アニスフィールド=ウルフ賞
アニスフィールド=ウルフしょう
人種差別への理解と豊かな文化的多様性への認識に貢献した作品を顕彰する、アメリカ唯一の内審制文学賞。1935年にクリーブランドの詩人・慈善家エディス・アニスフィールド・ウルフが創設し、クリーブランド財団が運営する。フィクション、ノンフィクション、回顧録、詩、生涯功績賞の各部門で毎年授与される。
- 創設年
- 1935
- 主催
- クリーブランド財団
- カテゴリー
- 詩・現代詩
- 選考方式
- 推薦
- 受賞対象
- プロ
- 開催頻度
- 年1回
- 締切時期
- 10月頃
- 発表時期
- 4月頃
- 賞のステータス
- 活動中
説明
1935年にEdith Anisfield Wolfによって創設され、1963年以降はCleveland Foundationが運営する文学賞。フィクション、詩、ノンフィクション、回想録/自伝、終生業績賞など複数の部門があり、出版社からの推薦・応募に基づき選考される。受賞作は人種差別の理解を深め、文化的多様性を称える内容であることが求められる。受賞発表は例年9月に一般公開の式典で行われる。主な過去の受賞者にはZora Neale Hurston、Langston Hughes、Martin Luther King Jr.、Toni Morrisonなどがいる。
賞品
- 主賞品
- 各部門の受賞者には賞金と広報支援が付与される(受賞者は式典で表彰され、メディア露出の機会がある)。
- 賞金
- 10,000 USD
- 公開式典での表彰
- メディアによる広報・注目
- 生涯業績賞などの特別表彰
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| 応募受付 | 出版社等からの推薦/応募を主に受け付ける(提出物の受理・適格性確認を実施)。 | — | — |
| 審査 | 著名な作家・学者で構成される審査委員会による読書と討議。歴代審査委員にはAshley Montagu、Rita Dove、Henry Louis Gates Jr.、Stephen Jay Gould、Steven Pinkerらがいる。現在の審査員はNatasha Trethewey(委員長)、Peter Ho Davies、Tiya Miles、Charles King、Deesha Philyaw、Luis Alberto Urrea。 | — | 審査委員会が最終候補と受賞者を決定する。 |
| 受賞発表・授賞式 | Cleveland Foundationが主催する式典で受賞者を発表・表彰。式典は一般公開されることが多い。 | — | 受賞者は例年9月の授賞式で公に発表される。 |
選考基準
- 人種差別(racism)に関する理解を深める重要な貢献をしていること
- 文化的多様性(diversity)の理解と評価を促進する内容であること
- 文学的・学術的な質(文章・研究の完成度)が高いこと
- 作品の社会的影響力や普及可能性があること
応募のヒント
推奨
- 出版社を通じて所定の方法で応募すること(出版社からの推薦が基本)
- 応募要項やフォーマットに厳密に従い、提出物を完全に揃えること(本文、著者情報、推薦状など)
- 作品が人種差別や文化的多様性についてどのように貢献するかを明確に説明する要旨やカバーレターを用意すること
- 英語での要約・推薦文を用意し、必要であれば補足資料を添えること
- 過去の受賞作を確認して審査の方向性を理解すること
注意
- 締切を過ぎて提出しないことや不完全な資料で応募しないこと
- 応募要件に反する形(未許可の翻訳版のみなど)で提出しないこと
- 応募書類に虚偽の情報を記載しないこと
審査員から
- 作品が人種差別や文化的多様性に対して具体的かつ新しい洞察を提供しているかを重視する
- 文学的完成度と社会的意義の両面を評価する
- 短期的な話題性より長期的な影響や深い洞察を評価する
関連の賞
- Pulitzer Prize (ピューリッツァー賞)
- National Book Award (全米図書賞)
- PEN America Literary Awards
- Coretta Scott King Book Award
- NAACP Image Awards
公式情報
https://www.anisfield-wolf.org/過去の受賞者
人種、メディア、家族の記憶が交錯する物語。個人史と文化的表象が交わる地点から、アメリカにおける見られ方とアイデンティティを精緻に描き出す作品。
人種と家族、文化的表象を作品の主題とする作家。批評家からの評価も高い。
(書名に基づく記述)米国の奴隷制とその支配構造を検証する歴史的・調査的なノンフィクション。権力と人権侵害の関係を明らかにすることを目指す内容とされる。
家族の歴史や移民経験、食文化を手がかりに過去と向き合う回想録。個人的な記憶と伝承がどのように世代をつなぐかを描き出す。
回想録や家族史を手掛ける作家。移民経験や文化的伝承に関する作品がある。
都市と国際的出来事の揺らぎを描く文学作品。個人の記憶と政治的動揺が交差する場面を繊細に描写し、現代社会の不安定さを文学的に表現する。
作家・写真家。都市性や移民、記憶をテーマにした作風で知られる。
言語遊戯と家族史を交差させる詩集。移民の記憶や名前の政治を詩的実験を通して問い直し、言語とアイデンティティの関係を探る。
詩人。形式実験と政治性を併せ持つ作品で知られる。
アメリカ史を先住民の視点から書き直す試み。主流の歴史叙述が先住民をどのように排除してきたかを解明し、歴史の再構築を促す学術研究である。
先住民史の研究で知られる歴史家。アメリカ史の再評価に寄与する学術的業績がある。
中華系アメリカ人一家を巡るミステリー的群像劇。名誉や暴力、コミュニティ内の緊張が家族の崩壊と秘密を通じて明らかにされる。人種と法の交錯を描く。
中国系アメリカ人の作家。家族とアイデンティティをテーマに重厚な物語を紡ぐ。
馬を巡る出来事とそれに絡む人間たちの関係を通じて、所有・歴史・芸術を描き出す長編。緻密なリサーチに基づいた多層的な物語構成が特色である。
ジャーナリズム出身の作家。歴史小説や実証的なリサーチをもとにした物語で知られる。
喪失と友情、クイアとしての生を主題にした詩集。個人的な体験と社会的現実を鋭く交差させる語り口で、生の儚さと強度を描き出す。
詩人・編集者。クイアや黒人経験をテーマに、力強い語りで知られる。
第二次世界大戦に従軍したアフリカ系アメリカ人の経験と、戦後の国内での差別や抵抗を描く研究。戦場と国内という二重の舞台から市民権の意味を再考する。
黒人の軍事参加や公民権に関する研究で知られる歴史家。社会史の視点から問いを立てる。
ミシシッピの町で起こる連続殺人を軸に、黒人への暴力と歴史の残響をえぐり出すサスペンス小説。残酷さとブラックユーモアが、南部の過去を現在形で呼び出す。
暴力の記憶が、ミステリーの形で現在に戻ってくる。
鋭い社会批評と実験的文体で知られる作家。人種やアメリカ社会を題材に多彩な作品を発表している。
幼少期の傷と大人になってからの関係の揺らぎを通して、自己回復の過程をたどる詩集。痛みの記憶を、言葉によってもう一度組み直そうとする作品。
傷ついた記憶を、詩のかたちで言い直していく。
私的な記憶と歴史を繊細に編む詩人。母性や喪失をテーマにした作品で注目される。
一つの遺物の来歴をたどりながら、黒人女性たちの生の連鎖とアーカイブに残されない歴史を掘り起こす。家族の記憶を、史料と物語の両面から再構成するノンフィクション。
ひとつの布切れから、何世代にもわたる歴史が立ち上がる。
アメリカ先住民やアフリカ系アメリカ人の歴史を研究する学者。物質文化と記憶の研究で知られる。
外来者への恐れがどのように概念化され、政治や科学、社会のなかで拡散してきたかをたどる思想史。現代の排外主義を理解するための視点を与える一冊。
「よそ者」への恐れの歴史を、思想史として読み直す。
精神医療史や社会的恐怖の研究で知られる学者。排外主義の歴史を分析する著作がある。
1960年代のブルックリンを舞台に、一発の銃撃事件が共同体にもたらす影響を描く群像劇。ユーモアと人間味を交えつつ赦しや再生の可能性を探る物語。
1960年代のブルックリンを舞台に、一発の銃撃事件が共同体にもたらす影響を描く群像劇。
作家でありミュージシャン。家族史や人種を主題にした物語で広く知られる。
短い抄録風の詩を連ねる形式で喪失と追憶を扱う詩集。個人的な悲嘆を公的文脈に重ね合わせ、言葉で喪失を記録しようとする試みが特徴。
短い抄録風の詩を連ねる形式で喪失と追憶を扱う詩集。
詩人。形式実験的な手法で私的喪失と公的記憶を扱う作品を発表している。
18世紀ジャマイカのタッキーの反乱の史実を辿り、その国際的影響と奴隷抵抗の政治的意味を精緻に描く歴史研究。抵抗の視点から大西洋史を再検討する。
18世紀ジャマイカのタッキーの反乱の史実を辿り、その国際的影響と奴隷抵抗の政治的意味を精緻に描く歴史研究。
大西洋世界や奴隷制度を研究する歴史家。奴隷反乱の史実を再評価する著作で知られる。
母の死と家庭内暴力をめぐる個人的回想録。人種や家族の複雑な関係を通じて、個人的体験が持つ歴史的意味を問い直す深い作品。
母の死と家庭内暴力をめぐる個人的回想録。
詩人として著名で、記憶と家族を題材にした回想録でも注目される作家。元米国桂(詩人桂)を務めたこともある。
ザンビア(旧北ローデシア)の都市と国の形成を背景に、三つの家族の世代を通じた叙事的物語。植民地主義、技術革新、運命が交錯する壮大な物語構成が特徴。
ザンビア(旧北ローデシア)の都市と国の形成を背景に、三つの家族の世代を通じた叙事的物語。
ザンビア出身の作家。実験的な語り口で歴史と個人史を重ねる長編を発表している。
架空の町で起きる抗議と弾圧を詩劇的に描写する詩集。沈黙や聴覚の欠如を通じて、共同体の倫理と政治的抵抗を問う寓意的作品。
架空の町で起きる抗議と弾圧を詩劇的に描写する詩集。
ウクライナ出身の詩人。難聴の経験や政治的主題を織り交ぜた詩作で知られる。
