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ぼくは怖くない (ハヤカワepi文庫 ア 2-1)

プレミオ・ヴィアレッジョ=レパーチ(ヴィアレッジョ賞)

ぼくは怖くない (ハヤカワepi文庫 ア 2-1)

Niccolò Ammaniti

南イタリアの田舎を舞台に、9歳の少年が偶然知ってしまった秘密をめぐって、無垢と暴力の対比を描く小説。夏の強い光と子どもの視点が、物語の緊張を最後まで支える。

成長サスペンス田舎社会無垢と暴力

Work Information

子どもの視線のまま、夏の地平線の向こうにある残酷さへ踏み込んでいく。

Niccolò Ammaniti が、南イタリアの夏を舞台に、少年ミケーレの視点から秘密と恐怖の輪郭を描く。大人の世界の残酷さを、子どもの感覚のまま突きつけるサスペンス小説。

Review Summaries

  • 子どもの視点で恐怖と発見を描く手つきが高く評価されている。夏の空気感と、少しずつ真相へ近づく構成に強い支持が集まる。

Book Information

Publisher
早川書房
Published
2002-12-01
Pages
313 pages
Language
日本語
ISBN-13
9784151200243
ISBN-10
415120024X
Price
252 JPY
Category
本/文学・評論/評論・文学研究/外国文学研究/イタリア文学

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Reviews

  • 少年心理が的確に描かれ、面白い作品!

    イタリアのどこかの町。そこでの事件! とにかく一気に読んでしまう面白い作品。 ぜひ読んでみてください。

  • 夏休みの読書に

    学校の課題でイタリア語の原作を読んでいるのですが、荒瀬ゆみこさんの訳は、原作の持つ、少年らしい感性や、その短めで訥々とした語り口を上手く表現していると思います。 夏休みの課題で何か一冊文庫本を読まなくてはいけない中学生や、ほかに宿題はあるけどどうも退屈ぎみの高校生に、どこまでも広がる麦畑とうだるような暑さを思いながら読んでほしい小説です。 「B級ホラー映画やコミック雑誌が大好きな少年だった」著者も、大学で生物学の卒論が書きあがらず、代わりに書いた小説がエイナウディというイタリアの大手出版社の目にとまった、という風変わりな経歴があります。そんな人が書いた小説ですから、とても読みやすいのです。これも映画化された、スティーブン・キングの『スタンド・バイ・ミー』のお好きな方にもお勧めです。 どちらの小説にも言えることですが、少年らしい無邪気さやユーモアにあふれるものの見方を通して描かれているものは、実は、彼らの背景にある大人の社会の苦しく暗い現実です。といっても、この小説は悲壮感はなく、むしろ不思議な明るさのうちに終始しているのですが、やはり、南イタリアの貧困、裏社会の秘密や暴力との接触、という重いテーマにも関わっているのです。 「著者のニコロ・アンマニーティは1966年生まれ。このお話は、作家自身がバジリカータからプーリアにかけてひろがる原っぱで車を走らせながら、荒れた土地に暮らすこどもたちのフラストレーションに触発されて、書き上げたという。」(訳者解説) おまえだってこんな生活もういやだろう、豊かで大きな街に行きたいだろう、と父に言われてうなづいても、秘密と不安のなか、友達や泣き虫でぐずな妹には、「僕は怖くない」と言い切る少年。南イタリアの局地的な状況を越えた何かが、そこにはあります。

  • ミケーレ少年はイイ男:原作も映画もイイ珍しい例

    ミケーレ少年が愛おしい。きっと大人になったらイイ男になると思う。幼い妹をかばっておぶってやったり、眠れない夜にお話ししてあげたり。家族と友情と、正義と生活と、小さな手には余るような大きな問題にたくさんたくさん悩んで、成長していくんだろうなあ……こんなカンジですっかりハマッてしまったので、本日の映画初日にも行ってしまったが、これがまた予想以上にイイ出来! 日本人には体験し得ない、一面の金色の麦畑と鮮烈な青空がすばらしかった。もちろん少年少女もかわいいしね。原作には脚本に著者が参加してるそうで、かなり忠実。原作も映画もイイなんてなかなかないと思うので、とっても貴重。

  • ぼくってだれ?

    ~ 読み終わったあとまず思ったのが、「僕」って誰?ということだった。ミステリーとゴシックを混ぜ合わせたセンチメンタルな少年もの、というのが読む前予想していた内容で、読み終わったあともだいたいその通りだった。逆を言えば予想を超えるほどの面白さ(カルヴィーノやタブツキが歴代受賞者に名を連ねる文学賞を本書は取ったそうなのだけど)ではなかっ~~たともいえる。読んでて何となく乙一(「夏と花火と私の死体」)を思い浮かべたが、はっきりいって乙一の方が面白い。それとも日本の小説家のレベルが高くなってきただけなのだろうか。 ~~ とはいえ、では全く読む価値のない小説なのかといえば、答えはノーである。いささか小説的集中力に欠けるものの、登場人物たちの描写はどれも見事である。イタリア社会の抱える北部と南部との経済格差(貧困問題)を背景に据えるあたりの小説的勘も鋭く、貧しさの中の屈託のない明るさというものは既に日本人にはなくなってしまった懐かしいものであろう。~~そこらへんのリアリティーは評価するのだけれど、それと対比するつもりで書こうとしたはずの人間の「陰」の部分があまり熱心に伝わってこなかったのが残念だった。そこらへんをもっと深めれば間違いなくイタリアを代表する文学作品になっていたと思う。~

  • 子供が自然体

    のせてくる文章で、読んでいる途中で中断するのがもどかしいほど。映像のような描写。わかりやすく明快で、 ミケーレが妹に話す御伽噺など、読んでいるこちらのほうがその先を聞きたくなる。 また少年のお母さんの描写が、なんともイタリアっぽくていい。 もっと話の続きを知りたいと思う作品です。

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