世界・海外・国外の文学賞

← ホームに戻る

パット・バーカー

パット・バーカー

Pat Barker

プロフィール

性別
女性
生誕
1943-05-08 (イングランド、ソーンビー・オン・ティーズ(ノース・ライディング・オブ・ヨークシャー))
国籍
イギリス
言語
英語
居住地歴
ソーンビー・オン・ティーズ(出身) → ロンドン(在住歴あり)

経歴

職業
小説家, 作家
活動期間
1970年〜
影響を受けた人物
アンジェラ・カーター(支援を受けた作家), W. H. R. リヴァース(第一次大戦の精神医学研究を参照), 第一次大戦の詩人たち(ウィルフレッド・オーウェン、シーグフリード・サッスーン等)
ノミネート
ウィメンズ・プライズ(最終候補) - 『ザ・サイレンス・オブ・ザ・ガールズ』(2019)

学歴

ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス
国際史
期間: 1962-1965
卒業年: 1965
国: イギリス
卒業後、祖母の看護のため帰郷

受賞歴

フォーセット・ソサエティ賞(フィクション)
1983
対象作品: ユニオン・ストリート
主催: Fawcett Society
結果: 受賞
ガーディアン・フィクション賞
1993
対象作品: アイ・イン・ザ・ドア
主催: The Guardian
結果: 受賞
ブッカー賞
1995
対象作品: ザ・ゴースト・ロード
主催: Booker Prize
結果: 受賞
ロイヤル・ソサエティ・オブ・リテラチュア フェロー選出
1995
主催: ロイヤル・ソサエティ・オブ・リテラチュア
結果: 選出
大英帝国勲章 コマンダー (CBE)
2000
主催: 英国勲章制度
結果: 叙勲
英国アカデミー名誉フェロー選出(FBA)
2024
主催: British Academy
結果: 選出
デイム(大英帝国勲章 デイム・コマンダー)
2025
主催: 英国勲章制度
結果: 叙勲

受賞・候補エディション

ブッカー賞 1回登壇
  1. 受賞作: The Ghost Road(ゴースト・ロード)

    第一次世界大戦末期のフランスとイギリスを舞台に、軍医ウィリアム・リバーズと兵士ビリー・プライアーを中心に、戦争神経症と階級、欲望、死の感覚を描く。シリーズの終盤として、個人の傷と歴史の暴力が結びつく。

    塹壕の終わりに、戦争が残した影だけが見える。

    277ページ
    第一次世界大戦トラウマ階級歴史小説

作品

代表作

ユニオン・ストリート

1982年 リアリズム小説/短編集

北イングランドの労働者階級の女性たちを描く連作短編。生活の苦境や暴力を率直に描写している。

労働者階級女性の経験貧困
映像化・舞台化
  • [映画] スタンリー&アイリス / Martin Ritt (1990)

リジェネレーション

1991年 歴史小説(第一次世界大戦)

第一次世界大戦後のトラウマと記憶を扱う長編。詩人や医師など実在の人物を織り交ぜながら戦争の心理的影響を描く。

トラウマ記憶戦争と回復

ザ・アイ・イン・ザ・ドア

1993年 歴史小説(第一次世界大戦)

リジェネレーション三部作の第二作。戦争が国内に残した不安や精神的混乱、社会的対立を描く。

精神衛生社会的分断戦争の影響

ザ・ゴースト・ロード

1995年 歴史小説(第一次世界大戦)

リジェネレーション三部作の完結作。戦争の帰結と個々の登場人物の運命を通して、記憶と癒しを描く。

記憶と癒し死と生存歴史とフィクションの交差

ザ・サイレンス・オブ・ザ・ガールズ

2018年 歴史的リテリング/古典の再話

『イーリアス』を女性の視点から再構成した作品。トロイ戦争での女性たちの経験を中心に据え、史詩を問い直す。

女性の声暴力とサバイバル記憶と物語の語り直し

全著作

  • ユニオン・ストリート(1982)
  • ブロー・ユア・ハウス・ダウン(1984)
  • ザ・センチュリーズ・ドーター/リザのイングランド(1986)
  • ザ・マン・フー・ウォズント・ゼア(1988)
  • リジェネレーション(1991)
  • ザ・アイ・イン・ザ・ドア(1993)
  • ザ・ゴースト・ロード(1995)
  • アナザー・ワールド(1998)
  • ボーダー・クロッシング(2001)
  • ダブル・ヴィジョン(2003)
  • ライフ・クラス(2007)
  • トビーズ・ルーム(2012)
  • ヌーンデイ(2015)
  • ザ・サイレンス・オブ・ザ・ガールズ(2018)
  • ザ・ウィメン・オブ・トロイ(2021)
  • ザ・ボヤージ・ホーム(2024)

翻案

  • 『ユニオン・ストリート』を原作とした映画『スタンリー&アイリス』(1990)

作風・主題

文体
率直で平易な文体直接的で包み隠さない語り口歴史と個人の物語を交差させる手法
頻出モチーフ
記憶トラウマ生存と回復女性の視点

評価・遺産

パット・バーカーは第一次世界大戦を巡る三部作『リジェネレーション』で高い評価を受け、戦争の心理的影響や記憶を描く作家として国際的に重要な位置を占める。労働者階級や女性の経験を率直に描く作風も評価されている。

関連学会

  • ロイヤル・ソサエティ・オブ・リテラチュア
  • 英国アカデミー(名誉フェロー)

資料所蔵先

  • 英国図書館等の近代英文学コレクションに所蔵の可能性あり

大衆文化への影響

  • 『リジェネレーション』三部作は第一次世界大戦の研究・教育で頻繁に引用される

引用

  • 「私は、サッスーンやウィルフレッド・オーウェンに見られる矛盾――戦争は恐ろしいもので二度とあってはならないが、その経験は非常に価値があると見なされる――に、英国の精神全体が苦しんでいると思う」
    出典: The Guardian(インタビュー) (1993年)
  • 「(『ザ・サイレンス・オブ・ザ・ガールズ』は)冷酷で力強く、大胆だ…イリアスへの強烈なひねり」
    出典: The Times(書評) (2018年)

豆知識

  • 出生時の姓はドレイク(Drake)。
  • 初期に執筆した最初の三作は出版されなかった。
  • 夫デイヴィッド・バーカーは2009年に死去。娘アンナ・バーカー・ラルフも小説家。
  • 2025年にデイム(DBE)に叙せられた。