スコット・モンクリー賞(フランス語→英語翻訳賞)
すこっともんくりーしょう
フランス語から英語への長編翻訳作品に贈られる年次の文学翻訳賞(1965年創設)。
- 創設年
- 1965
- 主催
- Translators Association (The Society of Authors)
- カテゴリー
- 研究・翻訳・学術
- 選考方式
- 公募
- 受賞対象
- 不問
- 開催頻度
- 年1回
- 賞のステータス
- 活動中
説明
Scott Moncrieff Prizeは1965年に創設された、フランス語から英語への文学翻訳(フルレングス)に対する年次賞。Translators Association(The Society of Authors)が主催し、審査は作品の「文学的価値」を基準に行われる。受賞者には主賞が£3,000、ランナーアップは£1,000が授与される。現在のスポンサーはInstitut Français du Royaume Uniで、応募対象は英国で初めて出版された英訳作品に限られる。過去のスポンサーにはフランス文化省、フランス大使館、Arts Council of Englandなどがある。
賞品
- 主賞品
- 受賞者に£3,000(ランナーアップに£1,000)。
- 賞金
- 3,000 GBP
- ランナーアップ賞:£1,000
- スポンサーによる支援・認知(例:Institut Français du Royaume Uniが現スポンサー)
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| 応募受付・資格審査 | Society of Authors / Translators Associationによる資格確認(出版情報・英国初出の確認) | — | ショートリスト発表に向けた候補選出 |
| ショートリスト選定 | 選考委員パネル(Translators Associationが任命) | — | 公式サイトでショートリストを公表 |
| 最終選考・受賞者決定 | 選考委員(年ごとに構成が変動) | — | 公式発表(Society of Authorsのサイト、プレス等)で受賞者を公表 |
選考基準
- 翻訳の文学的価値('literary merit')
- 翻訳の質(英語表現、文体、読解性)
- 原著に対する忠実性と創造的な文体処理
- 応募作品が英国で初めて出版された翻訳であること
- フルレングスの作品であること
応募のヒント
推奨
- 応募前に出版社や刊行情報を確認し、作品が英国で初めて出版された翻訳であることを確認する。
- 翻訳の文体・文学性を見せるために、訳文の完成度を高める(編集・校正を怠らない)。
- 提出書類に原著情報・出版社情報・ISBNなどの出典を明記する。
- 公式サイトの応募要領(フォーマット・締切)に従って提出する。
注意
- 未出版・抜粋のみの応募は避ける(フルレングス作品が対象)。
- 応募条件(英国初出等)を満たさない作品を提出しない。
- 指定フォーマットや提出先を守らないまま応募しない。
審査員から
- 審査では『literary merit(文学的価値)』が重視される。
- 翻訳は原著への忠実性と同時に英語としての流麗さ・文体の魅力も評価される。
- 完全なフルレングスの完成稿であること、出版社情報の明示が重要。
関連の賞
- Society of Authors Translation Prizes(その他の言語別翻訳賞)
- Oxford-Weidenfeld Translation Prize
- International Booker Prize(翻訳作品対象の国際賞)
公式情報
https://www2.societyofauthors.org/prizes/translation-prizes/french-scott-moncrieff-prize/過去の受賞者
GauZ'(ゴーズ)の小説。移民労働者や社会の底辺で働く人々の暮らしを、辛辣なユーモアと辛辣な視線で描き出す。都市の周縁に生きる者たちの連帯と矛盾、尊厳を巡る物語。
