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トニ・モリソン

トニ・モリソン

Toni Morrison

別名: Chloe Ardelia Wofford / Chloe Anthony Wofford
ペンネーム: トニ・モリソン作家・公的活動で使用した通称(筆名/職業名)

プロフィール

性別
女性
生誕
1931-02-18 (オハイオ州ロレイン)
死没
2019-08-05 (ニューヨーク市ブロンクス区(モンテフィオーレ医療センター)) 88歳
国籍
アメリカ合衆国
言語
英語
宗教
カトリック 1943年受洗 洗礼名: アンソニー
居住地歴
オハイオ州ロレイン(出生〜幼少期) → ワシントンD.C.(ハワード大学在学) → ニューヨーク州イサカ(コーネル大学在学) → ニューヨーク市(編集者、作家活動) → ニューヨーク州ナヤック(執筆・生活) → ニュージャージー/プリンストン(教授職)

経歴

職業
小説家, エッセイスト, 児童書作家, 編集者, 大学教授
活動期間
1953年〜2019年
所属
ランダムハウス(フィクション編集者), プリンストン大学(Robert F. Goheen 人文科学チェア), アメリカ学術諸機関での名誉職多数
影響を受けた人物
ジェーン・オースティン, レフ・トルストイ, ヴァージニア・ウルフ, ウィリアム・フォークナー
影響を与えた人物
ゾーイ・スミス, コルソン・ホワイトヘッド, 若手黒人作家群(総称), トニ・ケイド・バンバラ(育成に寄与)

学歴

ハワード大学
英語学部(副専攻:古典) / 英語
学位: B.A.
期間: 1949–1953
卒業年: 1953
国: アメリカ合衆国
学部では演劇プログラムにも在籍し、Howard Playersに参加
コーネル大学
アメリカ文学修士課程 / 英文学
学位: M.A.
期間: 1953–1955
卒業年: 1955
国: アメリカ合衆国
修士論文はVirginia WoolfとWilliam Faulknerの研究

受賞歴

ノーベル文学賞
1993
主催: ノーベル賞委員会
結果: winner
ピューリッツァー賞(フィクション)
1988
対象作品: ビラヴド(Beloved)
部門: Fiction
主催: コロンビア大学(ピューリッツァー委員会)
結果: winner
ナショナル・ブック・クリティックス・サークル賞
1977
対象作品: ソング・オブ・ソロモン(Song of Solomon)
主催: ナショナル・ブック・クリティックス・サークル
結果: winner
大統領自由勲章
2012
主催: アメリカ合衆国大統領府
結果: recipient
全米人文科学メダル (National Humanities Medal)
2000
主催: アメリカ国立人文芸術基金 (NEH)
結果: recipient
PEN/Saul Bellow Award for Achievement in American Fiction
2016
主催: PEN America
結果: winner
ナショナル・ブック財団 特別貢献メダル
1996
主催: ナショナル・ブック財団
結果: recipient
アメリカ図書館会 コレッタ・スコット・キング賞
2005
対象作品: Remember: The Journey to School Integration
主催: American Library Association
結果: winner
アニスフィールド=ウルフ賞(人種関係部門)
1988
対象作品: Beloved
部門: Race Relations
主催: Anisfield-Wolf Book Awards
結果: winner

受賞・候補エディション

  1. 受賞作: Song of Solomon

    青年マコン(“ミルクマン”)・デッドの自己発見と家族史探求を通じ、アフリカ系アメリカ人の歴史やアイデンティティ、伝承と自由の欲求を寓話的かつ神話的手法で描いた長編。

    アイデンティティアフリカ系アメリカ人の歴史家族神話
  1. 受賞作: 顕著な業績(人種と記憶を描く小説群)

    アフリカ系アメリカ人の歴史・記憶・アイデンティティを主題にした詩的で力強い小説群を発表。『Beloved』などを通じて奴隷制のトラウマや共同体の記憶を深く掘り下げ、アメリカ文学に重大な影響を与えた。

    人種と歴史記憶とトラウマ家族アメリカ社会
  1. 受賞作: Beloved

    逃亡奴隷セテの家に取り憑く亡霊を軸に、奴隷制が残した暴力と母性の極限を描く。

    自由の後にも消えない過去が、家族を静かに引き裂く。

    336ページ
    奴隷制母性亡霊記憶
  1. 受賞作: Beloved

    南北戦争後のアメリカを背景に、元奴隷の女性が過去の暴力と“亡霊”に悩まされる姿を通して、記憶・トラウマ・母性・自由の喪失と再生を詩的かつ象徴的に描く長編小説。

    324ページ
    奴隷制の記憶トラウマと癒し母性亡霊・幻想アメリカ南部
  1. 『Beloved』は奴隷制度の過去に根ざす家族の物語で、母性と記憶、贖罪を主題にトラウマの連鎖を描く。過去の暴力が超自然的に現れることで個人の記憶と集団の歴史が交錯し、歴史的記憶の重みと再生の可能性を詩的に描写する作品である。

