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ジェームズ・テイト・ブラック記念賞 じぇーむず・ていと・ぶらっく きねんしょう

第72回(1990年)

FictionBiographyDrama

受賞者

2名
ウィリアム・ボイド うぃりあむ ぼいど 受賞
Brazzaville Beach

若い生態学者ホープ・クリアウォーターは、コンゴのブラザヴィル・ビーチに独り取り残され、過去の二つの人生の転機を振り返る。数学者の夫ジョンとの崩壊した結婚生活と、アフリカの内戦下でチンパンジーの行動研究に従事した日々。権威ある研究者ユージーン・マラバーが提唱する「平和的霊長類」の理論を覆す暴力的な事実を目撃したホープは、科学的誠実性と権力の狭間で苦悩する。人間と動物の本性、知性と暴力の相克を描いた、ウィリアム・ボイドの代表作。

「私はブラザヴィル・ビーチに独り座り、物事の本質について考えていた」

416ページ
霊長類研究科学と倫理人間の暴力性カオス理論アフリカの内戦結婚の崩壊女性の自立
小説家

国際的に作品を発表する小説家。歴史や記憶、人間関係を織り込んだ物語で知られる。

クレア・トマリン くれあ とまりん 受賞
The Invisible Woman: The Story of Nelly Ternan and Charles Dickens

1857年、18歳の女優エレン・タナン(ネリー・タナン)と45歳の著名な既婚作家チャールズ・ディケンズが出会い、13年間にわたる関係が始まった。ディケンズはこの関係を徹底的に隠蔽し、ネリーを歴史の闇に葬り去った。クレア・トマリンは日記や書簡、写真などの一次資料を丹念に調査し、ヴィクトリア朝社会に生きた忘れられた女性の実像を鮮やかに復元する。本書はスコットランドのジェイムズ・テイト・ブラック記念賞(伝記部門)を受賞した。

「ディケンズは彼女を消し去った。しかしトマリンは彼女を歴史に呼び戻した。」

336ページ
ヴィクトリア朝チャールズ・ディケンズ女性の歴史伝記秘密の恋愛女優歴史的復元
伝記作家・批評家

歴史的文献に基づく伝記で知られる作家。ヴィクトリア朝の人物や文学者に関する詳細な研究で評価が高い。