ホワイティング賞 ほわいてぃんぐしょう
第32回(2017年)
受賞者
10名病気の父を介護しながら、自分の空白や孤独と向き合う女性を描く、暗く滑稽な戯曲。
幻想と現実が入り混じるなかで、介護と親密さの難しさを描き出す。
言語、欲望、階級、愛情が交差するなかで、家族と親密さの不安定さを照らす戯曲。
語りの遊びと感情の緊張が、家族の場面に鋭い輪郭を与える。
アーティストとして見られたい男が、他者を演じる女性を雇うことで、表現と権力の歪みが露わになる戯曲。
人種、性別、芸術の取り引きが、笑いと不穏さの両方で崩れていく。
掃除の仕事、依存、自己像の揺れを通して、ふしぎに軽やかなユーモアを保つデビュー小説。
混乱した人生を、乾いた笑いと温かな観察で書き留める。
研究施設と家族の関係を軸に、人種、言語、同化の問題を浮かび上がらせる長編。
チンパンジーをめぐる実験が、家族の内部にあった傷をあらわにする。
年齢差のある恋愛と、空港での拘束という二つの軸から、力関係のずれを描く小説。
二部構成の物語が、親密さと国家の暴力をずらしながら見せる。
スタンフォード卒業生たちの友情と野心を通して、ミレニアル世代の不安と滑稽さを描く小説。
恋愛、仕事、階級意識が、都会の若者たちの会話のなかでほどけていく。
国境警備隊員としての経験を通じて、境界線の内側にある暴力と倫理を見つめるノンフィクション。
境界線を守る仕事が、いつしか境界線そのものを胸の内へ運んでしまう。
分散、黒さ、コードスイッチ、フェミニズム的な視線を織り込みながら、詩の形式を揺さぶる詩集。
鋭く、複雑で、しばしば予想を外す声が、分散した世界を結び直す。
欲望、暴力、レイシズム、ホモフォビアを鋭く見つめる、都市的な抑圧感を帯びた詩集。
多声的な詩が、傷つける側と傷つけられる側の境界を揺らす。