世界・海外・国外の文学賞

← 受賞作品一覧に戻る
夜間飛行 (新潮文庫)

Prix Femina(プリ・フェミナ)

夜間飛行 (新潮文庫)

Antoine de Saint-Exupéry

航空郵便の夜間飛行を舞台に、操縦士たちの責任、孤独、勇気を描く小説。職務倫理と人間性の衝突、連帯と犠牲を通して、近代の仕事と生の緊張を問いかける。

航空責任孤独勇気

作品情報

夜の空を飛ぶことは、責任と勇気を試されることでもある。

夜間郵便の運航を支える人々の緊張感を軸に、空を飛ぶ仕事の危うさと誇りを描く。Saint-Exupéry らしい静かな筆致が、任務の重さを詩のように伝える。

書籍情報

出版社
新潮社
発売日
1956-02-22
ページ数
334ページ
言語
日本語
サイズ
14.8 x 10.5 x 2 cm
ISBN-13
9784102122013
ISBN-10
410212201X
価格
605 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/フランス文学

飛行家・サン=テグジュペリ。『星の王子さま』の著者の、もうひとつの世界観。 堀口大學訳の名文で。 第二次大戦末期、ナチス戦闘機に撃墜され、地中海上空に散った天才サン=テグジュペリ。彼の代表作である「夜間飛行」は、郵便飛行業がまだ危険視されていた草創期に、事業の死活を賭けた夜間飛行に従事する人々の、人間の尊厳を確証する高邁な勇気にみちた行動を描く。実録的価値と文学性を合わせもつ名作としてジッドの推賞する作品である。他に処女作「南方郵便機」を併録。 目次 夜間飛行 序…アンドレ・ジッド 南方郵便機 序…アンドレ・ブークレル あとがき…堀口大學 解説…山崎庸一郞 本書収録「夜間飛行」より このとき彼は、必要な場合に退却する逃げ道を捜しておこうと、後ろを振返って縮みあがった。アンデス全山が、後方一面にざわついている様子だった。 ――これはしまった」 前方の峰の一つから、雪がふき出す。まるで雪の噴火だ。ついでいくぶん右よりにある第二の峰からも。ついで、あらゆる峰に、こうして、つぎつぎに、目には見えない姿の快速の巨人に触れられでもしたかのように、火がついた。このときだ、空気の最初の動揺とともに、彼の周囲に山々が揺らぎだしたのは。…… サン=テグジュペリ Saint-Exupery(1900-1944) 名門貴族の子弟としてフランス・リヨンに生れる。海軍兵学校の受験に失敗後、兵役で航空隊に入る。除隊後、航空会社の路線パイロットとなり、多くの冒険を経験。その後様々な形で飛びながら、1929年に処女作『南方郵便機』、以後『夜間飛行』(フェミナ賞)、『人間の土地』(アカデミー・フランセーズ賞)、『戦う操縦士』『星の王子さま』等を発表、行動主義文学の作家として活躍した。第2次大戦時、偵察機の搭乗員として困難な出撃を重ね、1944年コルシカ島の基地を発進したまま帰還せず。 堀口大學 (1892-1981) 東京・本郷生れ。詩人、仏文学者。慶応義塾大学を中退し、10数年間外国で暮す。『月光とピエロ』に始まる創作詩作や、訳詩集『月下の一群』等の名翻訳により、昭和の詩壇、文壇に多大な影響を与えた。1979年文化勲章受章。

レビュー

  • 『星の王子様』で有名なサン・テグジュペリの遺言

    一通の手紙には一人の人の思いが込められています。その手紙を飛行機で運ぶパイロットの責任の重さ、困難さ、人間関係、非情な気象、地上の状況、すべてがパイロットの握る操縦桿に懸かってきます。 サン・テグジュペリは第2次大戦中にナチのメッサーシュミットに撃墜されたとされていましたが、近年になって彼の搭乗機の残骸が発見されました。合掌。

  • 吾が手で、吾が目で、本来の日本人を感じ、取り込もう

    一昔前の文学青年なら好んで手に取る本であると思います。私は多くの比較的に若い人に手に取って楽しんでもらいたいものであると思っています。電子的な画面よりも、紙面から目を通過して脳に伝えられる情報、本の中の深さが読者を楽しませくれます。 近い将来、日本におけるノーベル賞受賞者の数は減少していきます。物作りも読んで理解することも自分の五感で理解する日本人が絶滅するからです。今から未来の日本人の姿を考え、この喜びをわが胸の内に秘めていきます。

  • 魂の浄化を見る一冊

    星の王子様とはまた打って変わる小説のトーンに、思わず息を飲むシーンも。しかし、全体の底流に、人としての愛と志を貫くことこそが、生きる叡智であることが美しく流れていることがわかる。魂が浄化される一冊。

  • 字が小さい

    星の王子さま以上に、文章がくどくて 読み進めるのに若干疲れた。 後は、文字が小さいので、注意。

  • 星の王子さま好き、そして紅の豚好きな誰かにオススメ

    "あたり一面を満たして、光の牛乳が流れていた、そしてその中で、機がゆあみをしていた。ファビアンは振り返って、無線技師が微笑するのを見た。"著者自身の経験をもとに書かれた本書は、なるほど敵国のパイロットも愛読していたのが納得する位に当時の危険な夜間飛行の状況描写、そして同じ【ヒコーキ野郎】への愛が込められていてワクワクさせてくれる。 個人的には、宮崎駿氏が【紅の豚】等の作品イメージを描いた時には確かに本書を読みながら膨らませていたのかなあ。と考えながら読んでいた。ファビアンの妻が嘆く様に、それは男性固有の独りよがりなヒロイズムかもしれないが、そうした先人の無謀さが世界を拓いていった事実には敬意をはらいたいと思った。 星の王子さま好き、そして紅の豚好きな誰かにオススメ。"飛ばねえ豚はただの豚だ!"

  • 傑作です

    傑作です

  • ちゃんと届きました

    母が本好きで買ってます😄田舎は古本屋もないので助かります

  • 素晴らしい!

    本当に良いです。買って後悔しません! ぜひおすすめします。

関連する文学賞