CASEY賞
けいしいしょう
1983年創設。毎年その年のベスト野球書に贈られるアメリカの文学賞(CASEY)。
- Established
- 1983
- Organizer
- Spitball: The Literary Baseball Magazine
- Category
- Literature and General Literary Arts
- Selection Method
- 推薦
- Target
- Professional
- Frequency
- 1 per year
- Status
- Active
Description
CASEY(Casey Award)は1983年にSpitball誌の編集者兼共同創設者であるMike ShannonとW. J. Harrisonによって創設され、毎年その年の最良の野球関連書に贈られる賞です。ノンフィクション、フィクションを問わず野球を扱った書籍が対象で、3名の審査員が文学的質、情報性、分析性、独創性、芸術的魅力の5つの主要基準で候補作を評価します。ショートリスト確定後、審査員が投票して「野球文学への最大の貢献」と判断した作品を選出し、授賞は毎年1月にシンシナティで開かれるCASEY Award Banquetで発表されます。かつてはブロンズプレートが贈られていましたが、2009年以降はルイビル・スラッガー製のバットが贈呈されています。
Prize
- Main Prize
- 受賞者には記念品が贈呈される(2009年以降はルイビル・スラッガー製バット)。かつてはブロンズプレートを授与。
- ブロンズ・プレート(〜2009年)
- ルイビル・スラッガー製バット(2009年以降)
- 受賞による名誉と出版上の評価
Selection
Selection Process
| Stage | Judges | Pass Rate | Announcement |
|---|---|---|---|
| ノミネート | 3名の審査員パネルが候補作を選出 | — | 内部選考で候補作が選ばれる(公表タイミングは年による) |
| ショートリスト決定 | 同上(審査員パネル) | — | ショートリストは公式サイトや雑誌等で発表される場合がある |
| 最終投票・授賞 | 同上(審査員が最終投票を行う) | — | CASEY Award Banquet(シンシナティ、毎年1月)で受賞作を発表 |
Criteria
- 文学的質(literary quality)
- 情報性(informational content)
- 分析性(analytical content)
- 独創性(originality)
- 芸術的魅力(artistic appeal)
Application Tips
Dos
- 野球を明確な視点で扱い、対象読者を意識して書く
- 文学性(文章の質)を高める
- 独創的な視点や新しい分析を提示する
- 事実確認・出典を丁寧に行い、情報性を充実させる
- 提出前に入念な校正と編集を行う
Don''ts
- 事実確認が不十分なまま提出すること
- 単なる統計やデータの羅列に留まること(分析や物語性が乏しい)
- 応募要項や提出形式を無視すること
From Judges
- 文学的質と情報的価値のバランスを重視する
- 独自性(読者に新しい発見を与えるかどうか)を示すこと
- 幅広い読者に届く明快な構成と表現を心がける
Related Awards
- Seymour Medal (SABR)
- List of literary awards
- List of sports journalism awards
Official Resources
https://www.spitballmag.com/spitball-the-literary-baseball-magazinePast Winners
ニューヨークという都市の興隆と野球の歴史を重ね合わせ、都市の発展がどのように野球文化を形成してきたかを追う論考的な一冊。都市史・社会史の観点から野球を再検討し、資料や逸話を通じて両者の交差点を明らかにする。
アメリカの作家。都市の歴史や文化を題材にしたノンフィクションや小説を手掛け、都市とスポーツの関わりを描く作品でも知られる。
著者が選んだ50の象徴的な瞬間を通して、野球という競技が人々の記憶と文化にどのように根付いているかを描くエッセイ集。試合の名場面や選手の逸話、観客の視点を織り交ぜ、技術面だけでなく情感やノスタルジアに光を当てる。
アメリカのスポーツライター・作家。野球を主題にした著作やコラムで知られ、一般読者に向けて野球の文化や歴史の魅力を伝える作品を多数発表している。
