-
第31回(2006年) 受賞受賞作: A Thousand Years of Good Prayers
中国出身の登場人物を中心に据えた短編集。移民としての孤独や親子の断絶、言語や文化の溝を繊細かつ冷静に描き出す。表題作はアメリカに住む娘と再会する父の視点から記憶と誤解を紡ぎ、日常の細部が大きな情感を帯びる。
移民親子関係文化摩擦短編小説
李翊雲
リー・イーユン
Li Yiyun
プロフィール
- 性別
- 女性
- 生誕
- 1972-11-04 (北京市(北京))
- 国籍
- 中国
- 言語
- 英語
- 居住地歴
- 北京(生誕〜育成) → 新郷(人民解放軍での一年の勤務) → オークランド(カリフォルニア) → デイビス(カリフォルニア大学デイビス校勤務) → プリンストン(プリンストン大学勤務)
経歴
- 職業
- 作家, 教授
- 活動期間
- 1996年〜
- 所属
- ミルズ・カレッジ(かつての教職), カリフォルニア大学デイビス校(英語学科、かつての教職), プリンストン大学(ルイス芸術センター、創作講師・創作プログラムディレクター), A Public Space(編集者)
- 所属団体
- ロイヤル・ソサエティ・オブ・リテラチャー(International Writer)
学歴
| 学校 | 学部 | 学科 | 学位 | 期間 | 国 |
|---|---|---|---|---|---|
| 北京大学 | — | — | BS | 1992–1996 | 中国 |
| アイオワ大学 | — | 免疫学(大学院) | MS | 1998–2000 | アメリカ合衆国 |
| アイオワ大学(アイオワ作家ワークショップ/ノンフィクション・ライティング・プログラム) | — | 創作ノンフィクション/フィクション | MFA | 2003–2005 | アメリカ合衆国 |
北京大学
学位:
BS
期間:
1992–1996
卒業年:
1996
国:
中国
理学士取得
アイオワ大学
免疫学(大学院)
学位:
MS
期間:
1998–2000
卒業年:
2000
国:
アメリカ合衆国
免疫学の修士号。博士課程は中退して作家業へ転向。
アイオワ大学(アイオワ作家ワークショップ/ノンフィクション・ライティング・プログラム)
創作ノンフィクション/フィクション
学位:
MFA
期間:
2003–2005
卒業年:
2005
国:
アメリカ合衆国
創作ノンフィクションとフィクションでMFA取得
受賞歴
| 年 | 賞名 | 対象作品 | 部門 | 主催 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2005 | フランク・オコナー国際短編賞 | 千年の祈り(短編集) | — | — | Winner |
| 2006 | Guardian First Book Award | 千年の祈り(短編集) | — | ガーディアン | Winner |
| 2006 | PEN/Hemingway Award for Debut Novel | 千年の祈り(短編集) | — | PEN America | Winner |
| 2006 | Whiting Award(作家賞) | — | — | Whiting Foundation | Winner |
| 2015 | Sunday Times Short Story Award | A Sheltered Woman(短編) | — | The Sunday Times | Winner |
| 2020 | PEN/Jean Stein Book Award | Where Reasons End | — | PEN America | Winner |
| 2023 | PEN/Faulkner Award for Fiction | The Book of Goose | — | PEN/Faulkner | Winner |
| 2020 | Windham–Campbell 文学賞(フィクション) | — | Fiction | イエール大学・Windham–Campbell | Winner |
| 2022 | PEN/Malamud Award | — | — | PEN America | Winner |
| 2014 | Benjamin H. Danks Award | — | — | アメリカ芸術文学アカデミー | Winner |
| 2010 | MacArthur フェローシップ | — | — | マッカーサー財団 | Fellow |
| — | グッゲンハイムフェローシップ | — | — | ジョン・サイモン・グッゲンハイム記念財団 | Fellow |
| 2024 | Pulitzer賞(短編コレクション『Wednesday's Child』) | Wednesday's Child | — | ピューリッツァー賞 | Finalist |
フランク・オコナー国際短編賞
2005
対象作品:
千年の祈り(短編集)
結果:
Winner
Guardian First Book Award
2006
対象作品:
千年の祈り(短編集)
主催:
ガーディアン
結果:
Winner
PEN/Hemingway Award for Debut Novel
2006
対象作品:
千年の祈り(短編集)
主催:
PEN America
結果:
Winner
Whiting Award(作家賞)
2006
主催:
Whiting Foundation
結果:
Winner
Sunday Times Short Story Award
2015
対象作品:
A Sheltered Woman(短編)
主催:
The Sunday Times
結果:
Winner
PEN/Jean Stein Book Award
2020
対象作品:
Where Reasons End
主催:
PEN America
結果:
Winner
PEN/Faulkner Award for Fiction
2023
対象作品:
The Book of Goose
主催:
PEN/Faulkner
結果:
Winner
Windham–Campbell 文学賞(フィクション)
2020
部門:
Fiction
主催:
イエール大学・Windham–Campbell
結果:
Winner
PEN/Malamud Award
2022
主催:
PEN America
結果:
Winner
Benjamin H. Danks Award
2014
主催:
