エドナ・ステーブラー賞(創造的ノンフィクション部門)
えどな・すてーぶらーしょう(そうぞうてき のんふぃくしょんぶもん)
カナダの地理的・文化的意義を持つ創造的ノンフィクション作品を対象に、新進カナダ人作家の第1作または第2作を顕彰する年次文学賞。
- 創設年
- 1991
- 主催
- Wilfrid Laurier University, Faculty of Arts / ウィルフリッド・ローリエ大学 芸術学部
- カテゴリー
- ノンフィクション・記録文学
- 選考方式
- 公募
- 受賞対象
- 新人
- 開催頻度
- 年1回
- 発表時期
- 9月頃
- 賞のステータス
- 活動中
説明
Edna Staebler Award for Creative Non-Fictionは、カナダのローカル性や文化的意義を持つ創作ノンフィクション(creative non-fiction)で、カナダ人作家の第1作または第2作に与えられる年次賞。エドナ・ステーブラーの寄附金によって1991年に創設され、ウィルフリッド・ローリエ大学Faculty of Artsが運営している。選考は提出された書籍のみが対象で、選考委員会の判断で授賞・不授賞が決定される。賞金はC$10,000。
賞品
- 主賞品
- C$10,000の現金賞(メイン)
- 賞金
- 10,000 CAD
- 受賞による広報・認知(大学およびメディア発表)
- 受賞歴としての業績表示
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| 応募(提出) | 提出物は主催側で受理され、審査の対象となる(提出制) | — | 提出された書籍のみが審査対象 |
| ショートリスト選定 | ウィルフリッド・ローリエ大学が選任する選考委員会(パネル) | — | ショートリストは大学の発表やメディアで告知される |
| 最終選考(受賞者決定) | 選考委員会(パネル) | — | 受賞者は大学および報道機関を通じて発表される |
選考基準
- カナダの地理的または文化的な意味・重要性(Canadian locale and/or significance)
- 著者がカナダ人であること(Canadian writer)
- 対象作品が著者の第1作または第2作であること
- 作品が創作ノンフィクションであること(文学的手法を用い、単なる報道的記述ではないこと)
- 正式に提出された作品であること(投稿制)
応募のヒント
推奨
- 応募規程を確認し、必要書類を期限内に正確に提出する
- 作品が『創作ノンフィクション』の定義(文学的手法・体験の共有)を満たすことを明確にする
- 作品のカナダ的意義(場所・文化的関連)を示す
- 著者が第1作または第2作であることを明示する
- 文章の構成・校正を徹底し、ストーリーテリングを磨く
注意
- 純粋に報道的/情報提供的な書き方で出さない
- 応募資格(第3作以上等)を満たさないまま応募しない
- 必要な提出物に不備があるまま送付しない
- 他者の作品や資料を盗用しない
審査員から
- 創作ノンフィクションは事実に基づくが、物語性・感情の伝達が重要である
- 『カナダらしさ』や場所性を読み手に伝える描写を大切にしてほしい
- 短い抜粋や要旨でも筆致の魅力が伝わるように推敲すること
関連の賞
- Governor General's Literary Awards (Non-fiction)
- Hilary Weston Writers' Trust Prize for Nonfiction
- RBC Taylor Prize
- Ontario Trillium Book Award
公式情報
https://www.wlu.ca/information-for/community-members/literary-awards/edna-staebler-awards/edna-staebler-award-for-creative-non-fiction/index.html過去の受賞者
