コモンウェルス短編小説賞
こもんうぇるすたんぺんしょうせつしょう
コモンウェルス諸国の市民を対象に、未発表の短編小説(2,000〜5,000語)を毎年募集する国際文学賞。全体受賞者に5,000ポンド、5地域の各受賞者に2,500ポンドが授与される。英語以外のベンガル語・中国語・フランス語・マレー語など13言語からの翻訳作品も対象。
- 創設年
- 2012
- 主催
- Commonwealth Foundation(文化プログラム Commonwealth Writers を通じて運営)
- カテゴリー
- 一般文芸・大衆小説
- 選考方式
- 公募
- 受賞対象
- 不問
- 開催頻度
- 年1回
- 締切時期
- 11月頃
- 発表時期
- 6月頃
- 賞のステータス
- 活動中
説明
Commonwealth Short Story Prizeは2012年に設立され、英連邦加盟国の市民(18歳以上)が応募可能な未発表の短編小説(2,000~5,000語)を対象とする年1回の国際文学賞です。Commonwealth Writers(コモンウェルス財団の文化プログラム)が運営し、出版機会の少ない地域の作家に国際的な注目とネットワークを提供することを目的としています。各地域(アフリカ、アジア、カナダ・ヨーロッパ、カリブ、太平洋)ごとに地域賞を選出し、地域賞の中から審査員が総合優勝を決定します。
賞品
- 主賞品
- 総合優勝 £5,000、地域別優勝 £2,500(2012–13年は地域賞 £1,000)
- 賞金
- 5,000 GBP
- 地域別優勝:£2,500(2014年以降)
- 2012–13年は地域賞が£1,000だった時期あり
- 受賞による国際的な露出・プロモーション(Commonwealth Writersによる)
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| 地域選考(Regional judging) | 各地域の代表審査員(アフリカ、アジア、カナダ・ヨーロッパ、カリブ、太平洋) | — | 各地域の受賞者を発表(通常5月頃) |
| 総合選考(Overall judging) | 審査員長(Chair)とパネルが地域賞受賞作の中から総合優勝を選出 | — | 総合優勝は5〜6月頃に発表 |
選考基準
- 未発表の短編であること(2,000〜5,000語)
- 物語性・文章力・独創性
- 国際的な読者に訴える表現力
- 英語での表現、または翻訳による応募が可能であること
- 出版環境の乏しい地域からの新人発掘を重視する姿勢
応募のヒント
推奨
- 応募作が未発表であることを確認する
- 字数を2,000〜5,000語に収める
- 応募資格(英連邦加盟国の市民、18歳以上)を確認する
- 応募要項・フォーマットに従って正確に提出する
- 英語での表現を磨き、必要に応じて質の高い翻訳を用意する
注意
- 既に出版された作品を応募しない
- 字数制限を超過して送らない
- 応募規程を無視してフォーマットを崩さない
- 他人の作品や翻案物を提出しない
審査員から
- 冒頭で読者の興味を引き込むことを重視する
- 明確な声(voice)と強い人物描写が評価される
- 独創的な視点と物語の完成度を示すこと
- 言語表現の正確さとリズムも審査の重要な要素
関連の賞
- Commonwealth Book Prize(廃止)
- Commonwealth Foundation prizes
- Commonwealth Writers awards
- 各国の短編文学賞や国際フェローシップ
公式情報
https://commonwealthfoundation.com/short-story-prize/過去の受賞者
ウガンダの作家。2025年Commonwealth Short Story Prizeアフリカ地域で受賞した。
バングラデシュの作家。2025年Commonwealth Short Story Prizeアジア地域の受賞者として報道された。
カナダの作家。2025年Commonwealth Short Story Prizeカナダ・ヨーロッパ地域で受賞した。
