ジェームズ・ジョーンズ・ファースト・ノベル・フェローシップ
じぇーむず・じょーんず・ふぁーすと・のべる・ふぇろーしっぷ
未発表の第一長編小説(執筆中可)を対象とする年次のフェローシップ賞。
- 創設年
- 1992
- 主催
- James Jones Literary Society(ジェームズ・ジョーンズ文学協会)/共催:Wilkes University
- カテゴリー
- 一般文芸・大衆小説
- 選考方式
- 公募
- 受賞対象
- 新人
- 開催頻度
- 年1回
- 締切時期
- 3月頃
- 発表時期
- 9月頃
- 賞のステータス
- 活動中
説明
James Jones First Novel Fellowship(ジェームズ・ジョーンズ・ファースト・ノベル・フェローシップ)は1992年に設立され、James Jones Literary Societyが主催、Wilkes Universityが共催する年次の賞です。アメリカの作家による未発表の第一長編小説を対象に、Jonesの作品が体現する「unblinking honesty, determination, and insight into modern culture(臆せず誠実な視点、決意、現代文化への洞察)」の精神を評価します。2025年時点の主賞は$12,000で、さらに2件の$1,000ランナーアップ賞が設けられています。応募数は年により増減し、2011年は667件、2021年は700件以上の応募がありました。過去には2004年の受賞が後に撤回されるなどの事例もあります。受賞者は通常、年次シンポジウムで発表され、公式サイトや共催大学の告知でも公表されます。
賞品
- 主賞品
- 主賞(フェローシップ)
- 賞金
- 12,000 USD
- 2件のランナーアップ賞(各$1,000)
- 受賞によるエージェントや出版社からの注目、シンポジウムでの発表機会
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| 応募・一次選考 | James Jones Literary Societyの委員会およびWilkes University関係者が中心となり一次選考を行う。年によってゲスト審査員が参加することがある。 | 応募数に対して合格率は非常に低い(例:数%未満) | 一次選考通過者は内部で通知され、最終決定は年次シンポジウムで発表される。公式サイトでの告知あり。 |
| 最終選考 | 最終選考は選考委員会および招待審査員によって行われ、主賞1名とランナーアップ数名を決定する。審査員の顔ぶれは年ごとに異なる。 | 最終的に主賞1名・ランナーアップ2名が選出されるため非常に低い(%単位) | 受賞者は年次シンポジウムで発表され、公式サイトと共催機関で公表される。 |
| 事後対応(出版・紹介) | 該当なし。受賞後の出版やエージェント紹介は受賞者と個別に交渉されることが多い。 | — | 出版や商業的な進展は個別の交渉に依存し、公式の手続きとして一括で発表されることはない。 |
選考基準
- 未発表の第一長編小説(デビュー長編)であること
- James Jonesの精神(誠実さ・決意・現代文化への洞察)を体現する作品であること
- 文体の独自性、物語構成、登場人物描写など作品としての完成度
- 応募規程(主に米国の作家を対象)を満たしていること
応募のヒント
推奨
- 応募要項とフォーマット(ページ数・提出形式)を正確に守る
- 対象が未発表の第一長編であることを確認する
- 冒頭から読者を引き込む力強い表現(声/voice)を重視して校正・編集する
- シノプシスや必要書類を明確に準備する
- 応募資格(米国作家対象)を事前に確認する
注意
- 既に書籍として出版された作品を応募しない
- 応募規程に反する形式や期限超過で提出しない
- 同一作品の重複応募を行わない
- 応募時に過度に自己主張する補足資料を送らない(規定外の添付は避ける)
審査員から
- “the spirit of unblinking honesty, determination, and insight into modern culture” を念頭に置き、誠実な視点と確かな声を示してほしい。
- 物語の声(voice)と誠実さが重要。形式的な完成度だけでなく、作品の独自性を示すこと。
- 規定どおりに提出することが審査上の基本条件となる。
関連の賞
- Illinois Emerging Writers Competition
- Gwendolyn Brooks Poetry Award
- James Jones Short Story Award
- Valentine Essay Contest (高校生向けエッセイコンテスト)