(前掲)フランス語文学の英訳で著名な翻訳者。長年にわたり多様な作品を英語に紹介している。
エルヴェ・ル・テリエの『The Anomaly』は、飛行機事故をめぐる不可解な出来事を発端にして、現実やアイデンティティの揺らぎを鋭く描く小説。仕掛けと哲学的問いを兼ね備えた作品。
フランス語文学の英訳で国際的に知られる翻訳者。丁寧な語感の再現で評価される。
メイリス・ベッセリー(Maylis Besserie)の作品の英訳。発話と沈黙、関係性の揺らぎを鮮やかに描く物語で、声と存在をめぐる実験的な語りが印象に残る。
詳細情報は限定的だが、翻訳分野で注目される人物。
ファイザ・ゲーヌの『Men Don’t Cry』は、現代フランスの若者たち、特に男性たちの脆さや社会的抑圧をユーモアと辛辣さを交えて描く。階級や移民背景とジェンダーを巡る鋭い観察が特徴。
フランス語から英語への翻訳者。ヤングアダルトや現代小説の翻訳で知られ、作家との協働にも定評がある。
ヤメン・マナイの作品。政治的・社会的混乱の中で個人と共同体がどのように影響を受けるかを描く。本作は多声的な語りと強烈な情動表現で権力と抵抗、希望の交錯を提示する。
翻訳者(詳細は限定的)。現代フランス語作品の英訳で評価された。
ユベール・ミンガレッリの作品。喪失と静かな連帯を描く抒情的な長編で、自然や風景を通じて人間関係の脆さと再生を描写する。簡潔な文体が印象的な作品。
フランス語文学の翻訳者および作家。簡潔で詩的な文体の英訳を得意とする。
パスカル・ガルニエの短長編的作品の英訳。孤独と偶発的な出会い、日常の裏側に潜む不穏さを乾いた筆致で描く。ユーモアと冷ややかな暗転が同居する作風。
翻訳者。パスカル・ガルニエの作品をはじめとするフランス語小説の英訳で注目された。
若い女性を主人公にした現代小説の英訳。個人の成長、社会的疎外、家族関係やトラウマを扱いながら、語り手の内面と外部世界との摩擦を通じてアイデンティティの形成を描く。
フランス語(および多言語)作品の英訳に携わる若手翻訳者。現代作家の新訳で評価を受けた。
ジャン=バティスト・デル・アモの『Animalia』は、肉体性や本能、階級と暴力をテーマにした強烈な長編。自然と人間の境界、身体性の暴力性を寓話的かつ衝撃的に描き出す。
(上記と同一)フランス語文学の英訳で著名な翻訳者。
パトリック・シャモアゾーによる作品で、カリブ海地域の歴史や植民地主義の影響、個人と共同体の記憶を詩的かつ力強い筆致で描く。過去と現在が交錯する物語を通じ、アイデンティティと歴史の傷跡に迫る。
英語圏で活躍するフランス語翻訳家。幅広い作家の翻訳を手がけ、文学翻訳界で高い評価を受けている。
ロクサンヌ・ブシャールの海を舞台にした作品の英訳。漁村を背景に、人間関係と海の記憶、失われたものを巡る物語が進行し、自然と共同体の関係を繊細に描くミステリ的要素も持つ。
翻訳者。海や地域社会を舞台にした作品の英訳で評価を受けることがある。
ドミニク・ゴブレのグラフィック作品を英語に訳したもの。家族関係、記憶、自己表象を絵と短文で繊細に紡ぎ、真実と虚構の境界を探る。視覚的語りによる内面の掘り下げが特徴。
コミック作家であり翻訳も手がける。視覚表現と言語の接点にある作品で知られる。
ヴァージニー・デスポンテスの群像小説シリーズの第1巻。元レコード店主ヴェルノンを中心に崩れゆく現代社会の断片と孤立した人間たちの交差を描く群像劇で、社会的・文化的問題を鋭く炙り出す。
(上記と同一)フランス語文学の英訳で著名な翻訳者。
マルキ・ド・サドによる論争的な長編。極端な官能描写と暴力表現を通じて自由、欲望、道徳、権力の関係を鋭く露わにする作品で、文学史上でも挑発的な位置を占める。
詳細情報は限定的だが、古典作品の英訳に携わる翻訳者。
マルキ・ド・サドによる論争的な長編。極端な官能描写と暴力表現を通じて自由、欲望、道徳、権力の関係を鋭く露わにする作品で、文学史上でも挑発的な位置を占める。
古典文学の英訳に携わる翻訳者。共同でド・サドの長編を新版として翻訳し高く評価された。
