世界・海外・国外の文学賞

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ラウル・ヒルベルク

ラウル・ヒルベルク

Raul Hilberg

プロフィール

性別
男性
生誕
1926-06-02 (オーストリア・ウィーン)
死没
2007-08-04 (アメリカ合衆国 バーモント州 ウィリストン) 81歳
国籍
オーストリア生まれのアメリカ人
言語
英語, ドイツ語
宗教
無宗教(無神論)
居住地歴
オーストリア・ウィーン(出生) → アメリカ合衆国 ニューヨーク(ブルックリン) → アメリカ合衆国 バーモント州(在住・没地)

経歴

職業
歴史家, 政治学者, ホロコースト研究者, 大学教授, 著作家
活動期間
1950年〜2007年
所属
バーモント大学(University of Vermont)
所属団体
アメリカ合衆国ホロコースト記念館運営評議会(United States Holocaust Memorial Council), アメリカ芸術科学アカデミー(フェロー)
影響を受けた人物
フランツ・ノイマン, ハンス・ローゼンベルク, サロ・バロン
影響を与えた人物
クリストファー・R・ブラウニング, クロード・ランズマン(映画『ショア』への影響), 後続のホロコースト研究者多数

学歴

ブルックリン・カレッジ(Brooklyn College)
学士課程(専攻:政治学/関連)
学位: BA
期間: 1944–1948
卒業年: 1948
国: アメリカ合衆国
当初は化学を志したが後に政治学へ転向
コロンビア大学(Columbia University)
公共法および政府(政治学大学院)
学位: MA, PhD
期間: 1949–1955
卒業年: 1955
国: アメリカ合衆国
博士論文は後に主要業績『ヨーロッパのユダヤ人の破壊』となる

受賞歴

クラーク・F・アンスリー賞
1955
対象作品: 博士論文(後の『ヨーロッパのユダヤ人の破壊』)
主催: コロンビア大学
結果: 受賞
連邦功労勲章(ドイツ)
主催: ドイツ連邦共和国
結果: 受章
ゲシュヴィスター・ショル賞(Geschwister-Scholl-Preis)
2002
対象作品: 『ホロコースト研究の資料』(Die Quellen des Holocaust / Sources of the Holocaust)
主催: Geschwister-Scholl-Preis 委員会
結果: 受賞
アメリカ芸術科学アカデミーフェロー選出
2005
主催: アメリカ芸術科学アカデミー
結果: 選出

受賞・候補エディション

  1. 受賞作: The Destruction of the European Jews

    1968年のアニスフィールド・ウルフ賞受賞作。ホロコーストの破壊過程を体系的に分析した大著。

    ホロコーストの破壊過程を体系的に分析した大著

    ホロコースト歴史研究ユダヤ史

作品

代表作

ヨーロッパのユダヤ人の破壊

1961年 歴史/ホロコースト研究 1273ページ

ナチスがどのように行政・法的・官僚的手続きを通じてユダヤ人の大量虐殺を組織し実行したかを、膨大な公文書をもとに事細かに解明した研究。被害者の苦しみよりも実行の仕組み(who, how)に焦点を当てる。

官僚制大量虐殺実証的研究実行者の役割
映像化・舞台化
  • [映画(インタビュー出演)] ショア(Shoah) / Claude Lanzmann (1985)
翻訳
  • 英語(原著は英語)
  • ドイツ語版(Die Vernichtung der europäischen Juden, 1982)
  • 日本語翻訳(複数版あり)

全著作

  • Documents of Destruction: Germany and Jewry, 1933–1945(1971)
  • The Holocaust Today(1988)
  • Perpetrators, Victims, Bystanders: The Jewish Catastrophe, 1933–1945(1992)
  • The Politics of Memory: The Journey of a Holocaust Historian(1996)
  • Sources of Holocaust Research: An Analysis(2001)
  • The Destruction of the European Jews(3版改訂, Yale University Press, 2003)

翻案

  • クロード・ランズマン監督『ショア』(1985):ヒルベルクは学者としてインタビューが一部採用される
  • ドキュメンタリー『American Radical: The Trials of Norman Finkelstein』(2009)に出演(追悼的扱い)

作品の翻訳

  • 『ヨーロッパのユダヤ人の破壊』日本語版(複数)
  • ドイツ語訳:Die Vernichtung der europäischen Juden(1982)

作風・主題

文体
冷徹で実証的な学術的記述簡潔で明瞭な論旨展開詳細な官僚的文書の引用に基づく叙述
頻出モチーフ
官僚制の手続き責任の分散と匿名性文書化された証拠の重視

健康

  • 肺がん
    後年(再発)
    肺がんの再発により2007年に死去

評価・遺産

ヒルベルクはホロコースト研究の最重要人物の一人とされ、官僚制と実行の手続きに着目した実証的分析は学界に大きな影響を与えた。一方でユダヤ人指導部の役割に関する見解など論争も招き、批判と称揚の双方を受けた。

記念館・博物館

  • アメリカ合衆国ホロコースト記念博物館(USHMM) ワシントンD.C., アメリカ合衆国 1993年開館

関連学会

  • アメリカ芸術科学アカデミー(フェロー)

資料所蔵先

  • バーモント大学およびアメリカ合衆国ホロコースト記念博物館の関連資料・フェローシップ

大衆文化への影響

  • 映画『ショア(Shoah)』への学術的影響およびインタビュー出演
  • ホロコースト研究と記憶に関するドキュメンタリーや討論で繰り返し参照される存在

引用

  • 私にとってホロコーストは一つの巨大な出来事だったが、私は決して「唯一無二」という言葉を使わない。職業柄それを分解すると、完全に認識できる普通の要素が見つかるからだ。
    出典: インタビュー(後年) (2007年)

豆知識

  • 第二次世界大戦中に米軍の資料部門で文書調査に当たり、ミュンヘンでヒトラーの私設図書館の箱を見つけたという逸話がある。
  • 家族のうち26名がホロコーストで殺害された。
  • 1974年に米国で最初の大学レベルのホロコースト講義を行った人物の一人とされる。