-
第26回(1996年) 受賞受賞作: Under the Red Flag
中国を舞台に、政治的制約と個人的欲望が交錯する人々の暮らしを描いた短編集。社会変動の影響下での選択と疎外、日常の細部を通した人間ドラマが主題となる。
中国社会政治と個人欲望と抑圧社会変革
ハ・ジン(金雪飛)
ハ・ジン
Ha Jin
別名:
金雪飛 / Jīn Xuěfēi
ペンネーム:
ハ・ジン(英語で執筆する際に使用する筆名。姓はハルビン(Harbin)に由来する。)
プロフィール
- 性別
- 男性
- 生誕
- 1956-02-21 (中国・遼寧省)
- 国籍
- 中国, アメリカ合衆国
- 言語
- 英語, 中国語
- 居住地歴
- 遼寧省(中国) → ハルビン(中国) → ボストン(マサチューセッツ州、アメリカ合衆国) → アトランタ(ジョージア州、アメリカ合衆国、以前)
経歴
- 職業
- 詩人, 小説家, 教師(大学)
- 活動期間
- 1980年〜
- 所属
- ボストン大学(Boston University), エモリー大学(Emory University、かつて), アメリカ芸術科学アカデミー(フェロー), アメリカ芸術文学アカデミー(会員)
- 所属団体
- アメリカ芸術科学アカデミー, アメリカ芸術文学アカデミー
- 影響を受けた人物
- ミスティ詩人(Misty Poets)や近代中国文学に影響を受ける, Eugene Goodheart(指導者)
- 影響を与えた人物
- 中国系アメリカ作家世代(例:Yiyun Li ら)に影響を与えたとされる
- ノミネート
- ピューリッツァー賞(フィクション)最終候補 - War Trash(2005)
学歴
| 学校 | 学部 | 学科 | 学位 | 期間 | 国 |
|---|---|---|---|---|---|
| 黒竜江大学(Heilongjiang University) | 英語学部 | 英語専攻 | BA | — | 中国 |
| 山東大学(Shandong University) | 英米文学研究科 | 英米文学専攻 | MA | — | 中国 |
| ブランダイス大学(Brandeis University) | 大学院(博士課程) | 英文学・比較文学系 | PhD | — | アメリカ合衆国 |
黒竜江大学(Heilongjiang University)
英語学部
/ 英語専攻
学位:
BA
国:
中国
19歳で入学。学士号を取得。
山東大学(Shandong University)
英米文学研究科
/ 英米文学専攻
学位:
MA
国:
中国
英米文学の修士号を取得。
ブランダイス大学(Brandeis University)
大学院(博士課程)
/ 英文学・比較文学系
学位:
PhD
国:
アメリカ合衆国
奨学金で在学。Eugene Goodheartなどの指導を受けた。
受賞歴
| 年 | 賞名 | 対象作品 | 部門 | 主催 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1996 | フラナリー・オコナー短編賞 | Under the Red Flag(短編集) | — | フラナリー・オコナー賞選考委員会 | 受賞 |
| 1997 | PEN/ヘミングウェイ賞(デビュー小説賞) | Ocean of Words(短編集) | — | PENアメリカ | 受賞 |
| 1999 | グッゲンハイム・フェローシップ | — | — | ジョン・S・グッゲンハイム財団 | 受賞 |
| 1999 | ナショナル・ブック賞(フィクション) | Waiting(『待つ』) | — | ナショナル・ブック財団 | 受賞 |
| 2000 | PEN/フォークナー賞(フィクション) | Waiting(『待つ』) | — | PEN/Faulkner 財団 | 受賞 |
| 2002 | タウンゼント賞(フィクション) | — | — | タウンゼント賞運営団体 | 受賞 |
| 2005 | PEN/フォークナー賞(フィクション) | War Trash(『戦争のゴミ』) | — | PEN/Faulkner 財団 | 受賞 |
| 2006 | アメリカ芸術科学アカデミー フェロー(選出) | — | — | アメリカ芸術科学アカデミー | 選出 |
| 2012 | Dayton Literary Peace Prize(準優勝) | Nanjing Requiem(『南京のレクイエム』) | — | デイトン文学平和賞運営団体 | 準優勝 |
| 2019 | PEN Oakland / Josephine Miles Literary Award | A Distant Center(詩集) | — | PEN Oakland | 受賞 |
フラナリー・オコナー短編賞
1996
対象作品:
Under the Red Flag(短編集)
主催:
フラナリー・オコナー賞選考委員会
結果:
受賞
PEN/ヘミングウェイ賞(デビュー小説賞)
1997
対象作品:
Ocean of Words(短編集)
主催:
PENアメリカ
結果:
受賞
グッゲンハイム・フェローシップ
1999
主催:
ジョン・S・グッゲンハイム財団
結果:
受賞
ナショナル・ブック賞(フィクション)
1999
対象作品:
Waiting(『待つ』)
主催:
ナショナル・ブック財団
結果:
受賞
PEN/フォークナー賞(フィクション)
2000
対象作品:
Waiting(『待つ』)
主催:
PEN/Faulkner 財団
結果:
受賞