20世紀に活躍した一群の人類学者たちの生涯と思想を通して、人種・性・ジェンダーの概念がどのように再構築されたかを描く学際的な歴史。科学と社会の関係を問い直す。
20世紀に活躍した一群の人類学者たちの生涯と思想を通して、人種・性・ジェンダーの概念がどのように再構築されたかを描く学際的な歴史。
学者・作家。人類学や外交史を通じて人種やジェンダーの概念形成を論じる。
オークランドの先住民コミュニティを多声的に描き、家族、依存、歴史的な痛みが交差する瞬間を捉えた長編小説。個人の物語が、都市におけるネイティブの現実へと広がる。
都市に生きる先住民たちの現実を、群像の交差で立ち上げる。
先住民の都市生活を描く若手作家。多声的な群像劇で注目を集めた。
アメリカの現在と奴隷制の歴史を、詩の断片、文書の引用、個人的な声を重ねながらつなぐ詩集。現代の不安を、過去から続く言葉の流れに位置づける。
詩が、歴史と現在を縫い合わせる。
ピューリッツァー賞受賞の詩人。米国の歴史や個人的記憶を詩で深く探求する。
合衆国建国前夜から南北戦争へ至るまでの逃亡奴隷と法制度の関係をたどり、奴隷制が国家形成に組み込まれていたことを明らかにする歴史書。政治史と人間の移動が結びついて見えてくる。
逃亡奴隷の歴史から、国家の矛盾を読み直す。
アメリカ史や文化史を専門とする学者。奴隷制と自由の問題を中心に研究している。
ミシシッピ州の架空の町ボワ・ソヴァージュを舞台に、少年ジョジョと妹ケイラ、薬物依存を抱える母レオニー、祖父母の家族を描く長編小説。父の出所に向かう道中で、生者と死者の声、刑務所の記憶、人種差別の歴史が重なり、家族の愛と傷の深さを浮かび上がらせる。
ロードノヴェルの形を借りて、南部の家族史に残る痛みと、死者の声を聴く子どものまなざしを描く。
アメリカの作家。南部の黒人コミュニティと家族の物語を詩情豊かに描くことで高い評価を得ている。
奴隷制、見世物、養子、言語の支配をめぐる声を組み合わせ、捕らわれと自由の関係を問う詩集。歴史上の人物の仮面を通した詩と、著者自身の記憶に近い散文が交差し、アメリカの人種と愛の矛盾を鋭く掘り下げる。
支配する言葉の中で語ることは、自由そのものの不確かさを暴き出す。
アメリカの詩人。個人的記憶や人種、言語の問題を独自の詩的技法で探る。
見世物、盗作、偽回想録、フェイクニュースまで、アメリカ文化に根を張る虚偽と詐術の歴史をたどるノンフィクション。偽物を笑い飛ばすだけでなく、それが人種、権力、信じたい欲望と結びつく仕組みを読み解く。
偽物の歴史を追うことは、社会が何を本物として信じたがるのかを問うことでもある。
詩人であり文化史研究者。文化現象を切り取る批評的視点で知られる。
Peter Ho Daviesによる『The Fortunes』。Chinese AmericansやChinese Americans -- Fictionを軸に、アイデンティティまで射程に入れるノンフィクション。
Chinese Americansのなかで、Chinese Americans -- Fictionが立ち上がる。
小説家。移民や家族史、アイデンティティを題材にした作品で知られる。
Karan Mahajanによる『The Association of Small Bombs』。TerrorismやBombingsを軸に、Victims of terrorismまで射程に入れる小説。
Terrorismのなかで、Bombingsが立ち上がる。
インド系アメリカ人作家。社会的・政治的課題を題材とした力強い物語で知られる。
Tyehimba Jessによる『Olio』。Social life and customsや芸術を軸に、African Americansまで射程に入れる詩集。
Social life and customsのなかで、芸術が立ち上がる。
アフリカ系アメリカ人の歴史と音楽文化を詩的に再構築する詩人。歴史の忘却を詩で呼び戻す作品群で知られる。
Margot Lee Shetterlyによる『Hidden Figures』。United StatesやAfrican American mathematiciansを軸に、United States. National Aeronautics and Space Administrationまで射程に入れる回想録。
United Statesのなかで、African American mathematiciansが立ち上がる。
アメリカの作家。NASAで働いた黒人女性数学者たちの歴史を掘り下げて公にした著作で知られる。
ジャズ隆盛期の都市を舞台に、音楽と社会変動が交差する時代の人々の人生を描く歴史的長編。文化史と個人史の絡まりが主題。
歴史的背景を丁寧に織り込みながら登場人物の内面を描く作家。短編・長編で幅広く活動している。
存在や精神、歴史的想像力を扱う詩集。大きな主題を詩的に追求し、言葉の響きと哲学的考察を結びつける。
詩と批評の両面で活動する作家。広範なテーマを詩的言語で扱う作品を発表している。
アメリカにおけるLGBT運動の発展を世代史的に描き、運動の成功と課題、社会的変容のプロセスを詳細に追った包括的研究。
LGBT史の研究で知られる歴史家。運動史を通じて社会変革の経緯を明らかにしてきた。
タップダンスの歴史と文化的重要性を検証する研究書。音楽・舞踏文化の中でタップの役割を位置づける。
ダンスとパフォーマンス史に関わる研究を行う人物(該当ページは資料上存在しない場合あり)。
奴隷制とその社会的影響をめぐる理論的研究で大きな影響を与えた学者として、その業績が称えられた。
奴隷制と社会構造の研究で国際的に知られる社会学者。理論的・歴史的貢献が評価された。
1976年のボブ・マーリー暗殺未遂を起点に、ジャマイカの政治暴力と記憶を多声的に再構築する大河小説。
ジャマイカ出身の作家。歴史と暴力、文化を大胆に描く群像劇で国際的に注目される。
聖書の言葉を反転させながら、黒人男性の身体、欲望、暴力、信仰をめぐる詩を編む。
同性愛や人種、家族を扱う詩作で知られる詩人。力強いイメージと形式の多様性が特徴。
愛、喪失、ディアスポラの感覚を、実験性の高い抒情詩で編んだ詩集。
移民経験や文化摩擦をテーマに詩作を続ける詩人。鋭い言語感覚と政治的視点が特徴。
ヤードショーに並ぶ物の記録を通して、黒人の所属感と場所の記憶をたどる詩集。
地域の記憶や家族史を題材にした詩と児童文学で知られる作家。力強い語り口と共同体への眼差しが特徴。
バージニアとジャマイカの二つのプランテーションを比較し、奴隷制と労働の構造を明らかにする。
植民地時代の経済と労働の歴史を研究する歴史家。詳細な史料分析に定評がある。
奴隷制の思想史と社会史に関する膨大な研究により、学界と公共史の理解に多大な貢献をした功績を評価された。
奴隷制とその思想史に関する研究で高く評価された歴史学者。長年にわたる学術的貢献が称えられた。
チェチェン紛争を背景に、暴力と人間の連関、記憶と赦しを巡る群像劇を展開する長編。登場人物たちの相互関係が戦争の悲劇を浮き彫りにする。
戦争や暴力を背景に人間関係を繊細に描く作家。豊かな描写力と歴史認識が特徴。
都市と黒人文化の歴史を主題に、ジャズや都市生活のイメージを駆使して構成された詩集。リズムと語りが融合した表現が特色。
黒人文化と歴史を題材に詩的に掘り下げることで評価される詩人。リズム感と歴史認識が特徴の作品を発表。
イスラエルの建国から現代までの歴史を自らの家族史や現地取材と交差させながら描く回顧的ノンフィクション。国家と個人の矛盾を鋭く見つめる。
イスラエルの歴史と政治に関する著作で知られるジャーナリスト。国家建設の光と影を描いたノンフィクションで評価された。
独創的な語りと文化的洞察を持つ作品群により、文学界に長年貢献した功績が評価された。
文学における長年の功績を称えられた作家。カリブ地域の文化と歴史を独特の文体で表現した業績が評価された。
カリブ地域の歴史と文化を鋭く描写する作品群により長年の貢献が評価された。
カリブ文学の重要人物の一人。植民地時代の経験と移民の問題を扱った作品で知られる。
ケンタッキーの農場を舞台に、奴隷制のもとにある少女たちと白人の女主人の関係が、暴力と支配の中で崩れていく不穏な小説。
農場の静けさの下で、支配の構造が崩れていく。
多様な文体で内面と記憶、日常の不条理を描く作家。実験的な語りと深い内省が特徴。
イラク戦争に従軍した若い兵士の記憶を軸に、戦場の喪失感と戦友との結びつきを描く小説。戦争の経験が、その後の生をどのように変えるかに迫る。
戦場の記憶が、帰還後の人生を変えていく。
兵士体験や戦争のトラウマを題材にした作品で注目された作家。詩的な文章表現が特徴。
家族、男性性、フィリピン系移民の経験、日本の武士道的イメージが交差する詩集。父と息子、兄弟、記憶と歴史の緊張が、形式の変化を伴って立ち上がる。
家族の記憶が、詩の形式の中でたえず変形する。
移民経験と文化的記憶を主題にした詩作で知られる詩人。繊細なイメージと歴史意識が特徴。
身体的・精神的・社会的な違いを持つ子どもたちをめぐり、家族がどのようにアイデンティティと向き合うかを追う大規模なノンフィクション。多様な家族の物語を通じて、受容と意味の探求を描く。
違いを抱える子どもたちの物語から、家族のかたちを考える。
精神保健や家族、アイデンティティの問題を扱う著作で知られる作家。幅広い社会問題に関する論考を発表している。
Wole Soyinka の劇作と詩作に対する生涯業績の評価。単行本ではなく、長年にわたる創作全体への顕彰である。
書籍ではなく、生涯にわたる創作への表彰。
ノーベル賞受賞作家としてアフリカ文学と社会批評に貢献。国際的な文学的・思想的影響が評価された。
1939年のベルリンとパリを舞台に、ジャズ・ミュージシャンたちがナチス支配と戦争の影に追い詰められていく群像小説。音楽、友情、喪失が、時間をまたいで響き合う。
ジャズの熱気が、戦争の影の中で鳴り続ける。
カナダ出身の作家。歴史と音楽、記憶を織り交ぜた文体で国際的評価を得る作品を執筆している。
他者を「人間以下」とみなす発想が、奴隷制、虐殺、戦争、排外主義をどう支えてきたかを論じるノンフィクション。歴史の具体例をたどりながら、非人間化の危険を明らかにする。