ルイ・アラゴンの作品。詩的かつ政治的な視座を持ち、個人と歴史の交差をテーマにしたテキスト。翻訳により新たな読解が促される。
翻訳者として知られる。評価委員からの推薦(commended)を受けた。
ナタリー・レジェによる断片的で私的なテクスト。映画『Wanda』の制作者・主演であるバーバラ・ローデンを手がかりに、記憶、創作、女性表象をめぐる詩的な考察を展開する。個人的回想と批評の境界を曖昧にする作品。
フランス語文学の英訳を行う翻訳者・評論家。女性作家の作品や実験的テクストの翻訳で知られる。
ナタリー・レジェによる断片的で私的なテクスト。映画『Wanda』の制作者・主演であるバーバラ・ローデンを手がかりに、記憶、創作、女性表象をめぐる詩的な考察を展開する。個人的回想と批評の境界を曖昧にする作品。
フランス語から英語への翻訳を手がける翻訳者。詳細情報は限定的だが、文学的テキストの英訳に携わっている。
エミリー・デュ・トゥルックハイムの作品。女性の経験や変容をユーモアと洞察で描き、自己と他者の関係を繊細に掘り下げる短めの小説・断章集的テクスト。
フランス語文学を英訳する翻訳者。語り口の繊細な再現に定評がある。
ブアレム・サンサルの小説。北アフリカを出てヨーロッパを目指す若者たちの旅を通じて、政治的抑圧や経済的困窮、故郷の喪失と希望のはざまで揺れる個人の姿を描き出す。社会的緊張と個の選択を鋭く描いた作品。
アイルランド出身の翻訳者。フランス語文学の英訳で知られ、現代作家の翻訳により多数の賞を受賞している。文学性の高い語りを英語で再現することで評価される。
ジョルジュ・ペレックの作品群の英訳に関わる書誌的・文学的性質のあるテキスト。日常の細部と記憶をめぐる観察を通じて、言語と主体の関係を探る小品的な構成を持つ。
フランス文学の研究者で翻訳家。ジョルジュ・ペレック研究などで著名で、翻訳と批評の両面で活動している。
翻訳者・作家。
Daniel Pennacの『Monsieur Malaussene』は、家族や近隣の人々を巡る人情味あふれる群像劇で、ユーモアとミステリ、都市生活の細密な観察が融合する作品。翻訳は軽妙な語りとユーモアの再現が鍵となる。
フランス語文学を英語に翻訳する翻訳者・作家。ユーモアと語り口のある作品の英訳で評価される。
Milan Kunderaの『Ignorance』は、亡命者たちの記憶と再会を巡る小説で、喪失と帰郷、忘却と記憶の複雑な絡まりを静かに綴る作品。翻訳は文体の繊細な余韻を伝えることが重要となる。
現代フランス語文学の英訳に携わる翻訳者。大物作家の長編を英語に移す仕事で評価を受けている。
Dai Sijieの『Balzac and the Little Chinese Seamstress』は、文化大革命期の山間部を舞台に、二人の青年が西洋文学と出会うことで想像力と自由を取り戻していく寓話的な成長物語。検閲と個人の変容、文学の力が主題となる。
フランス語から英語への文学翻訳者。近現代のフランス語作品の英訳を多数手がけている。
Amin Maaloufの『On Identity』は、民族や文化、帰属意識に関するエッセイ集で、移民や混合文化の問題を歴史的・個人的観点から考察する。翻訳は思想的なニュアンスを丁寧に伝えることが求められる作品である。
著作・翻訳・編集の分野で長年活動してきた翻訳家・編集者。文化的・哲学的論考の英訳にも携わる。
Jean‑Paul Kauffmannの『The Dark Room at Longwood』は、ナポレオンが過ごしたロングウッド(セントヘレナ島)に焦点を当てた歴史的調査と個人的探求を織り交ぜるノンフィクション。記憶と遺物、歴史の語り直しが主題となる。
ノンフィクションや文学の翻訳を手がける翻訳者。歴史的テーマを扱う作品の英訳でも評価を得ている。
Joris-Karl Huysmansの『Against Nature』(原題:À rebours)は、19世紀末の退廃主義を代表する異色作。美学・官能・孤立といった主題を通じて、極端な美意識に傾倒する主人公の精神と文化批評を描く。
19世紀フランス文学の翻訳・研究に関わる翻訳者・研究者。古典的作品の精緻な英訳で知られる。
