アメリカ芸術文学アカデミー 金メダル(詩)
あめりかげいじゅつぶんがくあかでみーきんめだる(し)
American Academy of Arts and Letters が詩の分野での卓越した業績を顕彰して授与する金メダル(名誉賞)。
- 創設年
- 1911
- 主催
- American Academy of Arts and Letters (アメリカ芸術文学アカデミー)
- カテゴリー
- 詩・現代詩
- 選考方式
- 推薦
- 受賞対象
- プロ
- 開催頻度
- 年2回(アカデミーは毎年2件のゴールドメダルを授与し、受賞分野はローテーション)
- 賞のステータス
- 活動中
説明
American Academy of Arts and Letters のゴールドメダルはアカデミーが卓越した業績を顕彰する名誉賞で、年間2件が授与される中で分野はローテーションされるため詩の金メダルは必ずしも毎年授与されるわけではない。詩部門では1911年の初回授与以降、Robert Frost、Marianne Moore、W. S. Merwin、Louise Glück、Rita Dove などが受賞している。1915年には非会員に対する“special distinction”のための追加ゴールドメダルが設けられた。選考はアカデミー会員の推薦・投票を基に行われ、受賞はアカデミーのプレスリリースやメディア発表で公表される。金銭的賞金の明示はなく、主に金メダルと名誉が与えられる。
賞品
- 主賞品
- 金メダル(名誉賞)。公式には賞金の明記なし(名誉表彰が主)。
- アカデミーによる名誉と称号
- アカデミーの式典での表彰
- 1915年以降、特別顕彰として非会員に対する追加の生涯功績金メダルが存在
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| ノミネーション/推薦 | アカデミー会員による推薦(会員、委員会など) | — | — |
| 選考・投票 | 選考委員会およびアカデミー会員の投票による決定 | — | — |
| 決定と発表 | アカデミー(最終決定) | — | アカデミーのプレスリリースおよび各種メディアで発表(例: 春季) |
選考基準
- 詩作における芸術的完成度(独創性・技術)
- 長年にわたる業績と文学界への影響
- 英語圏の文学・文化への顕著な貢献
- 生涯功績や広範な評価・受賞歴を総合的に考慮
応募のヒント
推奨
- 詩作の質を高め、定期的に詩集や主要な詩誌での発表実績を積む
- 批評家や同業者からの評価や推薦を得る努力をする(アカデミー選考は推薦・投票が基礎)
- 長期にわたる業績と影響力を示す活動を継続する
注意
- 直接の一般応募を期待して多数の提出物を送る(この賞は公募ではない)
- 短期的な話題作りのみを狙った行動に依存する
- 虚偽や誇張した業績を表示する
審査員から
- 選考は長年にわたる総合的な業績と作品の質を重視する
- 独創性と文学界への影響力、持続的な活動が評価される
- 英語圏の詩作における明確な貢献を示すことが重要
関連の賞
- Pulitzer Prize for Poetry(ピューリッツァー賞・詩部門)
- National Book Award — Poetry(全米図書賞・詩)
- Poets' Prize(詩人賞)
- Poetry Society of America Awards(アメリカ詩協会賞)
- MacArthur Fellowship(マッカーサー賞/フェローシップ)
公式情報
https://www.artsandletters.org/過去の受賞者
夫婦の人生を通してアフリカ系アメリカ人の個人史と社会史を織り込む詩集。物語性のある語り口と記憶の層が特徴で、日常の細部から大きな歴史の流れを透かし見せる作品。Doveの代表作として評価されている。
アフリカ系アメリカ人の視点から家族や歴史、アイデンティティを描く詩人。1993年から1995年に米国詩人桂(U.S. Poet Laureate)を務めるなど公的な活動も行い、ピュリッツァー賞受賞歴を持つ。
庭園や自然のイメージを通じて喪失と再生、個人の内面を鋭く描いた詩集。神話的な象徴と私的体験が交差し、静謐ながらも強烈な印象を残す言語で書かれている。Glückの代表作として高く評価される。
私的な経験と神話的モチーフを結びつける鋭い詩作で知られる詩人。簡潔で厳しい言語が特徴で、ピュリッツァー賞やノーベル文学賞(2020)など国際的評価を受けた。
孤独や不在、夢と現実の曖昧さをテーマにした詩集。簡潔で冷静な言葉の中に寓意や幻想が差し込み、日常の裏側に潜む不安や美しさを浮かび上がらせる。Strandを代表する作品の一つとして評価されている。
カナダ生まれでアメリカで活躍した詩人。孤独や不在、夢と現実の交錯を描く抒情的かつ寓話的な作風で知られ、詩作のほかエッセイや翻訳も行った。主要な受賞歴がある。
象徴的なイメージと簡潔な語りを通して記憶や時間、自然との関係を探る詩集。暗喩と間(ま)の感覚が重なり、沈黙や喪失の層を感じさせる作品群で、Merwinの重要な位置を示す代表作の一つである。