「人間以下」という発想の危うさを掘り下げる。
人間の差別化や非人間化のメカニズムを哲学・心理学的に分析する研究者。
アメリカ独立戦争を、黒人の解放闘争と市民権運動の歴史から読み直す歴史書。独立と自由の物語を、奴隷制とその克服の視点から組み替える。
独立神話を、解放の歴史から組み替える。
南北戦争とその記憶に関する研究で知られる歴史学者。記憶史の視点から現代の人種問題を考察する。
作品単体の書籍ではなく、Wole Soyinka の劇作・詩作に対する生涯業績の評価。
単行本ではなく、生涯にわたる創作全体への評価。
ノーベル文学賞受賞のナイジェリア人作家。演劇・詩・批評を通じてアフリカ社会と政治に光を当てた業績が評価される。
作品単体の書籍ではなく、Arnold Rampersad の文学研究・伝記分野での生涯業績に対する評価。
書籍ではなく、研究と伝記の蓄積への表彰。
アフリカ系アメリカ文学の研究と伝記執筆で著名な学者。人物伝を通じた文学史研究で評価される。
ひとつの机を媒介に、三つの都市と三人の人物の喪失と記憶がつながる。失われたものの手触りを追う、重層的な小説。
失われたものは、机の引き出しのように重なって残る。
地域社会や家族を題材にした長編で知られる作家。ユーモアと人間観察に富む語り口が特徴。
1938年のジョージア州の小さな町に、世間を知る若い教師が現れ、子どもたちの世界を揺さぶる。語り手の視点が、南部の歴史と想像力を鮮やかに結び直す。
よそから来た教師が、町の見え方を変えてしまう。
記憶、喪失、文学の力を主題にした作品で知られる現代作家。緻密な文体が特徴。
1501年から1867年までの大西洋奴隷貿易を、地図とデータで総覧する大冊。暴力の規模と航路の実態を、視覚的にも歴史的にも示す。
地図は、暴力の規模を静かに語る。
奴隷貿易の歴史的データと地理的分析に基づく研究で知られる歴史学者。
1501年から1867年までの大西洋奴隷貿易を、地図とデータで総覧する大冊。暴力の規模と航路の実態を、視覚的にも歴史的にも示す。
地図は、暴力の規模を静かに語る。
奴隷貿易史の研究に寄与した研究者。共著によるデータと解説で貢献した。
20世紀におけるアフリカ系アメリカ人の南部から北部・西部への大移動を、個人史を通じて立体的に描き出す社会史。記憶と移動の意味を問い直す。
大移動の意味を個人史から見直す社会史。
米国の大移動(Great Migration)をテーマにした深い社会史で知られるジャーナリスト兼作家。
都市の生活と個人の記憶をテーマにした作品群を通じ、黒人文化と歴史の文学的表現に貢献した。
都市と記憶をめぐる代表作群への評価。
フィクションとノンフィクションの両面でアメリカ黒人の経験を描き続けてきた作家。文学的業績が評価された。
広島からデリー、ニューヨーク、アフガニスタンへと時代をまたいで移動する大河小説。戦争と移民の歴史が、家族の物語に重なる。
世界史の傷跡を、ひとつの家族史としてたどる。
国際的視点で戦争や歴史、家族を描く小説家。複数の時代と地域をまたぐ物語を得意とする。
詩人としての成果が、インパクトのある公共的発言や教育活動まで含めて評価された。複数の詩集にまたがる仕事が、アフリカ系アメリカ詩の現在地を広げている。
一冊ではなく、詩の生涯そのものが評価された。
詩人・学者としての長年の業績と文化的貢献が評価された。
都市の人種的不平等と貧困を、構造と文化の両面から捉え直す社会学的な仕事が評価された。議論の枠組みそのものを組み替える視点に重みがある。
不平等を説明する枠組みを、もう一度組み直す。
都市貧困や人種問題を社会学的に研究した学者。公共政策への影響も大きい業績を持つ。
メディアと出版文化への長年の影響が評価された。単独の書籍ではなく、読書文化そのものに及ぼした力が焦点になる。
本ではなく、読書をめぐる公共性が賞の中心にある。
メディアを通じた文化的影響と慈善活動への貢献が評価された。
The Plague of Doves は、殺人事件と先住民コミュニティの記憶 を通して 小説 としての読み応えを示す作品。
殺人事件と先住民コミュニティの記憶 を軸に、静かな余韻を残す。
先住民の歴史や家族の物語を題材にした作品で知られるアメリカの作家。地域史と個人史を重ねる語りが特徴。
The Boat は、ベトナムからの移動と離散 を通して 連作短編集 としての読み応えを示す作品。
ベトナムからの移動と離散 を軸に、静かな余韻を残す。
多様な文化的背景をもち、国際的な視点から短編を発表する作家。現代の戦争や移民の経験を題材とした短編集で注目された。
The Hemingses of Monticello: An American Family は、ヘミングズ家と奴隷制の歴史 を通して 歴史研究 としての読み応えを示す作品。
ヘミングズ家と奴隷制の歴史 を軸に、静かな余韻を残す。
アメリカ史、特に奴隷制度と家族史の研究で著名な歴史家。精密な史料検証に基づく著作で学術的評価を得ている。
代表作(例: Brown Girl, Brownstones) は、記憶と共同体 を通して 小説 としての読み応えを示す作品。
記憶と共同体 を軸に、静かな余韻を残す。
カリブ移民の経験を描いた小説群で知られる作家。移民文学における長年の業績が評価された。
ドミニカ移民の家族史と、オスカーという青年の悲喜劇を通じて、独裁政治や移民のトラウマ、文化的アイデンティティを描く長編。
オスカーの恋と家族史が、ドミニカ共和国とアメリカを往復する。
ドミニカ系アメリカ人の作家。移民経験や家族史、暴力の遺産を描く作品で知られる。
9.11以後の疎外と自己再定義を、一人語りの形式で描く寓話的長編。アメリカで成功したパキスタン人青年の視点から文化摩擦を浮かび上がらせる。
成功の物語が、やがて帰属の物語ではなくなる。
パキスタン出身の小説家。グローバル化やアイデンティティ、テロ後の世界を題材にした作品で国際的に知られる。
宗教的背景、脱宗教、女性としての抑圧、亡命の経験を赤裸々に綴った自伝的ノンフィクション。移民としての試練と解放の過程が中心にある。
逃亡と再出発の物語が、女性の自由の輪郭を描く。
ソマリア生まれの作家・活動家。宗教と女性の権利をめぐる発言で国際的に注目を浴びた。
ウィリアム・メルビン・ケリーの作家人生をたたえる特別賞。人種と地域の想像力を更新した代表作『A Different Drummer』を含む業績全体が評価された。
一冊の代表作を超えて、作家の全体像が評価された。
アメリカの作家。人種や都市生活を鋭く描いた小説群で知られ、長年の文学的功績が評価された。
1960年代ナイジェリア内戦を背景に、知識人の家族や恋愛を通して国家と個人の葛藤を描く長編。政治的混乱が日常と愛情に及ぼす影響を重層的に示す。
戦争は、愛と家族のかたちを少しずつ変えていく。
ナイジェリア出身の小説家・エッセイスト。植民地主義、性別、民族問題を主題に国際的に評価される作品を発表している。
アメリカ南部の人種暴力を、断片的で詩的な語りと資料のコラージュでたどる詩集。個人の記憶と歴史の証言が重なり合う。
証言の断片が、暴力の記憶を消えにくくする。
アメリカの詩人。人種や歴史、個人的記憶を題材とした詩作で知られる。
ジョン・ヘンリー伝説を史料から再検証し、労働者の実像と口承伝説の関係を描く研究書。神話と史実の境界を問い直す。
伝説の向こう側に、労働と差別の歴史が見えてくる。
アメリカの歴史家。労働史や口承伝承の史料検証を通じてアメリカ史の新たな視座を提示する研究で知られる。
キング牧師と公民権運動の前史を含め、アメリカ現代史の転換点を大きく描く研究書。運動の政治的・社会的文脈を丁寧に再現する。
公民権運動の広がりを、ひとつの時代の肖像として描く。
アメリカの歴史家。公民権運動期を描いた三部作などにより、公民権運動史の理解に大きく貢献した。
大学と家族を舞台に、芸術観、政治、人種や階級の問題をめぐる家族ドラマを描く長編。ユーモアと鋭い観察で多文化社会の葛藤を浮き彫りにする。
知性と家族の混線が、恋愛と文化戦争を動かしていく。
イギリス出身の小説家で多文化・階級・アイデンティティを描く作風で国際的評価を受ける。2006年に『On Beauty』でAnisfield‑Wolf賞を受賞した。
18世紀マンハッタンの火事と奴隷制をめぐる事件を再構成し、自由の理想が暴力と恐怖の上に築かれていたことを示す歴史研究。
自由の都市の裏側に、奴隷制の暴力がある。
歴史研究と文化批評の分野で知られる学者・作家。植民地期の事件と奴隷制の痕跡を丹念に再構築した歴史著作が評価され、Anisfield‑Wolf賞を受賞した。
ハイチ系アメリカ人作家が、暴力と喪失を抱える人々の姿を描く短編集。短い物語の連作として、人間関係の断裂と回復を照らす。
暴力と喪失を見つめる短編集。
ハイチ出身の作家。移民・トラウマ・家族の主題を繊細に描くことで知られ、連作短篇集『The Dew Breaker』などで国際的評価を得ている。
詩を通じて黒人女性の名を冠したマクノリアの記憶を描く作品集。歴史の中で見落とされがちな声を、詩の力で掬い上げる。
記憶と名づけをめぐる詩集。
詩人として受賞した作家。言語と歴史、家族を主題にした作品で注目され、詩集『Macnolia: Poems』でAnisfield‑Wolf賞に選ばれた。
黒人ボクサー、ジャック・ジョンソンの栄光と失墜を追う伝記。スポーツ史に加えて、人種と名声の関係を描く。
ジャック・ジョンソンの栄光と失墜を描く伝記。
歴史や文化を扱うノンフィクション作家。人物伝や文化史に関する著作で評価され、ジャック・ジョンソンの生涯を描いた『Unforgivable Blackness』などで受賞した。
アフリカ系アメリカ人の経験を題材に世代を描いた舞台作品群で知られる劇作家。米国演劇における卓越した業績が評価され、生涯功労賞を受賞した。
南北戦争前のバージニアを舞台に、黒人奴隷所有者の存在を描く歴史小説。権力、暴力、家族の歪みが静かな筆致で積み重なる。
奴隷制の矛盾を描いた歴史小説。
