ディナーネ・デビュー・フィクション賞
でぃなーね・でびゅー・ふぃくしょんしょう
南部アフリカの未発表デビュー長編/中編フィクションを対象とした文学賞。受賞者には賞金と出版契約が提供される。
- 創設年
- 2004
- 主催
- Jacana Literary Foundation(JLF) / Jacana Media
- カテゴリー
- 一般文芸・大衆小説
- 選考方式
- 公募
- 受賞対象
- 新人
- 開催頻度
- 年1回
- 賞のステータス
- 活動中
説明
Dinaane Debut Fiction Award(旧:European Union Literary Award)は、南アフリカおよび南部アフリカ諸国の永住者・市民を対象に、未発表のデビュー小説(長編または中編)を募集する文学賞。Jacana Literary FoundationとJacana Mediaが主催し、受賞者には賞金(R35,000)とJacana Mediaによる出版契約が授与される。併せて有望な原稿にはKraak Writing Grant(R25,000)が贈られる。応募作品は主に英語を基調とするが、多言語的表現も歓迎される。
賞品
- 主賞品
- 受賞者にはR35,000(南アフリカランド)とJacana Mediaによる出版契約を授与。併せて有望な原稿にはKraak Writing Grant(R25,000)が授与される。
- 賞金
- 35,000 ZAR
- Kraak Writing Grant(R25000)
- Jacana Mediaによる出版契約(受賞特典)
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| 応募受付(オープンコール)・適格性確認 | Jacana Literary Foundation/指定の審査チーム/読者(選考により構成) | — | 公式サイトでの募集要項掲載、応募締切後に適格性確認 |
| 一次選考(原稿読検・予備選考) | 選考委員(JLFスタッフや外部の読者・編集者) | — | 長いリストまたはショートリストの発表(年によって異なる) |
| 最終選考(ショートリスト→受賞者決定) | 最終選考パネル(作家・編集者など) | — | Jacanaの公式発表および報道で受賞者を公表 |
選考基準
- デビューかつ未発表のフィクションであること(商業的に出版されたフィクションがないこと)
- 物語性・文章力・独創性・地域性(南部アフリカの文脈をとらえているか)
- 英語を主とした表現を基準とするが、多言語表現を歓迎する
- 出版に耐えうる完成度や将来性
応募のヒント
推奨
- デビューかつ未発表のフィクション(長編/中編)を提出する
- 応募規定(居住資格、以前の出版状況など)を事前に確認する
- セルフパブリッシュしている場合は、紙や商業流通での出版がないことを証明する(オンライン公開のみなら応募可)
- 英語を基調にしつつ、多言語的な表現や地域性を活かす
- 原稿は編集された完成度の高い状態で提出する
注意
- 過去にフィクション作品を正式に出版している場合は応募しない
- 応募規程を満たさない形(非対象居住者や既刊作品)で応募しない
- 未校正・推敲不足の原稿をそのまま送らない
審査員から
- 独自の声と物語性を重視する。南部アフリカの文脈や多言語性を生かすと評価されやすい
- 完成度(構成、文体、登場人物の描写)を整えて応募すること
- オリジナリティと作者の視点の明確さが重要
関連の賞
- Sol Plaatje European Union Poetry Award and Anthology(Jacana主催)
- Gerald Kraak Anthology and Prize(Jacana主催)
- Jacana Literary Foundationのその他助成・賞事業
公式情報
https://jacana.co.za/dinaane-debut-fiction-award/過去の受賞者
音楽的リズムや都市の情景を背景に、登場人物たちの日常と変化を描く作品。言葉のリズム感を活かした構成が特色である。
作家。本作『Dub Steps』で2014年のEuropean Union Literary Awardを受賞した(出典はウィキの該当一覧)。
一人称の語りを通じて、記憶・自己認識・家族的トラウマを探る作品。語り手の声が真実と虚構の境界を曖昧にし、心理的深度を強く印象づける。
南アフリカの作家。『The Story of Anna P, as Told by Herself』で2013年のEuropean Union Literary Award(Dinaane賞の前身)を受賞した。
主人公Khalilの旅と成長を通じて、帰属感やコミュニティの変容、自己発見を描く成長譚。学術的視点を帯びた観察が随所に見られる。
学術的な背景を持つ作家。ウィキ記載の出典によればアカデミックな立場と小説執筆を兼ね、本作『Khalil's Journey』で2011/12の受賞歴がある。
人種や出自、記憶に関するテーマを掘り下げる作品。個人の歴史と社会的文脈を照らし合わせながら、見えない境界線を問う物語。
作家。本作『Deeper than Colour』で2010年のEuropean Union Literary Awardを受賞した(出典はウィキの該当一覧)。
歴史的背景と個人の物語を織り交ぜ、文化的衝突やアイデンティティの問題を扱う作品。歴史と現代が交差する構成を持つ。
作家。本作『Saracen at the Gates』で2009年のEuropean Union Literary Awardを受賞した(出典はウィキの該当一覧)。
家族、喪失、日常の関係性を通じて人間の脆さと絆を描く作品。細やかな描写で登場人物の心の動きを掬い取る物語性が特徴。
作家。本作『Till We Can Keep an Animal』で2008年のEuropean Union Literary Award(後のDinaane賞)を受賞した(出典はウィキの該当一覧)。
ヨハネスブルグの若い黒人女性の視点を通して、人種・階級・アイデンティティにまつわる葛藤を描く作品。ユーモアと社会観察を併せ持つ筆致が特徴。
南アフリカの小説家。デビュー作『Coconut』で2007年のEuropean Union Literary Awardを受賞し、若者の人種・階級問題を鋭く描いた。
歴史的記憶や個人の物語を通して、南アフリカ社会の複雑さを描く作品。声の多様性と社会的矛盾を鮮烈に提示する点が特徴的である。
南アフリカの作家・ジャーナリスト。歴史や社会を題材にした作品で知られ、2005年に『Bitches' Brew』で受賞した。
抑制された筆致で人物の内面と社会的抑圧を描き出す作品。人権や個人の尊厳をめぐるテーマを扱うことが知られている。
作家であり人権活動家。執筆と活動を通じて人権や社会問題に取り組み、受賞作『Ice in the Lungs』で評価された。
南アフリカの都市とムスリムコミュニティを背景に、信仰・家族・アイデンティティの葛藤を繊細に描くデビュー作。個人の内面と社会的緊張が静かに積み重なる物語。
南アフリカの作家。2004年にEuropean Union Literary Award(後のDinaane Debut Fiction Award)で『The Silent Minaret』により受賞した。