コモンウェルス短編小説賞 こもんうぇるすたんぺんしょうせつしょう
第1回(2012年)
受賞者
5名死者と残された人びととの関係をたどる短編で、葬送の場面を通じて記憶、喪失、家族の結びつきが立ち上がる。ユーモアと痛みが同居する語りが印象に残る。
葬送の場に、記憶と生の気配が重なっていく。
ナイジェリア出身の作家。2012年のCommonwealth Short Story Prize(アフリカ地域)受賞者。
1939年のボンベイを舞台に、五年続いた結婚の中で生まれる距離感と、夫婦関係の微妙なずれを描く短編。ラジオや街の空気が、静かな緊張を支えている。
結婚の内部にある静かな温度差が、物語の芯になる。
インド出身の作家。2012年のCommonwealth Short Story Prize(アジア地域)受賞者。
死後六年たってから夫に出会う女性の語りを通して、愛と喪失、過去の関係の残響を描く短編。幽霊との結びつきが、現実の結婚や記憶のあり方を照らし返す。
死は終わりではなく、関係の形を変えるものとして現れる。
イギリス出身の作家。2012年のCommonwealth Short Story Prize(カナダ・ヨーロッパ地域)受賞者。
海辺で暮らす少年と、漁師の系譜を背負う祖父の記憶をめぐる短編で、海の気配と家族の歴史が静かに交差する。夜の海に浮かぶ光景が、失われつつある関係を浮かび上がらせる。
海の向こう側に、家族の歴史がゆっくりと浮かび上がる。
ジャマイカ出身の作家。2012年のCommonwealth Short Story Prize(カリブ地域)受賞者。
イングランド、バルカン、ニュージーランドをまたぎながら、人びとの予期せぬ人生の経路をたどる短編集。都市と自然の風景のあいだで、関係の揺れや居場所の不確かさが描かれる。
場所が変わるたびに、人間関係の輪郭も変わっていく。
ニュージーランド出身の作家。2012年のCommonwealth Short Story Prize(パシフィック地域)受賞者。