世界・海外・国外の文学賞

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ブルハン・ソンメズ

ブルハン・ソンメズ

Burhan Sönmez

プロフィール

性別
男性
生誕
1965-01-01 (ハイマナ(アンカラ県))
国籍
トルコ, イギリス
言語
トルコ語, クルド語, 英語
居住地歴
ケンブリッジ(イギリス) → イスタンブール(トルコ)

経歴

職業
作家, 小説家, 弁護士, 翻訳者, 講師
活動期間
2009年〜
所属
ヒューズ・ホール(ケンブリッジ大学) - シニアメンバー/バイフェロー, PEN International(会長), TAKSAV(社会研究・文化・芸術財団、共同創設者), 人権協会(IHD) - 元メンバー, BirGün(創設者の一人、新聞)
所属団体
PEN International(会員・会長), 人権協会(IHD)
ノミネート
Premio Strega Europeo(ショートリスト、2023), ダブリン国際文学賞(ロングリスト、2024)

受賞歴

Disturbing the Peace(ディスタービング・ザ・ピース)賞
2017
主催: ヴァーツラフ・ハヴェル・センター
結果: 受賞
EBRD文学賞
2018
対象作品: Istanbul Istanbul
主催: EBRD(欧州復興開発銀行)
結果: 受賞
Sedat Simavi文学賞
2011
対象作品: Masumlar(Sins and Innocents)
主催: Sedat Simavi財団
結果: 受賞
オルハン・ケマル長篇小説賞
2022
対象作品: 石と影(Taş ve Gölge / Stone and Shadow)
主催: Orhan Kemal賞 運営団体
結果: 受賞
British Audio Awards(オーディオブック部門)
2025
対象作品: 『フランツ・Kの恋人たち』英語朗読版(Unabridged audiobook)
部門: Crime & Thriller(オーディオ)
主催: British Audio Awards
結果: ショートリスト

受賞・候補エディション

作品

代表作

北(Kuzey)

2009年 小説、哲学的寓話

幼い頃に父を失った主人公が、二十年後に父の遺体として戻ってきたことをきっかけに、父の身元と自身のアイデンティティを探す旅に出る物語。東洋の民話や伝承を織り交ぜつつ、存在や自己認識に関する哲学的な問いを探る寓話的作品。

アイデンティティ記憶民話存在論
翻訳
  • 英語訳あり

罪と無垢(Masumlar)

2011年 小説

詩を信じる女性と不眠に悩む男、互いに秘密を抱えた二人が異国の地で出会う物語。女性は“本”を携え男の運命を占い、男は砂漠の歌を歌う。ハイマナ平原、テヘラン、ケンブリッジを舞台に、罪や癒し、記憶が交錯する。

罪記憶出会い救済
翻訳
  • 英語訳あり

イスタンブール・イスタンブール

2015年 小説、都市小説

地下牢の収容室に閉じ込められた四人の囚人が、拷問の合間に互いにイスタンブールの物語を語り合うことで時間を潰す。語られる物語はやがて地上の都市の物語へと重なり、個々の語りを通じて都市イスタンブールの多層的な姿が浮かび上がる。愛と政治、記憶が主題。

都市監禁記憶物語ること愛と政治
翻訳
  • 英語訳あり

ラビリンス(Labyrinth)

2018年 小説、記憶とアイデンティティの物語

ブルース歌手ボラティンがボスポラス橋から身を投げ自殺を図るが病院で目覚め、記憶を失う。彼は自分がなぜ死のうとしたのか思い出せず、他人の断片的な記憶や時代の混乱を通じて自身の存在を問い直す。身体的認識と社会的記憶の関係を探る作品。

記憶喪失アイデンティティ過去と忘却音楽
翻訳
  • 英語訳あり

石と影(Taş ve Gölge / Stone and Shadow)

2021年 小説、歴史的社会小説

墓石職人アヴドの人生を通じて近代トルコの社会史を描く。マルディンで孤児として育ち、墓石彫刻を学んだ彼の旅は複数の民族・宗教的背景を持つ人々の物語と交差し、オスマン時代から現代に至る断片的な歴史地図を集めて全体像を描き出す。

歴史共同体記憶宗教間の交差
翻訳
  • 英語訳あり

フランツ・Kの恋人たち(Lovers of Franz K.)

2024年 小説、文学的スリラー

クルド語で初めて書かれた本作は、1968年のコールドウォー期を背景にパリ、イスタンブール、西ベルリン、テルアビブを舞台に展開する恋と文学的復讐のスリラーで、フランツ・カフカへの創作的な追悼を含む。学生運動や秘密組織、作家の“遺産”をめぐる議論が交錯する。

文学史復讐愛政治
映像化・舞台化
  • [オーディオブック(朗読)] 『フランツ・Kの恋人たち』英語版(Unabridged Audiobook) (2025)
翻訳
  • 英語訳あり(オーディオ版を含む)

全著作

  • Kuzey(北) — 2009
  • Masumlar(罪と無垢) — 2011
  • Istanbul Istanbul — 2015
  • Labyrinth(ラビリンス) — 2018
  • Taş ve Gölge / Stone and Shadow(石と影) — 2021
  • Lovers of Franz K.(フランツ・Kの恋人たち) — 2024

翻案

  • 『フランツ・Kの恋人たち』英語版オーディオブック(2025、ブリティッシュ・オーディオ・アワードショートリスト)

作家による翻訳

  • ウィリアム・ブレイク『天国と地獄の結婚』(The Marriage of Heaven and Hell)トルコ語訳

作品の翻訳

  • 著作は英語ほか40か国以上で翻訳・刊行されている

作風・主題

文体
寓話的で哲学的な文体対話中心の語り記憶と監禁を描く簡潔で暗示的な文章
頻出モチーフ
記憶監禁都市(特にイスタンブール)物語ることアイデンティティ追放

健康

  • 1996年の警察による暴力事件での重傷
    1996(負傷)およびその後の治療・回復
    その後英国で治療を受け、トルコを離れて亡命・移住する契機となり、執筆活動や国際的な活動に影響を与えた

評価・遺産

ブルハン・ソンメズはクルド系トルコ人作家として国際的に評価され、PEN International会長として表現の自由を擁護する活動を行っている。作品は記憶、監禁、都市の物語を通じて幅広い読者に届き、40か国以上で翻訳され各種賞を受賞している。

関連学会

  • PEN International
  • ヒューズ・ホール(ケンブリッジ大学)

引用

  • 『ラビリンス』は発熱する夢のように読める。ボラティンはカミュの主人公にふさわしい疎外感を漂わせる存在だ。
    出典: サラ・ライアル(『ニューヨーク・タイムズ』) (2019年)
  • 最も刺激的で革新的な声のひとつだ。
    出典: Harvard Review (2022年)
  • 彼の小説は監禁と記憶に満ちており、ドストエフスキーやボルヘスの余韻を宿している。
    出典: ジェイソン・ファラゴ(『ニューヨーク・タイムズ』) (2023年)
  • 作家の“来世”についての瞑想的な作品だ。
    出典: Financial Times (2025年)

豆知識

  • 母語はクルド語だが最初の5作はトルコ語で執筆し、6作目はクルド語で発表した。
  • PEN Internationalの会長に2021年に選出され、表現の自由の擁護に従事している。
  • 1984年学生時代に拘束され、1996年には警察による暴力事件で重傷を負いトルコを離れた経験がある。
  • BirGünの創設者の一人であり、TAKSAVの共同創設者でもある。
  • 作品は40か国以上で翻訳・出版されている。