クイーン・メアリー・ワサフィリ 新人ライティング賞
くいーん・めありー・わさふぃり しんじん らいてぃんぐしょう
2009年にWasafiri誌の25周年を記念して創設された、未だ単行本を出版していない作家を対象とする年刊の国際新人文学賞(フィクション、詩、ライフライティングの3部門)。2025年より翻訳作品への応募が全部門で可能となった。
- 創設年
- 2009
- 主催
- Wasafiri(Wasafiri magazine)
- カテゴリー
- 詩・現代詩
- 選考方式
- 公募
- 受賞対象
- 新人
- 開催頻度
- 年1回
- 締切時期
- 6月頃
- 発表時期
- 9月頃
- 賞のステータス
- 活動中
説明
Queen Mary Wasafiri New Writing PrizeはWasafiri誌が主催する年刊の新人作家向け文学賞で、2009年に創設された。年齢・性別・国籍・経歴に制限はなく、完成した単行本をまだ出版していない作家が対象。フィクション、ポエトリー(詩)、ライフライティングの3部門で選考が行われ、受賞作は紙版およびオンラインのWasafiri誌に掲載される。受賞者は通常10月に発表され、ロンドンの会場などでの発表イベントが行われることが多い。
賞品
- 主賞品
- 各部門の受賞作品がWasafiri誌(紙版・オンライン)に掲載されること。受賞に伴う知名度向上や出版機会が期待される。
- 受賞作のWasafiri誌掲載
- 表彰イベントでの発表
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| 応募受付・形式確認 | Wasafiri編集部による事務的な受付確認(応募資格の確認) | — | — |
| 一次選考(長リスト) | 編集部およびゲスト審査員による書面審査(年ごとに異なる審査員) | — | — |
| 最終選考・受賞者決定 | チェアを含む最終審査パネル(毎年公表されるゲスト審査員が担当) | — | 受賞者はWasafiriの公式サイトおよび受賞発表イベントで通常10月に発表される。 |
選考基準
- 応募者は完成した単行本をまだ出版していないこと(未出版の作家が対象)
- 作品は応募部門(Fiction / Poetry / Life Writing)に合致していること
- オリジナリティ(独自性)と文章の技術的完成度
- テーマ性や作品の表現力、読者に与えるインパクト
応募のヒント
推奨
- 公式サイトで最新の応募要項と締切を必ず確認する
- 応募作品は入念に校正し、カテゴリー(Fiction / Poetry / Life Writing)を守って提出する
- 未発表であることを確認する(完成した単行本を既に出版している場合は対象外)
- 応募要件(フォーマット、語数など)に従う
注意
- 既に単行本を出版している作家として応募しない
- 応募規定を無視してフォーマットや文字数を超えて提出しない
- 盗作や出典不明の作品を提出しない
審査員から
- 2023年審査員は受賞作の「緊急性・成熟度・技術的力量」を称賛している。作品のテーマの重みと技巧を意識すること。
- 明確な声(独自のvoice)と構成に注意し、オリジナリティを示すこと。
- 応募時は募集要項に従い、作品を丁寧に仕上げること。
公式情報
https://www.wasafiri.org/writing-prizes/queen-mary-wasafiri-new-writing-prize/過去の受賞者
2024年のQueen Mary Wasafiri New Writing Prize(フィクション部門)受賞者。受賞作は「Love in the Time of Migration」。
2024年のQueen Mary Wasafiri New Writing Prize(ライフライティング部門)受賞者。受賞作は「A Public Space」。
2023年のQueen Mary Wasafiri New Writing Prize(フィクション部門)受賞者。受賞作は「That Which We Call A Rose」。
