世界・海外・国外の文学賞

← ホームに戻る

オクタヴィオ・パス・ロサノ

オクタビオ・パス・ロサノ

Octavio Paz Lozano

プロフィール

性別
男性
生誕
1914-03-31 (メキシコシティ、メキシコ)
死没
1998-04-19 (メキシコシティ、メキシコ) 84歳
国籍
メキシコ
言語
スペイン語
居住地歴
メキシコシティ(出生地、長期居住) → ロサンゼルス(短期間) → メリダ(ユカタン州、1930年代に勤務) → ニューヨーク(外交任務) → パリ(駐在、創作期) → トーキョー(駐在、1952年) → ジュネーブ(駐在) → ニューデリー(駐墨大使として在任)

経歴

職業
作家, 詩人, 外交官, エッセイスト, 編集者
活動期間
1931年〜1998年
所属
コレヒオ・ナシオナル(Colegio Nacional), メキシコ外務省(外交官として)
所属団体
コレヒオ・ナシオナル
影響を受けた人物
T.S.エリオット, アントニオ・マチャード, ジェラルド・ディエゴ, アンドレ・ブルトン(シュルレアリスム), パブロ・ネルーダ
影響を与えた人物
カルロス・フエンテス, ハングリー・ジェネレーションの作家たち(インド), グイジェルモ・シェリダン(研究者・伝記作家)

学歴

国立自治大学(UNAM)
法学・文学を学ぶ(在籍)
期間: 1930–1936
国: メキシコ
法学を中退し文学活動に進む
カリフォルニア大学バークレー校
研究・研修(ガグネンハイム奨学金での滞在)
期間: 1943
国: アメリカ合衆国
1943年にガグネンハイム奨学金を受け滞在

受賞歴

エルサレム賞
1977
主催: エルサレム賞実行委員会
結果: 受賞
ミゲル・デ・セルバンテス賞
1981
主催: スペイン政府/セルバンテス賞選考委員会
結果: 受賞
ノイシュタット国際文学賞
1982
主催: ノイシュタット賞選考委員会
結果: 受賞
ノーベル文学賞
1990
対象作品: 1957–1987 の詩集等(業績全体)
主催: スウェーデン王立科学アカデミー
結果: 受賞
メキシコ国立芸術科学賞(文学部門)
1977
主催: メキシコ政府
結果: 受賞
ドイツ書籍貿易平和賞
主催: ドイツ書籍貿易協会
結果: 受賞
アレクシス・ド・トクヴィル賞
1989
主催: Prix Alexis de Tocqueville 選考委員会
結果: 受賞

受賞・候補エディション

  1. 受賞作: 弓と竪琴 (El arco y la lira)

    詩と詩的経験について哲学的かつ歴史的に考察するエッセイ。詩の起源や言語の機能、詩人と読者の関係、創作の本質を深く分析し、詩論として大きな影響を与えた作品。

    詩は言葉による存在の創造である。

    詩論言語創作論文化批評
  1. 受賞作: 生涯の業績(詩とエッセイによる自由の探求)

    メキシコの歴史と国民性を、孤独、仮面、祝祭のイメージから読み解く、オクタビオ・パスの代表的な随筆集。

    詩人としての感性で、ひとつの国の自己像を掘り下げた名著。

    メキシコアイデンティティ文化批評
  1. 受賞作: El laberinto de la soledad

    『El laberinto de la soledad』(孤独の迷宮)はメキシコ人のアイデンティティと歴史を考察した代表的随筆。祭礼や民俗を手がかりに国家と個人の孤独を分析し、社会文化的洞察と文学性を結びつけた重要作である。

    メキシコの孤独を、歴史と民俗から読み解く随筆。

    詩随筆文化論アイデンティティ
  1. 受賞作: The Labyrinth of Solitude(El laberinto de la soledad)

    メキシコの歴史と文化、国民性に内在する孤独の構造を詩的散文で考察する代表的エッセイ集。個人と集団の心理、記憶と歴史の絡み合いを深く掘り下げる思索的著作である。

    メキシコの孤独をめぐる思索が、歴史と記憶の層を照らす。

    398ページ
    孤独文化と歴史アイデンティティ社会的記憶
  1. 受賞作: El laberinto de la soledad(孤独の迷宮)