カナダの作家。『Outsider: An Old Man, a Mountain, and the Search for a Hidden Past』でEdna Staebler Awardを受賞した。
カナダの作家。『Thick Skin: Field Notes from a Sister in the Brotherhood』でEdna Staebler Awardを受賞した。
カナダの作家。回想録『We Are All Perfectly Fine: A Memoir of Love, Medicine and Healing』でEdna Staebler Awardを受賞した。
カナダの作家。回想録『The Erratics: A Memoir』でEdna Staebler Awardを受賞した。
カナダの探検家・作家。受賞作『Lands of Lost Borders: Out of Bounds on the Silk Road』で第29回エドナ・スタイブラー賞(2019年)を受賞。
カナダの作家。受賞作『Run, Hide, Repeat: A Memoir of a Fugitive Childhood』で第28回エドナ・スタイブラー賞(2018年)を受賞。
カナダのジャーナリスト・作家。受賞作『The Oil Man and the Sea: Navigating the Northern Gateway』で第24回エドナ・スタイブラー賞(2014年)を受賞。
カナダのジャーナリスト・作家。受賞作『Into the Abyss』で第23回エドナ・スタイブラー賞(2013年)を受賞。
カナダのノンフィクション作家。受賞作『Letters from the Lost』で第21回エドナ・スタイブラー賞(2011年)を受賞。
小さな町で生きた一人の人生を追う伝記的ノンフィクション。日常の逸話や職業・家族関係を通じて、ありふれた人生の中にある強さや地域社会の記憶を浮かび上がらせる作品。
編集や評論の分野でも活動する作家。地域の人物史や日常の物語を丁寧に掘り下げる点で知られる。
消防活動の最前線での経験を通して、火災現場の過酷さ、仲間との絆、そして心理的な負荷や喪失を描くノンフィクション。職業的使命と自己の崩壊・再生の過程を率直に綴る。
ノンフィクションや編集、ジャーナリズムの分野で活動する作家。現場経験をもとに職業と個人の葛藤を描く力に定評がある。
著者の人生や創作、出会いを織り交ぜた回想録。時代の断片や個人的逸話を通じて、創作の源や人生の浮き沈み、孤独と希望を描き出すエッセイ的なノンフィクション。
回想や短編、ノンフィクションで知られる作家。個人的な逸話や創作にまつわる思索を通して普遍的なテーマに迫る作品を発表している。
著者の幼年期や出自を振り返る回想録。家族や地域社会、労働や移動を通して形成された記憶を描き、故郷の変容と個人の成長を重厚に綴る作品。
長年ジャーナリズムの第一線で活動してきたカナダのジャーナリスト・作家。地域社会や個人史を掘り下げるノンフィクションで知られる。
喪失と再生をテーマにした自伝的ノンフィクション。若者の視点から家族や自分自身の傷と向き合う過程を描き、悲嘆や成熟への葛藤を率直に綴る作品。
若者の視点や家族・喪失を題材にした自伝的作品で知られるカナダの作家。率直な語り口が特徴。
著者の個人的な記憶や秘密、家族や友情にまつわる物語を率直に綴る回想録。私的なエピソードを通じて普遍的な喪失感や再生、作家としての葛藤を浮かび上がらせる。
個人的な体験や文学的省察を基にした随筆・回想録を執筆する作家。人間関係や記憶を掘り下げる鋭い観察眼を持つ。
海や水域にまつわる物語や歴史、個人的記憶を結びつけて描くノンフィクション。現地調査と個人的な回想を交え、自然と人間の関係や地域の過去に光を当てる作品。
児童向け・成人向けのノンフィクションを手がける作家。歴史や自然、人物の物語を丁寧に掘り下げる取材力に定評がある。
孤立した島での暮らしや自然観察を通して、人間と海や野生との関わりを見つめ直すエッセイ風ノンフィクション。季節の変化や日常の細部を織り込みながら、場所と記憶の結びつきを探る作品。
自然や孤立した土地を題材にした作品を手がける作家。風景や生態、記憶を繊細な筆致で描くことで知られる。