2023年のQueen Mary Wasafiri New Writing Prize(詩部門)受賞者。受賞作は「Mother, Earth—A Colloquy」。
2023年のQueen Mary Wasafiri New Writing Prize(ライフライティング部門)受賞者。受賞作は「Absent Presence」。
2022年のQueen Mary Wasafiri New Writing Prize(フィクション部門)受賞者。受賞作は「Cloud Archive」。
2022年のQueen Mary Wasafiri New Writing Prize(詩部門)受賞者。受賞作は「I have fallen from my dream of progress」。
2022年のQueen Mary Wasafiri New Writing Prize(ライフライティング部門)受賞者。受賞作は「Salt Prints」。
2021年のQueen Mary Wasafiri New Writing Prize(フィクション部門)受賞者。受賞作は「First to Go」。
2021年のQueen Mary Wasafiri New Writing Prize(詩部門)受賞者。受賞作は「सफ़रनामा / Safarnama」。
2021年のQueen Mary Wasafiri New Writing Prize(ライフライティング部門)受賞者。受賞作は「Swallow」。
2020年のQueen Mary Wasafiri New Writing Prize(フィクション部門)受賞者。受賞作は「How You Make Jamaican Coconut Oil」。
2020年のQueen Mary Wasafiri New Writing Prize(詩部門)受賞者。受賞作は「Conventional Wisdom」。
2020年のQueen Mary Wasafiri New Writing Prize(ライフライティング部門)受賞者。受賞作は「Seamless」。
2019年のQueen Mary Wasafiri New Writing Prize(フィクション部門)受賞者。受賞作は「Third Person Female」。
2019年のQueen Mary Wasafiri New Writing Prize(ライフライティング部門)受賞者。受賞作は「Natural Causes」。
『Plunder』は略奪や搾取を巡る物語を通じて歴史と個人の関係を問い直す短編。権力構造や記憶の継承に焦点を当て、倫理的な問いかけを投げかける作品である。
『In the Garden Where the Gorgons Live』は神話的イメージを借りて女性性や恐怖、美を探る詩。ゴルゴンの象徴を通じて他者視線や自己防衛の問題を寓意的に表現する。
『Diary of a Teenage Boy』は思春期の少年の視点で綴られるライフライティング風の作品。感情や身体の変化、友情と家庭の揺らぎを率直な語りで描き、成長の瞬間を捉える。
『Some Freedom Dreams』は自由や希望の夢を主題にした短編で、抑圧と解放のはざまで揺れる登場人物の内面を繊細に描く。社会的制約と個人の欲望の衝突が軸となる物語。
『Petit Navire』は小さな船を象徴に、移動や避難、海にまつわる記憶を詩的に描く作品。海のイメージを通じて他者の旅路や脆さ、連帯の可能性を静かに示す。
『Crinoline Lady』は過去の女性像や衣装を手がかりに、世代間の記憶や女性性をたどるライフライティング風の作品。衣装や身振りが語る歴史と個人史の交差に着目する。
『Nobody Knows the Shivering Stars』は孤独や自然、記憶の境界を行き交う短編。詩的なイメージを散りばめつつ喪失や疎外感を描き、静かな余韻を読後に残す作品である。
『Portrait of my father as a grouper』は、父親を魚のメタファーで描く詩。家族の記憶や食文化、力と脆さをユーモアと愛情を交えて表現し、世代間の関係を新たな視点で照らす。
