ジョン・グラスコ翻訳賞
じょん・ぐらすこ ほんやくしょう
カナダのLiterary Translators' Association of Canada(LTAC)が年1回、英語またはフランス語への翻訳で最も優れた書籍に授与する翻訳賞。受賞者には1,000ドルとLTACの無料会員権が与えられる。
- 創設年
- 1982
- 主催
- Literary Translators' Association of Canada (LTAC)
- カテゴリー
- 研究・翻訳・学術
- 選考方式
- 選考
- 受賞対象
- プロ
- 開催頻度
- 年1回
- 賞のステータス
- 活動中
説明
John Glassco Translation Prizeは1982年創設のカナダの年次翻訳賞で、Literary Translators' Association of Canada (LTAC) が主催する。原語がいかなる言語であっても英語またはフランス語への翻訳でその年最も優れた書籍に授与される。受賞者には賞金1,000ドル(表記は$1,000)とLTACの無料会員権が贈られる。過去の受賞者一覧は1982年以降の記録が残されている(例:1982年の初回受賞者など)。
賞品
- 主賞品
- 賞金1,000ドルおよびLTACの無料会員権
- 賞金
- 1,000 CAD
- LTAC無料会員権
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| 選考 | Literary Translators' Association of Canada(LTAC)により指名された選考委員会 | — | 受賞者はLTACによって発表される(公式発表や関連メディア、記録に掲載) |
選考基準
- 訳文の文学的完成度(表現の自然さ・文体)
- 原文への忠実性(意味・ニュアンスの再現)
- 翻訳としての創造性や読みやすさ
公式情報
https://web.archive.org/web/20130927080322/http://www.attlc-ltac.org/2013-john-glassco-translation-prize過去の受賞者
Sylvain Hotte の作品『Panache』の英訳。登場人物の内面描写や関係性を丁寧に描く原作の語り口を英語で再現し、言語間の語感やリズムを保持しながら英語圏読者に提示する翻訳である。
フランス語圏の文学作品を英語へ翻訳する翻訳者。Sylvain Hotte の作品を英訳し、原作の人物描写と語りのリズムを英語に移したことが評価された。
ヴェレナ・シュテファン(Verena Stefan)の作品『Fremdschläfer』の仏訳(共訳)。身体や記憶、女性の経験に向き合う断片的で詩的なテクストを、訳者が協働してフランス語に移し、原文の強い感情と語りの切れ味を保とうとする翻訳である。
ドイツ語圏の作品などをフランス語へ翻訳する翻訳者(共訳)。Verena Stefan の作品を仏語に共同翻訳したことが評価された。
ヴェレナ・シュテファン(Verena Stefan)の『Fremdschläfer』仏訳の一部を担う共同翻訳。女性の身体や記憶をめぐる率直な語りを、フランス語読者に伝えることを目指した翻訳プロジェクトである。
共訳者としてVerena Stefanの作品をフランス語に翻訳した翻訳者。原文の感情表現と断片的構成を仏語で再現する作業が評価された。
エレイン・アーセノー(Elaine Arsenault)の作品『Ophelia's Prophecy』の仏訳。若い女性の視点から自己と他者、象徴的なモチーフを通して成長や内面の葛藤を描く原作の特質をフランス語読者に伝える翻訳である。
英語圏のフィクションをフランス語へ翻訳する翻訳者。原作の語感と物語性を保持した訳出が評価された。
ステファニー・ボルスターの詩集『White Stone: The Alice Poems』の仏訳。イメージの連鎖や記憶の断片を通じた詩的テクストの質感をフランス語で再現し、原詩の音韻や余白を尊重する翻訳を志向している。
詩の翻訳を手がける翻訳者。ステファニー・ボルスターらの詩作を仏語へ移す作業で特別言及を受けた。
A. M. Klein の作品『The Rocking Chair』の仏訳。家庭や記憶、コミュニティに関する情感を詩的・散文的な語りで表す原作の抒情性をフランス語に再現することを重視した翻訳である。
英語圏の詩や散文作品の仏訳を手がける翻訳者。A. M. Klein の作品の抒情性を丁寧にフランス語へ移したことが評価された。
ヴァレリオ・マグレッリ(Valerio Magrelli)の詩的作品『Didascalie per la lettura di un giornale』の仏訳。新聞という日常的テクストをめぐる断章的な詩的断想を、言語の響きとリズムを意識してフランス語に再構築する試みである。
