世界・海外・国外の文学賞

← 受賞作品一覧に戻る
西洋哲学史【新装合本】

ノーベル文学賞

西洋哲学史【新装合本】

バートランド・ラッセル

古代ギリシャから20世紀までの西洋哲学を一望し、思想を歴史や社会の流れの中に位置づけて論じる通史。平明さと批評性を併せ持ち、入門書として長く読み継がれている。

哲学史思想と社会通史

作品情報

思想史を、歴史のうねりとともに読み解く一冊。

バートランド・ラッセルが、哲学を単なる観念の列挙ではなく、時代の条件のなかで読むための本としてまとめた大著。学術書でありながら読みやすく、思想の流れをたどる導線がはっきりしている。

書籍情報

出版社
みすず書房
発売日
2020-11-05
ページ数
898ページ
言語
日本語
サイズ
16.2 x 5.2 x 21.6 cm
ISBN-13
9784622089575
ISBN-10
4622089572
価格
16500 JPY
カテゴリ
本/人文・思想/哲学・思想/歴史・学派

************************* バートランド・ラッセル(1872―1970)は、イギリスの著名な哲学者として、ヒューム以来の存在である、といわれる彼はまた、イギリスのヴォルテールであるともいわれる。 本書は1943年、アメリカにおける講義を母胎として生れ、1946年に刊行され、たちまち世界的な注目をひいた。 そのユニークさはどこにあるか。第一に、人類の歴史上の思想が、ラッセルの個性的な解釈で、みごとに融合・綜合されていることである。第二に、叙述の明快さ、平明さ――二十世紀散文の模範とされる流麗でwittyな文章であることである。第三に、副題にも示されたように、哲学をその時代の背景との関連において把握しようとしたことである。 第一級の、独創的な思想家による最高の哲学史として、現代思想のモニュメントである。 バートランド・ラッセルの「西洋哲学史」は貴重な書物である。この偉大な思想家ラッセルにおけるすばらしい新鮮さと独創性、換言すれば、過去の遠い時代や異質的な精神にたいする感情移入の鋭さについて、私はいかにそれを頌えるきか、言葉を知らないくらいである。現代――この、かくもドライで野蛮な時代においてすら、かくも英知にみち、信頼に値し、徹底的であり、しかもヒューマーにみちあふれた人間が存在することを示し得るのは、幸福である。この本は党派や見解のもろもろの闘争をはるかに超越し、もっとも深い意味で教育的である。A.アインシュタイン(1946) [1969年10月初版発行] [目次抄] 原著者まえがき 序説 古代哲学 第一部 ソクラテス以前の哲学 第二部 ソクラテス、プラトン及びアリストテレス 第三部 アリストテレス以降の古代哲学 中世哲学 第一部 教父時代 第二部 スコラ哲学時代 近代哲学 第一部 ルネッサンスからヒュームまで 第二部 ルソーより現代まで 訳者あとがき 索引 ***************************************

バートランド・ラッセル Bertrand Russell 1872-1970。イギリスの哲学者。17世紀以来のイギリスの貴族ラッセル家に生れる。ケンブリッジ大学で数学・哲学を学んだ。1895年ドイツを訪れ、社会民主主義の研究に打込む。1910-13年にはホワイトヘッドと共に画期的な著作『プリンキピア・マテマティカ』(3巻)を著わし、論理学や数学基礎論に貢献した。第一次大戦が勃発するや平和運動に身を投じて母校の講師の職を追われ、1918年には4カ月半投獄される。1920年労働党代表団とともに革命後のロシアを訪問。以後社会評論や哲学の著述に専念し、ヴィトゲンシュタインとの相互影響のもとに論理実証主義の形成によって大きな影響を与えた。1950年哲学者として3度目のノーベル文学賞受賞。また原水爆禁止運動の指導者のひとりとして99歳の生涯を閉じるまで活動を続けた。多数の著作のうち邦訳の主なものは『西洋哲学史』(全3巻、1970)のほか『懐疑論集』(1963)『ラッセルは語る』(1964)『人生についての断章』(1979)『私の哲学の発展』(1979、以上みすず書房)『哲学入門』(1965、角川文庫)『西欧の知恵』(1968、社会思想社)『ラッセル自叙伝』(全3巻、1968-73、理想社)など。

レビュー

  • 哲学入門としてよりも、歴史も含めた一般教養書の色彩が濃い名著

    ・・・以下、英文原書 (A history of Western Philosophy, published by Simon and Schuster) をレビュー。 学生の時に大学生協で購入、爾来、転任のたびに持ち歩いたが 本書に先んじてKant、Hume等、個人の書籍を先に読んでいたので、 改めて拝読した。 書名は「入門」とされるが、Russellが明晰な頭を活用してバランスよく コメントしている「総括」・「まとめ」として読んだ方が面白い書籍と 強く感じる。 筆者が、スピノザの哲学は受け入れずに倫理に共感を示す点は、評価子も 同様だが、禅でいう「二見」の弊は免れていないと強く感じる。 哲学書としてより、歴史も含めた一般教養書としての色彩が強いが 拝読に際しては十分楽しめる内容と評し得よう。 本書を介してリベラリズムの祖・John Locke や、エラスムス、トマスモアなどの 著作にも拝読し接する機会を得たことは、著者に感謝したいと思う。 付言すれば、著者が「英国貴族」の出自であり、「食うには困らない階級」で一生を過ごし、 「無神論者」であって、「満足するまで何回も結婚・離婚を繰り返した人物」であることは 知っておいてよいだろう。

  • これはこれでよい

    ラッセルの同僚、カール・ポパーお勧めの本。この著書についてはいろいろと言うことができると思うが、書名が『西洋哲学史』とあるように、書名をつけるにあたってラッセルは「東洋」の哲学の存在を意識したそうだ。なので、ラッセル自身、自分の著書に世界の思想史全体の半分の評価しか与えていない。

  • 日本人に生まれたからには灯台下を良く観なさい。

    これはこれで、評価ができる。 西洋哲学とはそう言うもんだ。で当代随一の博学者のご意見も伺えるのでお得なわけです。 非常に美味しい本だと思います。 しかし、彼は神を否定している。 ごめんなさいね。 これからのことを言います。 世の中じゃ、一流大学の宗教学の教授でさえ、“日本の自然崇拝が遅れている”と 結論づけているこの頃です。 それが、ひっくり返ることがこの先起こるでしょう。 これを予告しておきます。 日本の自然観、古神道は世界唯一無二であり、最先端の科学であったことを嫌と言うほど思い知らされる時が来るでしょう。 楽しみに待っています。

関連する文学賞