    『Beloved』は奴隷制度の過去に根ざす家族の物語で、母性と記憶、贖罪を主題にトラウマの連鎖を描く。

    266ページ
    奴隷制度の記憶家族と母性記憶とトラウマ黒人のアイデンティティ
  1. 受賞作: アメリカ文学への顕著な貢献(Medal for Distinguished Contribution to American Letters)

    トニ・モリスンの単一作品を対象とする受賞ではなく、作家としての業績全体をたたえる表彰。小説群を通じた黒人女性の経験の描写と、アメリカ文学への貢献が評価された。

    一冊ではなく、長い作家人生そのものをたたえる授賞。

    作家業績アメリカ文学黒人女性の経験
  1. 受賞作: Remember: The Journey to School Integration

    学校統合の歴史を子ども向けに伝える作品。個人の記憶や経験を通して人権と平等の重要性を描き、教育史の一章を分かりやすく紹介する。

    教育史公民権運動平等記憶と歴史

作品

代表作

The Bluest Eye(青い目)

1970年 文学フィクション 224ページ

黒人少女が白い美の基準を渇望することを通して人種、自己認識、家庭内暴力を描く初期長編。

人種と美の規範自己認識家庭とトラウマ

Sula(スーラ)

1973年 文学フィクション 192ページ

二人の黒人女性の友情と対立を通して共同体、道徳、女性性を探る物語。

友情共同体女性性

Song of Solomon(ソング・オブ・ソロモン)

1977年 文学フィクション 352ページ

主人公ミルクマンの出生から成人までの旅を通して家族のルーツと自己発見を描く作品。

遺産とルーツ自己発見家族の物語

Tar Baby(ター・ベイビー)

1981年 文学フィクション 216ページ

現代を舞台にした恋愛と文化的衝突を描く物語。外見とアイデンティティがテーマ。

愛と欲望文化的アイデンティティ

Beloved(ビラヴド/ビローヴド)

1987年 歴史フィクション/文学 324ページ

奴隷制の過去と母性の痛みを、幽霊的要素を織り交ぜて描く傑作。実在のマーガレット・ギャーナー事件に着想を得る。

奴隷制の記憶母性と犠牲トラウマと癒し
映像化・舞台化
  • [映画] Beloved(映画) / Jonathan Demme (1998)

全著作

  • The Bluest Eye (1970)
  • Sula (1973)
  • Song of Solomon (1977)
  • Tar Baby (1981)
  • Beloved (1987)
  • Jazz (1992)
  • Paradise (1997)
  • Love (2003)
  • A Mercy (2008)
  • Home (2012)
  • God Help the Child (2015)

翻案

  • Beloved(1998年映画)
  • Margaret Garner(2005年オペラ)
  • Toni Morrison: The Pieces I Am(2019年ドキュメンタリー)

作風・主題

文体
詩的で象徴的な文体口語に根ざしたリズム非線形的で多声的な語り
頻出モチーフ
記憶と幽霊母性と家族の負債人種とアイデンティティ

健康

  • 肺炎
    2019
    合併症として死亡の原因となった

評価・遺産

トニ・モリソンはアフリカ系アメリカ人の経験を描き出し、アメリカ文学の正典に黒人女性の視点を強く位置づけた国際的評価の高い作家である。編集者としても若手黒人作家の台頭に貢献した。

記念館・博物館

  • プリンストン大学所蔵 Toni Morrison: Sites of Memory(展示) プリンストン大学(ニュージャージー州) 2023年開館

関連学会

  • トニ・モリソン協会(Toni Morrison Society)

資料所蔵先

  • プリンストン大学図書館 特別資料(Toni Morrison Papers)

大衆文化への影響

  • 2023年の米国郵便公社(USPS)による記念切手
  • クリーブランド等の壁画やモニュメントへの登場

引用

  • 『私たちは死ぬ。それが人生の意味かもしれない。しかし私たちは言葉を行う。それが私たちの人生の尺度かもしれない。』
    出典: ノーベル賞受賞講演(1993) (1993年)

豆知識

  • 出生名はChloe Ardelia Wofford。
  • 12歳でカトリックに改宗し洗礼名Anthonyを受け、『Toni』の愛称はここから来ている。
  • Random Houseでフィクション編集者として働き、多くの黒人作家を世に出した。