W・Y・ボイド軍事フィクション優秀賞
だぶりゅー・わい・ぼいど ぐんじ ふぃくしょん ゆうしゅうしょう
ALAが毎年授与する、米国が戦時であった時期を舞台にした優れたフィクションを対象とする文学賞。
- 創設年
- 1997
- 主催
- American Library Association (アメリカ図書館協会)
- カテゴリー
- 出版文化・書籍文化
- 選考方式
- 推薦
- 受賞対象
- プロ
- 開催頻度
- 年1回
- 発表時期
- 5月頃
- 賞のステータス
- 活動中
説明
W. Y. Boyd文学賞はAmerican Library Association(ALA)によって1997年に創設され、"the best fiction set in a period when the United States was at war."(米国が戦時であった時期を舞台にした最良のフィクション)を顕彰するために毎年授与される賞です。受賞はアメリカの退役軍人や軍人の奉仕を認める目的で設けられ、資金は作家であり第2次世界大戦退役軍人でもあったWilliam Young Boyd II(1926–2015)によって提供されました。受賞者はALAの公式発表(ニュースリリース)で公表されます。
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| ノミネーション(推薦提出) | 出版社・図書館員・ALA会員などによる推薦(ALA指定のノミネーションフォームを使用) | — | ALAのノミネーションフォームで受付 |
| 選考 | ALA選考委員会(図書館員、歴史・文学の専門家など) | — | 委員会による審査で候補を絞り込む |
| 最終決定と発表 | ALAによる最終決定(選考委員会) | — | ALAのニュース&プレスリリースおよび公式ウェブサイトで発表(News & Press Center) |
選考基準
- 作品が米国が戦時であった時期を舞台にしていること(主要条件)
- 軍人・退役軍人の奉仕や経験を認めるテーマや描写
- 文学的完成度(文体、構成、人物描写など)
- 歴史的・事実的整合性とリアリズム
応募のヒント
推奨
- 対象作品が米国が戦時であった時期を舞台にしていることを明確にする
- 出版情報(出版社、刊行年月、ISBNなど)を正確に添付する
- ALAの公式ノミネーションフォームを利用し、提出期限を守る
- 推薦状や編集者コメントなど、作品の評価を裏付ける資料を添える
注意
- ノンフィクションや戦時を主要舞台としない作品を応募しない
- 必要な書誌情報や提出書類を欠落させない
- 権利関係の確認を怠る(権利処理中の作品等は避ける)
審査員から
- 歴史的事実と文学的表現の両立を重視する
- 登場人物の深い描写と現実感が評価されやすい
- 戦争体験の描写だけでなく、その影響や奉仕の意味を掘り下げた作品が高く評価される
関連の賞
- Sophie Brody Award (Sophie Brody Award)
- Andrew Carnegie Medals for Excellence in Fiction and Nonfiction
- Dartmouth Medal
- Eliza Atkins Gleason Book Award
- Stonewall Book Award
公式情報
https://www.ala.org/awardsgrants/wy-boyd-literary-award-excellence-military-fiction過去の受賞者
硫黄島(Iwo Jima)を題材にした歴史軍事小説。海兵隊と守備側の激戦を通じて、極限状況での決断や仲間との絆、戦争が個人にもたらす影響を描く作品と考えられる。
アメリカ南北戦争のチャンセラーズヴィルの戦いを舞台に、前線の指揮官や兵士の視点を通して戦術、混乱、個人の葛藤を描く歴史軍事小説。戦場の恐怖と指導層の決断が主題となる。
朝鮮戦争を題材に、特に極寒の中で展開した長津湖(チョシン)周辺の戦闘を中心に描く歴史小説。兵士と指揮官の視点を交え、戦術的決断や生存をめぐる人間ドラマに焦点を当てる。
ベトナム戦争を背景に、米兵や現地住民の視点を通して戦闘の苛酷さと人間関係、帰還後の影響を描く小説。戦場での友情や喪失、倫理的葛藤が主要テーマとなる。
『Valley of the Shadow』は南北戦争を背景に、戦場での決断と個人の道徳的葛藤、歴史的記憶を探る長編。戦術的な描写と登場人物の内面を織り交ぜ、戦争が残す深い傷と人間ドラマを描く。
アメリカの作家・軍事アナリスト。戦史や軍事を扱った歴史小説で知られる。
『Redeployment』はイラク戦争を経験した兵士たちを主人公にした短編集。前線での体験や戦友喪失、帰還後の孤立やトラウマを多様な視点で描き、戦争が個人に残す深い影響と社会的課題を鋭く描出する。
アメリカの作家・元海兵隊員。イラク戦争を題材にした短編集『Redeployment』で高い評価を受け、現代戦の文学的表現で注目される。
『Hell or Richmond』は南北戦争を舞台に、戦略的決断と前線の士官たちの葛藤を描く。戦闘の凄惨さと政治的圧力が個々の運命に及ぼす影響を描写し、歴史的視点から戦争の残酷さを問う。
アメリカの作家・軍事アナリスト。歴史と軍事を題材にした長編や評論を執筆する。
『Cain at Gettysburg』はゲティスバーグの戦いを中心に展開する歴史小説。戦術的描写と指揮官・兵士たちの心理的葛藤を対比させつつ、戦場の混乱と歴史的責任を考察する作品。
