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第4回(1996年) 受賞
オルガ・ナヴォヤ・トカルチュク
オルガ・ナヴォヤ・トカルチュク
Olga Nawoja Tokarczuk
プロフィール
- 性別
- 女性
- 生誕
- 1962-01-29 (スレフフ(Sulechów)、ポーランド)
- 国籍
- ポーランド
- 言語
- ポーランド語
- 居住地歴
- クラヤノフ(Krajanów)/現在は同地とヴロツワフを往復 → ヴロツワフ(Wrocław)
経歴
- 職業
- 作家, 臨床心理士, 脚本家
- 活動期間
- 1989年〜
- 所属
- Krytyka Polityczna(編集チーム), オルガ・トカルチュク財団(Olga Tokarczuk Foundation), Institute for Advanced Study in Warsaw(評議員)
- 所属団体
- PEN International(副会長に就任、2025年), Royal Society of Literature(International Writer, 2021)
- 影響を受けた人物
- カール・ユング, ウィリアム・ブレイク(詩と象徴)
- 影響を与えた人物
学歴
| 学校 | 学部 | 学科 | 学位 | 期間 | 国 |
|---|---|---|---|---|---|
| ワルシャワ大学 | 臨床心理学専攻 | 心理学科 | MA | 1980–1985 | ポーランド |
受賞歴
| 年 | 賞名 | 対象作品 | 部門 | 主催 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2008 | ナイト賞(Nike Award) | 『ビェグニ(Flights)』 | — | Gazeta Wyborcza(ナイト賞運営) | 受賞 |
| 2015 | ナイト賞(Nike Award) | 『キシェギ・ヤクブォヴェ(The Books of Jacob)』 | — | Gazeta Wyborcza(ナイト賞運営) | 受賞 |
| 2018 | マン・ブッカー国際賞(Man Booker International Prize) | 『ビェグニ(Flights)』(英訳:Jennifer Croft) | — | The Booker Prizes | 受賞 |
| 2018 | ノーベル文学賞(Nobel Prize in Literature) | — | — | スウェーデン・アカデミー(Swedish Academy) | 受賞 |
| 2018 | ヤン・ミハルスキ賞(Jan Michalski Prize) | 『キシェギ・ヤクブォヴェ(The Books of Jacob)』 | — | Fondation Jan Michalski | 受賞 |
| 2019 | プリ・ロレ・バタイヨン賞(Prix Laure Bataillon) | 『キシェギ・ヤクブォヴェ(The Books of Jacob)』 | — | フランスの翻訳関連団体 | 受賞 |
| 2013 | ヴィレニツァ賞(Vilenica Prize) | — | — | Vilenica International Literary Festival | 受賞 |
| 2015 | ブリュッケ賞(Brückepreis / Bridge Prize) | — | — | Zgorzelec / Görlitz(運営) | 受賞 |
| 2024 | Europese Literatuurprijs(ヨーロッパ文学賞) | 『エンプシオン(The Empusium)』 | — | オランダの文学基金(Letterenfonds) | 受賞 |
受賞・候補エディション
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第12回(2008年) 受賞受賞作: Bieguni
旅と身体をめぐる断片的なエッセイと短篇の断章を結び合わせた作品。移動する人々の記憶や身体性、亡命や死のイメージを通して存在やアイデンティティを哲学的に探る。断片化された語りと多様なエピソードが重なり、読者に思索の余地を与える構成が特徴。
旅身体アイデンティティ移動記憶 -
第19回(2015年) 受賞受賞作: Księgi Jakubowe
18世紀ポーランドを舞台に、ユダヤ教の異端者ヤコブ・フランクの周囲で絡み合う宗教、権力、記憶の物語を描く長大な歴史小説。
歴史と神話が、巨大な一冊の中でうねり合う。
992ページ歴史小説宗教東欧記憶
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第28回(2013年) 受賞受賞作: 受賞対象: 全体の文学業績
旅や移動、境界と他者への想像力をテーマにした多声的かつ百科的な物語世界が特徴。複数の視点と散文的実験を通じて個人と歴史の関係を探求する作品群により国際的評価を受けた。
小説旅歴史多声性
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第111回(2018年) 受賞受賞作: Flights (Bieguni)
『逃亡派』は、旅、移動、身体、保存、死をめぐる断章が連なったオルガ・トカルチュクの実験的長篇。空港やホテル、解剖標本、ショパンの心臓、行方不明者の物語などが交差し、移動し続けることが人間の記憶と存在をどう変えるかを多声的に探る。
移動する身体と保存される身体の間で、人はどこに自分の居場所を見つけるのか。
416ページ旅身体断章記憶越境
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第9回(2018年) 受賞受賞作: The Books of Jacob (原題: Księgi Jakubowe)
18世紀東ヨーロッパを舞台に、ヤコブ・フランクという宗教的カリスマとその周辺の人々を多声的に描く歴史長篇。宗教的異端、共同体の移動と交錯、民族・信仰の境界を細密に描写し、語りの実験性を通じて記憶とアイデンティティの複雑さを探る壮大な叙事詩。
