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第30回(2002年) 受賞受賞作: The King's Peace
『The King's Peace』は、中世風の幻想世界を舞台に、戦争と平和、名誉と和解をテーマに描くファンタジー。政治的駆け引きと個人の道徳的選択が物語を動かす、詩的な感触のある作品です。
ファンタジー中世風世界戦争と和平政治
ジョー・ウォルトン
ジョー・ウォルトン
Jo Walton
プロフィール
- 性別
- 女性
- 生誕
- 1964-01-01 (イギリス・ウェールズ、アバーダー)
- 国籍
- カナダ, イギリス(ウェールズ出身)
- 言語
- 英語, ウェールズ語
- 居住地歴
- アバーダー(出生地) → カーディフ(短期間在住) → ランカスター(在住) → ロンドン(在住) → スウォンジー(在住) → モントリオール(カナダ、在住)
経歴
- 職業
- 作家, 詩人, 批評家, エッセイスト, ロールプレイ作品寄稿者, 書評者
- 活動期間
- 1995年〜
- 所属
- Tor.com(コラムニスト・書評), Cakebread & Walton(ゲーム関連での協力), NESFA Press(出版関係での協働)
- 影響を受けた人物
- アンソニー・トロロープ, ラリー・ニーヴン, アーサー王伝説, ケルトの民話・神話, プラトン(『国家』の思想)
学歴
| 学校 | 学部 | 学科 | 学位 | 期間 | 国 |
|---|---|---|---|---|---|
| パーク・スクール(アバーダー) | — | — | — | — | イギリス |
| アバーダー・ガールズ・グラマー・スクール | — | — | — | — | イギリス |
| ハウエルズ・スクール(ランドフ) | — | — | — | — | イギリス |
| オスウェストリー・スクール | — | — | — | — | イギリス |
| ランカスター大学 | — | — | — | — | イギリス |
受賞歴
| 年 | 賞名 | 対象作品 | 部門 | 主催 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2012 | ヒューゴー賞 | アモング・アザーズ | Best Novel | ワールド・サイエンス・フィクション・ソサイエティ | Won |
| 2012 | ネビュラ賞 | アモング・アザーズ | Best Novel | サイエンス・フィクション作家協会 (SFWA) | Won |
| 2004 | ワールド・ファンタジー賞 | トゥース・アンド・クロウ | Novel | ワールド・ファンタジー・コンベンション | Won |
| 2010 | ミソポイエティック賞 | Lifelode | Adult Literature | Mythopoeic Society | Won |
| 2015 | ジェームズ・ティプトリー・ジュニア賞(Otherwise Award) | My Real Children | — | ティプトリー賞委員会 | Won |
| 2002 | ジョン・W・キャンベル賞(新人賞) | Jo Walton | New Writer | ワールド・サイエンス・フィクション・ソサイエティ | Won |
| 2008 | プロメテウス賞 | Ha'penny | Novel | Libertarian Futurist Society | Won |
| 2015 | ローカス賞 | What Makes This Book So Great | Nonfiction | Locus Magazine | Won |
| 2017 | スカイラーク賞 | Jo Walton | — | NESFA(ニューイングランドSF協会) | Won |
| 2007 | ネビュラ賞(候補) | Farthing | Best Novel | サイエンス・フィクション作家協会 (SFWA) | Nominated |
| 2007 | ジョン・W・キャンベル記念賞(候補) | Farthing | SF Novel | ジョン・W・キャンベル記念賞委員会 | Nominated |
| 2008 | ラムダ文学賞(候補) | Ha'penny | SF, Fantasy & Horror | ラムダ文学財団 | Nominated |
| 2009 | プロメテウス賞(候補) | Half a Crown | Novel | Libertarian Futurist Society | Nominated |