黒人経験を描くことに定評のある作家。深い人間洞察と歴史意識を併せ持つ作品群で知られ、2004年に奴隷制の影響を描いた『The Known World』で受賞した。
ブロンクスの家族史と貧困、薬物、成長を追うノンフィクション。個人の記録を積み重ねながら、都市の構造的な問題を見せる。
ブロンクスの家族を通して都市の現実を描く。
社会的に脆弱なコミュニティを長期取材で描くジャーナリスト。綿密な現場取材に基づくノンフィクションで注目され、都市貧困や家族の問題を描いた『Random Family』で受賞。
アフリカ系アメリカ人奴隷制の歴史を、長期的な視点でたどる通史。奴隷制を制度史としてだけでなく、家族や労働の歴史として読み解く。
奴隷制史を通史として読み直す。
奴隷制とアフリカ系アメリカ人史の研究で著名な歴史家。世代を越えた奴隷制の影響を長期的視点で分析した研究により評価を受けた。
カリブ地域を代表する詩人・劇作家。詩的言語と歴史意識を融合させた作品で国際的に評価され、長年の創作活動に対して生涯功労賞が贈られた。
名門黒人一家をめぐる死と陰謀を描くリーガル・スリラー。
名門一家の死と秘密を追うリーガル・スリラー。
法学者としての経歴を持ち、法律や宗教、社会階層を題材にした小説で知られる。2003年に『The Emperor of Ocean Park』で小説部門の受賞を果たした。
20世紀の大量虐殺と米国の不介入を検証するノンフィクション。
大量虐殺への米国の不介入を問い直す。
インド系アメリカ人の詩人。移民やアイデンティティ、都市生活を詩的イメージで表現する作品群で知られ、詩集『World Hotel』などで注目された。
母娘関係、移民経験、文化のあいだで揺れる感覚を詠む詩集。
移動と帰属の感覚を詠む詩集。
国際問題や人権問題を扱う研究者・ジャーナリスト。外交政策と人道問題の交差を分析した著作で評価され、Anisfield‑Wolf賞受賞に至った。
ジョン・ヘンリー伝説を軸に、黒人ジャーナリストの漂流とメディア文化を重ねる小説。
伝説と現代のジャンク文化を往復する小説。
現代アメリカ文学を代表する作家の一人。神話や歴史を現代的に再解釈する作風で知られ、2002年に『John Henry Days』でAnisfield‑Wolf賞を受賞した。
公民権運動から政界・法曹界までを歩んだヴァーノン・ジョーダンの回想録。
公民権運動から政界までをたどる回想録。
公民権運動や公的活動を通じて知られるリーダー。自身の半生と社会での経験を綴った回想録により、社会的・文化的貢献が評価された。
歴史学者。アメリカ史、とくに奴隷制や初期合衆国の問題を扱う研究で知られ、2002年にAnisfield‑Wolf賞の受賞者として名前が挙げられている(詳細は該当資料参照)。
クインシー・ジョーンズの少年期から音楽界での成功までを語る自伝。
音楽史の巨人が自らの歩みを語る自伝。
世界的な音楽プロデューサー・作曲家。音楽界での長年の功績と自伝的回想により、その文化的影響が評価されAnisfield‑Wolf賞の受賞者となった。
W.E.B.デュボイスの後期の人生と活動を描く二部作伝記の第2巻。第一次大戦後から1963年までの政治的・思想的軌跡をたどる。
伝記・歴史研究で知られる学者。W.E.B.デュボイスの人物像と思想を丹念に描いた伝記で評価され、Anisfield‑Wolf賞を受賞した。
ボクシングの現場を知り尽くした語り手が、リングの内側と外側にいる人々の緊張、誇り、損なわれやすい尊厳を描く短編集。6つの物語を通して、勝敗だけでは測れない闘いの重みが立ち上がる。
リングの熱気と、その周囲にある痛みを同時に描く、鋭く人間味のある短編集。
ボクシング界を題材にした短編で知られる作家(筆名)。生々しいリング描写と人間ドラマで評価され、短編集『Rope Burns』で受賞した。
黒人女性の視点から日常と歴史を詩的に表すことで高く評価された詩人。教育や児童文学の分野でも知られ、生涯にわたる創作活動が評価され生涯功労賞を受賞。
養子として外国で育った主人公の視点から、戦時中の記憶、移民としての孤独、アイデンティティの葛藤を描く小説。静謐な語りで過去の罪と現在の自己理解が交錯する内面的叙述が特徴。
戦時の記憶と移民としての孤独を、静かな語りでたどる長編。
韓国生まれでアメリカで活躍する作家。移民、記憶、家族関係をテーマにした繊細な筆致で知られ、2000年に『A Gesture Life』でAnisfield‑Wolf賞を受賞。
パレスチナでの幼少期からアメリカでの学者生活に至るまでを回想的に綴る作品。文化的疎外や植民地主義の影響、アイデンティティの構築を個人的経験に基づいて考察する知的回想録。
パレスチナからアメリカへと至る記憶の旅を綴る回想録。
ポストコロニアル理論の代表的論者であり文学研究者。個人的記憶と政治的分析を融合させた回想録で、文化・植民地主義の問題を深く掘り下げた。
ルイジアナを舞台に黒人の生活や歴史を描いた小説家。地域に根ざした物語を通じてアメリカ南部の人種と記憶を照射する業績が評価され、生涯功労賞を受賞。
ジョン・ブラウンをめぐる壮大な歴史小説。息子の視点を通して、理想と暴力、家族と信念の複雑な絡み合いを描き、奴隷制度と闘った人々の倫理的ジレンマを力強く照射する。
ジョン・ブラウンと奴隷制をめぐる理想と暴力の葛藤を描く歴史小説。
アメリカの小説家。歴史や社会の断面に立つ個人の苦闘を描くことで評価され、1999年にジョン・ブラウンを題材にした歴史小説『Cloudsplitter』でAnisfield‑Wolf賞を受賞。
ジョン・ルイス自身による公民権運動の回想録。学生運動から行進、弾圧と組織化までの経験を具体的な証言として語り、運動の倫理や希望、犠牲を歴史的文脈の中で伝える重要な一次資料。
公民権運動の現場を、自身の証言として綴った回想録。
アメリカの公民権運動指導者であり政治家。学生時代から続く市民権闘争の当事者としての記録をまとめた回想録で、運動の生々しい現場を伝える証言者。
ジョン・ルイスの証言を共同で編んだ回想録。運動の現場の具体的な描写と人物像を際立たせ、読者に公民権運動の歴史的意義を伝える構成になっている。
ジョン・ルイスの証言を共同で編んだ回想録。
ジャーナリスト・ノンフィクション作家。共著者としてジョン・ルイスの回顧録の作成に携わり、運動史の記録化に貢献した。
元受刑者ソクラテス・フォートロウを中心に、ロサンゼルスの地域社会での苦闘や道徳的選択を描く短編・連作。暴力と貧困の中での再生や赦しをテーマに、鮮烈で人間味ある筆致が光る。
元受刑者ソクラテス・フォートロウを中心に、ロサンゼルスの地域社会での苦闘や道徳的選択を描く短編・連作。
ミステリをはじめ幅広いフィクション作品で知られる作家。都市に生きる人々の複雑な現実を描き、1998年に社会的テーマを扱った『Always Outnumbered, Always Outgunned』で受賞。
詩やエッセイの形式で内面の記録を残し、黒人女性としての経験や創作の過程、トラウマとその克服を探る回想的テキスト。個人的な証言を通じて歴史と自己の交差を描き出す。
詩やエッセイの形式で内面の記録を残し、黒人女性としての経験や創作の過程、トラウマとその克服を探る回想的テキスト。
詩人でありエッセイスト。個人的な記憶と人種・ジェンダーの問題を率直に描く作風で知られる。1998年に『The Black Notebooks: An Interior Journey』で受賞。
写真家・映画監督・作家。黒人コミュニティの生活や人種差別を写真と映像で強烈に描き、文化的・社会的な問題へのアテンションを喚起した功績で生涯功労賞を受賞。
主人公の一人称による語りで、母娘関係の傷と喪失、植民地主義の影響、自己の形成を描く長編。記憶と憤りが交錯する率直な語り口によって、家族史と個人的トラウマを掘り下げる作品。
母娘関係の傷と喪失、植民地主義の影響を描く長編。
アンティグア出身の作家。移民や家族、アイデンティティを主題とした私的かつ詩的な語り口で知られる。1997年に『Autobiography of My Mother』でAnisfield‑Wolf賞を受賞。
著者が母ルースの白人としての生涯と、自身が黒人として育つ過程を交互に語る回想録。宗教、貧困、移民、家族の愛憎を通して、人種とアイデンティティの複雑さを温かくも痛切に描き出す。
母の人生と自身の成長を交互にたどりながら、人種と家族の複雑さを描く回想録。
作家・ミュージシャン。家族史と人種の問題を扱った筆致で知られ、母の人生と自身の成長を重ね合わせた回想録『The Color of Water』でAnisfield‑Wolf賞を受賞。
文化評論やエッセイ、文学的創作を通じて黒人文化とアメリカ文化を論じた作家・評論家。生涯にわたる業績が評価され、1997年に生涯功労賞を受賞。
サウスブロンクスの子どもたちの生活を通して、貧困と人種隔離の現実に迫るルポルタージュ。
子どもたちの声が、そのまま都市の現実を照らし返す。
都市部の教育の不平等を告発する作家・教育評論家。実地の取材に基づくルポで知られる。
ハイチ革命を背景に、奴隷制と解放の暴力と希望を描く歴史小説。
革命は、自由の約束と暴力の現実を同時に連れてくる。
歴史的題材を取り入れた長編で知られるアメリカの小説家。複雑な人物描写と歴史描写を特徴とする。
人種差をめぐる科学研究が、どのように政治的正当化に使われてきたかを歴史的に検証する。奴隷制から優生学、ジェンセン論争までを通じて、研究の名の下に語られた偏見を批判する。
人種研究の歴史を、科学と政治の結びつきとして読み直す。
心理学者。人種研究とその科学的・政治的側面に関する批判的研究で知られる。
黒人の家族史と白人社会への移動経験を軸に、成長の代償と自己形成を振り返る回想録。家族への責任と個人の夢のあいだで揺れる心を、静かに掘り下げる。
家族から離れていくことは、同時に自分自身へ近づくことでもある。
作家でありジャーナリスト。人種問題や都市生活を扱ったエッセイで知られる。
20世紀初頭のテキサスで、半チェロキー系の青年が居場所を探しながら、禁断の恋と人種的緊張の中を生きていく長編。歴史ロマンスの形を取りながら、土地と帰属の問題を描き出す。