- James Jones Chair in World War II Studies (Eastern Illinois University)
公式情報
https://jamesjonesliterarysociety.org/過去の受賞者
カリフォルニア州サン・レアンドロ出身の作家。2021年のJames Jones First Novel Fellowship(第30回)受賞者。受賞作は『Feats of Strength in the Time of Hoxha』。賞金は$10,000、応募は700件以上(出典)。
2010年のJames Jones First Novel Fellowship(第29回)受賞者。受賞作は『Good Morning, Dr. Du Bois』。賞金は$10,000(出典)。
2019年のJames Jones First Novel Fellowship(第28回)受賞者。受賞作は『Levon』。賞金は$10,000(出典)。
ハワイ州ワヒアワ出身の作家。2018年のJames Jones First Novel Fellowship(第27回)受賞者。受賞作は『Big Music』。賞金は$10,000(出典)。
処女長編の原稿として受賞。のちにRandom Houseから2022年に刊行された(出典に基づく事実)。
ミネアポリス出身の作家。2017年のJames Jones First Novel Fellowship(第26回)受賞者。受賞作『Quantum Girl Theory』はのちにRandom Houseから2022年に刊行された。賞金は$10,000(出典)。
2015年(第25回)のJames Jones First Novel Fellowship受賞者。受賞作は『Balagan』。賞金は$10,000(出典)。
2015年(第24回)のJames Jones First Novel Fellowship受賞者。受賞作は『The Flying Sampietrini』。賞金は$10,000(出典)。
2014年のJames Jones First Novel Fellowship(第23回)受賞者。受賞作は『Yet Wilderness Grew in My Heart』。当年の賞金は$10,000(出典)。
受賞作。後に『Underground Fugue』のタイトルで2017年にMelville Houseから刊行された(出典に基づく事実)。
アメリカの作家。2013年のJames Jones First Novel Fellowship(第22回)受賞者。受賞作『The Art of Fugue』は、のちに『Underground Fugue』としてMelville Houseから2017年に刊行された。受賞時の応募数は666件(出典)。
アメリカの作家。2012年のJames Jones First Novel Fellowship(第21回)受賞者。受賞作は『For One Thing She Did』。当年の賞金は$10,000、応募数は585件(出典)。
アメリカの作家。第20回(2011年)受賞。受賞作『To Zenzi』は後にNew Issues Poetry & Prose(2021年)から刊行された。賞金$10,000。応募は667件。
アメリカの作家。第19回(2010年)受賞。受賞作『Moon's Extra Mile』。賞金$10,000。応募は520件。
南北戦争期のニューヨークと戦場を舞台に、助産師メアリー・サターの人生を描く歴史小説。医療現場の限界や戦争の悲惨さ、女性が社会的に制約される中で専門職として自立しようとする葛藤と成長が、実在の史料を交えた緻密な描写で綴られる。
アメリカの作家。第16回(2007年)受賞。受賞作『My Name is Mary Sutter』は2010年にViking Pressから刊行された(ワーキングタイトルは『The Last Beautiful Day』)。
アメリカの作家。第12回(2003年)受賞。受賞作『Message Stick』は後に刊行され、受賞をきっかけに米国内外のエージェントから注目を集めたと本人が述べている。
アメリカの作家。第11回(2002年)James Jones First Novel Fellowship受賞。受賞作『Seven Laurels』は2004年にSoutheast Missouri State University Pressから刊行された。
『Tracking Ginger』は失踪や追跡、記憶の断片を手がかりに人と場所を辿る物語です。過去の出来事が現在へ影響を及ぼす様を描き、主人公の変容と人間関係の修復を中心に据えた作品として評価されました。
