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デイヴィッド・フォスター・ウォレス

デイヴィッド・フォスター・ウォレス

David Foster Wallace

プロフィール

性別
男性
生誕
1962-02-21 (ニューヨーク州イサカ)
死没
2008-09-12 (カリフォルニア州クレアモント) 46歳
国籍
アメリカ合衆国
言語
英語
宗教
無宗教(カトリックへの関心あり)
居住地歴
イリノイ州チャンペーン=アーバナ(育成地) → ニューヨーク州イサカ(出生地) → マサチューセッツ州ボストン(勤務・在住) → カリフォルニア州クレアモント(晩年の居住地) → マサチューセッツ州アマースト(学生時代)

経歴

職業
作家, 大学教授
活動期間
1987年〜2008年
所属
エマーソン大学(教員), イリノイ州立大学(教員), ポモナ大学(ロイ・E・ディズニー職名教授・教授)
影響を受けた人物
トマス・ピンチョン, ジョン・アーヴィング, スタンリー・エルキン
影響を与えた人物
デイヴ・エガーズ, ジョナサン・フランゼン, ジョン・グリーン, ザディ・スミス, ジョージ・ソーンダース, マイケル・シュール, チャールズ・ユー

学歴

アマースト大学
英語・哲学(学部) / 英語・哲学
学位: BA
期間: 1981–1985
卒業年: 1985
国: アメリカ合衆国
優等(summa cum laude)で卒業。卒業論文は後に学術書として出版。
アリゾナ大学
創作英語(MFA) / 創作英語
学位: MFA
期間: 1986–1987
卒業年: 1987
国: アメリカ合衆国
創作科修士課程を修了、同時期に短編・エッセイも発表。
ハーバード大学
哲学大学院(在籍短期) / 哲学
期間: 1987(在学短期・中退)
国: アメリカ合衆国
大学院に進学したが早期に中退。

受賞歴

マッカーサー・フェローシップ
1997
主催: ジョン・D・アンド・キャサリン・T・マッカーサー財団
結果: 受賞
アガ・カーン賞(フィクション)
1997
対象作品: 『Brief Interviews with Hideous Men』収録の短編(#6)
主催: The Paris Review(パリ・レビュー)
結果: 受賞
ホワイティング賞
1987
主催: ホワイティング財団
結果: 受賞
ラナン文学賞(フィクション)
1996
主催: ラナン財団
結果: 受賞
Time誌 年間ベストブック(フィクション)
1996
対象作品: 『Infinite Jest』
主催: Time(タイム)
結果: 選出
ピューリッツァー賞(フィクション)
2012
対象作品: 『The Pale King(死後出版)』
主催: ピューリッツァー賞委員会
結果: ファイナリスト
O. Henry賞(アンソロジー選出)
2002
対象作品: 短編「Good Old Neon」
主催: O. Henry基金
結果: 選出
ラナン財団レジデンシー
2000
主催: ラナン財団
結果: 受賞/選出
Salon Book Award(フィクション)
1996
対象作品: 『Infinite Jest』
主催: Salon.com
結果: 受賞

受賞・候補エディション

  1. 受賞作: Brief Interviews with Hideous Men #6

    『Brief Interviews with Hideous Men』シリーズの一編。断片的な語りと視点のずらしを用い、男たちの不誠実さや自己欺瞞、性と権力の関係を鋭く露呈させる。独特のリズムと皮肉に満ちた作品。

    メタフィクション孤独ブラックユーモア自己認識

作品

代表作

インフィニット・ジェスト

1996年 文学フィクション(ポストモダン/ポストポストモダン) 1079ページ

エンターテインメント、依存、家族、アメリカ社会を巡る多層的で断片化された長編小説。膨大な注と複雑な構成を特徴とする。

依存と娯楽家族とアイデンティティ注意と意識
翻訳
  • インフィニット・ジェスト

箒(ブルーム)―The Broom of the System

1987年 文学フィクション 304ページ

ウォレスのデビュー作。言語、自己、アイデンティティをめぐるユーモラスで知的な小説。大学の卒業論文を原稿化した作品。

言語と現実アイデンティティ

The Pale King(ザ・ペイル・キング)

2011年 文学フィクション(未完・遺稿)

ウォレスが遺した未完の小説を編集して出版。退屈、注意、官僚制を主題にした作品で、2012年ピューリッツァー賞のファイナリストになった。

退屈と注意官僚制と人間性

死ぬまでに二度とやらないつもりの楽しいこと(エッセイ集)