オーストラリアの作家。2025年Commonwealth Short Story Prizeパシフィック地域で受賞した。
モーリシャス出身の作家。2024年Commonwealth Short Story Prizeアフリカ地域の受賞者。
養子縁組にまつわる逆説的な物語。家族関係とアイデンティティ、帰属の問題を扱い、期待や制度の逆転を描写する(報道の表現を基に要約)。
インドの作家。『Aishwarya Rai』で2024年のCommonwealth Short Story Prizeを受賞。報道では本作を「adoption story in reverse(逆の養子縁組の物語)」と評している。
カナダの作家。作品『What Burns』はジュリー・ブシャール名義(翻訳者としてArielle Aaronsonが関わる)でカナダ・ヨーロッパ地域で受賞した。
トリニダード・トバゴ出身の作家。2024年Commonwealth Short Story Prizeカリブ地域で受賞した。
Aotearoa(ニュージーランド)出身の作家。2024年Commonwealth Short Story Prizeパシフィック地域で受賞した。
南アフリカ出身の作家。Commonwealth Short Story Prize 2023でアフリカ地域の受賞者に選ばれた。
シンガポールの作家。2023年のCommonwealth Short Story Prizeアジア地域で受賞した。
イギリスの作家。2023年Commonwealth Short Story Prize カナダ・ヨーロッパ地域の受賞者。
ジャマイカ出身の作家。2023年のCommonwealth Short Story Prizeでカリブ地域賞を受賞し、総合優勝者となった。
ニュージーランドの作家。2023年Commonwealth Short Story Prizeパシフィック地域で受賞した。
人類のはるかな過去、初めて冷たい血が流れた日の出来事をたどる寓話的な短編。大地がその瞬間を飲み込むような、起源を思わせるスケールで描かれる。
人類の起源を思わせるはるかな昔を舞台に、最初の一日を神話的に描く。
エスワティニ出身の作家。2022年のCommonwealth Short Story Prizeでアフリカ地域賞を受賞し、総合優勝を飾った。
気候変動で荒廃した未来、若いフリーダイバーが母の最後の潜水をたどりながら、その死の理由を探る。海と記憶を結び直す、静かな追悼の物語。
母の最後の潜水を追うことで、失われた時間と海の記憶に近づいていく。
シンガポールの作家。2022年のCommonwealth Short Story Prizeアジア地域で受賞した。
解放後のセントビンセントを舞台に、女性が失踪したメソジスト牧師を探すよう依頼される。報酬は魅力的だが、依頼主の示す歴史的な暴力を受け入れるべきかで揺れる。
報酬と良心のどちらを取るか、ひとりの女性が歴史の重みを前に選択を迫られる。
イギリス/セントビンセント・グレナディーンと関係のある作家。2022年のカナダ・ヨーロッパ地域で受賞した。
ジャマイカの共同体を脅かす短期建設事業の影響を描き、父親が収入と娘の健康の間で難しい選択を迫られる。生活の現実が、雨の季節の緊張とともに浮かび上がる。
稼ぎを優先するか、娘の命を守るか。家族の選択が共同体の変化と重なる。
ジャマイカの作家。2022年のCommonwealth Short Story Prizeカリブ地域で受賞した。
資本主義とキリスト教原理主義のはざまで、鉱山や性労働、パン作り、クーデターが交差する。思いがけない連帯とささやかな慈悲が、その中から立ち上がる。
不安定な社会のただ中で、ばらばらの人々が思わぬかたちでつながっていく。
フィジー出身の作家。2022年のCommonwealth Short Story Prizeでパシフィック地域賞を受賞した。
Rémy NgamijeによるGranddaughter of the Octopusは、短編として、人間関係や記憶の揺らぎを軸に読ませる作品。
