世界・海外・国外の文学賞

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デレク・ウォルコット

デレク・アルトン・ウォルコット

Derek Walcott

プロフィール

性別
男性
生誕
1930-01-23 (カストリーズ, セントルシア)
死没
2017-03-17 (キャップ・エステート(グロス=イレット), セントルシア) 87歳
国籍
セントルシア
言語
英語
宗教
メソジスト(メソジズム)
居住地歴
カストリーズ(セントルシア) → トリニダード(ポート・オブ・スペイン) → ブルックライン / ボストン(アメリカ合衆国) → ニューヨーク(アメリカ合衆国)

経歴

職業
詩人, 劇作家, 教授
活動期間
1948年〜2017年
所属
トリニダード・シアター・ワークショップ(創設者・理事), ボストン大学(教授), ボストン・プレイライツ・シアター(創設), エセックス大学(Poet in Residence/名誉職)
影響を受けた人物
T. S. エリオット, エズラ・パウンド, ロバート・ローウェル, エリザベス・ビショップ
影響を与えた人物
カマウ・ブラザウェイト, エドゥアール・グリッサン, トリニダード・トリニダディアンなどカリブ諸作家

学歴

セント・メアリーズ・カレッジ(中等教育)
国: セントルシア
地元のカトリック系中等学校に通った
ウェストインディーズ大学カレッジ(キングストン)
期間: 1950s
卒業年: 1953
国: ジャマイカ
奨学金を得て在学後、1953年頃にトリニダードへ移る

受賞歴

ノーベル文学賞
1992
主催: ノーベル委員会/ノーベル財団
結果: 受賞
T. S.エリオット賞
2011
対象作品: ホワイト・イグレット(詩集)
主催: T. S.エリオット賞選考委員会
結果: 受賞
オビー賞
1971
対象作品: 『夢を見るモンキーマウンテン』(劇)
部門: Best Foreign Play
主催: オビー賞(オフ・ブロードウェイ演劇賞)
結果: 受賞
マッカーサー・フェローシップ
1981
主催: マッカーサー財団
結果: 受賞
クイーンズ・ゴールド・メダル・フォー・ポエトリー
1988
主催: イギリス王室
結果: 受賞
W. H.スミス文学賞
1990
対象作品: オメロス(詩)
主催: W. H. Smith
結果: 受賞
アニスフィールド=ウルフ賞(終身業績)
2004
主催: Anisfield-Wolf
結果: 受賞
OCMボカス賞(カリブ文学)
2011
対象作品: ホワイト・イグレット(詩集)
主催: OCM Bocas Prize
結果: 受賞
グリフィン詩の賞(生涯功労賞)
2015
主催: グリフィン詩の賞財団
結果: 受賞
セントルシア勲章(ナイト・コマンダー)
2016
主催: セントルシア政府
結果: 叙勲

受賞・候補エディション

  1. 受賞作: Collected Poems, 1948–1984

    初期から中期までの詩作を集成した詩集。地域性、歴史、個人の記憶を織り込み、ポストコロニアルな視点を詩的に展開する。

    515ページ
    ポストコロニアル地域性
  1. 受賞作: Omeros(オメロス)

    『Omeros』はホメロス的叙事を参照しつつ、カリブの漁師や島の共同体を中心に描く長詩である。植民地主義の遺産、海と土地の記憶、個人と共同体の物語が神話的語りと現代史を交錯させて展開し、風土と歴史を詩的に再構築する壮大な叙事詩である。

    『Omeros』はホメロス的叙事を参照しつつ、カリブの漁師や島の共同体を中心に描く長詩である。

    叙事詩植民地主義の遺産カリブのアイデンティティ神話と歴史
  1. 受賞作: White Egrets

    カリブ海の記憶、老い、愛、芸術を、移り変わる景色のなかで捉え直す詩集。

    変わりゆく風景のなかで、カリブ海の記憶と老いの感覚を見つめる。

    86ページ
    カリブ海老い愛と芸術
  1. 受賞作: White Egrets

    『White Egrets』はウォルコット晩年の詩集で、海や鳥、島の風景を通じて記憶や老い、喪失、創作の営みを静謐で繊細な言語で綴る。カリブの自然と個人的回想が重なり合う詩群。

