-
第6回(1924年) 受賞受賞作: New Hampshire: A Poem with Notes and Grace Notes
『New Hampshire』はニューイングランドの風景や人々の暮らしを素材に、自然と人間の関係や日常に潜む普遍的主題を探る詩集。日常的な語りと象徴的な描写を通じて、静かな哲学性と叙情性を併せ持つ作品である。
自然ニューイングランド日常の哲学叙情 -
第13回(1931年) 受賞受賞作: Collected Poems
既発表の詩を集成した全集で、自然や日常の描写を通じた倫理的・哲学的な省察が貫かれる。簡潔な言語と熟練した韻律で人間の選択や孤独、時間の流れを深く掘り下げる作品群を収める。
"Two roads diverged in a yellow wood..."(「黄葉の森で道が二つに分かれていた…」)
自然選択と責任ニューイングランド抒情詩 -
第19回(1937年) 受賞受賞作: A Further Range
自然や日常の観察から普遍的な洞察を引き出す詩集。成熟した技巧と抒情が融合し、時間や選択、喪失といった主題を深い余韻をもって描く作品群を収録している。
自然人生哲学抒情 -
第25回(1943年) 受賞受賞作: A Witness Tree
『A Witness Tree』は自然、喪失、老い、信仰と再生を扱った詩集で、フロストの成熟した詩的視点が示される。簡潔な言語と象徴性を通じて個人的体験を普遍的な主題へと昇華させる作品群である。
自然喪失人生の省察ニューイングランド
ロバート・フロスト
ロバート・フロスト
Robāto Furosuto
プロフィール
- 性別
- 男性
- 生誕
- 1874-03-26 (サンフランシスコ、カリフォルニア(アメリカ))
- 死没
- 1963-01-29 (ボストン、マサチューセッツ(アメリカ)) 88歳
- 国籍
- アメリカ合衆国
- 言語
- 英語
- 宗教
- スウェーデンボリウス主義(幼児洗礼)
- 居住地歴
- ローレンス(マサチューセッツ) → デリー(ニューハンプシャー) → フランコニア(ニューハンプシャー) → ビーコンスフィールド(イングランド) → アナーバー(ミシガン) → サウス・マイアミ(フロリダ) → ケンブリッジ(マサチューセッツ) → シャフトスベリー(バーモント)
経歴
- 職業
- 詩人, 劇作家, 教員, 講演者
- 活動期間
- 1894年〜1963年
- 所属
- アマースト大学(客員・教員), ブレッド・ローフ・スクール・オブ・イングリッシュ(ミドルベリー・カレッジ), ミシガン大学(フェロー・在任)
- 所属団体
- アメリカ芸術科学アカデミー(選出), アメリカ哲学協会(選出), フィ・ベータ・カッパ(名誉会員)
- 影響を受けた人物
- ロバート・グレーヴス, ルパート・ブルック, トーマス・ハーディ, W. B. イェイツ, ジョン・キーツ, ラルフ・ワルド・エマーソン
- 影響を与えた人物
- ロバート・フランシス, シーマス・ヒーニー, リチャード・ウィルバー, エドワード・トーマス, ジェームズ・ライト
- ノミネート
- ノーベル文学賞(31回ノミネート)
学歴
| 学校 | 学部 | 学科 | 学位 | 期間 | 国 |
|---|---|---|---|---|---|
| ダートマス・カレッジ | — | — | — | 1892(在籍約2か月) | アメリカ合衆国 |
| ハーバード大学 | — | — | — | 1897–1899(中途退学) | アメリカ合衆国 |
ダートマス・カレッジ
期間:
1892(在籍約2か月)
国:
アメリカ合衆国
短期間在籍。学位取得なし。
ハーバード大学
期間:
1897–1899(中途退学)
国:
アメリカ合衆国
疾病のため途中で退学。学位取得なし。
受賞歴
| 年 | 賞名 | 対象作品 | 部門 | 主催 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1924 | ピュリッツァー賞(詩) | New Hampshire: A Poem with Notes and Grace Notes | — | ピューリッツァー賞委員会 | 受賞 |