Rémy NgamijeによるGranddaughter of the Octopusは、短編として、人間関係や記憶の揺らぎを軸に読ませる作品。
ナミビア出身の作家。2021年のCommonwealth Short Story Prize(アフリカ地域)受賞者。
Kanya D'AlmeidaによるI Cleaned Theは、短編として、人間関係や記憶の揺らぎを軸に読ませる作品。
Kanya D'AlmeidaによるI Cleaned Theは、短編として、人間関係や記憶の揺らぎを軸に読ませる作品。
スリランカ出身の作家。2021年のCommonwealth Short Story Prize(アジア地域)受賞者。
Carol FarrellyによるTurnstonesは、短編として、人間関係や記憶の揺らぎを軸に読ませる作品。
Carol FarrellyによるTurnstonesは、短編として、人間関係や記憶の揺らぎを軸に読ませる作品。
イギリス出身の作家。2021年のCommonwealth Short Story Prize(カナダ・ヨーロッパ地域)受賞者。
Roland Watson-GrantによるThe Disappearance of Mumma Delは、短編として、人間関係や記憶の揺らぎを軸に読ませる作品。
Roland Watson-GrantによるThe Disappearance of Mumma Delは、短編として、人間関係や記憶の揺らぎを軸に読ませる作品。
ジャマイカ出身の作家。2021年のCommonwealth Short Story Prize(カリブ地域)受賞者。
Katerina GibsonによるFertile Soilは、短編として、人間関係や記憶の揺らぎを軸に読ませる作品。
Katerina GibsonによるFertile Soilは、短編として、人間関係や記憶の揺らぎを軸に読ませる作品。
オーストラリア出身の作家。2021年のCommonwealth Short Story Prize(パシフィック地域)受賞者。
母親であることを拒む女性の決断を通じて、ジェンダー規範と家族の圧力を描く短編。
母親であることを拒む女性の決断を通じて、ジェンダー規範と家族の圧力を描く短編。
ナイジェリア出身の作家。2020年のCommonwealth Short Story Prize(アフリカ地域)受賞者。
インドの社会と個人の境界線を探求し、家族やコミュニティ内の緊張と希望を描いた短編小説。
インドの社会と個人の境界線を探求し、家族やコミュニティ内の緊張と希望を描いた短編小説。
インド出身の作家。2020年のCommonwealth Short Story Prize(アジア地域)受賞者。
ミスター・ジェンセンをめぐる噂と偏見を通して、人種化された恐れと共同体の視線を描く短編。
ミスター・ジェンセンをめぐる噂と偏見を通して、人種化された恐れと共同体の視線を描く短編。
イギリス出身の作家。2020年のCommonwealth Short Story Prize(カナダ・ヨーロッパ地域)受賞者。
ジャマイカの家庭に流れる会話と気づかいのなかで、老いと結婚生活の機微を描く短編。
ジャマイカの家庭に流れる会話と気づかいのなかで、老いと結婚生活の機微を描く短編。
ジャマイカ出身の作家。2020年のCommonwealth Short Story Prize(カリブ地域)受賞者。
死別のあとに社会的な振る舞いを学び直していく子どもの視点から、喪失と自己形成を描く短編。
死別のあとに社会的な振る舞いを学び直していく子どもの視点から、喪失と自己形成を描く短編。
オーストラリア出身の作家。2020年のCommonwealth Short Story Prize(パシフィック地域)受賞者。
ザンビアの家族内で、ロンドンから来た姉の訪問が波紋を呼ぶ短編小説。使用人の語りを通して、階級差、嫉妬、見栄、そして思いがけない感情の動きが立ち上がる。
一族の家に入り込んだ外からの姉が、関係のほころびをあぶり出す。
ザンビア出身の作家。2019年のCommonwealth Short Story Prize(アフリカ地域)受賞者。
