OCMボカス賞(カリブ文学)
おーしーえむぼかすしょう(かりぶぶんがく)
カリブ出身またはカリブ市民の著者による書籍を対象とした年次文学賞。詩・フィクション・ノンフィクションの各部門からショートリストを選び、総合受賞作に賞金を授与する。
- 創設年
- 2011
- 主催
- NGC Bocas Lit Fest(主催)、スポンサー:One Caribbean Media(OCM)
- カテゴリー
- 詩・現代詩
- 選考方式
- 公募
- 受賞対象
- 不問
- 開催頻度
- 年1回
- 発表時期
- 5月頃
- 賞のステータス
- 活動中
説明
OCM Bocas Prize for Caribbean Literature(OCMボカス賞)は2011年にNGC Bocas Lit Festが創設した年次文学賞で、カリブ出身またはカリブ市民の著者による前年度出版の書籍を対象とする。作品は詩・フィクション・文学的ノンフィクションの3カテゴリーで審査され、各ジャンルの最優秀作3点がショートリストを構成する。その中から審査委員会が総合受賞作を選出し、受賞作は通常ポート・オブ・スペインで開催されるNGC Bocas Lit Festの会場で発表される。スポンサーはOne Caribbean Media (OCM)。総合優勝者にはUS$10,000、ショートリスト入りの各作品にはUS$3,000が授与される。
賞品
- 主賞品
- 総合優勝:US$10,000(ショートリスト入りの各作品にはUS$3,000を授与)
- 賞金
- 10,000 USD
- ショートリスト賞:US$3,000(各)
- スポンサー:One Caribbean Media(OCM)
- 各ジャンルの最優秀作3点がショートリストを構成
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| ロングリスト/予備選考(該当年に実施される場合) | 予備審査員または内部選考パネル(年による) | — | 公式サイトや発表記事でロングリストが発表される場合がある |
| カテゴリー別選考(詩・フィクション・ノンフィクション) | 各ジャンルに専門の審査員パネル(年によってメンバーが変動) | — | 各ジャンルの最優秀作が選ばれ、3作がショートリストを構成する |
| 最終選考(ショートリストから総合受賞作を選出) | 審査委員会がショートリスト3作から総合受賞作を選出 | — | NGC Bocas Lit Fest(通常ポート・オブ・スペイン)で発表される |
選考基準
- 著者がカリブ出身またはカリブ諸国の市民であること
- 応募作品が原則として前年度に出版された書籍であること
- 文学的完成度(文体、構成、独創性)
- ジャンル固有の完成度(詩的技巧、物語性、ノンフィクションとしての調査・分析の深さ等)
- 作品の地域的/文化的貢献度(カリブの文脈における意義)
応募のヒント
推奨
- 応募要項(著者資格・出版年など)を主催者公式ページで確認する
- 作品が該当ジャンル(詩・フィクション・ノンフィクション)に合致していることを明示する
- 出版社情報、ISBN、刊行日など正確な書誌情報を添付する
- 提出形式と締切を守り、提出前に校正と編集を徹底する
- 作品のカリブとの関係性や独自性を応募書類で明確に伝える
注意
- 未完成のドラフトを提出しない
- 応募資格(出版年や著者の出自)を満たさない作品を送らない
- 提出フォーマットや要項を無視した提出を行わない
審査員から
- 言語表現の精度と編集の完成度を重視する
- 地域性(カリブの文脈)と普遍性のバランスが評価される
- ジャンルごとの完成度(詩なら音や行間、ノンフィクションなら調査の深さ)を示すことが重要
- 応募要項に従い、明確で整理された提出資料を用意する
関連の賞
- NGC Bocas Lit Fest(他の賞・プログラム)
- Commonwealth Writers' Prize
- Guyana Prize for Literature
- 地域の文学フェスティバルや助成・出版プログラム
公式情報
https://www.bocaslitfest.com/awards/ocm/過去の受賞者
『Village Weavers』はハイチとディアスポラを背景に、家族の物語と伝承、暴力と回復を描く小説。複数の視点を通して共同体と個人の交差する軌跡を描き、歴史の継承と再生を問いかける。
