世界・海外・国外の文学賞

← ホームに戻る

ジュリアン・シモンズ

ジュリアン・シモンズ

Jurian Shimonsu

プロフィール

性別
男性
生誕
1912-05-30 (ロンドン(クラッパム))
死没
1994-11-19 (ケント州ウォルマー) 82歳
国籍
イギリス
言語
英語
宗教
ユダヤ系(家系)
居住地歴
ロンドン・クラッパム(出生) → ケント州ウォルマー(晩年)

経歴

職業
作家, 詩人, 文芸評論家, 伝記作家, 歴史作家
活動期間
1930年〜1994年
所属
ディテクション・クラブ(Detection Club)
所属団体
ディテクション・クラブ
影響を受けた人物
エドガー・アラン・ポー, アーサー・コナン・ドイル
影響を与えた人物
ルース・レンデル, P.D. ジェイムズ

受賞歴

ゴールド・ダガー賞
1957
対象作品: The Colour of Murder(『殺人の色』)
主催: UK犯罪作家協会(Crime Writers' Association)
結果: 受賞
エドガー賞(最優秀長編)
1961
対象作品: The Progress of a Crime(『犯罪の進行』)
部門: Best Novel
主催: ミステリ作家協会(Mystery Writers of America)
結果: 受賞
エドガー賞(特別賞)
1973
対象作品: Bloody Murder(『Bloody Murder: From the Detective Story to the Crime Novel』)
主催: ミステリ作家協会(Mystery Writers of America)
結果: 受賞(Special Edgar Award)
MWA グランドマスター賞
1982
主催: ミステリ作家協会(Mystery Writers of America)
結果: 受賞(生涯功労)

受賞・候補エディション

CWA KAA Gold Dagger 1回登壇
  1. 受賞作: The Colour of Murder

    日常に潜む犯罪と人間心理の深層を描く心理ミステリ。平凡な生活の裂け目から噴出する嫉妬や欲望が次第に暴力へと発展していく過程を冷静な筆致で追う。

    心理ミステリ家庭の崩壊犯罪
  1. 受賞作: The 31st of February

    日常のなかに潜む違和感や人間関係の亀裂がやがて犯罪へとつながる過程を描くミステリー。登場人物の心理と社会的背景の観察を交えつつ、意外性のある結末へ導く作品。

    ミステリー心理社会派
  1. 受賞作: 生涯の業績(グランド・マスター賞)

    1982年のThe Grand Master受賞。Julian Symonsの長年の業績が評価された生涯功労賞で、評論と創作の両面で支えた英国ミステリーで知られる作家としての歩みをたたえる。

    長年の仕事をまとめてたたえる生涯功労賞。

    生涯功労評論英国ミステリー
  1. 受賞作: The Colour of Murder (The Colour of Murder)

    日常に潜む暴力や疑念、嫉妬といった感情が次第に事件を引き起こす様を描いた心理的犯罪小説。伝統的な謎解きだけでなく、犯行に至る人物の心の闇に焦点を当て、犯罪文学の深層を探る作品。

    心理ミステリ本格推理文学評論

作品

代表作

The Colour of Murder(殺人の色)

1957年 犯罪小説

普通の人々が殺人の連鎖に巻き込まれていく過程を描く心理重視の犯罪小説。アイロニーとブラックユーモアを含む作風が特徴。

心理日常の暴力ブラックユーモア

The Progress of a Crime(犯罪の進行)

1960年 犯罪小説

事件の経過と登場人物の心理を丹念に描き、伝統的な謎解きから離れて動機と性格に焦点を当てた作品。エドガー賞(Best Novel)受賞作。

動機道徳的曖昧さ人物描写

Bloody Murder: From the Detective Story to the Crime Novel(『Bloody Murder』)

1972年 文学批評 / 犯罪文学史

探偵小説と犯罪小説の歴史と特色を比較した批評書。クラシックなパズラーと心理重視の犯罪小説の違いを論じる。改訂版が複数回出された重要な批評書。

ジャンル研究批評犯罪小説史

The Blackheath Poisonings(ブラックヒース毒殺事件)

1978年 歴史的ミステリ / 犯罪小説

1920年代風の設定を取り入れた歴史的要素を含むミステリ。登場人物間の陰謀と毒殺を巡る謎が展開される。1992年にテレビドラマ化された。

歴史性陰謀毒殺
映像化・舞台化
  • [テレビドラマ] ブラックヒース毒殺事件(テレビ作品) (1992)

全著作

  • Confusions About X(1939)
  • The Colour of Murder(1957)
  • The Progress of a Crime(1960)
  • Bloody Murder(1972)
  • The Blackheath Poisonings(1978)
  • The Man Who Hated Television(1995/短編集)

翻案

  • ブラックヒース毒殺事件(1992年テレビドラマ化)

作風・主題

文体
心理描写を重視する文体アイロニーを効かせた語りジャーナリスティックで簡潔な文章
頻出モチーフ
日常生活に潜む暴力普通の人々の衝動と破滅ブラックユーモア

健康

  • 吃音
    幼少期〜青年期
    学校生活や発話に影響を与え、早期中退と部分的な自学に繋がったとされる。
  • 腕の負傷(非戦闘)
    1942–1944
    第2次世界大戦中の軍務継続を困難にし、除隊(invalided out)につながった。

評価・遺産

ジュリアン・シモンズは、伝統的なパズラー型探偵小説から心理重視の現代犯罪小説への移行を論じ、実作でもその方向性を示した批評家かつ作家として高く評価される。エドガー賞やMWAグランドマスター受賞など国際的な評価を得た。

関連学会

  • ディテクション・クラブ

資料所蔵先

  • コロンビア大学特別資料室(Julian Symons 文書)

大衆文化への影響

  • ブラックヒース毒殺事件のテレビドラマ化(1992)

引用

  • 私の作品は単なる謎解きを超え、日常生活の中に潜む暴力と人間心理を描こうとする。
    出典: 著作・批評より(要約)

豆知識

  • 14歳で学校を去り、主に独学で作家活動を続けた。
  • 若年期に重度の吃音があった。
  • 第二次世界大戦では良心的兵役拒否を申請したが退けられ、1942–1944年に王立装甲兵団に従軍し非戦闘の腕の負傷で除隊した。
  • 1976年から1985年までディテクション・クラブ会長を務めた。