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ロバート・A・カロ

ロバート・A・カロ

Robāto A. Karo

プロフィール

性別
男性
生誕
1935-10-30 (アメリカ合衆国ニューヨーク市)
国籍
アメリカ合衆国
言語
英語
宗教
ユダヤ教
居住地歴
ニューヨーク市(アッパー・ウエスト・サイド、セントラルパークウェスト) → ロングアイランド → イーストハンプトン(執筆活動拠点) → テキサス州(リサーチのため一時移住) → ワシントンD.C.(リサーチのため滞在)

経歴

職業
伝記作家, ジャーナリスト, 著者
活動期間
1957年〜
所属団体
アメリカ芸術科学アカデミー, アメリカ芸術院(American Academy of Arts and Letters), Biographers International Organization(BIO)
影響を受けた人物
レフ・トルストイ, エドワード・ギボン, 調査報道の伝統と長時間にわたるフィールドワークの手法
影響を与えた人物
デイビッド・マカロウ(David McCullough), テイラー・ブランチ(Taylor Branch), デイビッド・ガロウ(David J. Garrow), 多数の現代伝記作家(「Caro-esque」と評される作家群)

学歴

プリンストン大学
英文学科
学位: BA (cum laude)
期間: 1953–1957
卒業年: 1957
国: アメリカ合衆国
卒業論文が非常に長く、以後プリンストン英文学科で論文の長さ制限が設けられた(通称「カロ・ルール」)。
ラトガース大学(英文学博士課程に短期在籍)
英文学科(在籍・助手経験あり)
期間: 1957–1958(短期)
国: アメリカ合衆国
博士課程に短期在籍し、ティーチングアシスタントを務めたが学位取得はしていない。
ハーバード大学(ニーマンフェロー)
ジャーナリズム関連プログラム
期間: 1965–1966(ニーマン奨学金)
国: アメリカ合衆国
1965–1966年、ニーマンフェローとして在籍。都市計画や土地利用について学んだことが『The Power Broker』執筆のきっかけとなる。
コロンビア大学大学院ジャーナリズム校(カーnegieフェローとして滞在)
ジャーナリズム
期間: 1967–1968(Carnegie Fellowship)
国: アメリカ合衆国
『The Power Broker』研究のためのフェローシップ在籍。

受賞歴

ピューリッツァー賞(伝記部門)
1975
対象作品: ザ・パワー・ブローカー(The Power Broker)
主催: ピューリッツァー賞運営団体
結果: 受賞
ピューリッツァー賞(伝記部門)
2003
対象作品: マスター・オブ・ザ・センテ(Master of the Senate)
主催: ピューリッツァー賞運営団体
結果: 受賞
ナショナル・ブック賞
2002
対象作品: マスター・オブ・ザ・センテ(Master of the Senate)
部門: ノンフィクション
主催: 全米図書賞財団
結果: 受賞
ナショナル・ヒューマニティーズ・メダル
2010
主催: アメリカ合衆国大統領府
結果: 受賞
フランシス・パークマン賞
1975
対象作品: ザ・パワー・ブローカー(The Power Broker)
主催: アメリカ歴史家協会(Society of American Historians)
結果: 受賞
ナショナル・ブック・クリティックス・サークル賞(最優秀ノンフィクション)
1982
対象作品: ザ・パス・トゥ・パワー(The Path to Power)
主催: 全米書評家協会
結果: 受賞
ナショナル・ブック賞(生涯功労賞)
2016
部門: 生涯業績
主催: 全米図書賞財団
結果: 受賞
Authors Guild Foundation Preston Award
2025
主催: Authors Guild Foundation
結果: 受賞

受賞・候補エディション

  1. 受賞作: Master of the Senate: The Years of Lyndon Johnson, Vol. 3

    リンドン・ジョンソンの上院での活動と権力掌握を詳細に描く叙述。政治的策略と個人の資質を丁寧に追い、米政治史の重要局面を明らかにする。

    伝記政治史上院権力分析
  2. 受賞作: The Passage of Power: The Years of Lyndon Johnson

    リンドン・ジョンソンの権力の移行期を追い、政治の現場を立体的に描く評伝。

    大統領の座へ向かう過程を、権力の重さとともに描き切る。

    736ページ
    伝記政治アメリカ史権力

作品

代表作

ザ・パワー・ブローカー:ロバート・モーゼスとニューヨークの没落

1974年 伝記/都市史 1344ページ

ニューヨークの都市計画者ロバート・モーゼスの権力の獲得と行使を詳細に描いた大著。個別のプロジェクトから都市変貌までを多角的に分析することで、民主主義における非選挙的権力の実態を暴いた。

