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受賞作: The Hot Rock
ジョン・ドートマンダーと仲間たちが大物の盗みを仕掛けるが、盗品が何度も奪われるという滑稽かつスリリングな連続事件を描くハイスト小説。巧妙な計画と裏目の連続、ブラックユーモアが読者を引き込むエンターテインメント作品。
ハイスト犯罪ユーモアサスペンス -
受賞作: The Hook
『The Hook』はドナルド・E・ウェストレイクによる、軽妙な語り口と巧みなプロットが魅力の犯罪小説。盗賊や犯罪組織の駆け引き、人間の機転と道徳的なジレンマを描きつつエンターテインメント性を発揮する作品。
クライム・フィクションブラックユーモア
ドナルド・E・ウェストレイク
ドナルド・E・ウェストレイク
Donald E. Westlake
ペンネーム:
リチャード・スターク(パーカーシリーズなどハードボイルドで冷徹な作風で使用した代表的な筆名),
ジョン・B・アラン(伝記などで使用した筆名の一つ),
アラン・マーシャル(Alan Marshall)(1959–1964年頃にソフトポルノ作品などで使用した筆名(他作家と名前を共有することもあった)),
タッカー・コー(ミッチ・トビン(Mitch Tobin)シリーズで使用した筆名),
サミュエル・ホルト(1980年代にサム・ホルト名義で発表したシリーズ作品の筆名),
ジャドソン・ジャック・カーマイケル(2002年のミステリ作品で使用した筆名(英国版などで本名が用いられる場合あり)),
エドウィン・ウェスト(1960年代初頭に数作で使用した筆名),
カート・クラーク(1967年のSF小説などで使用した筆名),
ドン・ホリデイ(共同執筆のソフトコア小説などで使われた筆名),
ジョン・デクスター(出版社のハウスネームとして与えられた名義として使用),
ティモシー・J・カルバー(1970年のスリラー作品で使用した筆名),
J・モーガン・カニンガム(ジョークやユーモア作品で用いた筆名),
ベン・クリストファー(雑誌掲載の一作で使われた一回限りの筆名),
ジェームズ・ブルー(短期間に用いた一回限りの筆名(実は飼い猫の名前)),
P.N.キャスター(共作短編などで使われた筆名),
バーバラ・ウィルソン(共著で女性名義を用いた例)
プロフィール
- 性別
- 男性
- 生誕
- 1933-07-12 (米国・ニューヨーク市(ブルックリン))
- 死没
- 2008-12-31 (メキシコ(バケーション先)) 75歳
- 国籍
- アメリカ合衆国
- 言語
- 英語
- 居住地歴
- ニューヨーク州アルバニー(育った場所) → ニューヨーク市(作家活動の拠点) → ニューヨーク州アンクラム(1990年以降の居住地) → メキシコ(死去時の滞在先)
経歴
- 職業
- 小説家, 脚本家, 短編作家
- 活動期間
- 1954年〜2008年
- 影響を受けた人物
- ダシール・ハメット, レイモンド・チャンドラー
- 影響を与えた人物
- スティーヴン・キング, デュアン・スワージィンスキー, ダーウィン・クック(グラフィックノベル作家)
- ノミネート
- アカデミー賞 脚色賞(『The Grifters』、ノミネート) 1991
学歴
| 学校 | 学部 | 学科 | 学位 | 期間 | 国 |
|---|---|---|---|---|---|
| チャムプレーン・カレッジ(プラッツバーグ) | — | — | — | 1950年代(在籍) | アメリカ合衆国 |
| ビンガムトン大学(当時の名称を含む) | — | — | — | 1950年代(在籍) | アメリカ合衆国 |
チャムプレーン・カレッジ(プラッツバーグ)
期間:
1950年代(在籍)
国:
アメリカ合衆国
戦後のG.I.ビルによる設立で後に廃校となった学校に在籍した。
ビンガムトン大学(当時の名称を含む)
期間:
1950年代(在籍)
国:
アメリカ合衆国
短編が散発的に売れ始めた時期に在籍していた。
受賞歴
| 年 | 賞名 | 対象作品 | 部門 | 主催 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1968 | エドガー賞(最優秀長編) | God Save the Mark(邦題未定) | Best Novel | ミステリー作家協会 | Winner |
| 1990 | エドガー賞(最優秀短編) | 「Too Many Crooks」(邦題未定) | Best Short Story | ミステリー作家協会 | Winner |
| 1991 | エドガー賞(最優秀脚本・映画) | 映画『The Grifters』(スクリーンプレイ) | Best Motion Picture Screenplay | ミステリー作家協会 | Winner |
| 1993 | MWA グランドマスター | — | — | ミステリー作家協会 | Winner |
エドガー賞(最優秀長編)
1968
対象作品:
God Save the Mark(邦題未定)
部門:
Best Novel
主催:
ミステリー作家協会
結果:
Winner
エドガー賞(最優秀短編)
1990
対象作品:
「Too Many Crooks」(邦題未定)
部門:
Best Short Story
主催:
ミステリー作家協会
結果:
Winner
