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アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティ

アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティ

Agatha Mary Clarissa Christie

ペンネーム: メアリー・ウェストマコット私小説的・文芸的な長編を発表する際に用いたペンネーム(6作)

プロフィール

性別
女性
生誕
1890-09-15 (トーキー、デヴォン、イングランド)
死没
1976-01-12 (ウィンターブルック・ハウス、ウォーリンフォード、オックスフォードシャー、イングランド) 85歳
国籍
イギリス
言語
英語
宗教
イングランド国教会
居住地歴
ウィンターブルック・ハウス(Winterbrook, ウォーリンフォード) → グリーンウェイ(Greenway, デヴォン) → チェルシー(Cresswell Place / Sheffield Terrace, ロンドン) → サニングデール(Sunningdale, バークシャー)

経歴

職業
小説家, 短編作家, 劇作家, 詩人, 回想録作家
活動期間
1916年〜1976年
所属
ロイヤル・ソサエティ・オブ・リテラチュア(Fellow), Detection Club(共同会長/会長職を務める)
所属団体
ロイヤル・ソサエティ・オブ・リテラチュア, Detection Club
影響を受けた人物
ウィルキー・コリンズ, アーサー・コナン・ドイル, チャールズ・ディケンズ, ルイス・キャロル
影響を与えた人物
多くの現代ミステリ作家(プロットのトリックやプロット構築に影響), 推理小説の“ゴールデンエイジ”様式の保存と普及

学歴

家庭教育(自宅) / Miss Guyer's Girls' School(トーキー) / パリのペンショナ
期間: 幼少期~青年期(主に家庭教育、1900年代に学校通学およびパリでの教育)
国: イギリス(及びフランス)
幼少期は主に家庭教育(自宅での読書・音楽教育)。後にトーキーの学校とパリの寄宿学校で声楽・ピアノ等を学ぶ。

受賞歴

Mystery Writers of America グランドマスター賞
1955
主催: Mystery Writers of America
結果: 受賞
Edgar Award(戯曲部門)
1955
対象作品: 『検察側の証人(舞台版)』
部門: Best Play
主催: Mystery Writers of America
結果: 受賞
名誉文学博士号
1961
主催: エクセター大学
結果: 授与
CBE(大英帝国勲章・コマンダー)
1956
主催: 英国王室(New Year Honours)
結果: 授与
DBE(デイム・コマンダー)
1971
主催: 英国王室(New Year Honours)
結果: 授与

受賞・候補エディション

  1. 受賞作: Edgar Allan Poe Grand Master Award(生涯功労)

    個別作品ではなく、作家の通算的な貢献やシリーズ全体をたたえる栄誉。単独書籍ではなく、作家の業績そのものを扱う。

    作品単体ではなく、生涯の功績をたたえる。

    生涯功績推理文学作家史シリーズ
アンソニー賞 1回登壇
  1. 受賞作: Hercule Poirot series

    名探偵エルキュール・ポワロを主人公とする古典的シリーズ。論理とトリックを重視した推理が黄金期ミステリの代表例として高く評価されている。

    古典推理シリーズ探偵

作品

代表作

スタイルズ荘の怪事件

1920年 探偵小説 / ミステリ 296ページ

初の長編探偵小説。ベルギー人探偵エルキュール・ポアロが登場し、閉ざされた邸宅での殺人事件を解決する。

封閉空間毒物推理と誤導
映像化・舞台化
  • [映画] The Mysterious Affair at Styles(映像化多数)
翻訳
  • 『スタイルズ荘の怪事件』

オリエント急行の殺人

1934年 探偵小説 / ミステリ 256ページ

豪華列車を舞台にした密室的な事件。ポアロが乗客たちの事情をつなぎ合わせ、驚愕の真相を明らかにする。

列車集団的動機正義と私的制裁
映像化・舞台化
  • [映画] オリエント急行の殺人(1974年版, 2017年版ほか) / Sidney Lumet (1974) / Kenneth Branagh (2017) (1974)
翻訳
  • 『オリエント急行の殺人』