ジャッキー・ロビンソンの重要な四つの季節(局面)を軸に、球場での活躍と公民権運動における象徴性を交差させながら彼の生涯と影響を描く。個人的体験と社会的文脈を結び付け、ロビンソン像を深く掘り下げる読み物。
スポーツジャーナリスト・作家。ジャッキー・ロビンソンや球界の主要人物を扱った評伝で知られ、史的文脈と個人史を結びつける筆致が特徴。
20世紀以降の野球から選んだ100人を短いエッセイで紹介する編纂。各選手のプレースタイル、逸話、キャリアの意義をわかりやすくまとめ、読者に野球の多様な魅力と歴史的文脈を再発見させる構成になっている。
アメリカの著名なスポーツジャーナリスト。選手評伝や長年のコラムを通じて幅広い読者に野球の魅力を伝える作家である。
野球史にまつわる逸話や誤解を点検し、一次資料の再検討を通じて真相を探る試み。伝説化された出来事や定説に挑み、記録に基づいて歴史的事実を整理し直す調査的な論考を提示する。
野球史の逸話や定説を再検証する著者。史料精査を通じて定説の是非を問うアプローチをとる。
ニグロリーグの名選手オスカー・チャールストンの生涯を詳細に描いた評伝。卓越したプレーとリーダーシップ、さらに人種差別の時代における闘いを背景に、彼が残した遺産と歴史的位置づけを丁寧に再検討する。
野球史の研究と人物評伝を手掛ける著者。ニグロリーグなど過去の選手群の再評価に寄与した作品で知られる。
現代野球の構造と戦術、分析手法を体系的に解説する評論。統計データと試合局面の分析を融合させ、なぜある戦術が有効なのかを理論と実例で示し、現代の勝利方程式やゲームの変容を読み解く。
データと戦術に基づく野球解説で知られる評論家。現代野球の分析を一般読者にもわかりやすく提示する著作が多い。
名物監督ケースィ・ステンゲルの人生とキャリアを豊富な逸話と資料で描く伝記。ユーモアと機知に富んだ人物像とともに、指導者としての哲学や戦術、球界文化に与えた影響までを丁寧に辿り、その多面性を浮かび上がらせる。
野球の歴史・人物研究で知られる著述家。豊富な一次資料と取材に基づいて人物伝を構成する点が特徴。
1960年代のロサンゼルス・ドジャースを軸に、公民権運動や都市変化といった時代の激動が球団と選手に与えた影響を描く社会史的ノンフィクション。個々の選手の葛藤や社会的転機を取材で丹念に追う。
スポーツノンフィクション作家。1960年代を舞台にチームと社会の交錯を描く作品で評価を得た。
従来のタイ・コブ像に挑む再評価の伝記。選手としての卓越性と同時に語られる暴言や論争的側面を史料で検証し、神話化や誤解を明らかにすることで、複雑な人物像を多面的に再構築する試み。
ジャーナリスト兼作家。史料に基づく調査で既存の評価に挑む伝記作品を発表し、野球史の再検討を促した。
ピート・ローズの輝かしい選手生活と賭博を巡る論争を克明に追った評伝。広範な取材と史料に基づき、ローズの行動が球界や名誉、ファンとの関係に与えた影響を社会的文脈と倫理観から分析し、判断の難しさを問いかける。
アメリカのスポーツジャーナリスト・ノンフィクション作家。選手伝記や球界の論点を深掘りする取材に定評がある。
祖父タイ・コブと過ごした幼少期の記憶をもとにした回顧録。球史に残るスーパースターの栄光と論争、そして家族として見た素顔や葛藤を率直に綴り、伝説化された人物像に個人的視点から新たな光をあて、家族史と野球史を結びつけて描き出す。
祖父タイ・コブと過ごした幼少期の記憶をもとにした回顧録で注目を浴びた著者。家族史と野球史を結びつける個人的な視点で作品を綴る。
オーナー兼プロモーターのビル・ヴィークの波乱に満ちた生涯を描く伝記。観客を魅了する仕掛けや奇策、球団経営に対する革新的な視点、選手・球団との関係や論争を通して、興行としての野球の側面と変革者の生涯を明らかにする。
野球に関する豊富な著作を持つ作家・研究者。記録や歴史的事実の収集・解説に長け、多くの参考図書や伝記を執筆している。
ジョー・ディマジオの1941年に記録した56試合連続安打という不朽の記録を中心に、その出来事を支えた時代背景、ディマジオの性格、メディアとファンの反応を検証し、記録が持つ文化的な意味とスポーツ史上の価値を再考する。
野球を中心にスポーツ史や人物伝を執筆するジャーナリスト。記録や文化的背景を丁寧に掘り下げる著作で知られる。
ヘンリー・アーロンの野球人生を軸に、彼が記録するまでの道のり、人種差別との闘い、MLBにおける功績と社会的影響を描く伝記。歴史的資料と証言を基にその人物像を立体的に描写している。
スポーツジャーナリストとして選手の伝記や社会的問題を扱う著作で知られる。人種問題や文化的背景を含めた分析に定評がある。