2019年 Commonwealth Short Story Prize のヨーロッパ地域受賞短編。習俗と記憶のあいだにある緊張を描く。
キプロス出身の作家。2019年のCommonwealth Short Story Prize(カナダ・ヨーロッパ地域)受賞者。
2019年 Commonwealth Short Story Prize のカリブ地域受賞短編。家の記憶をたどる視線が印象に残る。
バハマ出身の作家。2019年のCommonwealth Short Story Prize(カリブ地域)受賞者。
2019年 Commonwealth Short Story Prize のパシフィック地域受賞短編。声の強さと不穏さが際立つ。
ニュージーランド出身の作家。2019年のCommonwealth Short Story Prize(パシフィック地域)受賞者。
ラゴスに暮らす十三歳の少年が、母に促されて教会へ行き、牧師の語る「本当の幸福」に疑問を抱く。家庭の貧しさ、宗教的な言葉、子どもの率直な怒りが重なり、幸福とは誰が決めるものなのかを問いかける短編である。
少年の素朴で鋭い語りが、信仰と貧しさのはざまで語られる幸福の意味を揺さぶる。
ナイジェリア出身の作家。2018年のCommonwealth Short Story Prize(アフリカ地域)受賞者。
インドの十二歳の少女の妊娠をめぐる出来事を、信仰、家族、社会的圧力が絡む寓話的な短編として描く。身体をめぐる不可解な出来事が、共同体の期待や抑圧を映し出す物語である。
少女の身体に起きた出来事が、信仰と共同体の欲望をあぶり出していく。
インド出身の作家。2018年のCommonwealth Short Story Prize(アジア地域)受賞者。
『Ghillie's Mum』は、母と子、家族の期待、ケアの重さをめぐる短編として2018年のカナダ・ヨーロッパ地域を受賞した。日常の家庭的な場面を通じて、親密な関係のなかにある見えにくい不安と責任を描く。
家庭の近さのなかで、愛情と不安がほどけにくく絡み合う。
イギリス出身の作家。2018年のCommonwealth Short Story Prize(カナダ・ヨーロッパ地域)受賞者。
中年の危機を抱えた主人公が、謎めいた女性を探して荒野へ向かい、聞いた物語の不穏さのなかへ自ら入り込んでいく。文明と野性、語りと現実の境界がずれ、最後には予想を裏切る形で物語の代償が現れる短編である。
酒場で聞いた奇妙な話が、荒野へ向かう男自身の運命を変えていく。
トリニダード・トバゴ出身の作家。2018年のCommonwealth Short Story Prize(カリブ地域)受賞者。
サモアの結婚式当日、家族と村の期待に囲まれたマタラシは、自分の性自認と押しつけられた花嫁像のあいだで息苦しさを覚える。伝統、家族の名誉、身体への規範が、ひとりの人間の生存感覚を圧迫する短編である。
華やかな結婚式の支度の内側で、マタラシは自分を消していく儀式に向き合う。
サモア出身の作家。2018年のCommonwealth Short Story Prize(パシフィック地域)受賞者。
ナイジェリア出身の作家。2017年のCommonwealth Short Story Prize(アフリカ地域)受賞者。
ナイジェリア出身の作家。
ナイジェリア出身の作家。2017年のCommonwealth Short Story Prize(アフリカ地域)受賞者。
インド出身の作家。2017年のCommonwealth Short Story Prize(アジア地域)受賞者。
インド出身の作家。
インド出身の作家。2017年のCommonwealth Short Story Prize(アジア地域)受賞者。
イギリス出身の作家。2017年のCommonwealth Short Story Prize(カナダ・ヨーロッパ地域)受賞者。
イギリス出身の作家。
イギリス出身の作家。2017年のCommonwealth Short Story Prize(カナダ・ヨーロッパ地域)受賞者。
父と息子がチョコレートへの共通の愛を通じて再会する短編。受賞作であり、Persaudを広く知らしめた作品。
父と息子がチョコレートへの共通の愛を通じて再会する短編。