タウンゼント賞(フィクション)
2002
主催:
タウンゼント賞運営団体
結果:
受賞
PEN/フォークナー賞(フィクション)
2005
対象作品:
War Trash(『戦争のゴミ』)
主催:
PEN/Faulkner 財団
結果:
受賞
アメリカ芸術科学アカデミー フェロー(選出)
2006
主催:
アメリカ芸術科学アカデミー
結果:
選出
Dayton Literary Peace Prize(準優勝)
2012
対象作品:
Nanjing Requiem(『南京のレクイエム』)
主催:
デイトン文学平和賞運営団体
結果:
準優勝
PEN Oakland / Josephine Miles Literary Award
2019
対象作品:
A Distant Center(詩集)
主催:
PEN Oakland
結果:
受賞
受賞・候補エディション
フラナリー・オコナー短編小説賞
1回登壇
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第22回(1997年) 受賞受賞作: Ocean of Words
複数の短編・散文を通して、個人と国家、移民としての孤独や文化的断絶を描く作品群。言語のずれと政治的記憶が登場人物たちの選択を規定していく様を繊細に描写する。
移民文化摩擦個人と国家言語
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第20回(2000年) 受賞受賞作: Waiting
『Waiting』は、中国の地方社会を舞台に、長年「待ち続ける」一人の男の姿を通じて愛、犠牲、官僚制度の冷たさを描く長編。個人の欲望と制度的制約の衝突を鋭く描写した作品である。
待ち続けることが、人生そのものになる。
中国社会官僚制愛と犠牲個人の自由 -
第25回(2005年) 受賞受賞作: War Trash
『War Trash』は朝鮮戦争で捕虜となった中国兵の視点で戦争、収容所生活、帰還後の疎外を描く歴史小説。権力と名誉、個人の尊厳が絡み合う状況で、生存と記憶の問題が静かに、しかし重層的に問い直される。
664ページ戦争捕虜アイデンティティ歴史生存
アジアン・アメリカン文学賞
1回登壇
-
第4回(2001年) 受賞受賞作: The Bridegroom and Other Stories
中国社会を背景に個人の欲望や倫理の葛藤を描く短編集。日常の中の緊張や人間関係の微細な亀裂を静謐に描写する短篇群。
短編中国人間関係倫理
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第29回(2019年) 受賞
作品
代表作
Waiting(待つ)
1999年 小説文化大革命後の中国を舞台に、離婚や家族、愛と義務を巡る葛藤を描く長編小説。英語で執筆され、作者の代表作の一つ。
愛と義務家族中国の社会変化
翻訳
- 中国語版あり
In the Pond(池の中で)
1998年 小説小さな町の工場を舞台にした権力と腐敗を扱う風刺的な小説。
権力と腐敗地方社会
War Trash(戦争のゴミ)
2004年 小説(歴史・戦争)朝鮮戦争中の中国兵の捕虜体験を主人公の視点で描いた歴史小説。批評家から高く評価され、複数の賞の候補および受賞歴がある。
戦争生存と名誉記憶
Ocean of Words(言葉の海)
1996年 短編集(短編)中国を背景にした短編を集めた作品集で、作者の早期英語小説スタイルを示す。
日常の断片文化的摩擦
Under the Red Flag(赤旗の下で)
1997年 短編集文化大革命以前後の中国の生活を描く短篇集。フラナリー・オコナー賞受賞作を含む。
日常と政治個人の尊厳
A Distant Center(遠い中心)
2018年 詩集成熟した詩作を収めた詩集。移民や郷愁、記憶をテーマとする作品群。
移民経験郷愁記憶
全著作
- Between Silences(1990)
- Ocean of Words(1996)
- Under the Red Flag(1997)
- In the Pond(1998)
- Waiting(1999)
- The Bridegroom(2000)
- War Trash(2004)
- A Free Life(2007)
- Nanjing Requiem(2011)
- A Distant Center(2018)
- The Banished Immortal(2019)
- A Song Everlasting(2021)
- The Woman Back from Moscow: In Pursuit of Beauty(2023)
作風・主題
- 文体
- 明快で抑制の効いた英語の文体現実主義的な描写
- 頻出モチーフ
- 亡命と移民経験個人と国家の緊張記憶と過去の重み
評価・遺産
ハ・ジンは中国出身で英語で執筆することで知られる作家であり、移民や中国現代史を背景にした作品群で国際的な評価を受けている。ナショナル・ブック賞やPEN賞など多数受賞し、アメリカの文学界でも重要な位置を占める。
関連学会
- アメリカ芸術科学アカデミー
- アメリカ芸術文学アカデミー
資料所蔵先
- Library of Congress(資料登録・所蔵可能性あり)
引用
-
「私は作品の完全性を守るために英語で書くことを選んだ。」
出典: New York Times(エッセイ「Exiled to English」、2009年) (2009年)
豆知識
- 2021年7月28日に小惑星 (58495) Hajin が命名された。
- 筆名の「ハ」はハルビン(Harbin)に由来する。