受賞作品新刊
受賞作品の新書情報を確認できます
3476 件の新刊
Chernobyl: History of a Tragedy
Serhii Plokhy
一九八六年のチェルノブイリ原発事故を、技術的失敗、ソ連体制の隠蔽、現場の判断、被災者の経験から再構成する歴史ノンフィクション。事故の瞬間だけでなく、その後の避難、情報統制、政治的帰結までを描き、核技術と国家権力の危うさを示す。
Travellers in the Third Reich: The Rise of Fascism Seen Through the Eyes of Everyday People
Julia Boyd
第一次世界大戦後から第二次世界大戦終結までのドイツを、外国人旅行者、外交官、記者、学生、芸術家、スポーツ選手らの記録からたどる歴史ノンフィクション。後知恵ではなく同時代の戸惑いや魅惑、見逃し、抵抗の声を集め、ファシズムが日常の風景として立ち上がっていく過程を立体的に描く。
All the Fabulous Beasts
Priya Sharma
愛、再生、自然、性の感覚を軸に、16 編の物語が怪奇と現代的な不穏さを往復する短編集。神話的な気配と肉体感覚が同居する、濃密なホラー集。
Slave Old Man: A Novel
Patrick Chamoiseau, Linda Coverdale
マルティニークのプランテーションから逃げ出した老いた奴隷と、彼を追う主人と猟犬の追跡を描く、濃密で詩的な中編小説。植民地支配の暴力を直視しながら、森の異様な生命力や神話的な語りを通して、自由への衝動と生の尊厳を浮かび上がらせる。
The Mars Room: A Novel
Rachel Kushner
カリフォルニアの女性刑務所に収容されたロミー・ホールの視点から、暴力と孤立、そして外の世界に残した息子への思いを描く。刑務所の内部とアメリカ社会の断面を鋭く結ぶ小説。
Theory of Bastards
Audrey Schulman
近未来、慢性的な痛みから回復した研究者 Francine が、ボノボの研究施設で独自の進化理論を検証する。気候変動と技術依存が社会を脆くする中、研究者と動物の境界、人間の愛と生存の形が問い直される。
EMISSARY,THE(B)
MARGARET TAWADA, YOKO/MITSUTANI
大災厄後、鎖国状態となった近未来の日本を舞台に、健康な高齢者と弱く生まれる子どもたちの逆転した世界を描く表題作を中心とした短編集。義郎と曾孫の無名の日常を通じて、環境崩壊、言語の変容、世代間の受け渡しを寓話的に問う。
Little Eve
Catriona Ward
スコットランドの孤島で共同体に育てられた少女エヴとディナの関係を軸に、閉鎖社会の暴力と支配、そして外の世界への渇望を描く。ゴシックな空気の中に、信仰と支配の歪みがにじむ小説。