Andreï Makineの『Le Testament français』は、ロシアとフランスを横断する個人的・歴史的記憶をめぐる物語で、亡命や文化的喪失、言語を巡る葛藤がテーマ。翻訳は叙情性と歴史感覚を伝えることに注力している。
フランス語文学の英訳を手がける翻訳者で、現代フランス語作家の作品を英語で紹介する仕事を行っている。
Philippe Descolaの著作を英訳した本作は、熱帯地域の狩猟・儀礼・自然観を詳細に記述した民族誌的研究を英語圏に紹介する。現地調査に基づく具体的描写と理論的考察が両立する学術的読み物。
人類学や社会科学系の著作の英訳に携わる翻訳者。フィールドワークに基づく記述を英語読者に伝える実務に長ける。
Yasmina Rezaの戯曲『Art』は、白い抽象画をめぐる三人の友人の会話を通して友情や価値観の衝突を描くブラックコメディ。会話劇としての鋭い観察とユーモアが特徴で、翻訳は台詞の機知とテンポを重視する。
英国の劇作家で翻訳・脚色も手掛ける。舞台戯曲の英訳や脚色で国際的に知られ、対話劇の微妙な機微を英語の台詞に移す技術を持つ。
Albert Cohenの『Belle du Seigneur』は、外交官と既婚女性の情熱的な恋愛を中心に、社会的虚栄や自己崩壊を描く壮大な小説。翻訳は細やかな心理描写と複雑な文体のニュアンスを英語で伝えることに焦点を当てている。
フランス語文学の英訳を手がける翻訳者。大作の文体や心理描写を英語へ的確に移すことを得意とする。
『A Void』(原題:La Disparition)は、ジョルジュ・ペレックによる“e”を一切使わないリポグラム作品の英訳で、失踪事件を軸にした群像劇を通して言語の制約、ユーモア、喪失を描く実験的小説。翻訳では原作の制約を維持しつつ英語としての読みやすさを確保している。
イギリス出身の作家・翻訳者。実験文学や制約文学の翻訳で知られ、ジョルジュ・ペレックの『La Disparition』英訳『A Void』の翻訳でScott Moncrieff Prizeを受賞。
シルヴィー・ジェルマンの『The Book of Nights』は、夜や夢のイメージを媒介に記憶と喪失、存在の不確かさを詩的に扱う作品群で、幻想的かつ象徴的な語り口が特徴である。翻訳は原文の詩的比喩と微妙な語感を保持する努力が求められる。
ミシェル・トゥルニエの『The Midnight Love Feast』は寓話的・象徴的要素を含む短篇や散文作品を集めたもので、愛や儀礼、神話性を通じて人間の存在や関係性を探る。翻訳はトゥルニエ特有の豊かな比喩と寓意性を英語でどう呈示するかが重要となる。
フランス語文学の代表的翻訳家。詩・小説・随筆など幅広いジャンルを英訳する。
ジャン=バティスト=ニエル(Jean Baptiste-Niel)による『Painted Shadows』は、視覚的イメージや光と影のモチーフを通じて内面世界を描写する詩や散文詩のコレクションと想定される。カークアップの翻訳は詩的イメージの再現と音感の調整を重視する試みである。
詩人として創作活動を行い、翻訳でも国際的な詩を英語圏へ紹介した人物。
ポール・ヴェーヌの『Bread and Circuses』は、古代ローマにおける大衆の娯楽(パンと見せ物)と政治的統治との関係を分析する歴史的研究で、娯楽が社会統合や支配の手段として機能する様子を論じる。翻訳は学術的正確さと読みやすさの両立が求められる。
学術書や歴史書の翻訳に携わる翻訳家。古代史関連の訳業でも知られる。
クロード・シモンの『The Georgics』は、記憶と時間の層を巧みに織り込む実験的長編で、破片的な語りと時間の飛躍を通じ人間経験の複合性を描く。翻訳は文体の実験性と時間感覚を英語で如何に再現するかが焦点となる。
フランス語文学の翻訳に従事する翻訳家。共訳で大型作品に取り組むこともある。
クロード・シモンの『The Georgics』は、時間と記憶を主題にした実験的な語りが特徴の作品で、断片的な構成と豊かな比喩により読者の解釈を誘う。共訳者としての役割は文体の忠実な再現と英語としての整合性の両立である。