1997年 ノンフィクション・エッセイ

クルーズ体験をはじめとする長編エッセイ集。ユーモアと深い洞察を兼ね備えたノンフィクション作品。

消費文化の批評個人と娯楽

Brief Interviews with Hideous Men(短編集)

1999年 短編集(フィクション)

様々な視点と語り口を試みる短編集。男性性や関係性、自己嫌悪を鋭く描写する作品群。

男性性自己と他者の関係
映像化・舞台化
  • [映画] Brief Interviews with Hideous Men(映画化) / John Krasinski (2009)

全著作

  • 『The Broom of the System』(1987)
  • 『Infinite Jest』(1996)
  • 『The Pale King』(2011, 遺稿)
  • 『Girl with Curious Hair』(短編集, 1989)
  • 『Brief Interviews with Hideous Men』(短編集, 1999)
  • 『Oblivion: Stories』(短編集, 2004)
  • 『A Supposedly Fun Thing I'll Never Do Again』(エッセイ集, 1997)
  • 『Consider the Lobster』(エッセイ集, 2005)
  • 『Both Flesh and Not』(エッセイ集, 2012, 遺稿)
  • 『Everything and More: A Compact History of Infinity』(ノンフィクション, 2003)

翻案

  • 『Brief Interviews with Hideous Men』の映画化(監督:ジョン・クラシンスキー、2009)
  • 『The End of the Tour』(2015) — デイヴィッド・リプスキーとの対話を元にした映画
  • 『A Totally Fun Thing Bart Will Never Do Again』(『ザ・シンプソンズ』のエピソード、2012)におけるエッセイの影響

作品の翻訳

  • 『インフィニット・ジェスト』
  • 『死ぬまでに二度とやらないつもりの楽しいこと』

作風・主題

文体
長い複合文と展開的な脚注の多用ジャーゴンや造語を含む多声的な語り哲学的・数学的参照を織り込む知的文体
頻出モチーフ
孤独と疎外退屈と注意身体性と精神の緊張メディアと娯楽への依存

健康

  • 大うつ病性障害
    20年以上(生涯にわたり再発)
    頻繁な入院と治療、薬の調整や電気けいれん療法の試行があり、晩年の自殺につながった要因の一つとされる。
  • 薬物・アルコール依存(過去)
    1980年代後半〜(回復と再発を繰り返す)
    リハビリやデトックス治療を受け、回復に寄与した時期があるが、精神疾患と関連して執筆と私生活に影響を与えた。

評価・遺産

20世紀後半から21世紀初頭の英語圏文学に大きな影響を与えた作家。『Infinite Jest』は現代文学の代表作の一つとされ、作品・草稿は学術的研究・講義の対象となっている。遺稿や資料はハリー・ランサム・センターに所蔵され、国際的な研究・会議・学会が設立された。

記念館・博物館

  • ハリー・ランサム・センター(デイヴィッド・フォスター・ウォレス・アーカイブ) テキサス州オースティン、アメリカ合衆国 2010年開館

関連学会

  • International David Foster Wallace Society

資料所蔵先

  • ハリー・ランサム・センター(テキサス大学オースティン校)所蔵の草稿・私信・ノート類

大衆文化への影響

  • 『ザ・シンプソンズ』のエピソード「A Totally Fun Thing Bart Will Never Do Again」(2012)はウォレスのエッセイに影響を受けている。
  • 映画『The End of the Tour』(2015)はウォレスとデイヴィッド・リプスキーの対話を元に制作され、批評的に注目された。
  • バンド The 1975 の曲にて『Infinite Jest』の文言が引用されるなど、音楽やテレビにおいて影響が見られる。

引用

  • 小説とは、人間であるということについてのものだ。
    出典: インタビュー/エッセイ(発言の要約) (1996年)
  • 真の自由は注意力・気づき・規律の問題である。毎日些細で地味な方法で他者を気にかけることを学ばなければならない。
    出典: ケニヨン大学卒業式スピーチ(後に This Is Water として刊行) (2005年)

豆知識

  • 高校時代は地域ランクのテニス選手だった。
  • 犬を特に愛し、虐待された犬の保護に関心があった。
  • 生涯にわたりうつ病と薬物・アルコール問題に苦しんだ。
  • 大学の卒業論文を小説『The Broom of the System』の原型とした。