愛と暴力が交差するテキサスで、ひとりの青年が居場所を探す。
詩人であり小説家。文学評論や創作で幅広く活動している。
三世代にわたる中国女性の生をたどりながら、革命、戦争、文化大革命をまたぐ20世紀中国の歴史を家族史として描く回想録。親密な証言と大きな歴史の流れが重なり合う。
三代の女性を通して、中国20世紀史を読み解く回想録。
アメリカ史を専門とする歴史学者。W.E.B.デュボイスの研究で著名。
スウェーデン音楽を通史として捉える四巻構成の大部の研究書で、制度、様式、社会背景の変化を幅広く追う。国民音楽史というより、文化史としての音楽の厚みがある。
スウェーデン音楽を四巻で読み解く、重厚な通史。
移民史や多文化主義を研究した歴史学者。アメリカ史の再解釈を促す著作で知られる。
新約聖書の主要場面を、少年ティトゥスを軸にした物語として読みやすく再構成した作品。聖書の言葉をそのままではなく、物語の推進力として体感できる形にしている。
聖書の物語を、少年ティトゥスの視点でたどる。
プエルトリコ系アメリカ人の作家。移民経験や文化的アイデンティティを題材にした散文と詩で知られる。
文化哲学の観点からアフリカの文化とアイデンティティを論じ、文化的多様性と理論的枠組みを探る理論的研究。
文化哲学の観点からアフリカの文化とアイデンティティを論じる。
哲学と文化理論を横断する学者。アイデンティティや倫理、文化論に関する著作で国際的に知られる。
先史ヨーロッパにおける女神信仰とその社会的意味を考古学的に分析し、母性原理や宗教的構造を論じた著作。
先史ヨーロッパの女神信仰と社会構造を考古学的に読み解く。
古代ヨーロッパの考古学者。女神崇拝と先史社会の研究で知られる。
ラテン系アメリカ人の女性たちの日常と感情を描く短編集。文化的アイデンティティや世代間の葛藤が主題となっている。
ラテン系アメリカ人女性たちの生活と感情を描く短編集。
メキシコ系アメリカ人の作家。移民や女性の視点を題材にした作品で知られる。
ジョージア州の小さな郡で起きた公民権運動と権力闘争を、現地取材に基づいて描くノンフィクション。共同体の変化と司法、政治、日常生活の摩擦が生々しい。
小さな郡の変化をたどることで、公民権の現場が立ち上がる。
取材に基づくノンフィクションを執筆する作家。社会運動や人権問題を扱った著作で知られる。
ホロコーストが「体験の記憶」から「歴史の対象」へ移るとき、私たちは何を理解できるのかを問う論集。記憶、倫理、歴史記述の境界を考える。
記憶が歴史になるとき、理解の方法そのものが問われる。
IQ を客観的な知能の尺度とみなす見方に疑問を投げかけ、階級、人種、ジェンダー、不平等との関係を検討する批評書。テスト文化への根本的な問いがある。
知能測定をめぐる神話を、社会的不平等の文脈で問い直す。
IQ を客観的な知能の尺度とみなす見方に疑問を投げかけ、階級、人種、ジェンダー、不平等との関係を検討する批評書。テスト文化への根本的な問いがある。
知能測定をめぐる神話を、社会的不平等の文脈で問い直す。
マリリン・ネルソンの詩集。家族の記憶、とりわけ母の語りと黒人飛行兵テュースキーギー・エアメンの歴史を通して、個人史をアフリカ系アメリカ人の歴史へと広げていく。
家族の物語を、黒人の歴史へとひらく詩集。
アメリカの詩人。歴史や家族、記憶を題材にした詩作で高く評価される。
20世紀アメリカ文学の重要作。黒人男性の孤立と社会の視線を通じて、アイデンティティと不正義を描き出す長編。
黒人男性の孤立と社会の視線を通じて、アイデンティティを描く長編。
アメリカの小説家。代表作『Invisible Man』で人種とアイデンティティの問題を鋭く描いた。
Gunnar Myrdal の思想と、公民権や人種リベラリズムへの影響を追う評伝的研究。社会政策と race relations の歴史をつなぐ、学術色の強い一冊。
一人の思想家を通して、アメリカの人種リベラリズムの系譜が見えてくる。
植民地時代のピューリタンから 20 世紀の主流プロテスタント教会までをたどり、アメリカのキリスト教が人種序列と結びついてきたことを問う歴史研究。宗教史の中の白人性を照らす。
信仰の歴史は、人種秩序の歴史でもある。
エチオピアとアフリカの角の文化と風景を、写真を軸にたどる大型書。宗教儀礼、身体装飾、地域ごとの暮らしが、視覚的に豊かに紹介される。
写真が、その土地の文化の厚みをそのまま伝える。
アフリカの儀礼や文化を写真で記録する写真家・研究者。視覚資料を通じた文化保存で知られる。
エチオピアとアフリカの角の文化と風景を、写真を軸にたどる大型書。宗教儀礼、身体装飾、地域ごとの暮らしが、視覚的に豊かに紹介される。
写真が、その土地の文化の厚みをそのまま伝える。
エチオピアとアフリカの角の文化と風景を、写真を軸にたどる大型書。宗教儀礼、身体装飾、地域ごとの暮らしが、視覚的に豊かに紹介される。
写真が、その土地の文化の厚みをそのまま伝える。
古代文明や考古学に関する著作で知られる作家・ジャーナリスト。素朴な考古学的読み替えで知られる一面もある。
黒人表象を美術史の中心課題として捉え直し、アメリカ革命から第一次世界大戦期までの図像を横断的に検証する大冊。絵画と彫刻に現れる黒人像を、社会史と表象史の両面から読み解く。
図像の歴史をたどることで、人種表象の構造が見えてくる。
英国出身の美術史家。表象史や美学の研究で知られ、西洋美術における人種表象を検討した。
奴隷女性たちの声を、歴史資料と詩の形式で立ち上げる詩集。悲劇だけに寄らず、抵抗、連帯、日常の感情をそれぞれの語りとして響かせる。
歴史の沈黙を、複数の女たちの声で言い直す。
アメリカの詩人。歴史と記憶に根ざした詩作で知られ、教育活動にも関わった。
19世紀黒人女性作家の散逸したテキストを復刻・校訂する大規模シリーズ。個々の作品を単発で読むのではなく、復刻の枠組みそのものを通して黒人女性文学の歴史を再構成する編集企画である。
散らばった声を、30巻のシリーズとして掘り起こす。
アフリカ系アメリカ文学の研究者・批評家。黒人文化と文学の復元・解釈で国際的に知られる。
公民権運動の草の根活動家アイヴォリー・ペリーの人生を軸に、都市の社会運動と政治変化を描く伝記的ノンフィクション。個人史を通して、戦後アメリカの抗争と連帯の現場を立体的に見せる。
一人の活動家の人生から、運動の現場全体が見えてくる。
米国現代史に関する長尺の歴史書で知られる作家・歴史家。公民権運動を詳細に描いた研究で評価される。
オーストラリア先住民の芸術を、伝統的な意匠から現代の表現まで横断的に紹介する展覧会図録。作品解説だけでなく、土地・儀礼・共同体との関係を通して芸術の意味を捉え直す。
夢想の図像は、伝統と現代をつなぐ共通言語になる。
文化研究や社会運動の研究者。人種と政治の関係を多角的に分析する著述で知られる。
マーティン・ルーサー・キング・ジュニアを軸に、公民権運動の形成と拡大を克明にたどる通史的大作。政治史としての緊張感と、個人の運動経験に寄り添う視点をあわせ持つ。
公民権運動の広がりを、ひとつの時代の肖像として描く。
オーストラリア先住民文化や民族芸術の研究で知られる人類学者。文化保存とフィールドワークに精通する。
現代マヤの暮らしと文化を記録した写真・ノンフィクション。
現代マヤの生活と伝統を紹介する。
南アフリカ出身の小説家。アパルトヘイトを背景に人間関係や倫理の問題を扱い、ノーベル文学賞受賞者でもある。
南アフリカの女性ヒレラを軸に、政治と家族の変転を描く小説。
アパルトヘイト下の人生と選択を描く。
アメリカの作家。アフリカ系アメリカ人の経験を深く描き、ノーベル賞を受賞したことでも知られる。
奴隷制の記憶に取り憑かれた家族を描くトニ・モリスンの代表作。
亡霊と記憶が家族を追う。
現代のマヤの暮らし、儀礼、織物、市場、共同体の姿を、豊富な写真とともに紹介する文化記録。古代文明の継承者としてではなく、いま生きる人びとの生活としてマヤ世界を描く。
古代文明の末裔ではなく、いま生きるマヤの姿を見せる。
マヤ文化の研究・記録に関わった研究者・著者。
投票権法が人種政策と選挙制度の中でどのように変質したかを、法制度と政治の両面から検証する研究書。黒人有権者の拡大を支えた制度が、やがて別の政治原理へ組み替えられていく過程を批判的に追う。
投票権をめぐる制度は、どこで「公正」の名を変えたのか。
アメリカの政治学者・評論家。選挙制度や人種政策に関する議論で知られる。
ラングストン・ヒューズの生涯を追う伝記の第1巻。
1902年から1941年までをたどる。
アメリカの文学研究者・伝記作家。ラングストン・ヒューズなど、黒人文学者の伝記で知られる。
カンボジアの少年モームをめぐる、家族の生存の記録。
過酷な状況の中で生き延びる物語。
アメリカのジャーナリスト・作家。個人の生き方や社会問題に関するノンフィクション作品で知られる。
スコーキー事件を手がかりに、表現の自由と共同体の尊厳が衝突する場面を検討する。社会史、法理論、当事者の証言を組み合わせた緊張感の高い考察。
言論の自由と共同体の傷つきやすさを正面から問う。
表現の自由やコミュニティ・権利を巡る問題を研究する学者。憲法第1修正や公共の安全と表現の境界に関する議論で知られる。
アパルトヘイト下の南部アフリカを歩き、変わりつつある社会を現場から記録する。政治の大きな動きが、移動する記者の視線を通して具体的な人々の暮らしとして立ち上がる。
南部アフリカの激動を、歩いた距離そのままの手触りで伝える。
ホピのカチナ像を、細密な図版と解説で体系的に紹介する。収集家向けの実用性と、宗教文化への敬意を両立した資料性の高い一冊。
細密な図版でホピのカチナ文化を読み解く決定版。
先住民文化や民俗芸術の記録に関わった著述家・編集者。ホピ文化に関する共同作品などを執筆した。
ホピのカチナ像を、細密な図版と解説で体系的に紹介する。収集家向けの実用性と、宗教文化への敬意を両立した資料性の高い一冊。
細密な図版でホピのカチナ文化を読み解く決定版。
ホピのアーティスト/研究者として、ホピの造形文化やカチナに関する共同研究に関わった人物。地域の芸術実践の記録に貢献した。