フランス語作品の英訳に携わる翻訳家。共訳で複雑な作品を手掛けた。
フィリップ・ジャコテの詩選『Selected Poems』は、自然や存在、言語の限界を繊細に扱う詩篇を集めたもので、静謐で内省的な声が特徴である。翻訳は原詩の抒情性と音響を尊重しつつ、英語での可読性と詩的効果を両立させることを目指す。
詩人としての創作活動と翻訳活動の双方で知られる人物。英語圏にフランス語詩を紹介した経験がある。
ニコラ・ブーヴィエの『The Scorpion-Fish』は、旅の経験と風景の細密な観察を通じて異文化や記憶を描写する散文作品。詩的で抒情的な描写が随所に現れ、旅先での出会いや土地の気配を繊細な筆致で紡ぐ。翻訳では描写のニュアンスと語感の再現が問われる。
ピエール・アルベール=ビロの『Grabinoulor』は前衛的で実験性の高い言語作品で、詩的断片や散文の断章が折り重なり、音やリズム、語の遊びを通じて意味の生成を試みる。翻訳は原文の音響性や形式的実験をいかに英語で保持するかが中心的課題となる。
フランス語文学の英訳で名高い翻訳家。実験的・現代作家の作品を多く扱う。
マルグリット・デュラスの『The Lover(愛人)』は、植民地期のインドシナを背景に、若い女性の性愛と記憶を断片的に綴る自伝的色彩の強い作品。簡潔で反復的、象徴的な文体が特徴であり、翻訳はデュラス特有のリズムや曖昧さを英語で如何に再現するかが課題となる。
英語圏で活動した翻訳家・評論家。フランス文学の英訳で知られる。
ピエール・ブルデューの『Distinction』は、嗜好や趣味がどのように社会階層の再生産に寄与するかを理論的かつ経験的に分析した社会学の代表作。文化資本、象徴的権力といった概念を用い、日常的な選好の政治性を明らかにする。翻訳には学術用語の正確な扱いと概念再現が求められる。
社会科学系の著作の翻訳にも携わる翻訳家。
ジャン=ポール・サルトルの『War Diaries: Notebooks from a Phoney War』は、1939〜1940年のいわゆる「偽戦争(Phoney War)」期に記された日記・メモを編んだ書で、個人的記録と時事的・哲学的省察が交錯する。翻訳は目に見えない日常の細部と思想的葛藤を英語で伝え、読者に作家の思考過程を追体験させる。
フランス語文学の英訳を手がける翻訳家。思想家の著作や日記の翻訳でも知られる。
ナタリー・サロートの『Childhood』は、幼年期の記憶や感情の細やかな断片を重ねていく作品で、内面の揺らぎや言語化されにくい経験を詩的に描出する。ライトの翻訳は原文の繊細な語り口と曖昧さ、リズムを維持しつつ英語読者に伝えることを志向している。
フランス語圏の文学を英訳する翻訳家。多数の現代作家の英訳で知られる。
フェルディナン・ド・ソシュールの『一般言語学講義』の英訳。言語を記号体系として捉える視点を提示し、構造主義的な言語理論や記号学的考察を通じて現代言語学に大きな影響を与えた古典的テキストである。
言語学関連の古典的著作の翻訳を手がけた翻訳者。F. de Saussure の『Course in General Linguistics』の英訳で第20回スコット・モンクリエ賞を受賞。
フェルナン・ブローデルの経済史研究『商業の車輪』の英訳。流通、価格、商業機構の長期的な変化を通じて資本主義の発展過程を検証し、経済と社会構造の相互関係を歴史的に詳述する。
経済史や社会史の翻訳を手がける翻訳者。Fernand Braudel の『The Wheels of Commerce』の英訳で第19回スコット・モンクリエ賞を受賞。
ミシェル・トゥルニエの小説の英訳。二重性や自己同一性、運命や選択の問題を寓話的な語りで問いかける文学作品で、翻訳は原文の象徴性と語りの微妙な調子を再現することを目指している。
文学作品の翻訳を行う翻訳者。Michel Tournier の小説『Gemini』の英訳で第18回スコット・モンクリエ賞を受賞。
C. ニコレによる共和政ローマに関する研究の英訳。市民権の役割、政治参加、社会階層の構造などを通じて古代ローマの公共生活と市民観を明らかにする学術書である。