サッチェル・ペイジの伝説的な投手人生を時代背景とともに再構築する伝記。ネグロリーグでの活躍や、メジャー昇格前後の差別と闘い、移動興行にまつわる逸話などを丹念な資料で裏付けながら描く。
伝記や調査報道を手掛ける作家。人物の背景や社会的文脈を織り込みながら深掘りする筆致で評価されている。
ネグロリーグの誕生と発展、選手たちの奮闘や日常、そしてアメリカ社会における人種差別との闘いを豊かなイラストと簡潔な文で伝える。若い読者にも読みやすく、視覚的に歴史を伝える意欲的な作品。
絵画的なイラストを得意とする画家兼著作家。児童書や伝記風の作品で歴史的人物や文化を豊かなビジュアルで表現している。
バック・オニールと共にアメリカ各地を訪ねる旅を通し、ネグロリーグ選手たちの歴史と人々の証言を掘り下げる。個人的な対話や現地の記憶を通じて埋もれた物語を掘り起こし、野球の文化的・歴史的意義を描いた作品。
アメリカを代表するスポーツライターの一人。試合や選手の人間ドラマを掘り下げる力強い筆致で知られ、多数の著作とコラムを発表している。
試合そのもののダイナミクスと球場の裏側にある物語を横断的に描く作品。ルールの成立過程や戦術の変遷、興行的側面やささいな出来事が試合や文化に与えた影響を史料に基づいて探り、野球という競技の奥行きを示す。
野球の歴史研究を専門とする著述家。史料に基づいた精緻な記述で、競技や興行の歴史的側面を掘り下げる著作を多数発表している。
ルー・ゲーリッグの栄光と悲劇を克明に描く伝記。強打者としての栄誉、チームへの献身、そして筋萎縮性側索硬化症(ALS)との闘いと早すぎる死を通じて、アメリカ野球と社会の姿を照らし出す。豊富な取材に基づく人物史。
歴史的事象や人物伝を得意とするジャーナリスト。緻密な取材と資料整理に基づく伝記作品で評価されている。
テッド・ウィリアムズの生涯を学術的かつ物語的に追い、選手としての卓越した打撃技術、第二次世界大戦や朝鮮戦争での従軍、名声と私生活の葛藤、時代背景を織り交ぜて、彼の人間像とアメリカ野球史における位置づけを明らかにする詳細な伝記。
長年スポーツライターとして活動し、選手やチームの人物伝を得意とする著者。詳細な取材と読みやすい叙述で野球史に関する伝記を多数執筆している。
オークランド・アスレチックスのゼネラルマネジャー、ビリー・ビーンが限られた予算で競争力を維持するために、従来のスカウティングを超えたデータ分析(セイバーメトリクス)を採用し、出塁率などの統計に基づいて選手を評価・編成する過程を追う。野球と経営手法の対比や統計的思考の台頭を描いたノンフィクション。
経済・金融・スポーツ分野のノンフィクション作家。『マネーボール』で広く知られ、データや人物描写を交えた読みやすい長編で注目を集める。代表作に『ライアーズ・ポーカー』『ザ・ビッグ・ショート』など。
ボストンにおける野球と人種問題の歴史を追う重層的なルポ。球団、市民社会、選手の証言や史料をもとに、人種差別の構造、統合の歩み、地域コミュニティの葛藤と変容を明らかにし、スポーツ史と社会史の交差を描く。
アメリカのスポーツジャーナリスト。人種と野球を巡る問題を掘り下げるルポ・ノンフィクションで知られ、本作はボストンにおける人種と野球の関係を深く考察した作品である。
老朽化したクラシック球場での「最後のシーズン」を背景に、父と息子たちの世代をつなぐ思い出や地域コミュニティの変化を描く作品。球場史と個人的記憶を織り交ぜてノスタルジーと変容を探る。
作家・ジャーナリスト。球場で迎える最後のシーズンを通じて、家族や地域の記憶を描き出すノンフィクションで評価された。
歴代屈指の投手サイ・ヤングの生涯を史料に基づき再構築した伝記。少年時代からメジャーでの活躍、記録の背景や時代状況、彼が残した野球観と影響を丁寧に描き出す。
歴史研究者・作家。野球史上の重要人物をテーマにした伝記で知られ、本作では伝説的投手サイ・ヤングの生涯を詳細に描いた。
マイナーリーグ・セントポール・セインツを巡る2年間をユーモアと洞察で綴ったルポ・メモワール。チーム運営の舞台裏、地元の文化、ビル・マーレイなど著名人との関わりを通じて草の根の野球世界を生き生きと描き出す。
作家・ジャーナリスト。マイナーリーグの現場を描いたルポルタージュやメモワールで知られ、本作でCASEY賞を受賞した。
初代コミッショナー、ケネソー・マウンテン・ランディスの生涯とその時代的影響を詳述する評伝。判事としての経歴からコミッショナーによるリーグ統制、論争やスキャンダルへの対応までを通じ、野球の制度的変化を検証する。
