-
第20回(2012年) 受賞受賞作: 生涯の業績
詩作における形式的・言語的実験と翻訳を通じた国際的な視座の導入により、マラヤーラム詩の表現領域を拡張したことが評価された。詩壇への持続的な貢献が受賞理由である。
詩翻訳近代詩
アットール・ラヴィ・ヴァルマ
アットール・ラヴィ・ヴァルマ
Attoor Ravi Varma
プロフィール
- 性別
- 男性
- 生誕
- 1930-12-27 (アットゥール、トリシュール、コーチン王国(現インド・ケーララ州))
- 死没
- 2019-07-26 (トリシュール、ケーララ州、インド) 88歳
- 国籍
- インド
- 言語
- マラヤーラム語, タミル語, 英語
- 居住地歴
- アットゥール(出生) → トリシュール(在住、治療) → マドラス(現チェンナイ、教職) → カルカット(カルクット/カリカット) → パッタンビ(職歴) → タラッセリー(ブレンネン・カレッジ勤務)
経歴
- 職業
- 詩人, 翻訳者, 教員
- 活動期間
- 1950年〜2019年
- 所属
- プレジデンシー・カレッジ(マドラス), スリー・ニーラカンタ政府サンスクリット・カレッジ(パッタンビ), ブレンネン・カレッジ(タラッセリー)
- 影響を受けた人物
- M. Govindan(作家), タミル文学の詩人・作家群
- 影響を与えた人物
- 後続のマラヤーラム現代詩人ら
学歴
| 学校 | 学部 | 学科 | 学位 | 期間 | 国 |
|---|---|---|---|---|---|
| ザモリン・グルヴァユラッパン・カレッジ(カルカット) | — | — | Pre-university (在学中退/政治活動で退学) | — | インド |
| マラバール・クリスチャン・カレッジ(カルカット) | — | — | — | — | インド |
| ユニバーシティ・カレッジ(トリヴァンドラム) | — | マラヤーラム学科 | 学士(優等) | — | インド |
| プレジデンシー・カレッジ(マドラス) | マラヤーラム学科(教員) | マラヤーラム学科 | — | — | インド |
ザモリン・グルヴァユラッパン・カレッジ(カルカット)
学位:
Pre-university (在学中退/政治活動で退学)
国:
インド
政界・左派運動への関与により一時退学後、他校で学び直した。
マラバール・クリスチャン・カレッジ(カルカット)
国:
インド
予備課程等を履修
ユニバーシティ・カレッジ(トリヴァンドラム)
マラヤーラム学科
学位:
学士(優等)
国:
インド
マラヤーラムで優等を取得して卒業。正確な卒業年は不明。
プレジデンシー・カレッジ(マドラス)
マラヤーラム学科(教員)
/ マラヤーラム学科
国:
インド
教員として在職し、M. Govindanらと交流してタミル語研究に影響を受けた。
受賞歴
| 年 | 賞名 | 対象作品 | 部門 | 主催 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1996 | ケーララ州文学アカデミー詩歌賞 | 『アットール・ラヴィ・ヴァルマの詩集(Attoor Ravi Varmayute Kavitakal)』 | — | ケーララ州文学アカデミー | 受賞 |
| 1997 | アサン・スマラカ詩歌賞 | — | — | アサン基金 | 受賞 |
| 1997 | ケーララ州文学アカデミー 翻訳賞 | 『Oru Pulimarathinte Katha(タミル語小説のマラヤーラム語訳)』 | 翻訳 | ケーララ州文学アカデミー | 受賞 |
| 2001 | 中央信用文学アカデミー賞(ケンドラ・サヒティヤ・アカデミー賞) | 『アットール・ラヴィ・ヴァルマの詩集(Attoor Ravi Varmayute Kavitakal)』 | — | ケンドラ・サヒティヤ・アカデミー(サヒティヤ・アカデミー) | 受賞 |
| 2005 | P. クニヒラマン・ナイル賞 | 『アットール・ラヴィ・ヴァルマの詩集(第二部)』 | — | ケーララ文化省関連団体 | 受賞 |
| 2012 | エズッタチャン・プラサカラム(ケーララ州最高文学賞) | — | — | ケーララ州政府 | 受賞 |
| 2015 | Vani Samanvay 特別翻訳者賞 | — | 翻訳 | Vani Samanvay / Vani Foundation | 受賞 |
| 2017 | ケーララ州文学アカデミー フェローシップ(名誉フェロー) | — | フェローシップ | ケーララ州文学アカデミー | 選出 |
| — | サヒティヤ・アカデミー翻訳賞(ケンドラ・サヒティヤ・アカデミー 翻訳賞) | — | 翻訳 | サヒティヤ・アカデミー | 受賞 |
| 2010 | デヴィプラサダム信託賞 | — | — | Deviprasadam Trust | 受賞 |
| — | プレムジ賞 | — | — | — | 受賞 |
| — | E. K. ディヴァカラン・ポッティ賞 | — | — | — | 受賞 |