古代史関連の翻訳に携わる翻訳者。C. Nicolet の『The World of the Citizen in Republican Rome』の英訳で第17回スコット・モンクリエ賞を受賞。
ロラン・ムニエによる近世フランスの制度史研究の英訳。絶対王政期における行政・司法・社会組織の仕組みを検証し、中央と地方の関係や制度の変容を通じて権力構造の実態を明らかにする学術的考察。
政治史・制度史の翻訳を手がける翻訳者。Roland Mousnier の『The Institutions of France under the Absolute Monarchy 1598-1789』の英訳で第16回スコット・モンクリエ賞を受賞。
クロード・レヴィ=ストロースによる文化人類学的研究の英訳。食事作法や儀礼の起源を通じて社会構造や象徴体系を探り、日常的慣習が社会的意味や人間関係をどのように形成するかを論じる学術書。
共同で翻訳活動を行う翻訳者(夫婦または共同チームとして活動することがある)。Claude Levi-Strauss の『The Origin of Table Manners』の英訳で第15回スコット・モンクリエ賞を受賞。
個人の回想録の英訳。著者の人生経験や時代背景を語る自伝的作品で、個人史と世紀の政治・社会史が交差する場面を描き出す。翻訳は語り口の細かなニュアンスを忠実に伝えることを目指している。
回想録やノンフィクションの翻訳を手がけた翻訳者。『Memoirs』の英訳で第15回スコット・モンクリエ賞を受賞。
マルセル・ドゥティエンヌの古典研究の英訳。古代ギリシアの神話や儀礼、社会的象徴を文化人類学的に解読し、神話と日常的慣習の関係を通じて古代地中海世界の象徴体系を明らかにする学術書。
古典研究や人類学関連の作品の翻訳を手がける翻訳者。Marcel Detienne の『The Gardens of Adonis』の英訳で第14回スコット・モンクリエ賞を受賞。
ジャン=フランソワ・レヴェルによる全体主義に関する評論の英訳。全体主義思想の背景と魅力、自由民主主義への脅威を批判的に検討し、現代社会における政治的危険性を論じる。
政治評論や思想系の著作を翻訳する翻訳者。Jean-Francois Revel の『The Totalitarian Temptation』の英訳で第14回スコット・モンクリエ賞を受賞。
ジョルジュ・デュプーによる1789年以降のフランス社会史を扱う研究の英訳。革命以降から20世紀に至る社会構造の変容、階級や経済・文化の相互作用を長期的視野で分析する総合的研究。
フランス社会史関連の翻訳に携わる翻訳者。George Dupeux の『French Society 1789-1970』の英訳で第13回スコット・モンクリエ賞を受賞。
マルセル・リブマンによるレーニン時代のレーニニズム分析の英訳。党組織や革命戦略、政策形成の実際を史料に基づき詳細に検証し、理論と実践の相互作用を政治史的に考察する学術研究。
政治思想・歴史に関する翻訳・研究を行う翻訳者。Marcel Liebman の『Leninism under Lenin』の英訳により第12回スコット・モンクリエ賞を受賞。
アンリ・ミッシェルによる第二次世界大戦の総合的研究の英訳。主要戦域や戦略、社会・政治への影響を俯瞰し、戦争の過程と戦後の国際秩序形成の意味を論じる包括的な歴史著作。
歴史書の翻訳を手がけた翻訳者。Henri Michel の『The Second World War』の英訳で第12回スコット・モンクリエ賞を受賞。
ルイ13世とリシュリューの時代におけるフランスの政治・社会構造を概観する歴史研究の英訳。宮廷政治や貴族と官僚制の関係、宗教問題や外交を通じて近世フランス国家の成立と権力集中の過程を描き出す。
フランス語から英語への翻訳を手がけた翻訳者。Victor-L Tapie の歴史書『France in the Age of Louis XIII & Richelieu』の英訳で第11回スコット・モンクリエ賞を受賞。