歴史や伝記を手がける著者。野球統治の重要人物であるケネソー・マウンテン・ランディスに焦点を当てた本作でCASEY賞を受賞した。
野球と地域社会、経済や人種関係の交錯を通してある時代の球界を描く歴史的考察。球団や選手、ファンの物語を織り交ぜながら、スポーツが地域と人々の生活にどのように影響したかを検証する。
アメリカの作家で都市史・文化史を扱う著作がある。本作では野球を通じた社会的・地域的な物語を描き、評価を受けた。
19世紀末のスーパースター、マイク・『キング』・ケリーの波乱の生涯を描く評伝。プレーの華やかさとショーマンシップ、興行的側面や当時の球界の様相を通じて、プロ野球黎明期の魅力と問題点を浮き彫りにする。
野球史や人物伝の著述で知られる作家・広報担当者。ヤンキース関連の仕事や球界史に関する著作が多く、本作でも歴史的な人物像を生き生きと再現した。
名投手ウォルター・ジョンソンの生涯と業績を詳細に描いた伝記。生い立ちから選手生活、投球スタイルと記録、当時のリーグ情勢や人物評を織り交ぜて、彼が野球史にもたらした影響を検証する。
野球選手の評伝を手がける著者。本作は伝説的投手ウォルター・ジョンソンの生涯を描いた評伝で、野球史研究として高く評価された。
メジャーリーグ野球をオーナーや経営者の視点から徹底的に解剖するノンフィクション。球団所有の歴史、興行の発展、労使関係や権力の集中とその影響を資料と取材に基づき明らかにし、現代野球の成り立ちを浮き彫りにする。
アメリカのジャーナリスト/作家。スポーツとビジネスの交差に関する取材で知られ、メジャーリーグの経営実態を暴き出す本作でCASEY賞を受賞した。
野球場(ボールパーク)の歴史的変遷と文化的意義を建築史・都市史の観点からたどる一冊。初期の木造球場から20世紀の大規模スタジアム、近年の復古主義や多目的施設に至る設計・機能・観客文化の変化を豊富な事例と写真で紹介する。
アメリカのパブリシストで作家。球場(ボールパーク)の歴史と文化に関する研究的著作で知られ、本作でCASEY賞を受賞した。
ネグロリーグ時代の貴重な写真を集め、選手や試合、球場の姿を通じてリーグの歴史と文化をビジュアルに伝える写真史。資料性の高い写真集として記録を保存する。
ネグロリーグ時代の貴重な写真を集め、選手や試合、球場の姿を通じてリーグの歴史と文化をビジュアルに伝える写真史。資料性の高い写真集として記録を保存する。
シーブ・パーク(Shibe Park)を軸に、1909年から1976年にかけてのフィラデルフィアの都市変容と球場が地域社会に与えた影響を史的に検証する都市史兼スポーツ史。
アメリカの歴史学者。都市史や地域社会とスポーツの関係を扱う研究で知られる。
野球の発展を社会史的視点から体系的にまとめた包括的な歴史書。草創期から近代に至るまで、選手・球団・ファン文化の変遷を豊富な資料で辿る。
野球史の研究者・著者。ハロルド・セイモアと共に野球の社会史を体系化する著作を執筆した。
野球の発展を社会史的視点から体系的にまとめた包括的な歴史書。草創期から近代に至るまで、選手・球団・ファン文化の変遷を豊富な資料で辿る。
アメリカの歴史家・作家。野球の社会史研究で知られ、複数巻にわたる野球史を著した。
1920年に起きたレイ・チャップマンの被弾死事件とカール・メイズの関与、それを取り巻くペナント争いと当時の球界・社会状況を詳細に描く歴史ノンフィクション。
アメリカのノンフィクション作家。歴史的事件や人物を題材にした野球関係の著作で知られる。
ネグロリーグの先駆者たちを紹介し、選手の経歴や試合・球団の歴史、社会的背景を掘り下げる研究的な伝記的作品。忘れられた選手たちの足跡をたどる。
野球史に関する著作を手掛け、特にネグロリーグなどの歴史を掘り下げた研究で知られる作家。
作家や芸術家による野球を主題とした文章・作品を集めたアンソロジー。野球の文化的・美術的側面を多角的に照らす寄稿を収録する。
選手やチームをデータと独自の分析で年代別に評価し、歴史的ランキングや考察を行う画期的な野球史・分析書。現代的な野球統計の視点を普及させた。
アメリカの野球研究者・作家。データに基づく選手評価や歴史分析(セイバーメトリクス的手法)で影響力を持つ。
著者による野球と人生をめぐる回想録的作品。選手や球場、野球文化に関するエッセイや人物描写を通して、野球の魅力と人間模様を綴る。
アメリカのスポーツライター・ノンフィクション作家。野球に関する著作で広く知られている。
ブルックリン・ドジャースを選手・関係者・ファンらの証言で編んだ口述史。球団の栄光や移転にまつわる現場の記憶とエピソードを通してチーム史を再構成する。
アメリカのノンフィクション作家。野球関連の口述史や伝記で知られる。