トリニダード・トバゴ出身の作家。2017年のCommonwealth Short Story Prize(カリブ地域)受賞者。
オーストラリア出身の作家。2017年のCommonwealth Short Story Prize(パシフィック地域)受賞者。
オーストラリア出身の作家。
オーストラリア出身の作家。2017年のCommonwealth Short Story Prize(パシフィック地域)受賞者。
2016年のCommonwealth Short Story Prize アフリカ地域受賞作。わずかな日常のずれから、人間関係の不穏さがじわりと浮かび上がる。
日常の細かなずれが、やがて大きな不穏さになる。
南アフリカ出身の作家。2016年のCommonwealth Short Story Prize(アフリカ地域)受賞者。
植民地インドを舞台に、牛をめぐる仕事と共同体の滑稽さが交差する作品。社会の秩序が、商売と信仰の両面から揺さぶられる。
牛をめぐる営みが、共同体の秩序と滑稽さをあぶり出す。
インド出身の作家。2016年のCommonwealth Short Story Prize(アジア地域)受賞者。
2016年のCommonwealth Short Story Prize カナダ・ヨーロッパ地域受賞作。ささやかな日常の中にある違和感と、誰にも言えない感情が印象を残す。
短い場面の連なりの中で、感情の輪郭だけが鮮明になる。
イギリス出身の作家。2016年のCommonwealth Short Story Prize(カナダ・ヨーロッパ地域)受賞者。
カリブ地域受賞作。奇妙な名前の家族と、食べ物や生活の不足感をめぐる軽妙さが、最後に不穏さへと変わる。
軽いユーモアが、最後には別の感触へ反転する。
トリニダード・トバゴ出身の作家。2016年のCommonwealth Short Story Prize(カリブ地域)受賞者。
パシフィック地域受賞作。海に面した生活のなかで、家族・土地・記憶のつながりが静かに描かれる。
海辺の暮らしが、家族の記憶を浮かび上がらせる。
ニュージーランド出身の作家。2016年のCommonwealth Short Story Prize(パシフィック地域)受賞者。
2015年のCommonwealth Short Story Prize アフリカ地域受賞作。家族の中での距離と、外から持ち込まれる価値観が静かにぶつかる短編。
家族の親密さの中に、外の世界の圧力がしみ込んでいく。
ナイジェリア出身の作家。2015年のCommonwealth Short Story Prize(アフリカ地域)受賞者。
傘だけを持つ男が、精神病院から自由へ向かうまでを寓話的に描く短編。現実感と象徴性が重なり、孤独と解放が同時に立ち上がる。
傘を手放さない男の姿が、自由の意味を静かに問い直す。
インド出身の作家。2015年のCommonwealth Short Story Prize(アジア地域)受賞者。
2015年のCommonwealth Short Story Prize カナダ・ヨーロッパ地域受賞作。遠く離れた夫婦の再会を通して、記憶と距離の感触を描く。
長い不在のあとで、夫婦は互いをどう見直すのか。
イギリス出身の作家。2015年のCommonwealth Short Story Prize(カナダ・ヨーロッパ地域)受賞者。
カリブ海の社会を背景に、赦しと生存をめぐる感情のねじれを描く短編。個人の物語と共同体の歴史が重なり合う。
赦しと生存が、同じ重さで物語の中心に置かれる。
トリニダード・トバゴ出身の作家。2015年のCommonwealth Short Story Prize(カリブ地域)受賞者。
海と家族の記憶が交差する短編。離れた場所で続いてきた仕事が、突然の出来事によって次の世代へ渡される。
家族の歴史が、海辺の仕事を通して次の世代へ引き継がれる。
フィジー出身の作家。2015年のCommonwealth Short Story Prize(パシフィック地域)受賞者。
ウガンダ出身の作家。2014年のCommonwealth Short Story Prize(アフリカ地域)受賞者。