| — | マハカヴィ・パンダラム・ケーララ・ヴァルマ詩歌賞 | — | — | — | 受賞 |
ケーララ州文学アカデミー詩歌賞
1996
対象作品:
『アットール・ラヴィ・ヴァルマの詩集(Attoor Ravi Varmayute Kavitakal)』
主催:
ケーララ州文学アカデミー
結果:
受賞
アサン・スマラカ詩歌賞
1997
主催:
アサン基金
結果:
受賞
ケーララ州文学アカデミー 翻訳賞
1997
対象作品:
『Oru Pulimarathinte Katha(タミル語小説のマラヤーラム語訳)』
部門:
翻訳
主催:
ケーララ州文学アカデミー
結果:
受賞
中央信用文学アカデミー賞(ケンドラ・サヒティヤ・アカデミー賞)
2001
対象作品:
『アットール・ラヴィ・ヴァルマの詩集(Attoor Ravi Varmayute Kavitakal)』
主催:
ケンドラ・サヒティヤ・アカデミー(サヒティヤ・アカデミー)
結果:
受賞
P. クニヒラマン・ナイル賞
2005
対象作品:
『アットール・ラヴィ・ヴァルマの詩集(第二部)』
主催:
ケーララ文化省関連団体
結果:
受賞
エズッタチャン・プラサカラム(ケーララ州最高文学賞)
2012
主催:
ケーララ州政府
結果:
受賞
Vani Samanvay 特別翻訳者賞
2015
部門:
翻訳
主催:
Vani Samanvay / Vani Foundation
結果:
受賞
ケーララ州文学アカデミー フェローシップ(名誉フェロー)
2017
部門:
フェローシップ
主催:
ケーララ州文学アカデミー
結果:
選出
サヒティヤ・アカデミー翻訳賞(ケンドラ・サヒティヤ・アカデミー 翻訳賞)
部門:
翻訳
主催:
サヒティヤ・アカデミー
結果:
受賞
デヴィプラサダム信託賞
2010
主催:
Deviprasadam Trust
結果:
受賞
プレムジ賞
結果:
受賞
E. K. ディヴァカラン・ポッティ賞
結果:
受賞
マハカヴィ・パンダラム・ケーララ・ヴァルマ詩歌賞
結果:
受賞
受賞・候補エディション
作品
代表作
アットール・ラヴィ・ヴァルマの詩集(1957–1994)
1995年 詩長年にわたる作品を集成した詩集。韻律にとらわれない自由詩で、マラヤーラム文学におけるモダニズムの先駆を示す。
日常生活社会的モチーフ宗教的・哲学的思索
翻訳
- 一部作品は英訳・他言語訳あり(詳細不明)
アットール詩歌集(2012)
2012年 詩近年の作品を含む詩集。自由詩の手法をさらに押し進めた作品群。
個人史と記憶社会の境界言語と翻訳の問題
『オル・プリマラティンテ・カタ』(訳)
1998年 小説(翻訳)タミル語作家サンダラ・ラーマスワミの初期小説をマラヤーラム語に翻訳した作品。
翻訳による言語横断地方社会の描写
J. J. シラ・クルップカル(翻訳)
1998年 短編・随筆(翻訳)サンダラ・ラーマスワミの短い作品集の翻訳。
散文詩的断片記憶と細部の観察
全著作
- 『Kavitha』
- 『Attoor Ravi Varmayute Kavithakal (1957–1994)』
- 『Attoor Ravi Varmayute Kavithakal (1995–2003)』
- 『Malayalathinte priya kavithakal』
- 『Attoor Kavithakal (2012)』
- 『J. J. Chila Kurippukal』訳
- 『Oru Pulimarathinte Katha』訳
- 『Randaam Yaamangalute Katha』訳
翻案
- 『マルヴィリ』 - アンヴァル・アリ監督によるドキュメンタリー
作家による翻訳
- タミルからマラヤーラムへの小説・詩の翻訳多数(Sundara Ramaswamy等)
作品の翻訳
- 詩の抜粋は英語などに翻訳されている(詳細は資料による)
作風・主題
- 文体
- 自由詩(韻律に拘らない)モダニズム的表現
- 頻出モチーフ
- 日常の細部記憶と郷愁宗教的伝統の引用(バクティ詩)
健康
-
肺炎2019(終末期)入院・治療の末、合併症により死去
評価・遺産
アットール・ラヴィ・ヴァルマはマラヤーラム現代詩の先駆者の一人であり、自由詩の導入とタミル文学の翻訳を通じて言語横断的な文学交流に大きく貢献した。多数の国内主要賞を受賞し、ケーララ州の最高文学賞であるエズッタチャン賞を受賞している。
関連学会
- ケーララ州文学アカデミー
大衆文化への影響
- ドキュメンタリー映画『マルヴィリ』(アンヴァル・アリ監督)
- テレビ・ウェブでの詩の朗読やインタビューが公開
豆知識
- 若年期に左翼政治活動に関与し、大学を一時退学したことがある。
- 教員時代の教え子に後に政治家となるピナライ・ヴィジャヤンやA. K. バーランがいる。
- タミル文学の著作(小説・詩)を多数マラヤーラム語に翻訳した。
- 『バクティ詩』をワッテツットゥ(vattezhuthu)文字で刊行した翻訳業績がある。
- 彼の人生と詩作を扱ったドキュメンタリー『マルヴィリ』が制作された。