エドガー賞(最優秀脚本・映画)
1991
対象作品:
映画『The Grifters』(スクリーンプレイ)
部門:
Best Motion Picture Screenplay
主催:
ミステリー作家協会
結果:
Winner
MWA グランドマスター
1993
主催:
ミステリー作家協会
結果:
Winner
受賞・候補エディション
エドガー・アラン・ポー賞
1回登壇
-
第0回(1993年) 受賞受賞作: 生涯業績(代表作:Parkerシリーズ等)
1993年のThe Grand Master受賞。Donald E. Westlakeの長年の業績が評価された生涯功労賞で、Parkerシリーズに代表される犯罪小説で知られる作家としての歩みをたたえる。
長年の仕事をまとめてたたえる生涯功労賞。
生涯功労犯罪小説シリーズ作品
アンソニー賞
1回登壇
-
第12回(1997年) 受賞
作品
代表作
パーカー(Parker)シリーズ(リチャード・スターク名義)
1962年 クライムフィクション / ハードボイルド冷酷なプロの強盗パーカーを主人公とするシリーズ。リチャード・スターク名義でより冷徹で無駄のない文体が用いられる。
計画と失敗プロ犯罪者の倫理復讐と裏切り
映像化・舞台化
- [映画] Point Blank(『The Hunter』原作の映画化) / John Boorman (1967)
- [映画] Payback(リメイク、1999) / Brian Helgeland (1999)
- [映画] Parker(2013) / Taylor Hackford (2013)
ジョン・ドートマンダー(John Dortmunder)シリーズ
1970年 クライム・コメディ(キャイパー)不運で間抜けな強盗ドートマンダーと仲間たちの計画が予期しない方向へ進む、ユーモアを交えた連作シリーズ。
失敗する強盗計画友情と仲間意識都会の風景(NYC)
映像化・舞台化
- [映画] The Hot Rock(1972) / Peter Yates (1972)
- [映画] Bank Shot(映画化) (1974)
God Save the Mark
1967年 クライムフィクション都市を舞台にした犯罪を巡る長編。精緻なプロットと人間関係の描写が評価され、エドガー賞を受賞した。
犯罪計画道徳の崩壊
Memory
2010年 クライム / ドラマ初期に書かれたが死後に刊行された長編。記憶と過去の行為が主人公の運命を左右する物語。
記憶後悔自己再生
映像化・舞台化
- [映画] The Actor(2025) / Duke Johnson (2025)
全著作
- The Hunter(Parkerシリーズ1作目)
- God Save the Mark
- The Hot Rock(John Dortmunder)
- Jimmy the Kid(Dortmunder)
- The Ax
- Memory
翻案
- Point Blank(『The Hunter』を原作、1967)
- The Hot Rock(1972)
- The Grifters(脚本:ウェストレイク、1990)
- Payback(1999、The Hunterの別訳)
- Le Couperet(『The Ax』の映画化、2005)
- Parker(2013)
- Play Dirty(2025、オリジナルのパーカー作品の映画化)
- The Actor(2025、Memoryの映画化)
作風・主題
- 文体
- 巧妙で緻密なプロットユーモアを織り交ぜたキャイパー(caper)作品リチャード・スターク名義では簡潔で冷徹な文体
- 頻出モチーフ
- 強盗・盗みの計画と失敗ニューヨークの街並み仲間内の人間関係と裏切り
健康
-
心筋梗塞(心臓発作)2008-12-31メキシコでの休暇中に発作を起こし死亡
評価・遺産
ドナルド・E・ウェストレイクは20世紀後半のクライムフィクション界を代表する作家の一人であり、巧妙なプロットとユーモアを融合させた作風、ならびにリチャード・スターク名義による冷徹なハードボイルド作品で広く評価される。映画化や翻案も多く、後続作家に大きな影響を与えた。
記念館・博物館
- ハワード・ゴットリーブ資料研究センター(コレクション) アメリカ合衆国
関連学会
- ミステリー作家協会(MWA)
資料所蔵先
- ハワード・ゴットリーブ資料研究センター(ボストン大学)
- シカゴ大学プレスによるリチャード・スターク作品の復刊プロジェクト
大衆文化への影響
- スティーヴン・キングが小説『The Dark Half』の登場人物名に 'George Stark' を採用(リチャード・スタークへのオマージュ)
- 複数の映画化や映像化によりパーカーやドートマンダーが大衆文化に浸透
引用
-
スタークは文を必要な情報だけに削ぎ落とす。
出典: 『ニューヨーク・タイムズ・ブックレビュー』の記事(ウェストレイクに関する発言) (2001年)
豆知識
- 初めて短編が売れるまでに約200回の拒絶を経験した。
- リチャード・スターク名義ではパーカーという冷徹な強盗を主人公にした多数の作品を執筆した。
- スティーヴン・キングや他の作家に影響を与え、Kingは本人に許可を得てキャラクター名を用いた。
- 『The Grifters』の脚本でアカデミー賞にノミネートされた。
- 多数の筆名を使い分け、ジャンルや作風に応じて別名義を用いた。