世界・海外・国外の文学賞

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ユードラ・ウェルティ

ユードラ・ウェルティ

Yūdora Weruti

プロフィール

性別
女性
生誕
1909-04-13 (ミシシッピ州ジャクソン)
死没
2001-07-23 (ミシシッピ州ジャクソン) 92歳
国籍
アメリカ合衆国
言語
英語
宗教
メソジスト
居住地歴
ミシシッピ州ジャクソン → ニューヨーク市

経歴

職業
作家, 短編作家, 写真家
活動期間
1936年〜2001年
所属団体
サザン作家フェローシップ(Fellowship of Southern Writers), アメリカ芸術科学アカデミー(フェロー)
影響を受けた人物
キャサリン・アン・ポーター, ウィリアム・フォークナー(文学的文脈でしばしば比較される)
影響を与えた人物
リチャード・フォード, エレン・ギルクリスト, エリザベス・スペンサー

学歴

ミシシッピ州女子大学(当時:Mississippi State College for Women)
期間: 1925–1927
国: アメリカ合衆国
後に大学を転入
ウィスコンシン大学(マディソン校)
英文学
学位: BA
期間: 1927–1930(在籍期間は概算)
国: アメリカ合衆国
英文学を専攻
コロンビア大学
広告学(当初)
学位: MA
期間: 1930年代(在籍年は資料により分散)
国: アメリカ合衆国
父の勧めで広告を学ぶ

受賞歴

O.ヘンリー賞
1941
対象作品: A Worn Path(『すりへった小径』)
主催: O.ヘンリー賞委員会
結果: second place
ピューリッツァー賞(フィクション)
1973
対象作品: 『楽観主義者の娘』
部門: フィクション
主催: ピューリッツァー賞委員会
結果: winner
エドワード・マクドウェル・メダル
1970
主催: MacDowell
結果: recipient
大統領自由勲章
1980
主催: アメリカ合衆国大統領府
結果: recipient
ナショナル・ブック賞(ペーパーバック部門)
1983
対象作品: The Collected Stories of Eudora Welty(再版)
主催: ナショナル・ブック財団
結果: winner
リーヤ賞(短編)
1992
部門: 生涯功績
主催: Rea Award
結果: recipient
レジオン・ドヌール(シュヴァリエ)
1996
主催: フランス政府
結果: recipient
アメリカ賞(文学)
2000
部門: 生涯功績
主催: America Award
結果: recipient

受賞・候補エディション

  1. 受賞作: The Wide Net

    ナチェズ・トレイス周辺の川辺の風景を背景に、人々の間に潜む緊張や秘密、夫婦や家族の距離感を描く短編。外の出来事よりも、共同体の気配が個人の孤独を浮かび上がらせる。

    川の流れのように静かに、関係のほころびが見えてくる。

    214ページ
    南部社会家族秘密短編
  2. 受賞作: Livvie is Back

    1943年の O. Henry Award を受けた短編で、閉じた共同体の中で若い女性が自分の生を取り戻していく過程を描く。静かな語りの奥に、抑圧と解放の緊張が通っている。

    小さな共同体にひびを入れる、ウェルティらしい短編。

    短編南部文学結婚自立共同体
  3. 受賞作: The Demonstrators

    街頭での示威行動を通して、個人の内側にある緊張や共同体の空気をすくい上げる短編。

    街頭での示威行動を通して、個人の内側にある緊張や共同体の空気をすくい上げる短編。

    短編抗議共同体緊張
  1. 受賞作: The Optimist's Daughter(オプティミストの娘)

    母の死を契機に故郷へ戻った娘の視点で喪失と再生を描く短篇風の長篇。家族の記憶や南部社会の力学を繊細に描写し、静かな抒情と深い人間洞察を示す作品。

    喪失と再生家族南部社会記憶
  1. 受賞作: The Optimist's Daughter

    『The Optimist's Daughter』は、喪失と回復をテーマに母の死を巡る家族の再生を繊細に描いた長編である。過去の記憶と現在の生活が交差する中で主人公の内面の成熟と和解が静かに描かれる。