| 2012 | ワールド・ファンタジー賞(候補) | アモング・アザーズ | Novel | ワールド・ファンタジー・コンベンション | Nominated |
| 2022 | ミソポイエティック賞 | Or What You Will | — | Mythopoeic Society | Won |
受賞・候補エディション
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受賞作: Ha'penny
第二次世界大戦後の歴史が分岐した英国を舞台にした代替歴史小説。元諜報員や反体制派が国家の監視と政治的圧力に抗いながら、個人の自由や倫理を巡る選択を迫られる。スパイ要素と社会批評を兼ね備えた作品。
代替歴史スパイ政治自由 -
受賞作: Half a Crown
『Ha'penny』の続編にあたり、分岐した英国社会の混乱と登場人物の運命を追う。政治的陰謀や国際関係、個人の倫理が交錯し、権力下での自由と正義を模索する展開を描く。
代替歴史政治スパイ自由 -
受賞作: The Just City
『The Just City』はプラトンの『国家』の理念を実験的に実現しようとする都市を舞台に、正義と教育、個人の自由の相克を描く思想的SF。古代哲学と現代的視点の衝突を通じて、制度が個々人の選択や幸福に与える影響を問い直す作品である。
正義論社会実験哲学自由と制度
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第40回(2010年) 受賞受賞作: Lifelode
魔術と日常が隣り合わせにある小さな共同体で、家族や道徳、選択とその代償が繊細に描かれる幻想小説。日常性と魔術の境界を問いながら人物の内面が丁寧に掘り下げられる。
日常の幻想家族倫理魔術 -
第52回(2022年) 受賞受賞作: Or What You Will
創作と芸術、人生をめぐるメタフィクション的な長編。物語と登場人物の境界が揺らぐなかで、喪失や救済、創作行為の意味を照らし出す、知的で感情に訴える作品。
メタフィクション創作と芸術喪失と救済
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第59回(2012年) 受賞受賞作: Among Others
SFへの深い愛情と読書の力を背景に、思春期の少女が日記形式で語る成長物語。家族の問題や魔術的要素とともに、図書やファンダムが救済と成長の手段として描かれ、読書行為そのものの価値を問いかける静謐な作品。
成長ファンダム読書と文学魔法と現実孤独と癒し
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第24回(2014年) 受賞受賞作: My Real Children
一人の女性の人生が選択によって分岐した二つの歴史を同時に辿る長編。愛と家族、政治的選択の影響を通じてアイデンティティと記憶の在り方を問う、温かく哲学的な物語。
並行世界選択とアイデンティティ家族ジェンダー高齢化
作品
代表作
トゥース・アンド・クロウ
2003年 歴史風ファンタジー(ヴィクトリア朝風、竜)ヴィクトリア朝風の社会を舞台に、竜たちの家族、継承、宗教、階級を描く歴史風ファンタジー。アンソニー・トロロープ風の語り口を竜の世界に当てはめた作品。
アモング・アザーズ
2011年 ファンタジー、成長小説読書とSFファンダム、魔術が絡む半自伝的な成長物語。若い主人公が喪失や困難を乗り越え、本と人間関係を通じて自己を見出していく。
Lifelode
2009年 家庭的ファンタジー(日常と魔法の交差)魔法が日常に溶け込んだ家と人々を描き、時間、責任、家族関係を丁寧に掘り下げる作品。
My Real Children
2014年 オルタナティブ・ヒストリー(代替歴史)一人の女性が経験する二つの並行した人生を通して、選択と後悔、家族と政治の帰結を描くオルタナティヴ・ヒストリー。
Farthing
2006年 オルタナティブ・ヒストリー、コージー・ミステリ第二次世界大戦で英国がドイツと講和したという別歴史を背景にしたミステリ。政治の変化が日常生活と捜査に与える影響を描く。
Ha'penny
2007年 オルタナティブ・ヒストリー、ミステリ『Farthing』の続編に当たる作品で、政治的陰謀と道徳的ジレンマに直面する登場人物たちを描く。
Half a Crown
2008年 オルタナティブ・ヒストリー、ミステリSmall Change三部作の完結編。変化した政治体制の下での人々の葛藤と抗いを描く。
