世界・海外・国外の文学賞

← ホームに戻る

アブドゥルラザク・グルナ

アブドゥルラザク・グルナ

Abdulrazak Gurnah

プロフィール

性別
男性
生誕
1948-12-20 (ザンジバル(ザンジバル・スルターン国、現タンザニア))
国籍
タンザニア, イギリス
言語
英語, スワヒリ語
居住地歴
ザンジバル(出自) → イングランド・カンタベリー(居住) → アブダビ(ニューヨーク大学アブダビ校、2024年~)

経歴

職業
小説家, 大学教授
活動期間
1980年〜2025年
所属
ケント大学(英語・ポストコロニアル文学 教授/名誉教授), ニューヨーク大学アブダビ校(Arts Professor of Literature, 2024年就任), Wasafiri(寄稿編集者・諮問委員), ベイロ大学カノ(講師、1980–1983)
所属団体
王立文学協会(Fellow)
影響を受けた人物
V. S. ナイポール, サルマン・ラシュディ
影響を与えた人物
マアザ・メンギステ(現代作家の一人として言及)

学歴

カンタベリー・クライスト・チャーチ大学(当時: Christ Church College, Canterbury)
学位: BA
国: イギリス
同校の学位は当時ロンドン大学により授与されていた
ケント大学
学位: MA, PhD
卒業年: 1982
国: イギリス
博士論文: "Criteria in the Criticism of West African Fiction"(1982)

受賞歴

ノーベル文学賞
2021
主催: スウェーデン・アカデミー(ノーベル賞)
結果: 受賞
RFI テモワン・デュ・モンド賞
2007
対象作品: バイ・ザ・シー
主催: Radio France Internationale
結果: 受賞
王立文学協会フェロー選出
2006
主催: 王立文学協会
結果: 選出
ブッカー賞(最終候補)
1994
対象作品: パラダイス
主催: ブッカー賞運営
結果: 最終候補

受賞・候補エディション

  1. 受賞作: Paradise

    東アフリカの歴史的背景を舞台に、植民地主義の影響下で交差する人間関係と権力の構図を描く長篇。移動と帰属の問題が静かに掘り下げられる。

    東アフリカの歴史的背景を舞台に、植民地主義の影響下で交差する人間関係と権力の構図…

    植民地主義移民アイデンティティ東アフリカ

作品

代表作

パラダイス

1994年 小説

東アフリカを舞台に、植民地主義の影響と個人の運命を描く歴史的・人間ドラマ。

植民地主義移動と亡命アイデンティティ家族と運命

バイ・ザ・シー

2001年 小説

亡命者と受け入れ側の出会いを通して、記憶、疎外、法制度による分断を描く作品。

亡命記憶法と社会疎外

デザーテーション(Desertion)

2005年 小説

異文化間の関係と裏切り、記憶の齟齬を通じて帝国の断片化を描く物語。

愛と裏切り植民地主義の遺産記憶の不一致

アフターレイブス(Afterlives)

2020年 小説

第一次世界大戦とその後の東アフリカを舞台に、戦争と植民支配が個人の人生に与えた影響を描く長篇。

戦争の影響植民地支配世代間の記憶

メモリー・オブ・ディパーチャー

1987年 小説

著者の初期作品。亡命と郷愁を出発点に個人の経験を描く。

郷愁移住自己認識

全著作

  • Memory of Departure(1987)
  • Pilgrims Way(1988)
  • Dottie(1990)
  • Paradise(1994)
  • Admiring Silence(1996)
  • By the Sea(2001)
  • Desertion(2005)
  • The Last Gift(2011)
  • Gravel Heart(2017)
  • Afterlives(2020)
  • Theft(2025)

作風・主題

文体
穏やかで抑制の効いた叙述細部への注意と控えめな感情表現英語を基調にスワヒリ語・アラビア語の語彙を織り交ぜる
頻出モチーフ
海と沿岸移動・亡命記憶と過去の影民族・文化間の緊張

評価・遺産

グルナは植民地主義と亡命者の運命を深く描いた作品群により国際的評価を確立し、2021年のノーベル文学賞受賞によりより広い読者層に紹介された。東アフリカの歴史と移動の経験を英語文学に織り込んだ点が評価されている。

関連学会

  • 王立文学協会

引用

  • 「植民地主義の影響と、文化と大陸の間の溝にある難民の運命を妥協なく、思いやりを持って描き出したことに対して」
    出典: ノーベル賞選考委員会(ノーベル賞公式引用、2021年) (2021年)

豆知識

  • 2021年にノーベル文学賞を受賞。トニ・モリスン以来の黒人作家としての受賞。
  • 1968年のザンジバル革命の際にイギリスへ亡命し、その経験が作品の主要テーマとなっている。
  • 第一言語はスワヒリ語だが、英語を主要な創作言語として用いている。