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アーサー・コールマン・ダント

アーサー・コールマン・ダント

Arthur Coleman Danto

プロフィール

性別
男性
生誕
1924-01-01 (ミシガン州アナーバー)
死没
2013-10-25 (ニューヨーク市, アメリカ合衆国) 89歳
国籍
アメリカ合衆国
言語
英語
宗教
改革派ユダヤ教
居住地歴
ミシガン州アナーバー → ミシガン州デトロイト → ニューヨーク市, アメリカ合衆国

経歴

職業
美術批評家, 哲学者, 大学教授
活動期間
1947年〜2013年
所属
コロンビア大学, The Nation(寄稿者/美術批評), アメリカ芸術科学アカデミー
所属団体
アメリカ芸術科学アカデミー(選出:1980年), ヒューマニスト・マニフェスト II の署名者
影響を受けた人物
ヘーゲル, フリードリヒ・ニーチェ, ジャン=ポール・サルトル, ジャン・ヴァール
影響を与えた人物
リディア・ゲーア, ジョージ・ディッキー, シーン・スカリー(美術家)

学歴

ウェイン大学(現・ウェイン州立大学)
芸術・歴史学部 / 美術・歴史学科
学位: BA
期間: 1945–1948
卒業年: 1948
国: アメリカ合衆国
学部では美術と歴史を専攻。学部時代は芸術家を志して版画を制作した。
コロンビア大学
哲学部 / 哲学科
期間: 1948–1951
卒業年: 1951
国: アメリカ合衆国
大学院で哲学を研究。1949–1950年はフルブライト奨学金でパリに留学し、1951年にコロンビア大学で教え始めた。
パリ(ジャン・ヴァールの下での研究、フルブライト奨学金)
期間: 1949–1950
卒業年: 1950
国: フランス
フルブライト奨学金によりジャン・ヴァールの下で学ぶ。

受賞歴

ナショナル・ブック・クリティックス・サークル賞(批評部門)
1990
対象作品: 『遭遇と反省: 歴史的現在における美術(Encounters and Reflections)』
主催: ナショナル・ブック・クリティックス・サークル
結果: 受賞
フランク・ジュエット・マザー賞(美術批評)
1996
主催: カレッジ・アート・アソシエーション
結果: 受賞
グッゲンハイム奨学金
主催: ジョン・サイモン・グッゲンハイム記念財団
結果: フェローシップ
グッゲンハイム奨学金(2回)
主催: ジョン・サイモン・グッゲンハイム記念財団
結果: フェローシップ

受賞・候補エディション

作品

代表作

ありふれたものの変容(The Transfiguration of the Commonplace)

1981年 美学 / 美術哲学

日常的な対象がどのように芸術作品へと変わるのかを論じ、作品を「意味を具現化したもの」と定義して芸術の定義と解釈を探る。

芸術の定義表象と意味解釈論

芸術の哲学的失権(The Philosophical Disenfranchisement of Art)

1986年 哲学 / 美学

哲学が歴史的に芸術をどのように扱ってきたかを批判的に検討し、哲学と美術批評の関係を問い直す論考集。

哲学と芸術の関係美学史

遭遇と反省: 歴史的現在における美術(Encounters and Reflections)

1990年 美術批評 / エッセイ集

現代美術に関する随想と批評を収めたエッセイ集。批評的洞察と歴史的文脈の重視で高く評価され、ナショナル・ブック・クリティックス・サークル賞を受賞した。

現代美術批評と歴史的文脈

ブリロ箱の彼方(Beyond the Brillo Box)

1992年 美術評論 / 美学

ポスト・ヒストリカル(歴史的決定論をこえた)視点から視覚芸術を論じ、ダントの『芸術の終わり』論をめぐる議論に寄与する随想と論考を収める。

ポスト・ヒストリー現代美術論

芸術の終焉の後で(After the End of Art)