第二次世界大戦中のホロコーストに対するアメリカ政府と社会の反応を史料に基づき検証した研究。救援活動の不足、政策決定過程、世論の影響などを分析し、アメリカの責任と可能性の限界を問い直す重厚な歴史研究である。
ホロコーストと国際社会の対応を研究した歴史家。アメリカの対ホロコースト政策と救援の欠如を検証した代表作で知られる。
断片的な回想と詩的な言語で構成された作品。個人的記憶と政治的状況、暴力と抵抗のテーマを交錯させ、南アフリカの現実と個人の内的景観を鏡のように映し出す実験的な長編的著作である。
南アフリカ出身の詩人・小説家。アパルトヘイト体制への反対運動にも関与し、詩的実験と政治的主題を融合させた作品で国際的に知られる。
前コロンブス期の美術を、考古学と図像学の両面からたどる大著。図版と解説を通して、中南米文明の芸術を体系的に見渡す。
古代アメリカ文明の芸術を、通史として見渡せる一冊。
先コロンブス期(プレコロンビアン)美術に関する研究を行った研究者・著者。図版と考察を通じて先住民芸術の価値を提示した。
イタリア系移民がアメリカ社会でどのように定着し、民族的アイデンティティを形成していったかを描く歴史書。移民史と都市史を重ねて読むことができる。
移民から民族へと変わる過程を、社会史として描く。
移民史や民族史を研究した学者。イタリア系アメリカ人の歴史と社会的変容を扱った著作で評価を得た。
Richard Rodriguez の回想録。二言語教育、同化、そして社会的上昇がもたらす代償を、自伝的な語りでたどる。
学びの代償が、静かな痛みとして残る。
アメリカのエッセイスト。移民出身の視点から教育、言語、プライバシーや公共性を巡る問題を扱い、論争的かつ鋭い文化批評で知られる。
Wole Soyinka の幼年期をたどる回想録。植民地期ナイジェリアの家庭、学校、宗教と文化の交差が、子どもの視点で描かれる。
幼年期の記憶が、後年の創作の源泉になる。
ナイジェリアの劇作家・詩人。政治的エッセイ・演劇作品で国際的に知られ、1986年にノーベル文学賞を受賞している。文化と政治を鋭く問う作風が特徴。
ハウストン・S・チェンバレンの思想とその政治的・文化的波及を分析する研究。チェンバレンが提唱した“ゲルマン主義”的人種観がどのように形成され、どのように近代のナショナリズムや人種差別理論に影響を与えたかを検証する。
ハウストン・S・チェンバレンの思想とその政治的・文化的波及を分析する研究。
思想史・思想批評の分野で、人種主義思想の歴史的分析を行った研究者。特定思想家の思想と社会的影響を検証した著作で評価された。
北部シャイアンの歴史と儀礼、首長や戦士社会の記憶を、二巻本の規模で丹念にたどる。民族史と共同体の記憶を結びつける重厚な歴史書。
北部シャイアンの歴史と精神文化を網羅する決定版的研究。
民族研究や地域文化に関する著作を執筆。現地調査に基づく記述を通じて、宗教・風習と社会生活の結びつきを描いた。
写真と当事者の語りを重ねながら、マサイの暮らし、祈り、儀礼、家族の結びつきを立体的に描く。大判の写真集として、風土と生活文化の奥行きをそのまま伝える。
写真と語りでマサイの世界へ入り込む、臨場感の高い写真集。
アフリカの民族文化を写真で記録する写真家。民族儀礼や伝統行事を視覚的に捉えた多数の写真集で知られる。
写真と当事者の語りを重ねながら、マサイの暮らし、祈り、儀礼、家族の結びつきを立体的に描く。大判の写真集として、風土と生活文化の奥行きをそのまま伝える。
写真と語りでマサイの世界へ入り込む、臨場感の高い写真集。
マサイ文化に関する共同研究者・著者として写真家と協働し、マサイの伝承や儀礼に関する解説を提供した。
北米先住民の絵画をめぐる視野を広く取り、作品同士の連関や表現の広がりを見せる。美術史的な整理にとどまらず、文化のつながりを読み解く構成が印象的。
先住民美術を広い射程で見渡す、図版豊かな一冊。
先住民文化やアメリカ先住民美術に関心を寄せた作家。出自に関する議論を招いた経歴もありつつ、先住民の視覚文化を紹介する著作を発表した。
Richard Borshay Leeの人類学書で、!Kung Sanの狩猟採集社会を長期調査に基づいて描く。歴史的視点と同時代の観察を行き来しながら、生態と社会組織の関係を明らかにする。
長期調査から、!Kung Sanの生活世界と社会構造を描き出す。
カナダを拠点とする文化人類学者。クング(!Kung)などサン諸民族のフィールドワークで知られ、採集社会の社会構造や性別役割の研究で業績を残す。
Urie Bronfenbrennerの発達心理学書で、人間の発達を個人だけでなく家庭、学校、地域、文化の重なりとして捉える。生態学的システム理論を通じて、成長を支える環境の層を示す。
発達を支える環境の層を、重なり合うシステムとして示す。
発達心理学者。生態学的システム理論(Ecological Systems Theory)を提唱し、子どもの発達を個人と環境の多層的相互作用として論じたことで知られる。
Phillip V. Tobiasが編んだサンの民族誌で、狩猟採集社会としての暮らしと社会構造を描く。環境、移動、食料、労働を通じて、南部アフリカの人びとの生活世界を立体的に示す。
狩猟採集社会の暮らしを、環境と労働の視点から描く。
南アフリカ出身の古人類学者で、人類学と古人類学の分野で著名。アフリカの先住民の研究や人類進化に関する研究で国際的に知られる。
Maxine Hong Kingstonの回想的な作品で、少女時代の記憶、家族の物語、中国の伝承が溶け合う。女性として、アメリカ人として自己を形作る過程を、神話的な想像力で描き出す。
記憶と伝承が混ざり合い、自己の輪郭が立ち上がる。
中国系アメリカ人作家。家族史と伝承を織り交ぜた独自の語りで知られ、異文化体験やジェンダー、移民の記憶を多面的に描く。
Allan Chaseの社会史的な研究書で、マルサス主義から優生学へとつながる科学的人種主義をたどる。歴史の中で正当化されてきた差別の論理を、具体的に検証する。
人口論から優生学へとつながる差別の系譜をたどる。
科学的理論と社会的影響を批判的に検討する著作を手がけた作家・研究者。人種観念と科学発展の関係を問い直す研究で知られる。
第二次大戦中の日系アメリカ人強制収容を、政府文書と当事者の記憶を組み合わせて検証した告発的な歴史書。抑留の正当化に異議を唱え、のちの賠償運動にも影響を与えた。
忘れられた不正義を掘り起こし、記録として残した決定版。
アメリカのノンフィクション作家。法と歴史を題材にした大著で知られ、『Simple Justice』でブラウン判決と公民権運動の法的側面を詳細に描いた。
ブラウン判決に至る法廷闘争を、奴隷制後の人種隔離の歴史から最高裁の審理まで立体的にたどる大部の歴史書。公民権運動の法的基盤を理解するうえで欠かせない定番。
判決そのものだけでなく、それを支えた長い闘いを描く労作。
日系アメリカ人の作家・活動家。第二次世界大戦期の日系アメリカ人強制収容の実態を暴露し、公的記録と被収容者の証言をまとめた研究で知られる。
ナチスによるユダヤ人迫害の起源から大量殺戮までを、思想史・制度史・被害者の体験の両面から描いた通史。ホロコースト研究の古典として位置づけられる。
反ユダヤ主義の蓄積が、いかに組織的殺戮へと結びついたかを追う決定版的研究。
ユダヤ史とホロコースト研究に取り組んだ歴史家。ユダヤ人の近代史に関する研究で知られる。
中東を広く歩いた著者が、アラブ世界の歴史、政治、イスラム、地域の自己理解を総合的に描いた報告的ノンフィクション。旅の記録と歴史叙述を行き来しながら、地域への第一印象を更新していく。
歴史の概説にとどまらず、現地取材の手触りを生かしてアラブ世界を立体的に示す。
伝記や歴史に関する著述活動を行った研究者。中東やアラブ世界に関する研究でも知られる。
ユダヤ人を単一の生物学的『人種』とみなす見方を、歴史学・人類学・遺伝学の観点から批判的に検討した共著。民族、宗教、アイデンティティの境界を考え直させる。
『ユダヤ人種』という概念そのものを問い直す、挑発的で学術的な一冊。
人類学・民族学の分野で多数の著作を持つ研究者。ユダヤ文化や中東研究で知られる。
ブラウン判決に至る法廷闘争を、奴隷制後の人種隔離の歴史から最高裁の審理まで立体的にたどる大部の歴史書。公民権運動の法的基盤を理解するうえで欠かせない定番。
判決そのものだけでなく、それを支えた長い闘いを描く労作。
アメリカ南部の奴隷制社会を、奴隷たちの文化や抵抗まで含めて読み直す歴史研究書。
奴隷制を、支配される側の世界から読み直す。
アメリカの歴史家。奴隷制度と南部社会の研究で知られる。
ヨーロッパ、とくにドイツで広がった人種主義と民族主義の観念の形成をたどる研究書。
神話化された「アーリア人」の観念を歴史のなかに解体する。
ユダヤ史と反ユダヤ主義研究の分野で活動した研究者。
ドレフュス事件の資料と証言を集めたドキュメンタリー・ヒストリー。
ドレフュス事件の資料と証言を集めたドキュメンタリー・ヒストリー。
歴史学者・編集者。史料編纂や文書を通じた歴史研究に従事した。
アボリジニ社会との出会いを通して、植民地主義と医療実践を振り返る回想的な書物。
アボリジニ社会との出会いを通して、植民地主義と医療実践を振り返る回想的な書物。
医師であり先住民問題に関わる活動家。先住民族への医療や権利擁護に尽力した。
リチャード・ライトの生涯と未完の探求を追う批評的伝記。
リチャード・ライトの生涯と未完の探求を追う批評的伝記。
南アフリカのアパルトヘイト下で、法と正義の意味を問う政治的エッセイ。
南アフリカのアパルトヘイト下で、法と正義の意味を問う政治的エッセイ。
南アフリカの活動家・法曹。アパルトヘイト体制に反対し、人権擁護の立場から活動した。
サウスカロライナの島で黒人の子どもたちを教えた一年を振り返る回想録。教育と尊厳、そして共同体の変化が中心にある。
一人の教師の経験から、教育の意味をまっすぐに掘り下げる。
アメリカの小説家・回想録作家。南部を舞台に人間関係と個人の苦悩を描く作風で知られる。
大西洋をまたぐ廃奴運動の連携をたどる歴史研究。英米の活動家ネットワークがどのように奴隷制廃止へ向かったかを詳しく追う。
