評を通じた批評的視点
頻出モチーフ
書物と読書家族と家庭歴史の分岐(もしも)神話や古典への再解釈創作とアイデンティティ

評価・遺産

ウォルトンはファンタジーとSF、代替歴史を自在に行き来する作家として評価され、多数の主要賞を受賞している。特に『Among Others』はヒューゴー賞とネビュラ賞を受賞し、批評・書評でも影響力を持つ。オンラインでの活動や書評コラムにより現代SF論にも貢献している。

関連学会

  • Mythopoeic Society(評価と関係)
  • SF関連学会・コミュニティ(関係)

大衆文化への影響

  • International Pixel-Stained Technopeasant Day(オンラインの著作公開文化に関するムーブメント)

引用

  • (ウェールズ語について)「それは私の出自の家族の第二言語だ。祖母はよく知られたウェールズ語の学者・翻訳者だった。私は文法や語彙では10歳の子供並みだが、発音には全く問題がない。」
    出典: LiveJournalへのコメント(2007) (2007年)
  • 「(Howard V. Hendrixへの応答として)4月23日をInternational Pixel-Stained Technopeasant Dayに宣言した」
    出典: オンライン宣言(2007) (2007年)

豆知識

  • 13歳から創作を始めたが、最初の長編小説が刊行されたのは2000年。
  • オンラインでの書評・コラムでも知られ、Tor.comに定期的に寄稿している。
  • 詩「The Lurkers Support Me in E-Mail」はネット上で広く引用されている(しばしば作者名がつかないまま引用される)。
  • ロールプレイ作品(GURPS Celtic Myth など)への寄稿経験がある。
  • 2002年にジョン・W・キャンベル新人賞を受賞、2012年には『Among Others』でヒューゴー賞とネビュラ賞を受賞した。