世界・海外・国外の文学賞

← ホームに戻る

サクディチャイ・バムルンポン

サクディチャイ・バムルンポン

Sakdichai Bamrungpong

別名: Sakchai Bamrungpong / Sakchai Bumrungpong
ペンネーム: セニ・サオワポン(小説や短編で主に使用した代表的な筆名), ボー・バンボー(初期の短編や記事で使用), スチャリット・プロムチャナ(スチャリット・プロムマチャン)(複数の短編や新聞記事で使用), ガラードナイ・プロチャード(ペンネームの一つ(用途の詳細不明)), クムサナティ(短編や随筆で用いられた筆名), ヴァンラヤ・シルヴァンロップ(小説や恋愛ものに用いたペンネーム(一部表記揺れあり)), ナンシマ(短期的に使用された筆名(詳細不明))

プロフィール

性別
男性
生誕
1918-07-12 (サムットプラーカーン県バンボー(タイ))
死没
2014-11-29 (バンコク(病院)) 96歳
国籍
タイ
言語
タイ語
居住地歴
サムットプラーカーン県バンボー(出生) → ロシア(1947–1954) → アルゼンチン(1955–1960) → インド(1962–1965) → オーストリア(1968–1972) → イギリス(1973–1975) → エチオピア(駐在・大使、1975) → ビルマ(駐在・大使、1978) → バンコク(晩年)

経歴

職業
外交官, ジャーナリスト, 作家
活動期間
1935年〜2014年
所属
外務省(タイ), マティチョン・グループ(チーフアドバイザー)
影響を受けた人物
ヘム・ヴェジャコーン(絵画・挿絵の師、創作に影響), サオ・ブーンサン(遭遇した作家), マナット・ジャニヨーン(遭遇した作家)

学歴

タマサート大学
法学部 / 法学科
学位: 法学士 (Bachelor of Laws)
期間: 在学〜1941年
卒業年: 1941
国: タイ
法学を修め、1941年に卒業
チュラロンコン大学
建築学部(入学後退学) / 建築学科
期間: 入学後、父の死により退学
国: タイ
父の死により進学継続が困難になり退学

受賞歴

スリ・ブラパー賞
1988
主催: 授与団体不明
結果: 受賞
国民芸術家(文学)
1990
主催: タイ政府(国家文化委員会)
結果: 受賞
ナラーティップ賞
1998
主催: 授与団体不明
結果: 受賞
白象勲章 ナイト・グランドクロス
1978
主催: タイ王室
結果: 受章
王冠勲章 ナイト・グランドコーダン
1992
主催: タイ王室
結果: 受章

受賞・候補エディション

スリブラパ賞 1回登壇
  1. 受賞作: 受賞業績(文学・ジャーナリズム)

    長年にわたる小説執筆とジャーナリズム活動を通じ、タイ社会の現実を描写し言論と文化に貢献した業績が評価され、本賞が贈られた。受賞は個別作品というより生涯にわたる活動の顕彰にあたる。

    文学ジャーナリズム社会批評

作品

代表作

夏の終わりのアカシア

短編小説

短編で、作者を広く知らしめた作品の一つ。季節の移り変わりと郷愁を描き、当時において中国語に翻訳されるなど国際的な反響を得た。

郷愁季節の移ろい地方の暮らし
翻訳
  • 中国語訳あり

幽霊(The Ghost)

小説(幻想・社会寓話)

『幽霊』は時間の幽霊や社会の変化を主題に据えた作品群を指す総称的な呼び名。主人公サイ・シマを通じて、旧来の価値観と時間の流れによる変容を描き、『時の幽霊』という概念を提示する。

時間社会変化ノスタルジアエリート批判

良き人 スリ・アユタヤ(Kon di Sri Ayutthaya)

1981年 小説(歴史・郷土性)

1981年に発表された小説。歴史的・地域的な風土を背景に人間像を描く作品。晩年の作風に見られる社会観や時間観が反映されている。

歴史地域性人物描写

アンダー・ザ・ウラヌス(Under the Uranus)

1983年 小説

1983年の作品。タイトルは象徴的で、社会や個人を取り巻く不安や時間の感覚を寓意的に扱っている。

不安時間感覚社会的寓意

東京からの便りなし(No News from Tokyo)

短編/小説

海外や外地を背景にした作品群の一作。異国との関係性やニュースの不在を通じて距離感や孤独を描く。

異国孤独情報の断絶

私の心の中の冷たい炎(Cold Fire in My Heart / 84 Year of Seni Saowapong)

随筆集/回想録

晩年にまとめられた随筆・回想的な作品。作家としての歩みや社会観を振り返る内容を含む。

回想創作論社会観

全著作

  • ゴースト(幽霊)
  • 良き人 スリ・アユタヤ(Kon di si ayutaya)
  • コールド・ファイア(Cold Fire)
  • ライフ・オン・デス(Life on Death)
  • 東京からの便りなし(No News from Tokyo)
  • ヴァンラヤの恋(The Love of Vanlaya)
  • 時代の一滴(A Drop of The Times)
  • アンダー・ザ・ウラヌス(Under the Urenus / Uranus)
  • 心の中の冷たい炎:セニ・サオワポン84年(Cold Fire in My Heart, 84 year of Seni Saowapong)

作品の翻訳

  • 夏の終わりのアカシア(中国語訳)

作風・主題

文体
幻想的要素と現実主義を融合した文体新聞的・随筆的な論評を交えた語り口象徴や寓意を用いる傾向
頻出モチーフ
幽霊と時間社会の変化とノスタルジア博物館・遺物エリート社会への批判

評価・遺産

サクディチャイ・バムルンポンは、筆名セニ・サオワポンとしてタイ現代文学において時間と社会変動をテーマにした作品群で知られる。外交官としての国際経験と新聞・随筆で培った観察眼が作品に反映され、国民芸術家等の受賞により高い評価を得た。

引用

  • 「城の中にいる皆さんに言うならば、触れる必要はない。どんなものでも時とともに朽ちるのだから。時間の流れを止めることはできない。古いものはますます博物館の中へ入っていく」
    出典: 作品内の言説(『幽霊』関連)

豆知識

  • 本名はサクディチャイ・バムルンポン。筆名セニ・サオワポンで広く知られる。
  • 1941年にタマサート大学法学部を卒業。
  • 外交官としてロシア、アルゼンチン、インド、オーストリア、イギリスなどに在勤し、1975年にエチオピア駐在大使を務めた。
  • 1990年に文学分野で国民芸術家に選ばれた。