そして誰もいなくなった

1939年 ミステリ / サスペンス 272ページ

孤島に集められた十人の人物が次々と不可解な方法で死んでいく。伝統的な探偵役なしに展開する異例の構成。

孤立した舞台罪と報い心理的緊張
映像化・舞台化
  • [映画/舞台] そして誰もいなくなった(映像化・舞台化多数)
翻訳
  • 『そして誰もいなくなった』

ロジャー・アクロイド殺人事件

1926年 探偵小説 312ページ

田園の村を舞台にした殺人事件。物語の語り手に関する驚きの仕掛けがあり、議論と評価を呼んだ作品。

語り手の信頼性村社会トリック
映像化・舞台化
  • [舞台/映像] The Murder of Roger Ackroyd(舞台・映像化あり)
翻訳
  • 『ロジャー・アクロイド殺人事件』

ねずみとり(The Mousetrap)

1952年 戯曲 / ミステリ

1952年に初演された戯曲。ロンドンのウェストエンドで上演が続き、世界最長上演記録を持つ。

閉鎖空間過去の罪演劇的構成
映像化・舞台化
  • [舞台] The Mousetrap(ロンドン・ウェストエンド上演) (1952)
翻訳
  • 『マウストラップ(ねずみとり)』

全著作

  • スタイルズ荘の怪事件
  • ロジャー・アクロイド殺人事件
  • オリエント急行の殺人
  • そして誰もいなくなった
  • マウストラップ(戯曲)
  • 検察側の証人(戯曲)

翻案

  • 多くの作品が映画・テレビ・ラジオ・舞台・ゲーム・グラフィックノベル化
  • 『アガサ・クリスティのポアロ』テレビシリーズ(1989–2013、デイヴィッド・スーチ主演)

作品の翻訳

  • 多言語に翻訳(UNESCOによれば個人で最も翻訳された作家)

作風・主題

文体
緻密なプロット構成論理的なトリック提示簡潔で明快な文体(ゴールデンエイジの作風)
頻出モチーフ
毒や薬剤による殺人閉じられた社会(邸宅、列車、孤島)意外な語り手/視点の操作過去の秘密と復讐

健康

  • 認知症(アルツハイマー病の可能性が指摘)
    1971–1976(症状の兆候が約1970年代初頭から見られた)
    1970年代前半から記憶や筆致に変化が現れ、1974年の心臓発作・転倒後には執筆活動が困難に。最後の長編は1973年。

評価・遺産

アガサ・クリスティは「クイーン・オブ・クライム」と称され、探偵小説の黄金期を代表する作家として世界的なベストセラーを多数残した。戯曲『マウストラップ』は世界最長上演記録を持ち、作品は多数の映像化・翻訳を通じて継続的に再評価されている。一方で初期作品には民族や人種に関する固定観念が含まれるとの批判もある。

記念館・博物館

  • グリーンウェイ(アガサ・クリスティの家、ナショナルトラスト所蔵) デヴォン州、イングランド 2000年開館

関連学会

  • ロイヤル・ソサエティ・オブ・リテラチュア
  • The Detection Club(探偵作家クラブ)

資料所蔵先

  • エクセター大学(ビジネス文書・資料の所蔵)
  • ナショナルトラスト(グリーンウェイの所蔵・展示)

大衆文化への影響

  • 映画・テレビ・ラジオ・ゲーム・グラフィックノベルなど多方面での映像化・翻案
  • 切手や記念コインへの肖像採用(Royal Mailの切手、2020年の英国内コイン等)
  • 1926年の失踪事件はしばしばフィクションで扱われる題材となる

引用

  • 私の最大の嫌いなものは人混み、うるさい音、グラモフォン、映画です。酒や喫煙の味も好まない。だが太陽、海、花、旅、奇妙な料理、スポーツ、コンサート、劇場、ピアノ、刺繍は好きだ。
    出典: 自伝および1946年の発言記録 (1946年)

豆知識

  • 世界で最も売れたフィクション作家の一人(累計20億部以上とされる)
  • 『マウストラップ』は1952年初演以来ロンドン・ウェストエンドでの最長上演記録を保有
  • 『そして誰もいなくなった』は約1億部を売り上げたとされる
  • Mary Westmacott名義で6作の文芸作品を発表