自然や沈黙、喪失を主題に静謐な詩世界を築いた詩人。翻訳や編集にも取り組み、晩年はハワイに移住して自然保全や庭園づくりに力を注いだ。多数の主要賞を受賞している。
視覚的イメージと内省を重ねて自己と世界の不確かさを描く詩集。長詩を中心に断片と流れを組み合わせ、意味の生成を読者に委ねる構造が特徴。Ashberyの代表作として現代詩に大きな影響を与えた。
現代アメリカ詩を代表する実験的詩人。断片的イメージや言語遊戯を多用し、読者の解釈に余地を残す多義的な詩風で知られる。重要な詩集で多数の賞を受けている。
日常の物や風景を通して存在や死、信仰の問題を静かに掘り下げる詩集。形式的な技巧と洗練された言語感覚が特徴で、比喩と観察によって平凡な対象に普遍的な意味を与える。Wilburを代表する作品として高く評価されている。
20世紀後半のアメリカを代表する詩人。形式の技巧と明晰な表現で日常的対象に普遍的な意味を見出す作風が特徴。ピュリッツァー賞受賞歴などがあり、翻訳や児童詩にも取り組んだ。
詩と散文の双方で歴史的・倫理的主題を探求し、南部文学の文脈や公共的記憶に関する考察を展開した。複雑な道徳的問題や人間関係を描き、詩的実践と批評活動の両面で重要な貢献をした。
詩人であり小説家・批評家。南部の歴史や道徳的ジレンマを扱った作品で知られ、『All the King's Men』など小説でも評価を得つつ、詩作でも高い評価を受けた。
歴史や政治、公共性を重視した詩作を展開し、演劇や評論活動でも活躍した。市民精神や言葉の公共的役割を問い続ける作品群を通じて、文化と政治の交差点に位置する文学的貢献を果たした。
詩人であり劇作家、公共知識人としても活動。歴史や政治、公共的価値を主題にした詩作と演劇、文化行政での活動を通じて広範な影響を持った。
古典的な教養と形式への敬意を基盤に、厳格な韻律と精緻な修辞を駆使した詩と、文学批評における理論的貢献を残した。南部の文脈や保守的な美学を重視した論考と詩作で知られる。
詩人であり影響力のある批評家。ニュー・クリティシズムの代表的存在として文学理論と教育に大きな影響を与え、形式重視の詩作でも知られる。
政治的・道徳的主題を含む幅広い題材を技巧的に扱い、形式的熟練と思想的深さを兼ね備えた詩を発表した。英米双方の詩壇に影響を与え、20世紀の政治詩や倫理詩の重要な担い手となった。
イギリス生まれで後にアメリカでも活動した国際的詩人。政治、道徳、愛、人間社会の問題を多角に扱い、高度な技巧と教養に裏打ちされた詩作で知られる。
日常生活の小さな対象や風景を鮮やかな視覚イメージで描き、短い詩形と口語的表現を通じて英語詩に新たな可能性を示した。医師としての現場経験が題材に反映され、イメージ主義の系譜を継承しつつ独自性を発揮した。
赤い一輪車に多くのものがかかっている。
医師でもあった詩人。日常の断片や地域の風景を平易な言葉で切り取り、視覚的なイメージと口語的リズムを重視する短詩で英語詩の革新に寄与した。
夢や神話、精神の深層を題材にした詩作で知られる。象徴的でしばしば暗鬱なイメージを用い、心理的洞察を基盤にした複雑なメタファーと形式的技巧で20世紀前半の詩壇に影響を与えた。
心理的・象徴的な詩を主題とし、夢や無意識、神話を取り入れた豊かな象徴表現で知られる詩人。内面世界の探求を通じて複雑なイメージを展開した。
日常の細部や自然・美術を精緻に観察し、厳密ながら柔軟な形式で詩を構築する。イメージや言語の選択に高度な注意を払い、知的でユーモラスな視点を通じて20世紀米国詩に大きな影響を与えた。
精密な観察と知的なユーモアを特色とする詩人。動植物や美術、日常の細部を鋭く描き、独自の句法と形式実験によって現代詩に重要な足跡を残した。
田園や季節の比喩を通じて人生の選択や孤独、自然と人間の関係を鋭く描いた。伝統的な韻律と平易な語彙を組み合わせ、読み手に親しみやすくも深い哲学的洞察を提示する詩風でアメリカ詩の象徴的存在となった。
黄色い森の中で二つの道が分かれていた。
ニューイングランド地方の自然や農村生活を題材に、平易な言葉で深い哲学的主題を表現したアメリカを代表する詩人。伝統的な韻律を用いつつ人間の選択や孤独を探る作風が特徴。
孤独や失意、挫折を主題にした人物詩を多く手掛け、内面的な心理描写と簡潔で計算された韻律を特徴とする。登場人物の悲劇性を通して社会や人間の普遍的な側面を探求し、同時代の詩壇に大きな影響を与えた。
人物の孤独や挫折を冷徹に描く詩人。短詩や物語性のある人物詩で知られ、厳格な形式と鋭い心理描写を通じて20世紀初頭のアメリカ詩に重要な足跡を残した。
田園的生活や方言を温かい郷愁とユーモアをもって描き、家庭的で朗唱に適した口語的リズムを重視した詩を多数残した。子ども向けの詩や民衆に根ざした題材を通じて20世紀初頭のアメリカ民衆詩の代表格となった。
インディアナ州出身の詩人。方言や田園風景を題材にした親しみやすい詩風で「フーシアー詩人(Hoosier Poet)」とも称され、朗唱に適した韻律感と郷愁的ユーモアで広く読まれた。