奴隷制廃止を支えた国際的な連携を描く研究書。
ミズーリ州セントルイスの公営住宅プルーイット・アイゴーに暮らす黒人家族の生活を、長期調査にもとづいて描く社会学研究。貧困が家族関係や子どもの社会化、共同体の秩序にどう影響するかを具体的に追う。
都市貧困を抽象論ではなく、日々の暮らしの実感から捉え直す一冊。
都市社会学・社会政策の研究者。貧困と住宅問題、都市スラムに関するフィールド研究で知られる。
19世紀アメリカで白人知識人が黒人をどう捉えたかを、思想史と社会史の両面から追う研究書。奴隷制と人種観の結びつきを丁寧にたどり、建国後の議論がいかに偏見を制度化していったかを浮かび上がらせる。
白人社会がつくり出した黒人像の歴史を、19世紀の言説から読み解く。
アメリカの歴史学者。人種観や人種関係の歴史的研究で著名。
進化論をめぐる19世紀の科学言説が、人種的優劣の説明へと転化していく過程を追う研究書。科学的な確信と公共政策の結びつきを検証し、差別観念が学問の内部から強化されていった構図を明らかにする。
進化論が差別の理屈へ変わる瞬間を追う。
合衆国建国期の政治制度の中に奴隷制を位置づけ、その拡大と維持を支えた構造を検証する研究書。自由と平等の理念が、実際には奴隷保有体制とどう折り合っていたのかを、憲法と政治史の両面から問い直す。
建国の理念の背後にある奴隷制の構造を暴く。
黒人史と社会心理学を組み合わせて、アメリカの人種問題に新しい処方箋を提示する意欲作。歴史の流れと心理の働きをつなぎ、差別の背景にある構造を読み替えようとする姿勢が鮮明な一冊。
人種問題を心理と歴史の両方から見直す。
作家・思想家。社会変革や和解に関する思想的な論考を行った。
南アフリカのBafokeng共同体に生まれた著者が、自身の家族史、移住、労働、政治活動、弾圧の経験をたどる自伝。個人の記録にとどまらず、植民地化と都市化が共同体にもたらした変化を内側から伝える。
ひとりの人生から、南アフリカ近代史の輪郭が立ち上がる。
アフリカ史の広い流れを、古代文明から植民地支配、独立後の課題まで一冊でたどる包括的な通史。地域ごとの変化と大陸全体を貫く移動、宗教、外部勢力との関係を軸に、アフリカの人々の歴史を立体的に描く。
古代から現代までを見渡し、アフリカの歴史を大きな連続性の中で読み直す通史。
1830年代から南北戦争期までの非暴力廃奴運動を軸に、黒人と白人の協働、抗議の戦術、暴力との緊張関係をたどる歴史書。公民権運動の前史を、個人と運動の具体的な積み重ねから読み解く。
非暴力と協働に焦点を当て、廃奴運動を公民権史へとつなぐ。
アメリカの歴史家・作家。アメリカの改革運動や歴史的人物の研究で知られる。
メキシコ系アメリカ人の歴史と文化的自覚を、地域社会の変化や農場労働運動、都市バリオの経験を交差させながら描くルポルタージュ的通史。政治的闘争だけでなく、言葉や誇りの回復までを含めてラ・ラーサの姿を浮かび上がらせる。
圧縮された社会史でありながら、メキシコ系アメリカ人の声と誇りを鮮やかに立ち上げる。
作家・評論家。民族問題や社会史に関する記述を行った。
セネカの植民地期から保留地時代初期までの歴史と、ハンサム・レイクの予言と宗教復興を軸に、ひとつの社会が危機のなかで立て直されていく過程をたどる歴史書。先住民社会の再生を、政治・宗教・文化の交差点から描き出す。
破壊と再生のあいだで、セネカの歴史を宗教復興の物語として読み直す。
文化人類学者。宗教や儀礼、文化変容に関する理論的・実証的研究を行った。
スコッツボロ事件をめぐる裁判とその後の議論を追い、冤罪と人種差別がアメリカ南部の司法に残した影響を描く歴史研究書。
冤罪事件を通して、アメリカ南部の司法と人種秩序を読み直す。
アメリカの歴史研究者。人種問題や南部史の分析で知られる。
Vine Deloria Jr. の代表作として知られる本書は、米国の先住民に向けられた固定観念をユーモアと鋭い批評で切り崩し、部族の自立と文化的尊厳を主張するエッセイ集です。連邦政府、宗教、社会科学にまで視線を広げながら、先住民の視点からアメリカ社会を問い直します。
先住民へのまなざしを根底から組み替え、部族の誇りと自立の意味を鮮やかに問い直す、機知に富んだ一冊。
ネイティブ・アメリカンの作家・活動家。先住民の権利擁護や文化復興を主張し、政策批判を展開した。
フロレスタン・フェルナンデスによるブラジルの人種関係研究の英訳版で、サンパウロの黒人の社会的位置と、いわゆる人種民主主義の神話を批判的に検討する。
ブラジル社会における黒人の経験を、歴史と階級の視点から読み解く重要な社会学的研究。
ブラジルの社会学者。人種問題や社会的不平等の研究で知られる。
第二次世界大戦中の日系アメリカ人の強制退去と収容を、当事者の証言と資料調査をもとにたどる通史で、戦前史から収容所、そしてその後の問題までを広く扱う。
当事者の声を軸に、日系アメリカ人の強制収容の全体像を丁寧に描いた通史。
第二次世界大戦中の日系アメリカ人の強制退去と収容を、当事者の証言と資料調査をもとにたどる通史で、戦前史から収容所、そしてその後の問題までを広く扱う。
当事者の声を軸に、日系アメリカ人の強制収容の全体像を丁寧に描いた通史。
1969年の受賞作。南部の隔離された学校に通うアフリカ系アメリカ人と白人の子どもたちを対象に、知能や学力、家庭環境、教師との関係を丁寧に調べ、学力差を単純化せずに捉えようとした研究書。人種だけでなく、個人差と生活条件に目を向けて教育環境の改善につながる示唆を探っている。
人種差を断定するのではなく、子どもたちを取り巻く生活条件まで見通して読み解く、南部教育研究の記録。
南部の農村に暮らす黒人と白人の子どもたちを対象に、学力、社会性、動機づけ、気質の違いと共通点を多面的に追った大規模な心理学研究。家庭、学校、地域の条件を重ねて読むことで、個人差を生むのは生得的要因ではなく環境だと論じる。
農村南部の子どもたちを通して、環境と発達の結びつきを立体的に描く心理学研究。
心理学者。子どもの発達や社会心理に関する研究を行った。
1913年のマリー・ファガン殺害とレオ・フランクの裁判、そしてリンチ事件を軸に、反ユダヤ主義と群衆心理、司法の脆さがどのように悲劇を拡大したかを描く。南部社会の偏見を具体的な事件史としてたどる、重厚な通史として読まれてきた一冊。
アメリカ南部の偏見と司法の歪みを、ひとつの事件から照らし出す。
アメリカの歴史学者。反ユダヤ主義や司法史に関する研究で知られる。
アメリカ先住民の社会変化を、歴史的背景と当事者の現状の両方から見渡す論集。政治的自立、教育、共同体、連邦政府との関係までを横断し、1960年代末の先住民運動を広い視野で捉える。
歴史の本ではなく、変わりゆく現代のアメリカ先住民社会を描く概説。
アメリカ先住民の当時の社会状況を、歴史的背景と政策の枠組みを踏まえながら多角的に描く共同編集書です。各地の事例を通じて、文化の継承、経済的自立、自治の課題を立体的に示しています。
歴史の先にある「いま」を、先住民自身の視点から読み解くための一冊です。
アメリカの人類学者。アメリカ先住民の文化や民族政策に関する研究・活動で知られる。
シカゴ南部の老朽化したアパート「メッカ」を舞台に、失われた子どもを探す母親の視線を軸として、黒人都市コミュニティの喪失、緊張、連帯を描く長詩集。
巨大な建物に残る喪失と記憶を、鋭い観察と言葉の切れ味でたどる。
アメリカの詩人・作家。黒人の生活と社会問題を鋭く描き、1950年代以降のアメリカ文学に大きな影響を与えた。
1968年のアニスフィールド・ウルフ賞受賞作。反ユダヤ陰謀論がいかにホロコーストへつながったかをたどる。
反ユダヤ陰謀論がいかにホロコーストへつながったかをたどる
思想史や社会思想の研究者。陰謀論や反ユダヤ主義の起源と影響を歴史的に検証した。
1968年のアニスフィールド・ウルフ賞受賞作。アメリカの子どもたちが変動のなかでどう生きるかを描く社会研究。
アメリカの子どもたちが変動のなかでどう生きるかを描く社会研究
子どもの心理と社会状況を長年にわたり調査・記録してきた精神科医・作家。臨床とフィールドの視点から社会的不正義が子どもに及ぼす影響を描く。
1968年のアニスフィールド・ウルフ賞受賞作。ホロコーストの破壊過程を体系的に分析した大著。
ホロコーストの破壊過程を体系的に分析した大著
ホロコースト研究の先駆的歴史家。官僚機構や政策の記録に基づく細密な分析でユダヤ人迫害のメカニズムを解明した。
1968年のアニスフィールド・ウルフ賞受賞作。ユダヤ人の歴史的・社会的な特質をめぐる考察。
ユダヤ人の歴史的・社会的な特質をめぐる考察
文学・思想領域で著述した学者・評論家。ユダヤ人と近代思想に関する論考を残す。
西洋思想のなかで奴隷制がどう正当化され、受け継がれてきたかを歴史的にたどる研究書。
西洋思想のなかで奴隷制がどう正当化され、受け継がれてきたかを歴史的にたどる研究書。
アメリカの歴史学者。奴隷制とその思想的・文化的背景の研究で知られ、『The Problem of Slavery in Western Culture』などで西洋社会における奴隷制の起源と影響を明らかにした。
プエルトリコ系家族の暮らしを通して、貧困と都市生活の圧力を描くオスカー・ルイスの代表作。
プエルトリコ系家族の暮らしを通して、貧困と都市生活の圧力を描くオスカー・ルイスの代表作。
文化人類学者。フィールドワークに基づく生活史的記述を通して「文化的貧困」の概念を提示し、貧困層の生活と価値観の形成を描いた。
古代ギリシャ思想における人間観や普遍性の観念を検討する学術的研究。哲学者たちの論考を通じて、人類の共通性と文化的多様性に関する古典的な視点を探る。
『Manchild in the Promised Land』は、ハーレムで育った著者の半自伝的物語で、犯罪や貧困、差別に直面しながら自己再生を模索する若者の姿を生々しく描く。都市貧困と社会構造への批判を含む重要な作品である。
ハーレム出身の作家で、都市の貧困や若者の成長を描いた自伝的作品で知られる。