詩的テクストの翻訳に定評がある翻訳者。イタリア語詩のリズムや言葉の遊びをフランス語へと移し替えた点が評価された。
先住民イヌ(Innu)の生活や狩猟の語りを記録した資料を英訳した作品。失われつつある生活様式や個人の記憶を丁寧に英文へ移し、歴史的・文化的証言を保存することを意図した翻訳である。
先住民の生活史や民俗資料の翻訳を手がける翻訳者。聞き取りや口承資料を英語で再構成する仕事が特別言及を受けた。
キャロル・シールズの短編集『Various Miracles』の仏訳。日常の中の小さな出来事や人間関係の機微を丁寧に描く短編群を、フランス語読者に届けることを志向した翻訳である。
キャロル・シールズなど英語圏の文芸作品をフランス語へ翻訳する翻訳者。短篇の細やかな心理描写を仏語で自然に表現した点が評価された。
マルセル・ムーリング(Marcel Möring)のオランダ語小説『Modelvliegen』の仏訳。記憶や人間関係、日常の細部に潜む感情を織り込み、原作の抒情性と文体上のニュアンスをフランス語で再現しようとする翻訳である。
オランダ語作品をフランス語へ翻訳する翻訳者。マルセル・ムーリングの作品の文体的繊細さを仏語で伝える仕事が評価された。
パピアメント語の詩句(俳句形式を含む)をフランス語に翻訳した作品。島嶼文化固有のリズムや言語感覚を尊重しつつ、俳句の簡潔な形式をフランス語へと移し替える試みである。
パピアメント語などカリブ系の詩や短詩を扱う翻訳者。形式と文化的ニュアンスの両立を図る訳業が評価され、特別言及を受けた。
マーガレット・ソマーヴィルの『The Ethical Canary』の仏訳。科学技術の進歩がもたらす倫理的・社会的問題(医療倫理、環境、公共政策など)を一般読者向けに論じる原著の論旨をフランス語圏に紹介する翻訳である。
マーガレット・ソマーヴィルの倫理に関する著作をフランス語に翻訳した翻訳者。科学と倫理の関係をわかりやすく伝える翻訳が評価された。
ケリー・サカモトの英語小説の仏訳。個人の記憶や家族、文化的アイデンティティに関する繊細な描写を含む原作のトーンを、翻訳を通じてフランス語圏の読者に伝えることを目指した作品。
ケリー・サカモト(Kerri Sakamoto)の英語小説をフランス語に翻訳して受賞した翻訳者。原作の語り口と心理描写をフランス語で再現することが評価された。
ファーリー・モワットの研究書『The Farfarers』の仏訳『Les hauturiers』の翻訳。北大西洋の先史的な航海や古代海洋民の足跡を再検討し、古代の移動や文化交流に関する仮説を提示するノンフィクションで、翻訳は学術的知見と一般向けの語りを両立させることを目指している。
J. R. Léveilléの『Le soleil du lac qui se couche』の英訳『The Setting Lake Sun』の翻訳。湖や地方の風景を通じて人々の日常と記憶、時間の流れを静かに見つめる叙情的な作品で、翻訳は自然描写と郷土性を丁寧に伝えている。
チャヴァ・ローゼンファーブ自身の作品『Bociany』および『Of Lodz and Love』の翻訳(自訳や自身の作品の翻訳を含む)に対する受賞。ホロコーストとポーランドのユダヤ人共同体の記憶、喪失、愛と日常を描き出す強い物語性が特徴で、翻訳は史的文脈と情感を保持している。
ジェラルド・トゥガの短編集の翻訳『Any Mail? and other stories』に対する特別言及。地方社会に根ざした人間群像をユーモアと哀感を交えて描き、日常の細部から人間の複雑さを浮かび上がらせる短篇群を丁寧に伝える翻訳。
作家Audeの作品『Cet imperceptible mouvement』の英訳『The Indiscernible Movement』の翻訳。個人の内面や周囲の微細な変化、身体感覚と時間の重なりを詩的に描写する作品で、翻訳は原文の繊細な語りと余韻を英語へ移すことに努めている。
ジュゼッペ・ウンガレッティの詩選『Vita d'un uomo. Tutte le poesie』の英訳選集。戦争体験や喪失、存在の洞察を短く凝縮された詩行で表現するモダニズム詩を紹介し、翻訳は言語の濃縮性と詩的な省略を英語で再現しようとする試みである。
トマス・トランストロームの詩集『För Levande och Döda』の英訳『For the Living and the Dead』の翻訳。自然や記憶、喪失と生の断片的な観照を詩的に結晶させた作品群で、象徴的かつ瞑想的なイメージを多用する。翻訳は原詩の精緻な比喩と静謐さを伝えることを目指している。
Agnes Jelhof Jensen(あるいは同名の作家)の作品『Dilemma』の翻訳。個人の倫理的選択や人間関係の葛藤を中心に据え、日常的な決断が登場人物の内面と人生に及ぼす影響を繊細に描く作品を翻訳したものとされる。