    喪失家族南部文学再生
  1. 受賞作: Medal for Distinguished Contribution to American Letters(生涯功労メダル)

    1991年の全米図書賞では、ユードラ・ウェルティがアメリカ文学への顕著な貢献を称える生涯功績メダルを受けた。小説家としての長年の仕事が評価の中心であり、単一の書籍を対象とするものではない。

    作品ではなく、文学文化を支えてきた生涯の仕事への表彰。

    生涯功績アメリカ文学文学賞
  1. 受賞作: 顕著な業績(南部文学と短編の技巧)

    アメリカ南部の地域性と人々の微細な感情を短編と小説で描いた作品群が中心。精緻な描写と場所性への感受性により、南部文学の伝統に重要な貢献をした。

    南部文学短編地域社会人間描写
  1. 受賞作: 生涯業績

    短編・長編を通じた生涯の創作活動への顕彰。南部社会の細部や人物の内面に光を当てる作品群が評価された。

    アメリカ南部記憶と共同体短編小説

作品

代表作

『楽観主義者の娘』

1972年 小説

家族の喪失と再生を描く短めの小説。病院の狭い空間を舞台に、娘と第二の妻が過去と現在に向き合う。

家族喪失再生南部社会

『緑のカーテン』

1941年 短編集

初期の短編をまとめた短編集。『なぜ私は郵便局に住んでいるか』や『A Worn Path』などを収録。

コミュニティアイデンティティユーモアと悲哀

『デルタの結婚』

1946年 小説

ミシシッピ・デルタの一家を描いた家族小説。土地と女性性、伝統が主題。

土地女性性伝統

『ユードラ・ウェルティ短篇全集』

1980年 短編・全集

長年にわたる短編を集めた代表的コレクション。ウェルティの南部小説の主題と技法を網羅。

記憶場所神話的なモチーフ

全著作

  • A Curtain of Green(1941)
  • The Robber Bridegroom(1942)
  • Delta Wedding(1946)
  • The Ponder Heart(1954)
  • The Shoe Bird(1964)
  • Losing Battles(1970)
  • The Optimist's Daughter(1972)
  • The Collected Stories of Eudora Welty(1980)
  • One Writer's Beginnings(1983)
  • One Time, One Place(写真集, 1971)

翻案

  • The Robber Bridegroom(小説→ミュージカル)

作風・主題

文体
緻密で観察眼に優れる文体南部ローカリズムと象徴主義を併せ持つ抑制された感情表現
頻出モチーフ
場所(故郷・風景)の重要性家族とコミュニティの複雑さ神話的・象徴的モチーフ(フェニックス、リンゴなど)

評価・遺産

ユードラ・ウェルティは20世紀アメリカ南部文学を代表する作家であり、短編と小説を通して場所と記憶、家族関係を繊細に描写した。生涯にわたる受賞と栄誉、故郷ジャクソンの自宅の保存などにより、アメリカ文学史における重要な遺産を残した。

記念館・博物館

  • ユードラ・ウェルティ邸と庭園(Eudora Welty House and Garden) ミシシッピ州ジャクソン 1119 Pinehurst Street 1980年開館

関連学会

  • Fellowship of Southern Writers(創立メンバー)
  • アメリカ芸術科学アカデミー(フェロー)

資料所蔵先

  • ユードラ・ウェルティ小資料コレクション(ミシシッピ大学)
  • ユードラ・ウェルティ財団(Eudora Welty Foundation)所蔵資料

大衆文化への影響

  • 電子メールソフト『Eudora』の名称の由来(短編『なぜ私は郵便局に住んでいるか』に由来)
  • ミシシッピ州の『Eudora Welty Day』(5月2日)

引用

  • 「独立心が幼いころから私に芽生えたのは驚くにあたらない。読んだり読まれたりするための部屋が家のどの部屋にも、いつでもあったと母は信じていた。」
    出典: One Writer's Beginnings(回想録) (1984年)

豆知識

  • 生前にLibrary of Americaで著作が刊行された最初の現存作家の一人。
  • 電子メールソフト『Eudora』は彼女の短編にちなんで命名された。
  • 墓碑には『楽観主義者の娘』の一節が刻まれている。