本書は、幼少期の困難、犯罪と服役、獄中での転機、イスラムとの出会い、そして黒人解放運動への覚醒という著者の人生の軌跡を率直に語る自伝である。アメリカの人種問題に対する鋭い告発と個人の変容を描く名著。
黒人解放運動の著名な指導者。イスラム教徒としての影響や、黒人の権利と自己決定を強く主張したことで知られる。
1966年のアニスフィールド・ウルフ賞受賞作。ギリシア思想における人類の統一観の成立と展開をたどる研究書。
ギリシア思想における人類の統一観の成立と展開をたどる研究書
作家・ジャーナリスト。『ルーツ』などで知られ、口述筆記を通じて黒人史を広く伝えた。
1966年のアニスフィールド・ウルフ賞受賞作。ハーレムで育った筆者の経験を通して、貧困と暴力を越える道を描く回想録。
ハーレムで育った筆者の経験を通して、貧困と暴力を越える道を描く回想録
『Assimilation in American Life』は、同化を文化的・構造的・婚姻的など多面的に分類し、移民や少数派が主流社会へどのように統合されるかを理論的に整理した社会学の重要研究である。同化の段階と要因を体系的に示す。
移民と同化に関する理論的枠組みを提示した社会学者として知られる。
本書は、南北戦争と再建期における廃奴運動と黒人の権利獲得の過程を、政治史と社会史の観点から詳述した研究。政治的戦略や活動家の役割、制度変化の影響を論じる。
南北戦争や再建期の研究で知られるアメリカの歴史家。戦争と社会変動を精緻に解析することで著名。
ユダヤ人の歴史を古代から近代に至るまで概観する教養的な概説書。宗教、文化、ディアスポラの流れ、近代化と民族的アイデンティティの変化を整理して提示する。
ユダヤ人史や教育分野での業績で知られる学者。大学運営にも関与した教育者である。
『Mississippi: The Closed Society』は、ミシシッピ州における制度化された人種差別と政治的閉鎖性を批判的に分析する研究で、抑圧の構造や社会的影響を明らかにし、公民権運動の意義を論じる。
アメリカ南部史を研究し、地域の社会・政治構造に関する分析で知られる研究者。
『The New World of Negro Americans』は、アメリカ社会における黒人コミュニティの現状とその変化を分析した社会学的考察。都市化や経済条件、政治的動向が黒人の生活に与える影響を論じ、公民権運動の文脈で問題を整理する。
国際情勢や社会問題に関する著述で知られる評論家・研究者。
『Beyond the Melting Pot』は、ニューヨークを事例に各民族集団の同化過程と文化的持続性を分析し、単純な「メルティングポット」論を批判した古典的研究。民族間の相互作用と都市社会の複雑性を明らかにする。
移民・民族問題や都市研究で知られるアメリカの社会学者。都市における多文化共存の研究で著名。
グレイザーとの共著である本作は、ニューヨーク市における民族集団の社会構造と同化の限界を検証し、政策的示唆を与える都市社会学の主要研究である。
社会政策や都市問題についての研究で知られ、後に政界でも活躍した学者・政治家。
『Mankind Evolving』は、人類の進化と遺伝学的多様性を論じる科学的著作で、遺伝学の知見をもとに人種概念や文化差異の意味を再検討し、偏見に対する科学的反論を提示する。
進化生物学・遺伝学の分野で重要な貢献をした学者。生物学的観点から人類の多様性を論じた。
『Antislavery』は、アメリカの反奴隷制運動を革命期から南北戦争、再建期まで追いかける大部の通史です。30年に及ぶ研究をもとに、政治運動、宗教、法廷闘争、黒人の自由をめぐる論点を幅広く整理しています。
奴隷制廃止運動の全体像を、膨大な資料にもとづいて描き切った研究書です。
アメリカ史、特に奴隷制と廃奴運動を研究した歴史家。
『Black Like Me』は、白人の記者が肌を薬剤で黒くし、黒人としてアメリカ南部を旅した体験を記録したノンフィクションです。日記形式で、露骨な差別や日常的な屈辱、そして人種隔離の現実を、本人の揺れとともに伝えます。
人種の境界を自ら越え、差別の実感を身をもって記したルポルタージュです。
自身の体験をもとに人種差別を告発した著作で知られる作家・ジャーナリスト。身体的変装で差別を検証したことで注目された。
自伝的要素の強い小説で、ロンドンの荒れた学校に赴任した黒人の技師が、教室での経験を通して階級意識と人種偏見に向き合い、自分の立ち位置を見直していく。
教室は、偏見と希望がぶつかる場所になる。
ガイアナ(英領ギアナ)出身の作家で、教育現場の実体験を題材にした作品で知られる。
アフリカを旅するルイス・E・ロマックスが、自身の先入観やアフリカ大陸の政治的現実に向き合いながら、植民地主義、独立運動、黒人としての自己認識を見つめ直すノンフィクション。
旅の記録が、そのまま自己点検の記録になる。
アフリカや黒人社会に関する取材・評論で知られたジャーナリスト。黒人社会の問題を広く伝えた。
ジョン・ヘインズ・ホームズの回想録で、幼少期から長年の牧会、平和運動、公民権運動に至る歩みを本人の言葉でたどる一冊として位置づけられている。信仰と社会運動を結びつけた生涯を知る手がかりになる。
信仰と社会的実践を切り離さなかった一人の牧師の人生が、自伝としてまとまっている。
ユニタリアン派の牧師であり、平和主義と社会正義の擁護者として活動した。
古代アフリカの都市文明を、考古学と歴史研究を組み合わせて描き直す本として読まれている。植民地主義的な神話への反論として評価される一方、文明観そのものには時代性が残るという受け止めもある。
アフリカ史を欠落ではなく蓄積として読み直すための、先駆的な一冊。
アフリカ史の研究と普及に努めたイギリスの歴史家・ジャーナリスト。アフリカ文明の再評価を促した著述で知られる。
モンゴメリー・バス・ボイコットを軸に、公民権運動がどのように形づくられていったかをキング自身の視点でたどる回想録。個人の勇気だけでなく、ローザ・パークスら仲間たちとの協働が運動を支えたことを、非暴力抵抗の実践とともに描く。
非暴力抵抗の原点を、現場の記憶とともにたどる一冊。
アメリカの公民権運動の指導者。非暴力の理念を掲げ地域運動を全国運動へと拡大し、1964年ノーベル平和賞を受賞した。
人種・文化的少数派に対する偏見と差別を、社会構造の各領域にまたがる問題として整理した学術的な研究書。経済、政治、宗教、教育といった制度を横断して、偏見がどのように生まれ、持続するかを分析する。
偏見を感情論ではなく、社会の仕組みとして読み解くための基礎文献。
人種・文化的少数派に対する偏見と差別を、社会構造の各領域にまたがる問題として整理した学術的な研究書。経済、政治、宗教、教育といった制度を横断して、偏見がどのように生まれ、持続するかを分析する。
偏見を感情論ではなく、社会の仕組みとして読み解くための基礎文献。
アメリカの社会学者で、人種関係や宗教社会学の分野での研究で知られる。
『Handbook on Race Relations』は、南アフリカにおける人種関係の歴史・制度・実態を整理したハンドブック的資料。法制度や統計、政策の検討材料をまとめ、差別問題の理解と改善に資する参考書的な位置づけを持つ。
南アフリカの研究・教育機関で、人種関係に関する調査・資料提供や政策提言を行う組織。
『Naught for Your Comfort』はトレヴァー・ハドレストンが南アフリカで目撃したアパルトヘイトの現実を記した記録と論考。教会や国際社会の責任を問い、被抑圧者の声を取り上げて国際的連帯を訴えるルポルタージュ的著作である。
イギリス出身の聖職者で、南アフリカにおけるアパルトヘイト反対運動で知られる。現地での活動を通じて人種差別の実態を国際社会に訴えた。
『The Masters and the Slaves』は、ブラジル社会の形成を奴隷制度・大農園制という観点から読み解く文化史的研究。植民地期の階層構造、家父長制、混血(人種間の交わり)が近代ブラジルの国民性に与えた影響を詳細に論じる。
ブラジルの社会学者で、奴隷制や混血がブラジル社会に与えた影響を分析した代表作で国際的に知られる。
アフリカにおける政治的・社会的対立や独立運動の経緯を扱った歴史的・政治的考察。
ノンフィクション部門で受賞
カナダ北部に暮らす先住民の生活と生存を、現地での取材を基に描写したノンフィクション。近代化や環境変化がもたらす影響を記録している。
ノンフィクション部門で受賞
香港を舞台にした作品で、東西文化の摩擦と個人の愛情・葛藤を描く自伝的要素を含む作品。
ノンフィクション部門で受賞
ベンジャミン・バネカーと黒人の科学的達成を描く伝記。
ノンフィクション部門で受賞
シカゴの黒人生活を扱う都市社会学の基本文献。
アメリカの人種的・宗教的少数者を扱うドキュメンタリー。
民俗学、演技性、黒人生活を軸にした Hurston の自伝。
E. Franklin Frazier が、奴隷制から 20 世紀前半の都市移住までを通して、アフリカ系アメリカ人家族の形成を歴史的・社会学的にたどる古典的研究。
奴隷制から都市移住まで、アフリカ系アメリカ人家族の歴史を一望する。
南アフリカにおける非欧州系住民の政治・経済・社会的地位を分析した調査研究。単独の書籍としてではなく、社会史的資料として位置づけられる。
南アフリカ社会の構造を、統計と現実から読み解く。
アフリカ系アメリカ人の大学卒業者の進路、職業、地域分布を追った調査研究。高等教育が黒人社会にもたらした変化と制約を具体的に示す。
学位取得後の進路から、黒人高等教育の現実が見えてくる。
人間の多様性を人種主義ではなく科学的に捉え直そうとする、ジュリアン・ハクスリーらの共同研究。ヨーロッパの民族構成と「人種」概念の誤りを検討する。
「人種」をめぐる思い込みを、学問的に問い直す。
人間の多様性を人種主義ではなく科学的に捉え直そうとする、ジュリアン・ハクスリーらの共同研究。ヨーロッパの民族構成と「人種」概念の誤りを検討する。
「人種」をめぐる思い込みを、学問的に問い直す。
1930年代シカゴの黒人政治の形成を、統計と事例で追う実証研究。選挙、制度的障壁、指導者の台頭を通じて都市政治における人種問題を描く。
選挙と制度のあいだで、黒人政治の輪郭が立ち上がる。