シンガポール文学賞 しんがぽーるぶんがくしょう
第16回(2018年)
受賞者
11名マラヤ緊急事態を背景に、家族の断絶と政治的暴力の記憶が世代を超えて響き合う。シンガポールとマレーシアの近現代史を、複数の視点から描く長編小説。
国家の分断が、ひとつの家族の運命に長く影を落とす。
作家・翻訳者。多言語環境と歴史を題材にした長短の作品で知られる。
シンガポールの中国語文学に連なるフィクション作品として、社会の前線や緊張を描き出す。
社会の緊張を、物語の最前線から見つめる。
中国語で執筆する作家。社会の周縁にいる人々を題材にした短編で評価される。
記憶や日常の断片を手がかりに、中国語圏の都市生活と個人史の重なりを描く。
日々の記憶が、都市の輪郭を少しずつ浮かび上がらせる。
中国語圏で活動する作家。記憶や喫煙をモチーフにした作品が知られる。
ヒットしたテレビシリーズをもとにしたマレー語小説として、舞台となるダンス・クラブの記憶と大衆文化の気配を物語にしている。
テレビ由来の親しみやすさの中に、小説としての輪郭を与える。
マレー語の作家。物語性のある短編で評価を受けている。
都市の中で伝統と現代性のあいだを行き来する若者たちを、マレー語の詩として切り取る。
若さと都市感覚の揺れを、詩の推進力に変える。
マレー語の詩人・作家。詩集や評論で知られる。
シンガポールのスーパーを歩きながら、消費、欲望、疎外感を短い詩の連なりとして切り取る。日常の買い物風景から、都市の感覚をずらして見せる処女詩集。
スーパーの棚のあいだに、都市の欲望と孤独が立ち上がる。
英語で活動する詩人。場面の描写と日常の観察に長ける。
シンガポールの地標や建築物を手がかりに、都市の記憶と文化の変化を詩として編み上げる。土地の景観と個人の感情が重なる、華語詩集。
地名や建築に宿る記憶を、詩のかたちで掘り起こす。
中国語圏の詩人。都市と記憶を主題に詩作を行う。
ユーラシアン共同体としての自己認識、言語、記憶、家族の経験を、エッセイとフィクションを交えて描く。シンガポールの「Others」として扱われる立場から、アイデンティティを問い直す作品。
「他者」として括られる感覚を、静かな自己探究へと変える。
社会的テーマを扱うノンフィクション作家。人種・差別問題に関する論考を発表している。
流蘇の散文が、日常の感覚や記憶の手触りを通して、個人の経験を静かに掘り下げる。都市の縁で揺れる感情と観察を、やわらかな語りで束ねた作品。
日常の断片から、記憶と感情の輪郭をすくい上げる。
中国語のノンフィクション作家。個人史や文化を題材に執筆する。
都市の縁辺や記憶の層を、中国語の創作ノンフィクションとして掘り下げる。
境界にあるものを、記憶のかたちで見つめ直す。
ノンフィクション作品で評価される中国語作家。文化や社会を題材に書く。
タミル語の文学研究と新聞文化をめぐる調査的な著作として、G. Sarangapany と Tamil Murasu の役割を振り返る。
タミル文学と新聞史の交点を、現在の視点から見直す。
タミル系の研究者・著述家。タミル新聞や文学に関する研究で知られる。