夜の日記 (金原瑞人選モダン・クラシックYA)
『The Night Diary』は、1947年のインド・パキスタン分離独立を背景に、十二歳のニシャが亡き母へ宛てた日記で語る児童文学である。宗教や国境によって引き裂かれる世界の中で、少女は家族とともに安全な場所を探す。
作品情報
日記に書くことが、声を出せない少女の生き延びる方法になる。
半分ヒンドゥー、半分ムスリムの背景を持つニシャは、自分がどこに属するのか分からないまま国境を越える旅に出る。日記形式の語りは、沈黙がちな少女の内面と、分断の時代に残る人間らしさを浮かび上がらせる。
レビュー要約
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歴史的悲劇を子どもの視点から丁寧に伝える点が評価されている。暴力の恐怖を避けずに描きながら、家族、食事、手紙の細部が希望を支えている。
書籍情報
- 出版社
- 作品社
- 発売日
- 2024-07-12
- ページ数
- 240ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 13.3 x 1.9 x 18.8 cm
- ISBN-13
- 9784867930410
- ISBN-10
- 4867930415
- 価格
- 2420 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品
第71回(2025年度)青少年読書感想文全国コンクール〈高等学校の部〉課題図書! ニューベリー賞オナー賞受賞作! イギリスからの独立とともに、ふたつに分かれてしまった祖国。ちがう宗教を信じる者たちが、互いを憎みあい、傷つけあっていく。少女とその家族は安全を求めて、長い旅に出た。自分の思いをことばにできない少女は亡き母にあてて、揺れる心を日記につづる。 【第71回(2025年度)青少年読書感想文全国コンクール〈高等学校の部〉課題図書選定にあたって、選者・金原瑞人氏からのメッセージ】 暴力的な世界にいやおうなく引きずり込まれて、どうしていいかわからないまま、どこかからどこかへ必死に逃げていかなくてはならない状況は、案外と、すぐそこに待ち構えているのかもしれません。 『夜の日記』は、一九四七年、イギリス領だったインドから、現在のインドとパキスタンが分離独立したときの悲劇を扱った作品ですが、いまの世界をみればまさに同じような情景が、いや、これ以上に過酷な情景があちこちに見えてくるはずです。それどころか、現代の日本にも似たような状況があるのではないでしょうか。 遠い過去を舞台にした、ほとんど知らない宗教の対立を背景に展開するこの物語は、ほんの少しの想像力さえあれば、時間も空間も飛び越えて読む人の心に迫ってきます。小説を読むというのは、こういうことだと思います。 ぜひこの夏休み、本書を手にとって、主人公の少女ニーシャとその家族たちの旅に寄り添ってみてください。
(Veera Hiranandani) ユダヤ系の母親とインド系の父親のもとコネチカット州で育つ。サラ・ローレンス・カレッジ大学院で文芸創作を学ぶ。サイモン&シュスター社の児童書編集者を経て作家に。執筆活動をつづけながら同カレッジで創作も教える。本書以外の著書にThe Whole Story of Half a Girl(2013、シドニー・テイラー優秀書籍賞、南アジア書籍賞最終候補作)、How to Find What You’re Not Looking For(2021)など。 (やまだ・ふみ) 訳書にヴィエト・タン・ウェン編『ザ・ディスプレイスト 難民作家18人の自分と家族の物語』(ポプラ社)、キエセ・レイモン『ヘヴィ あるアメリカ人の回想録』(里山社)など。 (かねはら・みずひと) 岡山市生まれ。法政大学教授。翻訳家。ヤングアダルト小説をはじめ、海外文学作品の紹介者として不動の人気を誇る。著書・訳書多数。
レビュー
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良いです
読書感想文推薦図書であるので良い内容でした。
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宗教とは?人種とは?
インドがイギリスから独立した際に、こんな事があったなんて知らなかった。 史実に基づいたフィクションだか、当時の混乱や人々の悲しみ苦しみは、容易に想像が出来る。 人種、性別、階級、宗教など、同じ人間をグルーピングする括りって何だろうなと考えさせられる。 お話の最後に、宗教を超えた愛が見えて、とても心打たれた。 高校生の推薦図書だが、中学生にも読んでもらいたい