フランソワーズ・サガンの作品を英語に翻訳した小説訳。若者や女性の心理、愛と孤独、人生の虚無を繊細な筆致で描く原作の叙情性と抑制された語り口を英語圏の読者に伝える翻訳。
フランス文学の翻訳を手がける翻訳者。フランソワーズ・サガンの作品『Scars on the Soul』の英訳で第11回スコット・モンクリエ賞を受賞。
クロード・レヴィ=ストロースの『From Honey to Ashes』および『Tristes Tropiques(悲しき熱帯)』の英訳。文化人類学における理論的考察や現地調査記述を英語圏に紹介し、人類学的洞察を広く伝える翻訳で評価された。
共同で翻訳を行う翻訳チーム。人類学・社会科学系の重要著作の英訳でも知られる。
ミシェル・トゥルニエの『The Erl King』の英訳。神話的・象徴的要素を含む物語を通して、人間性や社会の問題を深く描き出す作品を英語圏に紹介した翻訳である。
長年にわたりフランス文学の英訳で知られる翻訳者。複数回本賞の受賞歴がある。
アルフレッド・グロッサーの『Germany in our Time』の英訳。20世紀ドイツの政治的・社会的変遷や戦後の状況を分析するノンフィクションを英語圏に紹介する翻訳である。
フランソワーズ・サガンの作品『Sunlight on Cold Water』の英訳。繊細な心理描写や日常の機微を描く小説を英語で紹介する翻訳として特別賞を受けた。
クレア・ガロワの作品の英訳。香りや記憶など繊細な主題を扱う文学作品を英語に翻訳し、文学的表現の細部を丁寧に伝えた業績が評価された。
ナタリー・サロートの著作『Between Life and Death』の英訳。個人の内面や言語表現を通じて存在の境界を探る近代文学的作品を英語圏に紹介する翻訳である。
フランス語文学の英訳に携わった翻訳者。存在や言語に関する近代文学の重要作を英語へ紹介した。
フランソワ・モーリアックの小説『Maltaverne』やジャック・ゴデショの歴史書『The Taking of the Bastille』など、異なるジャンルの著作の英訳により高く評価された翻訳業績。
ベルナール・クラヴェルの小説『The Spaniard』の英訳。登場人物の葛藤や文化的背景を通して人間関係や社会的テーマを描く作品を英語圏へ紹介する翻訳で評価された。
アンドレ・ボーフレによる1956年スエズ出兵に関する研究書の英訳。軍事作戦、政治的背景、国際関係を扱うノンフィクションを英語読者に伝える翻訳である。
ミシェル・ベルナノの作品の英訳。幻想的で寓話的な要素を含む文学作品を英語に移し、原作の象徴性や詩的表現を伝える翻訳が評価された。
マルローの自伝的性格をもつ著作やモンテルランの小説など、複数の重要なフランス語作品の英訳による受賞。回想録的記述や登場人物描写を丁寧に英語へ移す翻訳が評価された。
イヴ・ボヌフォワの詩選集の英訳。20世紀フランス詩の重要な作品を英語に置き換え、詩的象徴や存在に関するテーマを伝える努力が評価された。
詩の英訳で特別賞を受けた翻訳者。現代フランス詩を英語圏に紹介する仕事で評価された。
ジャック・ベールク(Jacques Berque)による北アフリカ研究の英訳。植民地期の社会構造や文化交流、フランスと北アフリカ地域の関係について歴史学的・社会学的に論じる内容を英語で紹介する。
ジャン・ゲーヌノによるジャン=ジャック・ルソー論または伝記の英訳。ルソーの生涯や思想、教育・社会契約に関する主要テーマを英語読者に紹介する学術的な翻訳作業である。
共同で翻訳を行うチーム(ジョンとドリーン)。フランス語圏の学術書や伝記などの英訳を手がけることがある。
ジャンヌ・ダルクの生涯を扱う伝記的作品の英訳。百年戦争や宗教的体験、裁判と殉教に至る過程を通じて、ジャンヌの行動とその歴史的意義を浮き彫りにする内容を英語圏に紹介する。
英語圏の翻訳者および作家。フランス語作品の英訳に携わり、本賞の初回受賞者の一人として記録される。
モーリス・デュルーアンによる作品の英訳。題名からは神話的・寓意的要素を含む文学的作品であることが示唆され、フランス文学の一側面を英語圏に伝える翻訳である。