権力の獲得と行使都市計画公共政策の影響
映像化・舞台化
  • [映画(着想)] マザーレス・ブルックリン(着想の源の一つ) / Edward Norton (2019)

リンガン・ジョンソン年譜:The Path to Power

1982年 伝記/政治史 882ページ

リンドン・B・ジョンソンの幼少期から1941年の上院選挙敗北までを扱い、彼の権力獲得の過程を詳細に追う。

政治的野心地方政治権力形成

リンガン・ジョンソン年譜:Means of Ascent

1990年 伝記/政治史 506ページ

1941年以降のジョンソンの政治復活と1948年上院選挙勝利までを描き、権力獲得における手法と倫理の問題を検証する。

選挙の不正・工作政治的策略

リンガン・ジョンソン年譜:Master of the Senate

2002年 伝記/政治史 1167ページ

ジョンソンの上院における台頭と多数党院内総務としての支配力を描く。立法過程と政治的影響力の行使を緻密に分析している。

立法と権力党内支配

リンガン・ジョンソン年譜:The Passage of Power

2012年 伝記/政治史 752ページ

1960年選挙、リンカーン副大統領時代、JFK暗殺と大統領就任直後を扱い、権力の移行とその行使を描く。

権力移行大統領権限

ワーキング(Working)

2019年 ノンフィクション/エッセイ 240ページ

取材・執筆・編集の技術や自身の制作過程に関する観察をまとめた半自伝的エッセイ集。

取材技術執筆の技法

全著作

  • The Power Broker(1974)
  • The Years of Lyndon Johnson: The Path to Power(1982)
  • The Years of Lyndon Johnson: Means of Ascent(1990)
  • The Years of Lyndon Johnson: Master of the Senate(2002)
  • The Years of Lyndon Johnson: The Passage of Power(2012)
  • Working(2019)

翻案

  • 『Turn Every Page: The Adventures of Robert Caro and Robert Gottlieb』(ドキュメンタリー、2022)
  • 『Motherless Brooklyn』(2019)への着想提供(『The Power Broker』が影響)

作風・主題

文体
徹底した一次資料調査と緻密なアーカイブ作業に基づく叙述的歴史記述長年にわたるフィールドリサーチを積み上げる重厚な文体
頻出モチーフ
権力の起源と行使政治的機構と個人の関係都市と政策の相互作用

評価・遺産

長年にわたる徹底した取材と詳細な記述により、現代伝記作家の代表的存在となった。学術・一般読者双方に影響を与え、『Caro-esque』という形容が生まれるほど伝記作法に影響力を持つ。

記念館・博物館

  • ニューヨーク歴史協会(Robert Caro Working 展) ニューヨーク市マンハッタン 2021年開館

関連学会

  • American Academy of Arts and Letters(アメリカ芸術院)
  • American Academy of Arts and Sciences(アメリカ芸術科学アカデミー)

資料所蔵先

  • ニューヨーク歴史協会(Robert A. Caro 全資料アーカイブ)

大衆文化への影響

  • エドワード・ノートン監督『Motherless Brooklyn』(2019)は『The Power Broker』などから着想を得たとされる。
  • 2022年のドキュメンタリー『Turn Every Page』は編集者ロバート・ゴットリーブとの協働を描き、カロの制作手法を広く紹介した。

引用

  • 『全てのページをめくれ(Turn every goddamn page)』
    出典: 師であるNewsday編集者アラン・ハスウェイの助言(カロの作業哲学の象徴)
  • 「歴史は物語である。物語を語らなければ、歴史に忠実ではない」
    出典: New York Times Magazineのインタビュー(引用) (2002年)

豆知識

  • 執筆時には廃版のSmith Corona Electra 210タイプライターを愛用しており、自分用に多台数を確保している。
  • 妻イナ・カロが『The Power Broker』の研究を支えるために自宅を売り教職に就いたと報じられている。
  • プリンストンで提出した長大な卒業論文が理由で、同大学の英文学科に論文長さ制限(通称『カロ・ルール』)が設けられた。