    自然記憶老いカリブ海の風景詩的言語

作品

代表作

オメロス

1990年 叙事詩 / 長編詩 320ページ

セントルシアを主舞台にしつつ、ホメロス的要素を借用して漁師や植民地の歴史、記憶、アイデンティティを描く長篇叙事詩。三行連(テスタ・リーマ)に近い変奏的な韻律を用いる。

植民地主義記憶と歴史島と海アイデンティティ

Dream on Monkey Mountain(夢見るモンキーマウンテン)

1967年 劇(演劇)

植民地主義と自己認識をめぐる劇。主人公マカクの心理を通して、抑圧と解放の主題を扱う。

植民地主義アイデンティティ解放
映像化・舞台化
  • [テレビドラマ / 上演] Dream on Monkey Mountain(テレビ制作/舞台) (1970)

ホワイト・イグレット(White Egrets)

2010年 詩集

晩年の詩集で、自然、老い、記憶と喪失を繊細なイメージで綴る作品群。T. S.エリオット賞受賞作。

自然老い記憶

全著作

  • 25 Poems (1948)
  • Epitaph for the Young: XII Cantos (1949)
  • In a Green Night: Poems 1948–60 (1962)
  • Another Life (1973)
  • Omeros (1990)
  • Tiepolo's Hound (2000)
  • The Prodigal (2004)
  • White Egrets (2010)

翻案

  • ドキュメンタリー『Poetry Is an Island: Derek Walcott』(2013)

作品の翻訳

  • (個別作品の諸言語訳は多数存在)

作風・主題

文体
絵画的で視覚的な描写古典的形式と現代的語法の融合叙情性と叙事性の共存
頻出モチーフ
海と島漂流・難破の比喩植民地の遺産と混淆したアイデンティティ絵画と視覚のイメージ

健康

  • 腎疾患
    晩年
    晩年に健康問題があり、最終的に腎疾患が死因の一因と報じられた。

評価・遺産

デレク・ウォルコットはカリブ文学を国際的に紹介した詩人・劇作家であり、『オメロス』などで高く評価された。ノーベル文学賞受賞を含む多くの栄誉を受け、作品と資料は学術機関で保存され、カリブの文化的記憶に大きな影響を残した。

記念館・博物館

  • ウォルコット・ハウス(Walcott House) 17 Chaussée Road, カストリーズ, セントルシア 2016年開館

関連学会

  • ロイヤル・ソサエティ・オブ・リテラチュア(名誉)

資料所蔵先

  • デレク・ウォルコット・コレクション(ウェスト・インディーズ大学セントオーガスティン校図書館)

大衆文化への影響

  • ドキュメンタリー映画『Poetry Is an Island: Derek Walcott』(2013)
  • カストリーズの公共広場にデレク・ウォルコット広場が命名

引用

  • 私は詩を書くことを祈りと切り離したことはない。詩は私にとって召命である。
    出典: The Paris Review インタビュー(The Art of Poetry No. 37) (1986年)
  • ノーベル委員会は彼の作品を「歴史的視野によって支えられた、偉大な明晰性を持つ詩的業績」と評した。
    出典: ノーベル賞選考委員会 (1992年)

豆知識

  • 双子の兄弟ロデリック・ウォルコットも劇作家である。
  • 画家としても活動し、自作の水彩画が展覧されたことがある。
  • 2017年にセントルシアで国葬が行われた。
  • ウォルコットの原稿類はUWI(ウェスト・インディーズ大学)にコレクションとして保管され、UNESCOの記憶遺産に登録された。