歴史小説宗教ユダヤ史アイデンティティ多声的ナラティブ
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第9回(2018年) 受賞受賞作: Flights (Bieguni)
旅、移動、身体、解剖、死者の痕跡をめぐる断章が連なり、固定された場所にとどまらない人間の存在を描く実験的長編。短篇、随想、逸話が互いに反響し、移動し続けることの不安と自由を浮かび上がらせる。
移動する身体と記憶の断章が、旅そのものを生のかたちとして照らし出す。
416ページ旅身体断章形式解剖存在と移動
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第15回(2024年) 受賞受賞作: Empusion: Een natuurgeneeskundig griezelverhaal (Empuzjon / The Empusium)
自然療法や民俗的治療を巡る不穏な物語と、自然・民俗・超自然を織り交ぜた実験的な長編。寓話的で哲学的な視点から人間と自然の境界、恐怖と癒しの関係を問いかける。
ホラー民俗学自然エコロジー超自然
作品
代表作
『プラヴィエクとその他の時代(Prawiek i inne czasy)』/Primeval and Other Times
1996年 小説/マジックリアリズム架空の村プラヴィエクを舞台に、世代を超えた住民たちの人生を描き、歴史と神話が交錯する叙事詩的な作品。
- 英語訳:Antonia Lloyd-Jones
『ビェグニ(Bieguni)』/Flights
2007年 散文/断片的長篇(旅行と移動を主題とする)断片的な物語とエッセイを織り交ぜながら、現代の旅人・移動する身体の心理と存在を探る作品。
- 英語訳:Jennifer Croft(Man Booker International Prize受賞に寄与)
『死者の骨の上を耕せ(Prowadź swój pług przez kości umarłych)』/Drive Your Plow Over the Bones of the Dead
2009年 存在論的ノワール/社会風刺地方の村を舞台に、星占いや詩を好む老年女性が、一連の殺人事件を独自の視点で解き明かそうとする物語。動物と人間の関係や倫理を扱う。
- [映画] 『スポール(Spoor)』 / Agnieszka Holland (2017)
- 英語訳:Antonia Lloyd-Jones
『キシェギ・ヤクブォヴェ(Księgi Jakubowe)』/The Books of Jacob
2014年 歴史小説/叙事詩18世紀のヤコブ・フランクとフランキスト運動を巡る、複数言語・多宗教を横断する壮大な歴史叙事詩。民族・宗教的対立や寛容の問題を扱う。
- 英語訳:Jennifer Croft(2021/2022)
『エンプシオン(Empuzjon)』/The Empusium
2022年 ホラー/怪奇小説(風刺的要素)トーマス・マンの影響を受けた保養地を舞台に、ミソジニーや人間の限界的理解を扱うホラー風の物語。
- 英語訳:Antonia Lloyd-Jones(2024)
全著作
- 『Miasto w lustrach』 — 詩集(1989)
- 『Podróż ludzi Księgi』 — デビュー小説(1993)
- 『E.E.』 — 小説(1995)
- 『Prawiek i inne czasy』 — 小説(1996)
- 『Dom dzienny, dom nocny』 — 小説(1998)
- 『Bieguni』 — 小説(2007)
- 『Prowadź swój pług przez kości umarłych』 — 小説(2009)
- 『Księgi Jakubowe』 — 小説(2014)
- 『Empuzjon』 — 小説(2022)
翻案
- 映画『スポール(Spoor)』 — 『Drive Your Plow Over the Bones of the Dead』を原作、監督:アグニェシュカ・ホランド(2017)
- 舞台化:Complicitéによる『Drive Your Plow...』の舞台版(2022)
作品の翻訳
- 『Bieguni』→英訳:Jennifer Croft(Flights, 2018)
- 『Księgi Jakubowe』→英訳:Jennifer Croft(The Books of Jacob, 2021/2022)
- 『Prowadź swój pług przez kości umarłych』→英訳:Antonia Lloyd-Jones(Drive Your Plow..., 2019)
作風・主題
- 文体
- 神話的かつ寓話的な口調断片的(コンステレーション)構成思想的・エッセイ的挿入を含む叙述
- 頻出モチーフ
- 旅と移動境界(国境・文化・宗教)動物と自然神話・象徴
評価・遺産
トカルチュクは現代ポーランド文学を代表する国際的な作家であり、作品は約40言語に翻訳された。ノーベル文学賞受賞により世界的評価を確立し、文学フェスティバルや財団を通じて若手支援や文化交流に寄与している。
記念館・博物館
- オルガ・トカルチュク財団(Karpowiczヴィラ) ヴロツワフ、ワルシャワ候補地など(事務所・活動拠点) 2020年開館
関連学会
- ロイヤル・ソサエティ・オブ・リテラチャー(International Writer)
大衆文化への影響
- 映画『スポール(Spoor)』(2017)による映像化で国際映画祭受賞
- 文学祭『Literary Heights Festival』の共同主催者として地域文化に影響
引用
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「物語は境界を越える生き方を示すことができる」
出典: ノーベル講演『Czuły narrator(The Tender Narrator)』、2019年 (2019年)
豆知識
- 菜食主義者である。
- ノーベル賞の賞金の10%を自身の財団に寄付した。
- 1979年にペンネーム「ナターシャ・ボロディン」で雑誌に短編を発表した。
- 居住地の国境地帯(クラヤノフ)や自然が作品にしばしば反映される。