カタラ賞(アラビア小説)
かたらしょう(あらびあしょうせつ)
カタール・カタラ文化村が2014年に創設したアラビア文学賞。出版済み小説・未出版小説・研究批評・若者向け小説・カタール人作家小説など複数カテゴリで構成され、総賞金65万ドル超を誇る世界有数のアラビア語文学賞。
- 創設年
- 2014
- 主催
- カタラ文化地区総合機構(General Institution of the Cultural District – Katara)
- カテゴリー
- 一般文芸・大衆小説
- 選考方式
- 公募
- 受賞対象
- 不問
- 開催頻度
- 年1回
- 発表時期
- 10月頃
- 賞のステータス
- 活動中
説明
カタラ賞(Katara Prize for Arabic Novel)はドーハ拠点のKatara Cultural Villageによって2014年に設立され、2015年に初めて授与されたアラビア語小説の文学賞。総賞金は650,000米ドルで、出版済み部門・未発表部門を中心に研究・批評部門やヤングアダルト部門など複数のカテゴリーがある。出版済み部門の受賞作やドラマ賞受賞作には高額の賞金が与えられ、ドラマ賞受賞作は映画化が保証されるなど受賞後の翻訳・映像化の機会が提供される。主催はKatara Cultural Village。
賞品
- 主賞品
- 総賞金650,000米ドル。出版済み部門のドラマ賞(主要賞)は200,000米ドル。出版済み上位入賞者は各60,000米ドル、未発表部門は各30,000米ドルなどの構成。
- 賞金
- 650,000 USD
- 出版済み各賞:約60,000USD(複数)
- 未発表小説各賞:約30,000USD(複数)
- 研究・批評賞やヤングアダルト部門などの別カテゴリーが存在
- ドラマ賞受賞作は映像化(映画化)機会が保証される
- 受賞作は5言語程度に翻訳される手配がされる
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| 応募受付 | 主催(Katara)による受付管理。詳細な審査員名は都度公表 | 不明 | 公式サイト上で応募受理や選考結果が発表される |
| 一次選考(ロングリスト) | 選考委員会(主催が指名) | 不明 | 長リストは公式発表で告知される(時期は回によって異なる) |
| 最終選考(ショートリスト)および受賞作決定 | 審査委員会(最終審査) | 不明 | 公式発表・報道を通じて受賞者が公表される |
選考基準
- 文学的完成度(文体・構成・表現の質)
- 独創性および新規性
- テーマ性・社会的・文化的意義
- 物語の完成度と登場人物の深さ
- (ドラマ賞選考時)映像化可能性や脚色の適性
応募のヒント
推奨
- 応募要項と部門(出版済/未発表/研究/ヤングアダルト等)を事前に確認する
- 指定フォーマット・期限に従って原稿を提出する
- 校正・編集を十分に行い文章の完成度を高める
- 未発表部門には未発表であることを必ず確認する
- 最新の応募情報はKataraの公式サイトで確認する
注意
- 既に発表された作品を未発表枠で応募しない
- 応募規定に反するフォーマットや字数超過で提出しない
- 審査員名や基準を勝手に推測して過度に寄せ書き的な改変をしない
審査員から
- オリジナリティと物語の完成度を重視する傾向がある
- 登場人物の掘り下げと語りの一貫性が重要
- 文体の練磨と推敲を怠らないことが受賞の重要な要素
関連の賞
- Katara Prize for Arabic Short Story(短編部門)
- Katara Poetry Prize(詩部門)
- International Prize for Arabic Fiction(通称Arabic Booker)
- その他の中東・アラビア語文学賞
公式情報
http://kataranovels.com/過去の受賞者
パレスチナ出身の作家。受賞作『Seven Letters to Umm Kulthum』でKatara Prizeの出版部門に入選。
歴史小説の分野で評価される作家。受賞作はザンジ反乱など歴史的事件に光を当てる研究的・物語的試み。
カタール国内の出版小説の部門で選出された作家。受賞作『Bin Dirham’s Neighborhood』での評価が示されている。
アラブ世界で著名な小説家。社会的・歴史的主題を扱う壮大な物語で知られる。受賞作『A Tank Under the Christmas Tree』は政治と家族の交錯を描く。
エジプトの作家・医師(出典別)。社会派の筆致で知られる。受賞作『The reservist』が選ばれた。
中東出身の作家・劇作家として知られ、女性像や社会問題を扱った作品で広く読まれている。受賞作『Not Like Herself』は心理的描写に優れる作品として評価された。
パレスチナ系の作家であり、歴史的素材や社会の周縁を描く作風で知られる。受賞作『Black Foam』は戦争と記憶を主題にしている。
イエメン出身の作家・学者。科学と文学を横断する作品で知られる。受賞作『Revelation』を発表。
シリア出身の作家。社会問題や人間ドラマを描く作品で知られる。受賞作『No Water to quench their Thirst』は注目を集めた。
クルド系の作家(表記は英語表記に基づく)。『The Plight of the Questions and the Lust of Imagination』などで知られる。
現代スーダンを背景に、分断された家族と個人の記憶を複数の視点で描く長編。政治的混乱や暴力が日常に浸透する中で、人々の断片的な記憶が徐々に繋がり、生存と回復の物語が浮かび上がる。
スーダン出身の作家。現代スーダン社会の矛盾や個人の記憶を題材にした作品群で知られる。Katara Prize受賞作『366』で国際的な注目を集めた。
都市の喪失感や時間の流れをめぐる物語。静謐な筆致で登場人物たちの内面の揺れをとらえ、個人史と社会史が交差する地平を描く中長編。
エジプトの著名作家。都市生活や個人の内面を繊細に描く長年の作家活動で知られる。受賞作『Adagio』は成熟した文体で人間の喪失と再生を探る作品。
バーレーン出身の作家。地域社会や女性の視点を扱う作品で注目される。受賞作『Ongoing』で国際的認知を得た。
歴史と個人の物語が重層的に交差する長編。地域の記憶や民族の物語を織り込みながら、登場人物たちの内面と共同体の変容を描く叙事詩的作品。ドラマ化に適う強い物語性を持つ。
アルジェリアの著名作家。歴史と社会を題材にした作品群で知られ、叙事性と思想性の高い作風が評価される。受賞作『Butterfly Kingdom』はドラマ賞にも選出された。