世界・海外・国外の文学賞

← コスタ・ブック賞に戻る

コスタ・ブック賞 こすたぶっくしょう

第35回(2005年)

NovelFirst novelChildren's bookPoetryBiographyShort story

受賞者

5名
アリ・スミス あり・すみす 受賞
The Accidental

『The Accidental』は、ある家庭に突如として現れた謎めいた人物を契機に家族の関係や個人の物語性、記憶の曖昧さを探る小説。語り手の視点が巧みに揺れ動き、現代社会の断片を繊細に編み上げる作品である。

家族アイデンティティポストモダン語りの実験
小説家

実験的な語りとユーモアを併せ持つ現代英国の作家。人間関係の機微を巧みに描く。

タシュ・オー たしゅ・おー 受賞
The Harmony Silk Factory

『The Harmony Silk Factory』は植民地期のマラヤを舞台にした歴史小説で、ビジネスマンとその周辺人物を中心に権力、裏切り、記憶の曖昧さを描く。個人史と国家史が交錯する語りで、植民地社会の緊張を浮かび上がらせる。

植民地史裏切りアイデンティティ歴史
小説家

東南アジアや植民地史を背景に物語を紡ぐ作家。国際的な視座を持つ作風。

ケイト・トンプソン けいと・とんぷそん 受賞
The New Policeman

『The New Policeman』はアイルランドを舞台に時間と音楽、責任の問題を織り交ぜた児童文学。現実と民話的要素が溶け合い、若い主人公が自分の役割と成長を見つけていく感動的な物語である。

ファンタジー時間音楽成長
児童文学作家

アイルランドを舞台に伝統と現代を織り交ぜた物語を描く作家。

クリストファー・ログ くりすとふぁー・ろぐ 受賞
Cold Calls

詩集『Cold Calls』は歴史や暴力、個人的回想を織り込みながら、詩的な視点で現代の断片を活写する作品群。機知と批評精神を帯びた言葉が特徴的である。

戦争記憶政治詩的実験
詩人

戦争や歴史を題材にした詩作で知られる詩人。言葉の技巧に定評あり。

ヒラリー・スパーリング ひらりー・すぱーりんぐ 優秀賞
Matisse the Master

『Matisse the Master』はアンリ・マティスの生涯と芸術を丹念に追った伝記で、作品と私生活、芸術的背景を詳細に検証し、近代美術史におけるマティスの位置づけを明確に示す読み応えある研究書である。

美術史画家伝記マティス近代美術
伝記作家

美術や文化人の伝記を多数手がける英国の評伝作家。詳実な史料研究に基づく叙述が特徴。