アメリカ芸術文学アカデミー
結果:
Winner
MacArthur フェローシップ
2010
主催:
マッカーサー財団
結果:
Fellow
グッゲンハイムフェローシップ
主催:
ジョン・サイモン・グッゲンハイム記念財団
結果:
Fellow
Pulitzer賞(短編コレクション『Wednesday's Child』)
2024
対象作品:
Wednesday's Child
主催:
ピューリッツァー賞
結果:
Finalist
受賞・候補エディション
ホワイティング賞
1回登壇
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第22回(2006年) 受賞
-
第7回(2010年) 候補受賞作: Gold Boy, Emerald Girl
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第20回(2024年) 候補受賞作: Wednesday's Child
母子関係や家族の断絶を中心に描く短編集。静かな筆致で人生の困難や再生を掘り下げる、余韻のある物語群。
家族母子関係再生孤独
アジアン・アメリカン文学賞
1回登壇
-
第14回(2011年) 受賞受賞作: Gold Boy, Emerald Girl
中国を出発点にした短編集。家族の関係や欲望、抑圧と解放のあわいを繊細に描き、個々の登場人物の内面に深く迫る作品群。
中国社会家族欲望個人の内面
オー・ヘンリー賞
1回登壇
-
第91回(2012年) 受賞受賞作: Kindness
思いやりや共感の意味を問い直す短編。小さな行為や言葉が持つ影響を通じて、人間関係のずれや孤独、互いの理解の難しさを繊細に描く。
共感孤独人間関係倫理
-
第8回(2020年) 受賞受賞作: 代表作(小説)喪失家族中国出自の視点
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第46回(2022年) 受賞受賞作: 短編・長編(通算業績)
本賞はリー・イー・ユンの短編・長編における卓越した語りを評価した。出自と移民経験、歴史的記憶や道徳的葛藤を冷静かつ精緻な文体で描き、個人の孤独と倫理的選択を深く掘り下げることが特徴である。
移民とアイデンティティ記憶と歴史道徳的葛藤孤独
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第43回(2023年) 受賞受賞作: The Book of Goose
戦後フランスで、13歳の少女二人が仕掛けた文学的な欺きから、創作、真実、物語の衝動を探る。
真実は、物語の外にあるのか、それとも物語が真実を生むのか。
222ページ作者性虚構と真実成長詐話
作品
代表作
千年の祈り(短編集)
2005年 短編集/短編中国出身の人物や移民の経験、家族と疎外を扱った短編の集成。繊細な心理描写と静かな寓話性が特徴。
移民家族疎外記憶
映像化・舞台化
- [映画] ネブラスカの王女(短編『The Princess of Nebraska』より) / Wayne Wang (2007)
- [映画] A Thousand Years of Good Prayers(表題作の映画化) / Wayne Wang (2007)
The Vagrants(放浪者たち)
2009年 小説文化大革命後の中国の小さな町を舞台に、政治と個人の暮らしが交錯する群像劇。
政治弾圧共同体記憶
Where Reasons End(理由が終わるとき)
2019年 小説(実験的)母と亡くなった息子の対話という形式で、喪失と語りの限界を探る実験的長編。著者の個人的経験が色濃く反映される。
喪失対話形式言語の限界母と子
The Book of Goose(グースの書)
2022年 小説戦後フランスを舞台に、二人の13歳の少女が仕立てた文学的な作り話(ホーaks)をめぐる物語。創作と真実、動機の絡まりを描く。
作家性虚構と真実成長欺瞞
Wednesday's Child(水曜日の子)
2023年 短編集近年の短編をまとめた作品集。ピューリッツァー賞の最終候補にも選ばれた。
家族喪失日常の裂け目
Dear Friend, from My Life I Write to You in Your Life(親愛なる友へ)
2017年 回想録抑うつと回復、作家としての自己と過去の経験を率直に綴った回想録。
抑うつ回復自伝的考察
全著作
- A Thousand Years of Good Prayers(2005)
- Gold Boy, Emerald Girl(2010)
- The Vagrants(2009)
- Dear Friend, from My Life I Write to You in Your Life(2017)
- Where Reasons End(2019)
- Must I Go(2020)
- The Book of Goose(2022)
- Wednesday's Child(2023)
- Things in Nature Merely Grow(回想録、2025)
翻案
- 『千年の祈り』収録の短編2作(『The Princess of Nebraska』ほか)がウェイン・ワン監督により2007年に映画化
作風・主題
- 文体
- 簡潔で抑制的な文体心理描写に重点を置く実験的な形式(対話形式など)
- 頻出モチーフ
- 母と子の関係喪失と悲嘆移民と故郷の記憶言葉の限界
健康
-
うつ病(重大な抑うつエピソード)2012 および以降の断続的期間2012年に精神的な不調と入院、二度の自殺未遂を経験。作風や執筆活動に深い影響を与え、後年の回想録や喪失を扱う作品に反映された。
評価・遺産
中国出身で英語で執筆する作家として、短編と長編の双方で高い評価を得ている。深い心理描写と形式的実験で知られ、多数の国際的賞を受賞・候補となった。大学で教鞭をとり次世代の作家にも影響を与えている。
関連学会
- ロイヤル・ソサエティ・オブ・リテラチャー(International Writer)
引用
-
すべての執筆は自伝的である、という言い方を私はしてきた。それは嘘だった。
出典: インタビュー(The Nation / The Guardian 等) (2019年)
豆知識
- 1991年に人民解放軍での1年間の義務勤務を果たした。
- 英語でのみ執筆している。
- 二人の息子(Vincent と James)を持ち、両名とも亡くなっている(Vincent は2017年に自死、James は2024年に列車事故で死亡と報じられた)。