ハイチ出身の作家で、ディアスポラや記憶、女性の経験を主題にした小説・研究で知られる。
『How to Say Babylon』は、ジャマイカの歴史や植民地主義が言語とアイデンティティに与えた影響を検証するノンフィクション。回想や文化批評、詩的な断章を織り交ぜつつ、故郷と亡命の複雑さを探る作品。
ジャマイカ出身の詩人・作家。個人的記憶と政治的歴史を結びつける力強い語りで知られる。
『When We Were Birds』は、喪失と家族の秘密を巡る物語。魔術的リアリズムを用いて島の風景と記憶が登場人物の内面と交錯し、存在や愛の意味を詩的に問い直す小説。
トリニダード出身の作家。魔術的リアリズムや島の記憶、喪失と再生を繊細に描く作風で注目されている。
『Pleasantview』は小さな共同体を舞台に、家族関係や階級、移民と帰属意識を織り込みながら登場人物たちの内面と関係性を描く群像劇。日常の細部描写を通して社会変化と個人の居場所を問う作品。
『The Dyzgraphxst』は、植民地主義と言語の暴力、身体と喪失、世代をまたぐ記憶を掘り下げる詩集。断片的で実験的な語りと豊かなイメージで、カリブの歴史と個人的体験を重層的に照らし出す作品。
セントルシア出身の詩人。言語や歴史、身体に刻まれた記憶をテーマにした詩作で国際的に評価されている。
『Epiphaneia』は啓示や変容を主題にした詩集で、島々の風景や家族の歴史、移民の経験を透過的な言語で表現する。私的体験と公共的記憶が交差する詩編が収められる。
英領ヴァージン諸島出身の詩人。島の歴史や家族の記憶、移民経験を織り交ぜた詩作で注目を集める。
『High Mas』はトリニダードのカーニバル文化を中心に、祝祭の歴史・政治性・社会的役割を学術的かつ叙述的に検証するノンフィクション。現場観察と史料を融合する研究性の高い著作。
トリニダードの学者・研究者。カーニバルや祝祭文化の研究を行い、地域文化の史的・社会的意義を探る著作で評価される。
『Curfew Chronicles』は検問や戒厳といった社会的緊張を背景に、人々の記憶や関係性を描く長編。トリニダードの現実を個人の視点から抉る物語が展開する。
トリニダード出身の作家・詩人。社会的テーマや個人の記憶を題材にした小説や詩で知られる。
『Augustown』はジャマイカの小さな町を舞台に、伝説や宗教、抑圧と抵抗を織り交ぜながら共同体の記憶を描く小説。民話的要素と社会批評が両立する力作。
ジャマイカ出身の詩人・小説家。言語的実験と文化的記憶の探求を特徴とし、国際的に評価されている。
『The Pain Tree』は家族史と島の記憶を通じて暴力やトラウマ、回復の可能性を探る長編。ジャマイカの社会的文脈と個人の痛みを重層的に描き出す作品。
ジャマイカ出身の作家・詩人。短編、エッセイ、評論などで民俗や歴史を描き、国際的に評価されている。
『Sounding Ground』はセントルシアの生活と記憶を基底に据えた詩集で、歴史、言語、身体感覚を通じてコミュニティの声を掘り下げる。口語的リズムと抒情が融合した作品群。
セントルシア出身の詩人。地域の声や歴史を詩に取り入れた作品で注目を集める若手の代表的存在。
『As Flies to Whatless Boys』はカリブの歴史や民俗を背景に、ユーモアと諧謔を交えて個人と共同体の関係を問い直す長編。地域伝承や言語の多層性を活かした語りが特徴。
トリニダード出身の作家。カリブの民俗や移民経験を題材に、ユーモアや言語遊びを取り入れた作風で国際的に知られる。
『Archipelago』は島嶼を舞台に家族や記憶、精神の揺らぎを描く小説。火山や海など自然のイメージを軸に、移動と定着、母性と喪失が交錯する寓話的な物語を繊細に描写する。
トリニダード生まれで英国を拠点に活動する作家。家族や社会問題、環境を織り込んだ物語で知られる。
『Is Just a Movie』はトリニダード社会を舞台に、メディアと現実、個人と共同体の関係を通じてアイデンティティの揺らぎを描く長編。口語的な語りと社会的洞察が特徴。
トリニダード出身の小説家・劇作家。地域社会や民衆の暮らしを力強い筆致で描き、カリブの現実を国内外に伝えてきた長年の作家。
『White Egrets』はウォルコット晩年の詩集で、海や鳥、島の風景を通じて記憶や老い、喪失、創作の営みを静謐で繊細な言語で綴る。カリブの自然と個人的回想が重なり合う詩群。
セントルシア出身の詩人・劇作家。1992年ノーベル文学賞受賞。カリブの歴史や個人的記憶を主題にした詩作で国際的に高く評価される。