2001年にJames Jones First Novel Fellowshipを受賞した作家。受賞作は『Tracking Ginger』で、後に自己出版等で刊行された記録がある。
『Beautiful Somewhere Else』は都市や他者との距離感、帰属意識をテーマにした物語です。若者や転換期にある人物たちの内面的な揺らぎを描き、疎外感と希望の狭間での選択や成長を描写します。
2000年のJames Jones First Novel Fellowship受賞者。受賞作は『Beautiful Somewhere Else』で、後に刊行された経緯がある。
『Since You Ask』は人間関係や過去の選択が現在にもたらす影響を描く小説です。登場人物の会話や内面描写を通じて、愛や赦し、記憶に向き合う様を丁寧に紡ぎ出す作品として受け取られています。
ニュージーランド出身(国際的に活動する)作家。1999年に『Since You Ask』でJames Jones First Novel Fellowshipを受賞し、のちにAkashic Booksなどから刊行された。
『A Year in the Woods』は森で過ごす一年を通じて自己と他者、自然との関係を見つめ直す物語です。季節の移ろいを背景に孤独や癒し、日常の細部から生まれる変化を繊細に描写する点が特徴とされます。
1998年にJames Jones First Novel Fellowshipを受賞した作家。受賞作は『A Year in the Woods』。
『Jumping the Green』は個人的な成長と再生、社会的制約との格闘を描く小説です。登場人物が直面する試練とそこからの立ち直りを通じて、人間関係の脆さや希望の復権を丁寧に描き出す作風が特徴とされます。
アメリカの作家。1997年に『Jumping the Green』でJames Jones First Novel Fellowshipを受賞し、後に商業出版された。
『The Hindenburg Crashes Nightly』は歴史的イメージや幻想的な要素を織り交ぜた長編で、喪失や不在を象徴的に扱う作品です。日常と非日常が交錯する語り口で登場人物の内面を掘り下げ、象徴性を通じて人間の記憶やトラウマに迫ります。
アメリカの小説家。1996年にFirst Novel Fellowshipを受賞し、受賞作『The Hindenburg Crashes Nightly』はのちに刊行された。
『Tale of a Two-Hearted Tiger』は、文化的背景やアイデンティティの葛藤、成長を主題に据えた物語です。家族や伝統、現代社会との摩擦を通じて主人公が自己を模索する過程を描き、若者の視点や文化間の緊張を丁寧に描写する点が評価されました。
作家として主にデビュー作等で注目される。1995年に『Tale of a Two-Hearted Tiger』でJames Jones First Novel Fellowshipを共同受賞した(Rick Bassと並列受賞)。
『Where the Sea Used To Be』は、風景の喪失や自然と人間の関係を繊細に描く作品です。環境の変化が登場人物の心理に及ぼす影響を丁寧に描写し、場所の記憶と個人の内面を重ね合わせることで喪失と再生のテーマを探ります。受賞時は原稿として評価されました。
アメリカの作家。1995年のFirst Novel Fellowshipで『Where the Sea Used To Be』により共同受賞(Tanuja Desai Hidierと共に受賞)した。
『The Frequency of Souls』は複数の人物の視点を通して喪失と再生、記憶と家族のつながりを描く群像劇です。鋭い観察とユーモアを交えた筆致で登場人物の内面を掘り下げ、関係性の裂け目や再生の可能性を問いかけます。1996年にFarrar Straus & Girouxから刊行されました。
アメリカの作家。1994年にJames Jones First Novel Fellowshipを受賞し、受賞作『The Frequency of Souls』はのちにFarrar Straus & Girouxから刊行された。
『Eden Undone』は家族関係や過去に刻まれた秘密と向き合うデビュー小説として評価された作品です。受賞時点では出版情報が明記されておらず、原稿としての構成力や登場人物の心理描写の深さが評価されたとされています。
1993年のJames Jones First Novel Fellowship受賞者。受賞作『Eden Undone』で評価を受けたが、受賞当時の公開情報は限られている。