カナダ横断の鉄道旅行を通して、沿線の風景や人々、地域の歴史や文化を描いた回想録。列車という移動の視点から地方の記憶や日常を描き出し、旅の中で出会う多様な物語を綴る。
ラジオ・テレビのブロードキャスターであり作家。音楽や文化に関する発信も行い、旅や場所にまつわる随筆・回想録を執筆している。
ケベックの文化とアイデンティティを巡る旅と観察を綴ったルポルタージュ的ノンフィクション。言語政策や歴史的背景、日常生活の細部を織り交ぜながら、ケベック社会と英語圏との緊張を鋭く描き出す。
ケベックや文化・言語に関するルポや旅行記で知られるカナダの作家。地域の歴史や社会的緊張を取材・考察するノンフィクションを執筆。
バンクーバーのチャイナタウンで育った著者の幼少期を綴る回想録。移民二世としてのアイデンティティ、家族の絆、差別やユーモアを織り交ぜながら、コミュニティの記憶と個人の成長を温かく描き出す作品。
カナダの小説家・回想録作家。チャイナタウンでの幼少期を題材にした作品で広く知られる。
マリファナ(通称「メリー・ジェーン」)をめぐる文化と人々を取材したノンフィクション。栽培者や利用者、社会的・法的側面に光を当て、違法薬物をめぐる日常と倫理、政策の問題をジャーナリスティックに描く。
カナダの作家・映像プロデューサー。社会的テーマを扱ったノンフィクションで知られる。
史料に基づく評伝的作品で、対象となる“Mrs. King”の公私にわたる生涯を丹念に描き出す。個人史とその時代背景を照らし合わせることで、カナダの社会史や政治史の一断面を浮かび上がらせる。
カナダの歴史作家・伝記作家。歴史人物や社会史を扱う著作で知られる。
終末期や看取りにまつわる体験を通じて、生と死、尊厳ある最期のあり方を問うノンフィクション。個別の事例や家族の物語を通じて、医療・ケア・文化的価値観の交差を丁寧に検証する。
カナダの作家。社会的テーマや個人の経験を扱ったノンフィクションを執筆している。
第二次世界大戦、とくにノルマンディー上陸作戦におけるカナダ兵の体験を綴った回顧録。前線での戦闘、戦友との関係、戦後の記憶を通じて戦争の現実と兵士の視点を生々しく伝える軍記的ノンフィクション。
カナダの元軍人で作家。従軍経験を基にした回顧録や軍事史を執筆している。
著者自身の家族史を紐解きながら、中国からカナダへ渡った世代の移民体験と家族の複雑な関係を描くノンフィクション。文化的摩擦や女性の役割、世代間の記憶を織り交ぜつつ、移民コミュニティの歴史を明らかにする。
カナダのノンフィクション作家。移民史や家族誌を扱った作品で広く知られる。
身近な自然との関わりを通して日常の意味を見つめる随筆集。庭や小鳥との交流の細部から、暮らしの儀式性や自然への共感を描き、人間と自然の微細なつながりを浮かび上がらせる。
カナダの作家。自然や日常を繊細に描く随筆で知られる。
母との関係や家族にまつわる記憶を出発点に、真実と虚構、沈黙と告白のあいだで揺れる個人的歴史を見つめる回想録的エッセイ。家族の葛藤や世代間の理解の困難さを丁寧に掘り下げる作品。
カナダの作家。個人的な記憶や家族史を題材にしたノンフィクションを発表している。
旅行や滞在中の体験、出会いと記憶を織り交ぜた随筆的作品。異国の風景や人間関係を通して、喪失や郷愁、場所が記憶に与える影響を考察する。作家ならではの観察眼で日常と異国情緒を描く。
カナダの小説家・随筆家。繊細な観察と静かな筆致で知られる。
イヌ(Innu)民族の土地回復運動と文化的闘争を追ったルポルタージュ。伝統領域“ニタシナン”にまつわる歴史や資源開発、政府との法的・政治的な対立を、コミュニティの証言や現地取材を通じて明らかにし、先住民の権利回復の課題を描き出す。
カナダのジャーナリスト・作家。先住民問題や環境に関するルポルタージュを執筆している。
アルバート“ジンジャー”・グッドウィンの生涯と最期を描く伝記。鉱山労働者としての歩み、労働運動での活動、1918年に射殺された事件の背景とそれが引き起こした社会的波紋を、一次資料や関係者の証言を交えて掘り下げ、カナダ西部の労働史を浮き彫りにする。
カナダの作家。労働史に関する伝記・研究で知られる。