アリステア・マクロードの短編集『The Lost Salt Gift of Blood』の仏訳(表記は『Cet héritage au goût de sel』)の翻訳。ケープブレトンの海や家族史、移民の経験を詩情豊かに描き、郷愁と土地性を通じて世代を超えた記憶を伝える短篇群を丁寧に移す。
フィリップ=イグナス・フランソワ・オベール・ド・ガスペの小説『L'influence d'un livre』の英訳『The Influence of a Book』の翻訳。19世紀カナダの地方社会を背景に、書物が人々の生活や運命に与える影響を丹念に描く歴史的長編で、時代語と風土を伝えることを重視した訳。
ダフネ・マーラットの実験的長編『Ana Historic』の仏訳『Ana Historique』の翻訳。断片的な語りと詩的イメージを通じて、記憶や女性の主体性、歴史と個人的経験の交差を描く作品で、翻訳は原文の語感とリズムの再現を志向している。
ダフネ・マーラットの実験的長編『Ana Historic』の仏訳『Ana Historique』の翻訳。断片的な語りと詩的イメージを通じて、記憶や女性の主体性、歴史と個人的経験の交差を描く作品で、翻訳は原文の語感とリズムの再現を志向している。
ヤコブ・アイザック・シーガルらのイディッシュ詩を集めた詩集の翻訳。ディアスポラの記憶や宗教性、日常と伝承が織り交ざる詩篇を通じてユダヤ文化の感情的景観を伝える試みで、言語と歴史の継承を扱う。
マーク・トウェインの未完作群に由来する『The Mysterious Stranger』の仏訳『No 44, le mystérieux étranger』の翻訳。田舎町に現れる謎の存在を通じて、善悪や自由意志、存在の不確かさを寓話的に問う哲学的な物語で、幻想と皮肉が混在する。
アーナ・ボンテンプスの『Black Thunder』の仏訳『Tonnerre noir』の翻訳。人種差別や労働闘争を背景に黒人コミュニティの連帯と抵抗、社会的抑圧に直面する人々の苦闘を描く作品で、社会的・歴史的なテーマが色濃く出る。
Gaétan Brulotteの『Le Surveillant』を英訳した作品(邦題例:『秘密の声』など)。監視や内面の告白、権力と個人の関係性を探る短編または小説群を英語読者に紹介しようとする翻訳である。
ホアキン・グティエレスの児童文学『Cocorí』を英訳した作品。島や自然を舞台に子どもの視点から純真さや出会いを描き、社会的・文化的テーマを寓話的に扱う。翻訳は語りのリズムと文化的背景の伝達に配慮している。
ノースロップ・フライのシェイクスピア論を翻訳した学術的著作。シェイクスピア劇における神話的構造やジャンル理論、象徴性を論じるフライの批評を仏語で提供し、文学研究に寄与する翻訳となっている。
ローランド・ギゲールの詩選を英訳した詩集。実験的かつ象徴的な詩篇を集め、言語の音楽性やイメージの豊かさを伝えることに重点を置く。翻訳は詩のリズムや象徴を英語読者に再現することを目指している。
Michel Goeldin(原題 'Juliette crucifiée')の小説を英訳した作品。主人公ジュリエットをめぐる内面の葛藤や社会的圧力、犠牲のモチーフを扱う叙情的な物語で、翻訳は詩的な語りと象徴的表現の再現を試みている。
ヘリエット・デソーが1874–1881年に記した日記を翻訳した史料的作品。少女期の実感や日常、当時の社会的情景が率直に綴られ、女性史や文化史の一次資料として価値がある。翻訳は時代性と繊細な感情表現を伝えることに重点を置く。
Olga Boutenkoによる未発表の手稿を翻訳した作品。原稿は出版前で詳細は限られるが、個人的な記憶や家族の物語、内省的な語り口を持つ私的テクストであると伝えられている。翻訳は微妙な語感の保存を重視している。
アントニーヌ・マイエットの小説を英訳した作品。アカディアの土地や人々の営み、ユーモアと哀愁を伴う語りを通じて共同体や個人のアイデンティティを描く。翻訳は地域の方言や文化的ニュアンスの再現に配慮している。
ミシェル・ビュトールの『Déscription de San Marco』を英訳した散文作品。ヴェネツィアのサン・マルコ広場や建築、記憶の重なりを繊細に描き出す。翻訳は精緻な観察眼と独特の文体を英語読者に再現することを目指している。
ピエール・バートンの歴史著作を翻訳した作品。カナダの侵攻や国境を巡る出来事を整理して政治的・社会的背景を描写する。翻訳は史実の正確な伝達と叙述の文体を仏語/英語読者に忠実に伝えることを重視している。
ピエール・バートンの歴史著作を翻訳した作品。カナダの侵攻や国境を巡る出来事を整理して政治的・社会的背景を描写する。翻訳は史実の正確な伝達と叙述の文体を仏語/英語読者に忠実に伝えることを重視している。
Lucien Francœurの詩選を英語に翻訳した詩集。都市の夜景や孤独、言語の遊びを通じて断片的なイメージと鮮烈な比喩が織り成される詩篇を収め、翻訳は原詩の音感や象徴性を英語圏の読者に伝えることを意図している。