    『孤独の迷宮』はメキシコ人の精神や歴史的経験を分析するエッセイ群で、植民地主義や近代化が個と社会にもたらす孤独とアイデンティティの問題を考察する。詩的想像力と哲学的分析を融合させ、国家論と存在論を提示する重要な作品である。

    『孤独の迷宮』はメキシコ人の精神や歴史的経験を分析するエッセイ群で、植民地主義や近代化が個と社会にもたらす孤独とアイデンティティの問題を考察する。

    文化とアイデンティティ孤独詩と哲学歴史

作品

代表作

孤独の迷宮(エル・ラベリント・デ・ラ・ソレダッド)

1950年 エッセイ(文化論)

メキシコ人のアイデンティティと歴史を掘り下げ、孤独と仮面性を論じた代表的な長篇エッセイ。

文化的アイデンティティ歴史孤独
翻訳
  • 英訳: The Labyrinth of Solitude(1961)

太陽石(ピエドラ・デ・ソル)

1957年 詩(長詩)

時間、愛、神話を巡る長詩。形式的技巧と象徴性の高い作品で、代表作の一つ。

時間愛神話
翻訳
  • 英訳を含む各国語訳あり

言葉の下の自由(リベルタッド・バホ・パラブラ)

1949年 詩集

戦後の詩作をまとめた詩集。彼の詩的発展を示す重要なコレクション。

社会個人言語

猿の文法学者(エル・モノ・グラマティコ)

1974年 詩・散文混成

詩的実験と言語論を含む中篇的作品。散文詩的な要素を持つ。

言語詩的実験
翻訳
  • 英訳: The Monkey Grammarian(Helen Lane 翻訳)

ラ・フィジェ・デ・ラッパッチーニ(劇)

1956年 演劇(翻案)

ホーソーンの短編を下敷きにインドや能楽の影響を取り入れた劇作品。後にオペラ化もされた。

美と毒自然と文明
映像化・舞台化
  • [オペラ] ラ・フィジェ・デ・ラッパッチーニ(オペラ) / Daniel Catán (1992)
  • [舞台(英語上演)] Rappaccini's Daughter(英語上演) / Sebastian Doggart (1996)

全著作

  • Luna silvestre(1933)
  • Libertad bajo palabra(1949)
  • Piedra de Sol(1957)
  • El laberinto de la soledad(1950)
  • El mono gramático(1974)
  • Árbol adentro(1987)

翻案

  • 『ラ・フィジェ・デ・ラッパッチーニ』のオペラ化(作曲:ダニエル・カタン、1992)

作家による翻訳

  • 松尾芭蕉『奥の細道』のスペイン語訳(共訳、Sendas de Oku, 1957)
  • フェルナンド・ペソア選集(1962)

作品の翻訳

  • Collected Poems 1957–1987(英訳、Eliot Weinberger 編集)
  • The Labyrinth of Solitude(英訳、1961)

作風・主題

文体
シュルレアリスムの影響哲学的・分析的エッセイ風象徴主義的・形式実験的詩
頻出モチーフ
孤独時間愛とエロティシズム文化的アイデンティティ宗教と神話

健康

  • がん
    1998
    1998年に癌により逝去

評価・遺産

オクタヴィオ・パスはメキシコを代表する詩人・思想家であり、詩作とエッセイを通じてメキシコ文化の理解を深めた。国際的な評価を受け、1977年のエルサレム賞、1981年のセルバンテス賞、1990年のノーベル文学賞など多数の賞を受賞した。雑誌『Vuelta』の編集を通してラテンアメリカの知的討議にも大きな影響を与えた。

記念館・博物館

  • メモリアル・オクタヴィオ・パス(Colegio de San Ildefonso) メキシコシティ、Colegio de San Ildefonso

関連学会

  • コレヒオ・ナシオナル

資料所蔵先

  • Colegio de San Ildefonso に所蔵される遺骨・記念資料

大衆文化への影響

  • ラテンアメリカの思想・文化論に頻繁に引用される存在

引用

  • 「詩のない社会はあり得ないが、社会は詩として実現され得ない」
    出典: 『Signs in Rotation』ほか(引用) (1967年)

豆知識

  • 幼少期に青い目のため外国人と間違えられることがあった。
  • 遺灰は妻マリー=ジョゼ・トラミニとともにメキシコシティのColegio de San Ildefonsoに安置されている。
  • 雑誌『Vuelta』の編集者としてラテンアメリカの知的論争に影響を与えた。