アニスフィールド=ウルフ賞 アニスフィールド=ウルフしょう
第37回(1972年)
FictionPoetryNonfictionMemoir/AutobiographyLifetime achievementSpecial achievement
受賞者
5名
The Black Image in the White Mind: The Debate on Afro-American Character and Destiny, 1817
19世紀アメリカで白人知識人が黒人をどう捉えたかを、思想史と社会史の両面から追う研究書。奴隷制と人種観の結びつきを丁寧にたどり、建国後の議論がいかに偏見を制度化していったかを浮かび上がらせる。
白人社会がつくり出した黒人像の歴史を、19世紀の言説から読み解く。
343ページ
人種思想史奴隷制と政治文化19世紀アメリカ史偏見の制度化
歴史学者
アメリカの歴史学者。人種観や人種関係の歴史的研究で著名。
Outcasts from Evolution: Scientific Attitudes of Racial Inferiority, 1859–1900
進化論をめぐる19世紀の科学言説が、人種的優劣の説明へと転化していく過程を追う研究書。科学的な確信と公共政策の結びつきを検証し、差別観念が学問の内部から強化されていった構図を明らかにする。
進化論が差別の理屈へ変わる瞬間を追う。
248ページ
科学史人種理論進化論受容政策と偏見
Slavery in the Structure of American Politics, 1765–1820
合衆国建国期の政治制度の中に奴隷制を位置づけ、その拡大と維持を支えた構造を検証する研究書。自由と平等の理念が、実際には奴隷保有体制とどう折り合っていたのかを、憲法と政治史の両面から問い直す。
建国の理念の背後にある奴隷制の構造を暴く。
564ページ
建国史奴隷制合衆国政治史憲法と制度
David Loye
受賞
The Healing of a Nation
黒人史と社会心理学を組み合わせて、アメリカの人種問題に新しい処方箋を提示する意欲作。歴史の流れと心理の働きをつなぎ、差別の背景にある構造を読み替えようとする姿勢が鮮明な一冊。
人種問題を心理と歴史の両方から見直す。
381ページ
人種問題社会心理学黒人史改革構想
著作家・思想家
作家・思想家。社会変革や和解に関する思想的な論考を行った。
The Autobiography of an Unknown South African
南アフリカのBafokeng共同体に生まれた著者が、自身の家族史、移住、労働、政治活動、弾圧の経験をたどる自伝。個人の記録にとどまらず、植民地化と都市化が共同体にもたらした変化を内側から伝える。
ひとりの人生から、南アフリカ近代史の輪郭が立ち上がる。
349ページ
自伝南アフリカ史労働運動植民地支配