アメリカの作家・軍事アナリスト。歴史小説や軍事評論を手がけ、戦史を題材にした著作が多い。
『Pacific Glory』は太平洋戦争期の海軍を舞台にした歴史フィクション。艦上の士官・乗組員の視点から戦術的決断、個人の忠誠と犠牲、戦時下の人間模様を描き、史実の重みと個人の物語を織り交ぜる。
アメリカの作家で元海軍士官。海軍や海戦を題材にしたスリラーや歴史小説を多数執筆している。
『Matterhorn』はベトナム戦争を舞台に海兵隊の中隊を中心に戦闘、指揮系統の混乱、兵士同士の絆と精神的消耗を克明に描いた長編。実戦経験に基づく詳細な描写で戦場の混沌と長期的なトラウマを浮き彫りにする。
アメリカの作家で元海兵隊士官。ベトナム戦争の経験を基に緻密で生々しい戦闘描写を行い、戦争の心理的影響を描く作家として知られる。
『Seen the Glory』は戦場の栄光と現実、個人の信念が衝突する様を描く軍事フィクション。戦闘場面の緊迫と兵士の内面描写を通して、戦争が人間性に与える影響や倫理的な選択を探る作品。
『Peace』は戦争の余波と個人の再生を描く長編。戦闘や暴力の記憶に苦しむ登場人物たちが家庭や地域社会の中で再生を模索する様子を静謐な筆致で描き、戦争が残す心理的影響と人間の再建をテーマにする。
アメリカの小説家・短編作家。人間心理や道徳的ジレンマを深く掘り下げる作風で評価される。
『A Different Kind of Honor』は戦場における名誉観と責任を主題にした軍事小説。前線の兵士や将校たちの内面的葛藤、軍規や命令に翻弄される人間関係を通じて、名誉の意味と犠牲を問い直す。
アメリカの作家。軍事フィクション作品で知られる。
『The Deadly Embrace』は米海軍を背景にした政治軍事スリラー。現場の指揮官と上層部の対立、作戦遂行に伴う倫理的ジレンマ、兵士たちの心理を繊細かつ緊迫した筆致で描き、国家決定が個人にもたらす影響を問う。
アメリカの作家で元下院議員。海軍や軍事を題材にしたフィクションを執筆し、政治と軍事の交差を描く作品で知られる。
戦時における法と倫理、兵士の行為に伴う責任を問いかける作品。軍法や規範と個人の良心がぶつかる場面を通じて、戦争が残す傷や道徳的ジレンマを掘り下げる。
アメリカの作家。技術的背景を持ち、現代戦や戦時における法的・倫理的問題を扱った硬質な作品で知られる。文体は緊張感があり倫理的ジレンマを重視する。
第一次世界大戦を多視点で描く歴史長編。前線の兵士や指導者らの観点を行き来しながら、塹壕戦や戦略的決定、戦争が個人と国家に及ぼす破壊と変容を描写するダイナミックな作品。
アメリカの歴史小説家。複数の戦争を題材にした大作で知られ、史実を基にした登場人物の心理描写と戦術描写を織り交ぜる作風が特徴。
南北戦争期の南軍海軍を舞台にした海洋歴史小説。艦上での生活や海戦の戦術、士官と乗組員の人間模様を通じて、戦時における名誉や選択を描く冒険的な長編。
海洋歴史小説を中心に執筆するアメリカの作家。航海や海戦の描写を得意とし、歴史に基づく冒険物語で知られる。
戦争の前兆と国家・個人の対応を描く政治軍事小説。危機に直面した登場人物たちの選択とその帰結を通じて、現代社会における戦争の現実と警鐘を描写する。
作家でありコラムニスト。軍事や政治を題材にした著作や論説を手掛け、現代の安全保障問題や戦争の影響に関する洞察を示す。
現代の特殊作戦を題材にした軍事アクション小説。海兵隊や特殊部隊の任務、戦闘描写、チーム間の緊張と連帯を通じて、現場の倫理と兵士の心理的負荷を描く娯楽性の高い作品。
海兵隊での実務経験を持つ作家。軍事経験を基にしたフィクションや評論を執筆し、現代戦や特殊作戦を題材にする作品が評価されている。
海兵隊の小隊レベルの経験を題材にした回想的・記録的な軍事著作。現場の戦闘、兵士間の絆、軍組織の現実を具体的に描き、実務者の視点から戦争の実態を明らかにする。
米海兵隊に関する研究と著作で知られる歴史家・著述家。海兵隊の編年史や回想録的著作を通じて、軍史の普及に貢献した。
従軍経験を持つ人物の内的葛藤と戦後の適応を中心に据えた物語。戦場での記憶と日常生活とのずれ、戦争が個人のアイデンティティにもたらす変容を描写する。
戦争と個人を主題にした作品を執筆する作家。従軍経験や戦後の生活に伴う心理的影響を繊細に描くことで知られる。
バージニアを舞台に、戦時下の家族や地域社会の葛藤と変容を描く歴史小説。兵士と市民、忠誠と生存の選択を通して、戦争が人々の日常と関係性にもたらす影響を静かに描写する。
アメリカの小説家。歴史小説を手掛け、南北戦争期の人物や社会の変容を題材にした作品で知られる。地域の記憶と家族史を織り交ぜる語りを得意とする。
南北戦争を背景に、戦場で傷ついた兵士や故郷に残る人々の生活と死を繊細に描いた歴史小説。戦闘の生々しさと日常の断片を通じて、戦争が個人と共同体に与える影響を掘り下げる。
アメリカ南部出身の作家。南北戦争を題材に地域社会や兵士の内面を繊細に描く作風で知られる。歴史的事実と人物描写の融合を重視する。
南北戦争初期を舞台に、主要な将軍や一般兵の視点を交えて戦争の展開と人間ドラマを描く歴史長編。戦術的描写と個々の葛藤を織り交ぜ、戦場における栄誉と悲劇を対比させる。
アメリカの歴史小説家。父であるマイケル・シャーラの作風を受け継ぎ、南北戦争や世界大戦を題材にした大作歴史小説で知られる。複数視点による歴史再現と戦術描写を得意とする。