シンガポール出身の作家。2014年のCommonwealth Short Story Prize(アジア地域)受賞者。
オーストラリア出身の作家。2014年のCommonwealth Short Story Prize(パシフィック地域)受賞者。
町はずれの古びた酒場を舞台に、客たちの視線や耳を意識しながら進む短編。居心地の悪い空気と観察の鋭さが、場の緊張をじわじわと高める。
酒場の静けさの裏で、視線の圧力が濃くなる。
南アフリカ出身の作家。2013年のCommonwealth Short Story Prize(アフリカ地域)受賞者。
乾いた季節が続く古い家を舞台に、雨の匂いが失われた記憶を呼び戻していく短編。現在の静かな時間と、若いころの感覚が重なり合い、主人公の内側に残る希望と喪失を浮かび上がらせる。
雨の匂いが、長く閉じていた記憶の扉をそっと開く。
スリランカ出身の作家。2013年のCommonwealth Short Story Prize(アジア地域)受賞者。
競技のために並走していた兄妹が、ある喪失をきっかけに別々の道へ分かれていく短編。北米の自然や身体感覚を背景に、親密さと取り返しのつかない距離が静かに立ち上がる。
走ることは、ふたりを近づけるためではなく、別れの輪郭を浮かび上がらせる。
カナダ出身の作家。2013年のCommonwealth Short Story Prize(カナダ・ヨーロッパ地域)受賞者。
トリニダードの社会のひずみを背景に、喪失や暴力、家族の秘密を静かな筆致で浮かび上がらせる短編。日常のなかに潜む不穏さが、地域の歴史や共同体の感覚とともに立ち上がる。
日常の静けさの下で、失われたものと隠されたものがゆっくり姿を現す。
トリニダード・トバゴ出身の作家。2013年のCommonwealth Short Story Prize(カリブ地域)受賞者。
子どものころの感覚や家族の記憶が、動物的なイメージとともにゆっくり立ち上がる短編。現実と非現実の境界が揺れるなかで、慰めや愛情のかたちを探る物語になっている。
記憶は断片的でも、そこから生まれる感情は驚くほど生々しい。
ニュージーランド出身の作家。2013年のCommonwealth Short Story Prize(パシフィック地域)受賞者。
死者と残された人びととの関係をたどる短編で、葬送の場面を通じて記憶、喪失、家族の結びつきが立ち上がる。ユーモアと痛みが同居する語りが印象に残る。
葬送の場に、記憶と生の気配が重なっていく。
ナイジェリア出身の作家。2012年のCommonwealth Short Story Prize(アフリカ地域)受賞者。
1939年のボンベイを舞台に、五年続いた結婚の中で生まれる距離感と、夫婦関係の微妙なずれを描く短編。ラジオや街の空気が、静かな緊張を支えている。
結婚の内部にある静かな温度差が、物語の芯になる。
インド出身の作家。2012年のCommonwealth Short Story Prize(アジア地域)受賞者。
死後六年たってから夫に出会う女性の語りを通して、愛と喪失、過去の関係の残響を描く短編。幽霊との結びつきが、現実の結婚や記憶のあり方を照らし返す。
死は終わりではなく、関係の形を変えるものとして現れる。
イギリス出身の作家。2012年のCommonwealth Short Story Prize(カナダ・ヨーロッパ地域)受賞者。
海辺で暮らす少年と、漁師の系譜を背負う祖父の記憶をめぐる短編で、海の気配と家族の歴史が静かに交差する。夜の海に浮かぶ光景が、失われつつある関係を浮かび上がらせる。
海の向こう側に、家族の歴史がゆっくりと浮かび上がる。
ジャマイカ出身の作家。2012年のCommonwealth Short Story Prize(カリブ地域)受賞者。
イングランド、バルカン、ニュージーランドをまたぎながら、人びとの予期せぬ人生の経路をたどる短編集。都市と自然の風景のあいだで、関係の揺れや居場所の不確かさが描かれる。
場所が変わるたびに、人間関係の輪郭も変わっていく。
ニュージーランド出身の作家。2012年のCommonwealth Short Story Prize(パシフィック地域)受賞者。