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トーマス・M・ディッシュ

トーマス・M・ディッシュ

Tōmasu M. Dishhu

ペンネーム: レオニー・ハーグレイブ一部の小説で使用した女性名義のペンネーム, ビクター・ヘイスティングス別名義での刊行に使用, トム・デミジョン(ジョン・スラデクとの共作名義)ジョン・スラデクとの共著で使用したペンネーム, カサンドラ・クナイ合作名義のひとつ

プロフィール

性別
男性
生誕
1940-02-02 (デモイン(アイオワ州))
死没
2008-07-04 (マンハッタン(ニューヨーク市)) 68歳
国籍
アメリカ合衆国
言語
英語
宗教
無神論
居住地歴
ニューヨーク(マンハッタン) → イングランド(滞在) → スペイン(滞在) → ローマ(滞在) → メキシコ(滞在) → バリービル(ニューヨーク州)

経歴

職業
作家, 詩人, 批評家, 劇作家, ゲームデザイナー
活動期間
1962年〜2008年
影響を受けた人物
マイケル・ムアコック, ブライアン・W・オールディス, J・G・バラード, フィリップ・K・ディック(交流と論争あり)
ノミネート
ヒューゴー賞ノミネート(他に2回), ネビュラ賞ノミネート(計9回), ナショナル・ブック・クリティックス・サークル賞ノミネート(1996、『The Castle of Indolence』)

学歴

クーパー・ユニオン(在籍、中退)
期間: 短期間在籍(詳細不明)
国: アメリカ合衆国
入学試験で高得点を取ったが数週間で中退
ニューヨーク大学(夜間講座)
短編・ユートピア研究等の授業を受講
期間: 夜間学校での在籍(卒業せず)
国: アメリカ合衆国
作家活動開始のために通学を止める

受賞歴

ヒューゴー賞(ベスト関連書籍部門)
1999
対象作品: 『The Dreams Our Stuff Is Made Of』(邦題なし)
部門: Best Related Book
主催: 世界SF協会(World Science Fiction Society)
結果: 受賞
ジョン・W・キャンベル記念賞(受賞)
主催: ジョン・W・キャンベル記念賞運営団体
結果: 受賞
ライスリング賞(詩部門)
主催: アメリカ詩SF協会(Poetry of Science Fiction organization)
結果: 受賞
星雲賞(複数回受賞)
主催: 星雲賞選考委員会
結果: 受賞(2回)
マイケル・ブラウド賞(ライトヴァース)
1999
主催: 受賞団体(詳細不明)
結果: 受賞

受賞・候補エディション

BSFA賞 1回登壇
  1. 受賞作: The Brave Little Toaster

    擬人化された家電製品たちを主人公にした寓話的短編。帰属や友情、所有の問題を扱い、子供向けの寓話性と大人向けの寓意を併せ持つ。

    擬人化友情寓話喪失
  1. 受賞作: On Wings of Song (On Wings of Song/オン・ウィングス・オブ・ソング)

    近未来の歪んだ社会を背景に、個人の逃避願望と社会的抑圧を繊細に描くディストピア小説。芸術や夢が逃避の手段として描かれ、個人の内面と政治的現実のずれが物語の軸となる。社会批評的で詩的な作風が特徴。

    ディストピア個人の逃避芸術と政治社会批評
  1. 受賞作: ライト・ヴァース(軽詩)における業績

    受賞はディッシュの軽詩における功績を称えるものである。SF的な想像力と風刺的視点を詩に持ち込み、辛辣さとユーモアを併せ持つ短詩群によって独自の位置を築いた点が評価された。

    風刺想像力ユーモア皮肉

作品

代表作

『The Genocides』

1965年 SF(ニュー・ウェイヴ)

異星の植物によって地球の生態系が破壊される中で生き残りを模索する人々を描いたディストピア的SF小説。

破滅生存環境破壊集団と個人

『Camp Concentration』

1968年 SF(思想実験)

科学的・倫理的実験が行われる収容所を舞台に、知性・道徳・暴力について問う長編。

倫理知性軍事と科学

『334』

1972年 SF(社会風刺)

未来都市の生活を短編連作形式で描き、社会の閉塞感や行政の官僚性を風刺する作品。

都市官僚制未来社会

『The Dreams Our Stuff Is Made Of』

1998年 ノンフィクション(SF批評)

科学フィクションが文化に与えた影響を論じる批評エッセイ集。1999年にヒューゴー賞(ベスト関連書籍)を受賞。

文化批評メディアとSF大衆文化

『The Brave Little Toaster』

1980年 児童文学(ファンタジー)

家電製品たちを主人公にした児童向けの寓話風物語。アニメ映画化され広く知られる。

友情冒険帰属
映像化・舞台化
  • [アニメ映画] 『The Brave Little Toaster(映画版)』 / Jerry Rees (1987)

全著作

  • The Genocides(1965)
  • Camp Concentration(1968)
  • 334(1972)
  • Fun With Your New Head(短編集)
  • The Dreams Our Stuff Is Made Of(1998、ノンフィクション)
  • The Wall of America(遺作短編集、2008)

翻案

  • 『The Brave Little Toaster』(1987年映画ほか)
  • 『The Brave Little Toaster Goes to Mars』(1998年)
  • 『The Brave Little Toaster to the Rescue』(1999年)

作風・主題

文体
ニュー・ウェイヴ風の実験的で知的なSF文体風刺的・皮肉を含む語り口詩的な凝縮された表現
頻出モチーフ
都市(特にニューヨーク)宗教批判・信仰の問い官僚制と市民生活の虚無死と喪失

健康

  • うつ病
    2005–2008(パートナーの死後に悪化)
    執筆活動の停滞(詩とブログ以外の創作がほとんど止まる)、精神的な苦痛の増加

評価・遺産

トーマス・M・ディッシュはニュー・ウェイヴSFの主要作家であり、詩人・批評家としても評価が高い。SFの文学性を高め、文化批評を通じてジャンルの位置づけに貢献した。児童文学や演劇、ゲーム分野への横断的な影響も残す。

資料所蔵先

  • トーマス・M・ディッシュ文書(イェール大学ベインケ文庫)

大衆文化への影響

  • 『The Brave Little Toaster』の映画化シリーズは子供向けアニメとして広く知られる

引用

  • 「詩を書くのは、それをうまくできると考える最も難しいことだからだ。だからそれをするのが楽しい。詩は私の良い馬だ。」
    出典: インタビュー(死の十日前に行われた発言として記録) (2008年)

豆知識

  • ペンネームにLeonie Hargrave、Victor Hastings、Thom Demijohn(ジョン・スラデクと共作)などを使用した。
  • 18歳のときに自殺未遂をした経験がある(資金不足で失敗)。
  • 1986年にインタラクティブ・フィクションゲーム『Amnesia』の制作に関わった。
  • 長年のパートナーは詩人のチャールズ・ネイラー。ネイラーの死(2005年)後にディッシュは深刻なうつ状態に陥った。
  • 遺稿や資料はイェール大学ベインケ文庫に所蔵されている。
  • 2008年7月4日にマンハッタンの自宅で射撃による自殺で亡くなったと報告されている。