| 1931 | ピュリッツァー賞(詩) | Collected Poems | — | ピューリッツァー賞委員会 | 受賞 |
| 1937 | ピュリッツァー賞(詩) | A Further Range | — | ピューリッツァー賞委員会 | 受賞 |
| 1943 | ピュリッツァー賞(詩) | A Witness Tree | — | ピューリッツァー賞委員会 | 受賞 |
| 1960 | 議会金メダル(コングレッショナル・ゴールド・メダル) | — | — | アメリカ合衆国下院/議会 | 受賞 |
| 1962 | エドワード・マクドウェル・メダル | — | — | マクドウェル・コロニー | 受賞 |
| 1963 | バリングゲン賞(Bollingen Prize) | — | — | バリングゲン賞委員会 | 受賞 |
| 1961 | バーモント州詩人(Poet Laureate of Vermont) | — | — | バーモント州議会 | 任命 |
| 1958 | 米国国立詩人(United States Poet Laureate) | — | — | アメリカ議会図書館/司書長 | 任命 |
ピュリッツァー賞(詩)
1924
対象作品:
New Hampshire: A Poem with Notes and Grace Notes
主催:
ピューリッツァー賞委員会
結果:
受賞
ピュリッツァー賞(詩)
1931
対象作品:
Collected Poems
主催:
ピューリッツァー賞委員会
結果:
受賞
ピュリッツァー賞(詩)
1937
対象作品:
A Further Range
主催:
ピューリッツァー賞委員会
結果:
受賞
ピュリッツァー賞(詩)
1943
対象作品:
A Witness Tree
主催:
ピューリッツァー賞委員会
結果:
受賞
議会金メダル(コングレッショナル・ゴールド・メダル)
1960
主催:
アメリカ合衆国下院/議会
結果:
受賞
エドワード・マクドウェル・メダル
1962
主催:
マクドウェル・コロニー
結果:
受賞
バリングゲン賞(Bollingen Prize)
1963
主催:
バリングゲン賞委員会
結果:
受賞
バーモント州詩人(Poet Laureate of Vermont)
1961
主催:
バーモント州議会
結果:
任命
米国国立詩人(United States Poet Laureate)
1958
主催:
アメリカ議会図書館/司書長
結果:
任命
受賞・候補エディション
ピューリッツァー賞(詩)
4回登壇
-
第3回(1939年) 受賞受賞作: 詩作全体(生涯の業績)
田園や季節の比喩を通じて人生の選択や孤独、自然と人間の関係を鋭く描いた。伝統的な韻律と平易な語彙を組み合わせ、読み手に親しみやすくも深い哲学的洞察を提示する詩風でアメリカ詩の象徴的存在となった。
黄色い森の中で二つの道が分かれていた。
自然ニューイングランド人生哲学形式主義
ロバート・フロスト・メダル
1回登壇
-
第2回(1941年) 受賞受賞作: 生涯業績(Frost Medal 受賞)
自然や日常的な題材を通じて存在や選択を描く詩作群への評価として授与された生涯功労賞。代表作には『The Road Not Taken』などがある。
自然ニューイングランド人生の選択形式詩
ボリンゲン賞(詩)
1回登壇
-
第17回(1962年) 受賞受賞作: 生涯業績
平易な言語の中に哲学的・象徴的な深みを構築する詩作で知られる。ニューイングランドの自然や人間の選択と責任を主題に、対話的かつ寓話的な語り口で普遍性に迫る作品群を残した。
黄色い森で道が二つに分かれていた。
自然ニューイングランド人間性哲学
作品
代表作
A Boy's Will
1913年 詩集フロストの最初期の詩を収めた詩集。自己探求と若き日の感情を描く短歌的作品を含む。
自然自己探求若さ
North of Boston
1914年 詩集(劇詩的な長篇含む)ニューイングランドの農村生活を舞台に、人間関係と孤独、倫理的ジレンマを描いた連作を含む重要な詩集。