1997年 美学 / 芸術史

ヘーゲル流の弁証法を下敷きにして、20世紀以降の芸術の変容と「芸術の終焉」論を展開する論考。

芸術史終焉論

美の濫用(The Abuse of Beauty)

2003年 美学

美の価値とその誤用について論じるエッセイ。美を擁護しつつ、その扱われ方を批判的に検討する。

美の価値美学批評

アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)

2009年 美術批評 / 作家論

アンディ・ウォーホルの業績とその美学的意義を論じた書。作家論と批評を兼ね備えた一冊。

作家論ポップアート

芸術とは何か(What Art Is)

2013年 美学 / 芸術哲学

ダントの芸術論の総括的表明。芸術の定義、意味の具現化、芸術史的文脈の重要性を再検討する。

芸術の定義意味の具現化

全著作

  • 『ニーチェ・アズ・フィロソファー』 (1965)
  • 『歴史の分析哲学』 (Analytical Philosophy of History) (1965)
  • 『哲学とは何か』 (What Philosophy Is) (1968)
  • 『知識の分析哲学』 (Analytical Philosophy of Knowledge) (1968)
  • 『神秘主義と道徳: 東洋思想と道徳哲学』 (Mysticism and Morality) (1969)
  • 『行為の分析哲学』 (Analytical Philosophy of Action) (1973)
  • 『ジャン=ポール・サルトル』 (Jean-Paul Sartre) (1975; 改訂版1991)
  • 『ありふれたものの変容』 (The Transfiguration of the Commonplace) (1981)
  • 『芸術の哲学的失権』 (The Philosophical Disenfranchisement of Art) (1986)
  • 『遭遇と反省』 (Encounters and Reflections) (1990)
  • 『ブリロ箱の彼方』 (Beyond the Brillo Box) (1992)
  • 『芸術の終焉の後で』 (After the End of Art) (1997)
  • 『美の濫用』 (The Abuse of Beauty) (2003)
  • 『アンディ・ウォーホル』 (Andy Warhol) (2009)
  • 『芸術とは何か』 (What Art Is) (2013)
  • 『Remarks on Art and Philosophy』 (追補・雑文集) (2014)

作風・主題

文体
分析的で明晰な論述ユーモアと皮肉を含む語り口哲学的厳密さと美術批評の結合
頻出モチーフ
意味の具現化(作品とは意味の具現)『アートワールド』という概念『芸術の終焉』論表象と解釈

評価・遺産

ダントは20世紀後半から21世紀初頭にかけての美学と美術批評に大きな影響を与えた。特に「アートワールド」論や「芸術の終焉」論は美術史・美学の重要な論点となり、多くの研究者や批評家に影響を与えた。コロンビア大学の教授として長年教育・研究に携わり、『The Nation』の美術批評で広く知られる。

関連学会

  • アメリカ芸術科学アカデミー

資料所蔵先

  • コロンビア大学アーカイブ(所蔵資料あり)

大衆文化への影響

  • 『The Nation』での長年にわたる美術批評の寄稿が一般読者にも影響を与えた。
  • 「アートワールド」「芸術の終焉」といった概念は美術界の議論や教科書に定着した。

引用

  • 作品とは意味を具現化したものである。
    出典: 『ありふれたものの変容』 (The Transfiguration of the Commonplace) (1981年)
  • 「アートワールド」は美術理論の雰囲気(an atmosphere of art theory)を指す。
    出典: 論文「The Artworld」 (Journal of Philosophy) (1964年)
  • 特別な様式や哲学的制約はもはや作品に求められていない—それがわたしたちの現在(=芸術の終焉の時代)である。
    出典: 『芸術の終焉の後で』 (1997年)

豆知識

  • 1949–1950年、フルブライト奨学金でパリに留学しジャン・ヴァールに師事した。
  • 1984年から2009年まで『The Nation』の美術批評を執筆した。
  • 1990年に『遭遇と反省』でナショナル・ブック・クリティックス・サークル賞(批評部門)を受賞した。
  • 1980年にアメリカ芸術科学アカデミーに選出された。