世界・海外・国外の文学賞

← ホームに戻る

トム・ストッパード

トム・ストッパード

Tomu Sutoppādo

ペンネーム: ウィリアム・ブート劇評やインタビューで使用した筆名

プロフィール

性別
男性
生誕
1937-07-03 (ズリーン、チェコスロバキア(現チェコ共和国))
国籍
チェコスロバキア(出生), イギリス
言語
英語, チェコ語(家族背景)
宗教
ユダヤ教(文化的/家族的背景)
居住地歴
ズリーン(出生) → シンガポール(幼少期、一時的) → ダージリン(インド、寄宿校在籍 1943–1946) → イングランド(ノッティンガム、ヨークシャー等、移住後) → フランス(一時的に家を所有/滞在)

経歴

職業
劇作家, 脚本家, 翻訳家, 劇評家, ジャーナリスト
活動期間
1953年〜2025年
所属
ロンドン・ライブラリー(会長/副会長), スタンドポイント誌(助言委員会), シェイクスピア・スクールズ・フェスティバル(パトロン), アウトラポ(Outrapo、関与)
所属団体
王立文学協会フェロー(FRSL), 英国アカデミー名誉フェロー(HonFBA)
影響を受けた人物
サミュエル・ベケット, ヴァーツラフ・ハヴェル(Václav Havel), スワヴォミール・ムジェク(ポーランド・チェコの不条理劇作家)

学歴

Mount Hermon School(ダージリン)
期間: 1943–1946
国: インド
アメリカ式の多民族学校。幼少期に在籍し、ここで名前をTomに変える経緯がある。
ポックリンガー・スクール(Pocklington School)
期間: 1950年代(中等教育)
国: イギリス
中等教育をここで修了。大学には進学せず、17歳で新聞ジャーナリストとして働き始めた。

受賞歴

アカデミー賞(脚本)
1999
対象作品: 『シェイクスピア・イン・ラブ』
部門: Best Original Screenplay
主催: アカデミー・オブ・モーション・ピクチャー・アーツ・アンド・サイエンシズ
結果: Winner
ローレンス・オリヴィエ賞(最優秀新作)
1993
対象作品: 『アルカディア』
部門: Best New Play
主催: ソサエティ・オブ・ロンドン・シアター(ローレンス・オリヴィエ賞)
結果: Winner
トニー賞(最優秀作品)
2007
対象作品: 『ユートピアの海岸(The Coast of Utopia)』
部門: Best Play
主催: アメリカン・シアター・ウィング/ブロードウェイ・リーグ(トニー賞)
結果: Winner
ナイト爵位
1997
主催: イギリス王室(女王エリザベス2世による叙爵)
結果: Knighted
PEN・ピンター賞
2013
主催: PEN(PEN Pinter Prize)
結果: Winner

受賞・候補エディション

  1. 受賞作: ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ(Rosencrantz and Guildenstern Are Dead)

    『ハムレット』の脇役二人を主人公に据え、傍観者の視点から存在と偶然性を問う実験的な劇。ユーモアと哲学が混在し、演劇そのものの条件を鏡として提示する。

    演劇存在論言語遊戯メタフィクション

作品

代表作

『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』

1966年 演劇(劇的喜劇)

シェイクスピアの『ハムレット』の周辺人物を主人公に、存在主義的テーマと言葉遊びを通して描く戯曲。

実存主義言語遊び運命と偶然
映像化・舞台化
  • [映画] 『ローゼンクランツ&ギルデンスターン』 / Tom Stoppard (1990)

『アルカディア』

1993年 演劇(歴史・知的戯曲)

19世紀初頭の田園と現代を行き来し、熱力学やロマン主義、歴史記述の問題を巡る二重構成の戯曲。

時間と歴史科学と文学の対話ロマン主義

『ザ・リアル・シング』

1982年 演劇(メタシアター、恋愛劇)

恋愛と誠実さをテーマに、劇中劇を用いて現実と見せかけの差を描く私的色の強い戯曲。

愛と誠実さ演劇の自己言及

『ユートピアの海岸(三部作)』

2002年 演劇(歴史劇)

19世紀ロシアの革命思想家たちを扱う三部作。思想的議論と人間ドラマを壮大に描く。

思想史革命と個人

『リオポルトシュタット』

2020年 演劇(家族史・歴史劇)

ウィーンのユダヤ人一家の物語を通して20世紀の歴史と記憶、喪失を描いた私的な群像劇。

記憶ユダヤ人の歴史世代と喪失

『シェイクスピア・イン・ラブ』(脚本)

1998年 映画(ロマンティック・コメディ)

若き日のウィリアム・シェイクスピアを巡る架空の恋物語。脚本でオスカーを受賞。

創作の源泉愛と芸術

全著作

  • Lord Malquist and Mr Moon(小説、1966)
  • Rosencrantz and Guildenstern Are Dead(1966)
  • Arcadia(1993)
  • The Coast of Utopia(三部作、2002)
  • Leopoldstadt(2020)

翻案

  • 『ローゼンクランツ & ギルデンスターンは死んだ』映画化(1990、監督:トム・ストッパード)
  • 『シェイクスピア・イン・ラブ』脚本(1998、共同執筆)
  • 『エンパイア・オブ・ザ・サン』脚本(1997–1987代原稿関与)

作風・主題

文体
言葉遊びに富んだウィットと知的な仕掛けを持つ戯曲哲学的・存在論的な問題をユーモアで包む文体
頻出モチーフ
アイデンティティと名前の問題言語と意味の遊び歴史と記憶表現の自由・検閲

評価・遺産

トム・ストッパードは20世紀後半から21世紀にかけて国際的に上演され続ける重要な劇作家・脚本家であり、言語の遊びと哲学的テーマを統合した作品で高く評価されている。演劇界や映画界で多数の賞を受賞し、公的な名誉(ナイト爵、FRSL、HonFBA等)を持つ。

記念館・博物館

  • ハリー・ランサム・センター(トム・ストッパード資料) テキサス大学オースティン校(アメリカ、オースティン) 1991年開館

関連学会

  • 王立文学協会(Fellow)
  • 英国アカデミー(名誉フェロー)

資料所蔵先

  • ハリー・ランサム・センター(トム・ストッパード書簡・草稿等の所蔵)

大衆文化への影響

  • 英米の劇場・大学の演劇カリキュラムで頻繁に採り上げられる作家

引用

  • 私は戯曲を“有用”に見せるような妥協を止めねばならない。作品は役に立つことの疑いに汚されてはならない。
    出典: インタビュー(Tom Stoppard in Conversation 等) (1994年)

豆知識

  • 出生名はトマーシュ・ストラウスラー(Tomáš Sträussler)。
  • 幼少期に家族と共にシンガポール、インドを経てイギリスへ移住した。
  • 1997年に女王エリザベス2世からナイト爵位を授けられた。
  • 劇作と並行して映画脚本や翻訳、ラジオ作品も多数手がけている。