ニューイングランド人間関係孤独
Mountain Interval(The Road Not Taken 含む)
1916年 詩集代表作『The Road Not Taken』を含む詩集。選択と後悔、人生の比喩としての道が主題となる作品を所収。
選択後悔人生の比喩
New Hampshire: A Poem with Notes and Grace Notes
1923年 詩集『Stopping by Woods on a Snowy Evening』や『Nothing Gold Can Stay』などを含む、フロストの代表的作品を収めた詩集。1924年ピュリッツァー賞受賞作。
自然死と生日常の中の哲学
A Witness Tree
1942年 詩集晩年の重要詩集の一つ。個人的体験や自然観を通じて人間の存在を深く見つめる作品を収録。1943年ピュリッツァー賞受賞。
個人的回想自然存在論的考察
全著作
- A Boy's Will(1913)
- North of Boston(1914)
- Mountain Interval(1916)
- New Hampshire(1923)
- A Further Range(1936)
- A Witness Tree(1942)
- Complete Poems(1949)
- In the Clearing(1962)
作風・主題
- 文体
- 口語的で会話のリズムを重視する文体伝統的な韻律と形式の活用寓話的・叙事的要素を含む現実主義的表現
- 頻出モチーフ
- 自然と風景(ニューイングランド)孤独と人間関係選択と運命死と生の対照
健康
-
うつ病(家族性の精神疾患の傾向)生涯にわたる断続的な症状(具体的罹患期間は不明)個人的な悲嘆や家庭内の出来事が創作と生活に影響を与えた。家族にも精神疾患の影響が見られた。
評価・遺産
ロバート・フロストはニューイングランドを背景にしながら英語詩に口語的リズムと古典的形式を融合させた詩人として評価され、ピュリッツァー賞を4度受賞した唯一の詩人である。公的な詩人像としてアメリカ文化に広く影響を与え続けている。
記念館・博物館
- The Frost Place(ロバート・フロスト・ファーム) フランコニア/デリー、ニューハンプシャー(アメリカ)
- Robert Frost Stone House Museum シャフトスベリー、バーモント(アメリカ) 2002年開館
- Robert Frost Farm(Derry)保存施設 デリー、ニューハンプシャー(アメリカ)
関連学会
- アメリカ芸術科学アカデミー
- アメリカ哲学協会
資料所蔵先
- ジョーンズ図書館 特別資料(アマースト)
- ダートマス大学 図書館(主要原稿コレクション)
- ミシガン大学図書館(ロバート・フロスト家族コレクション)
- アマースト大学 アーカイブ(資料一部所蔵)
大衆文化への影響
- 詩「Fire and Ice」がジョージ・R・R・マーティンの『A Song of Ice and Fire』のタイトルと概念に影響を与えた。
- 『Nothing Gold Can Stay』が小説『アウトサイダーズ』やその映画版で引用されるなど大衆文化に定着した。
- 『Stopping by Woods on a Snowy Evening』などの詩が公式行事や弔辞で引用されることが多い(例:JFK就任式での朗読関連)。
引用
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書き手に涙がなければ読み手にも涙はない。書き手に驚きがなければ読み手にも驚きはない。私にとって最初の喜びは、自分が知らなかった何かを思い出すという驚きにある…詩は詩人にとっても読者にとっても啓示でなければならない。
出典: エッセイ「The Figure a Poem Makes」 (1939年)
豆知識
- ピュリッツァー賞を4度受賞した唯一の詩人である。
- ノーベル文学賞に31回ノミネートされた。
- 1961年のジョン・F・ケネディ就任式に詩の朗読に招かれた(光のために原稿を読むことができず『The Gift Outright』を暗唱した)。