The King's Peace
2000年 ファンタジー(アーサー王物語風)アーサー王伝説やケルト神話に影響を受けた世界を舞台にしたシリーズの第1作。正義と統治をテーマにする英雄譚的ファンタジー。
The Just City
2015年 SF/ファンタジー(哲学的再解釈)ギリシアの神々と哲学者が登場し、プラトンの『国家』を再構築する試みを描く三部作の第1作。
Lent
2019年 歴史ファンタジールネサンス期イタリアを舞台にした歴史的要素の強いファンタジー。転生や反復する人生の要素を含む実験的な物語。
Or What You Will
2020年 メタフィクション的ファンタジー不老と創作、芸術をめぐるメタフィクション。老年のファンタジー作家を主人公に、創造と死を巡る物語を描く。
What Makes This Book So Great
2014年 ノンフィクション(書評・エッセイ集)Tor.com掲載の書評・エッセイをまとめた一冊。書評の技巧とSF/ファンタジー書誌に関する考察を収録。
全著作
- トゥース・アンド・クロウ
- The King's Peace(ザ・キングズ・ピース)
- The King's Name(ザ・キングズ・ネーム)
- The Prize in the Game(ザ・プライズ・イン・ザ・ゲーム)
- Farthing(ファージング)
- Ha'penny(ハペニー)
- Half a Crown(ハーフ・ア・クラウン)
- Lifelode(ライフロード)
- Among Others(アモング・アザーズ)
- My Real Children(マイ・リアル・チルドレン)
- The Just City(ザ・ジャスト・シティ)
- The Philosopher Kings(ザ・フィロソファー・キングス)
- Necessity(ネセシティ)
- Lent(レント)
- Or What You Will(オア・ホワット・ユー・ウィル)
- What Makes This Book So Great(ワット・メイクス・ディス・ブック・ソー・グレート)
- Starlings(スターリングス)
- An Informal History of the Hugos(アン・インフォーマル・ヒストリー・オブ・ザ・ヒューゴーズ)
翻案
- Heart's Home(音声ドラマ)
作風・主題
- 文体
- 多ジャンルを横断する語り(ファンタジーとSF、代替歴史の融合)時にヴィクトリア朝風の文体や古典的語り口を取り入れるエッセイや評を通じた批評的視点
- 頻出モチーフ
- 書物と読書家族と家庭歴史の分岐(もしも)神話や古典への再解釈創作とアイデンティティ
評価・遺産
ウォルトンはファンタジーとSF、代替歴史を自在に行き来する作家として評価され、多数の主要賞を受賞している。特に『Among Others』はヒューゴー賞とネビュラ賞を受賞し、批評・書評でも影響力を持つ。オンラインでの活動や書評コラムにより現代SF論にも貢献している。
関連学会
- Mythopoeic Society(評価と関係)
- SF関連学会・コミュニティ(関係)
大衆文化への影響
- International Pixel-Stained Technopeasant Day(オンラインの著作公開文化に関するムーブメント)
引用
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(ウェールズ語について)「それは私の出自の家族の第二言語だ。祖母はよく知られたウェールズ語の学者・翻訳者だった。私は文法や語彙では10歳の子供並みだが、発音には全く問題がない。」
出典: LiveJournalへのコメント(2007) (2007年) -
「(Howard V. Hendrixへの応答として)4月23日をInternational Pixel-Stained Technopeasant Dayに宣言した」
出典: オンライン宣言(2007) (2007年)
豆知識
- 13歳から創作を始めたが、最初の長編小説が刊行されたのは2000年。
- オンラインでの書評・コラムでも知られ、Tor.comに定期的に寄稿している。
- 詩「The Lurkers Support Me in E-Mail」はネット上で広く引用されている(しばしば作者名がつかないまま引用される)。
- ロールプレイ作品(GURPS Celtic Myth など)への寄稿経験がある。
- 2002年にジョン・W・キャンベル新人賞を受賞、2012年には『Among Others』でヒューゴー賞とネビュラ賞を受賞した。