ウルフソン歴史賞 うるふそんれきししょう
第141回(2024年 第6回開催)
受賞者
6名本書は20世紀の南アジアを広域的かつ人間中心の視点から再構成する研究である。植民地主義の終焉、1947年の分断とその長期的影響、独立後の国家形成や越境する人々の移動、ジェンダーや階級の交差を織り込み、地域の多様な主体の生活経験を通じて近現代の変容を描き出す。
南アジア現代史を専門とする歴史学者。学術研究と一般向けの歴史書の執筆を行い、植民地主義・分断・移動・国家形成などを横断的に論じる。
本書は近世から近代への移行期におけるイングランドとムガル期インドの接触史を精緻に描き、外交儀礼、交易、個人間の往来や文化移転を通じて、近代帝国形成の多層的過程を地域の視点から再評価する。
近世から近代にかけての英印関係やムガル期インドとイングランドの交流を研究する歴史学者。外交・交易・文化交流を通じて帝国形成の過程を検証する。
本書はトランスアトランティック奴隷貿易における商人の役割と交易構造の変容を追究する研究である。商業ネットワーク、信用・決済制度、港湾都市や政策の変化が奴隷取引のダイナミクスに及ぼした影響を経済史的に分析する。
本書は英国の国民保健制度(NHS)の成立から現代に至る発展を通史的に描き、戦後福祉国家の形成、政策論争、医療提供の変化や現場の実態を踏まえつつ、制度と市民の関係を社会史的に考察する。
本書はウィニー・マンデラとネルソン・マンデラの結婚関係を中心に据え、反アパルトヘイト運動とその政治的・私的側面の交錯を描く伝記的ルポである。公的闘争と私的葛藤、名誉と犠牲の物語を通じて南アフリカ現代史の複雑さを浮き彫りにする。
南アフリカ出身のノンフィクション作家。犯罪、正義、政治と個人の関係を扱う作品で知られる。人間の物語を通して社会構造を描き出す筆致が特徴。
本書は1942年以降のドイツ社会と政治の長期的変容を追い、戦争末期から復興、分断と統一、グローバル化に至る流れを通じて個人と集団の経験、記憶と歴史認識の変化を分析する。現代ドイツの形成過程を多角的に検証する試みである。
消費史や経済文化を研究する歴史学者。物質文化と政治・経済の相互関係を論じる著作で知られる。