『Massoumeh: An Iranian Family in Times of Revolution』は、革命の時代を背景に一家の経験を綴るライフライティング。政治的変動が日常と家族にもたらした影響、記憶や亡命の問題を丁寧に描き出す作品。
兄の帰還をきっかけに家族の緊張と再生を描く短編。過去の出来事が現在に影を落とし、登場人物の価値観や絆が試される様子を繊細な心理描写で綴る。
少女の成長と変容を描いた詩で、身体と社会的期待の関係を静かに見つめる。時間の経過がもたらす変化と個の成熟が象徴的なイメージで表現される。
「適切な家族」という概念を問い直す回想的随想。血縁や選択、帰属を巡るエピソードを通じて家族の意味と期待を緻密に検証する、個人的な視点に基づく文章。
重荷や責任を担う者を描く短編。家族や過去の記憶が重層的に絡み合い、無言の義務や継承の重さが人間関係に及ぼす影響を静かに照らし出す作品。
傷を点のようにつなぎながら記憶と痛みを描く詩。断片的なイメージが連なり、トラウマの痕跡と回復の過程を繊細に探る言葉の連なりが特徴である。
第一世代移民の子としての経験を率直に表現する詩。言語や帰属意識、世代間の緊張を通じてアイデンティティの揺らぎと誇りを鮮烈に描き出す作品。
自己や記憶の二重性を見つめるライフライティングで、鏡像や対照的な視点を用いて自己理解の複雑さを探る。文化的・個人的な二重性が語られる作品。
博物館を舞台に過去と現在の記憶が交錯する短編。展示物と個人の物語が呼応し、物質が持つ記憶性を通してアイデンティティや歴史の扱いを問い直す作品。
人生のやり取りを主題にしたライフライティングで、役割や関係の入れ替わりがもたらす意味を探る。個人的なエピソードを通じて他者理解と自己認識を描き出す作品。
辞書の形式を借りて言語と愛の交錯を探る詩。移民経験や文化的混淆をユーモアと切実さで描写し、言葉の不確かさや翻訳のずれが人間関係に与える影響を示す。
散歩という日常行為を通して見える風景と内面の変化を描く短編。観察と内省による細やかな描写で、ささやかな出来事が持つ意味を浮かび上がらせる作品。
始まりと終わりという普遍的なテーマを詩的に探る作品。生成と消滅、時間の循環を象徴的なイメージで紡ぎ出し、哲学的な余韻を残す詩的瞑想。
不在への想いをテーマにしたライフライティングで、手紙や告白めいた語りが中心となる。距離と郷愁、欠落と希望の対比を通じて記憶の層を描き出す作品。
618号室という限定された空間を舞台に、人々の記憶と緊張を描く短編。閉じられた場所が過去や秘密を映し出し、登場人物の関係性が徐々に明らかになる構成となっている。
名前(Adin)をめぐる詩的な探求で、個人の痕跡や存在のあり方を繊細に描写する詩。音とイメージの重ね合わせによって存在の輪郭を浮かび上がらせる作品。
成長と変容をテーマにしたライフライティング。幼年期から現在に至る記憶や家族との関係を手がかりに、自己形成の過程を率直に綴るエッセイ的な短篇。
訪問がもたらす緊張と隠された真実を描く短編。日常の境界が崩れ、登場人物の内面に潜む不穏な感情や過去の記憶が表出する様を対話と細やかな描写で浮かび上がらせる。
“Romiya”という人物との関わりを通じてケアや責任、他者との絆を描く短編。小さな行為や配慮が個人の倫理やアイデンティティに及ぼす影響を静かに見つめる物語。
喪失を文化人類学的視点で思索する詩で、個人史と共同体の儀礼や記憶の関係を考察する。言葉のリズムと象徴を通じて喪失が形成する意味を探る詩的断章。
楽曲のタイトルを借りた回想的なライフライティングで、音楽が記憶や家族史を呼び起こす様を描く。色彩や音のイメージを織り交ぜながら、個人史と感情の層を紡ぐエッセイ。
ゆっくりと進む旅路を描いた短編で、移動の過程を通して登場人物の内面や記憶、故郷との関係が丁寧に紡がれる。小さな出来事や出会いが重なり、帰属意識や自己像の変容が静かに浮かび上がる物語。
「Monkey Daughter」は動物的イメージを通して家族や女性性、世代間の関係を探る詩である。寓意的な比喩と強い象徴性を用い、疎外感や愛情、文化的帰属の葛藤を鮮烈なイメージで浮かび上がらせる。
序章の形式を取る回想的な作品で、個人的記憶と歴史的背景が交錯する。家族や社会的出来事の断片を手がかりに自己と他者の関係を問い、読者を深い叙述へ導く導入部的な文章。